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陰陽師 〜前世と現世〜
1
:
ピーチ
:2012/03/10(土) 23:58:03 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
異能者系の小説書こうと思いま〜す♪
コメントとかは受け付けるけど、悪口等はスルーでーす
初めてなのでよろしくお願いしま〜す♪
2
:
ピーチ
:2012/03/11(日) 10:53:05 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
登場人物
・天野 誠人(あまの まさと)・・・14歳。前世一流の「陰陽師」
であった天野 誠秋(あまの まさあき)の生まれ変わりである。誠
秋の能力も戻り、夜に見回りに行くために家をこっそり抜け出すこと
もあるが、双子の弟で天野 明人の方が、誠秋の生まれ変わりだと思
われている。
・天野 明人(あまの あきと)・・・14歳。前世が陰陽師であっ
た「天野 誠秋」の生まれ変わりだと勘違いされ、前世から一緒にい
た「神蛇」に守られている。
・神蛇(しんじゃ)・・・「誠人」が「誠秋」の頃から生きている妖。
本名は、尭悸(ぎょうき)と言う。
・天野 守人(あまの もりと)・・・前世の誠秋の父親であり、現世
の誠人達の父親。「陰陽師」としての能力は失っているが、前世の記憶
はある。明人のことを誠秋と勘違いしている人の一人。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回は登場人物だけで〜す
3
:
傷羽
:2012/03/12(月) 18:28:56 HOST:ntehme084254.ehme.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
こんにちは〜。いや、こんばんわ?
傷羽と申します。
勘違い・・?だと!?
キャラ設定からすでにおもしろそうです(>_<)!
自分も陰陽師のお話を書いているのですが・・(前座と第1話だけですが;)
よかったら読んでみてください!「小説家になろう!」で書かせてもらっています。
また来ていいですか(^-^)?
4
:
燐
:2012/03/12(月) 18:33:54 HOST:zaqdadc28cc.zaq.ne.jp
ピーチが小説デビューか!!!
エエなぁ〜w
たまに見に来るからノシ
5
:
ピーチ
:2012/03/12(月) 21:08:30 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
傷羽さん>>
初めまして〜^w^うん!読んで見るね!!大歓迎!!
燐さん>>
久しぶり〜!もっと小説書いてよ〜!
でも二人とも・・・あたし更新率遅いよ〜ww
6
:
燐
:2012/03/12(月) 22:07:12 HOST:zaqdadc28cc.zaq.ne.jp
ピーチ>>それが、連載終わりました(T_T)/~~~
ごめんよぉ…。
7
:
ピーチ
:2012/03/12(月) 22:09:23 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
「・・・明人?入るよ?」
肩よりも少し長い髪を、後ろで無造作にくくる。神蛇がいるから。前世
の自分の相棒がいるから。こうしてれば気付いてくれるかも、と、少し
でも期待する自分がいる。
「お〜誠人、おはよーさん」
「・・・おはよ・・・」
誠人、と呼ばれた少年は、薄く笑みを作った。
「おい、こら起きろ!明人!!」
「ん〜・・・あれ?おはよう・・・今何時?」
明人、と呼ばれた少年は、目をこすりながら誠人に聞いた。誠人は、
苦笑しながら、
「おはよう、まだ7時だけど・・・今日日直って言ってなかった?」
と、明人に聞いた。
「え・・・?あ〜!忘れてたぁ!!」
勢い良くベッドから飛び起きた明人は、急いでしたくを始めた。
「ゴメン誠人!悪いけど先に行ってて!!」
「あ・・・うん、じゃあ先に行くね・・・」
そう言いながら、誠人は明人の部屋のドアを閉めた。微かに、全身が
震えていた。
「行ってきます」
そう言って、玄関の扉を開けた途端、今辺 明菜を見つけた。無意識
に、あたりを見回していた。
「あ、おはよう」
明菜が声をかける。その声で、誠人ははっと我に返った。そのままゆ
っくりと前に進む。
「おはよう」
「今日は明人はどうしたの?」
明菜が尋ねた。
「あぁ・・・ちょっと寝坊したみたいでさ・・・」
「相変わらず?」
明菜が、少しおもしろそうに笑いながら聞いた。
「・・・多分・・・」
と言った直後、
「おーい!!!」
と言う声が聞こえた。
「うわさをすれば」
明菜がくすくす笑っている。
「な・・・何とか追いついた・・・」
はぁはぁと息を切らせる明人を見て、そんなに歩いたのか、と思った。
「お前が寝坊すんのが悪い」
「しょーがねーだろ!?どう頑張ったって寝るのが遅くなるんだか
ら!!」
「誠人はちゃんと起きるぞ?」
「う・・・」
明人と神蛇の話を聞き、誠人達は苦笑しながら、
「どうでもいいけどさ、不審に思われるよ?明人」
と言った。そう。明菜や誠人達であるからこそ、この妖が見えるわけ
であって、普通の人間には、まず見えない。従って、一人で怒鳴って
る、と思われるのだ。
「あ、そうだ」
「え?」
「ゴメン、明人」
「・・・何?」
「今日から夏休みだろ?」
「・・・うん」
そうだ。今日、誠人達の学校は、終業式があるのだ。
「俺、明日あたりから友達の家泊まるから・・・」
「えぇぇぇぇぇぇ!?」
明人が、とんでもなく大きい声を出した。
「・・・俺は?」
「そろそろ父さんから何か言われると思う・・・父さんに言っててく
れる?」
「・・・いーよ・・・」
「ゴメン・・・な・・・」
誠人達の学年は、三クラスに分かれていて、誠人が二組、明菜と明人
が一組である。
誠人は、教室に入るとまず、上江 裕也を探した。
「まーさーと!」
「うわ!?」
前ばかりを見ていて気付かなかったが、裕也が後ろから声をかけてき
た。
「あ・・・おはよ・・・」
「オ〜ス」
「あのさ・・・今日からしばらく止めてくんない?」
「へ?」
いきなり、話題をふっかけられて、裕也は目が点になっていた。
「まぁ・・・別にいいけど・・・」
「・・・どーも・・・」
「でもどうしたんだ?いきなり」
「ちょっと・・・ね」
「まぁ、いっか・・・行こーぜ、みんなもう並んでる」
「あ、うん」
あっと言う間に終業式は終わり、みんな、帰る準備をしていた。
「じゃーな、誠人!」
「うん、後でね」
そう言って教室を出ると、明菜と明人が待っていた。
「遅い!!!」
「あ・・・ゴメン・・・」
「まぁ、もういいじゃない?もう帰ろう?」
誠人達と明菜の家は、隣になっている。
「じゃあね」
「じゃーなー」
二人を見ながら、誠人は先に扉を開けた。そして自分の部屋に行き、
したくを始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
続きま〜すww
8
:
ピーチ
:2012/03/12(月) 22:11:20 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
隣さん>>
えーーーー!?「蝶が舞うとき」は!?「道化師と仮面」は!??
・・・まぁ、相談相手にはなってね(小説の)ww
9
:
燐
:2012/03/12(月) 22:21:58 HOST:zaqdadc28cc.zaq.ne.jp
ピーチ>.…ごめん。
それも辞めたんだ。
色々事情があってさ…。
だからこれからもう小説書かないかもね^^
10
:
ピーチ
:2012/03/12(月) 22:38:22 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
隣さん>>
・・・まじっすか・・・
でもさ、たま〜に見に来るんでしょ?その時だけでもアドバイスを!
11
:
燐
:2012/03/12(月) 22:48:12 HOST:zaqdadc28cc.zaq.ne.jp
ピーチ>>マジですね。はい。
うん。
はいはい、了解しますた。
12
:
ピーチ
:2012/03/12(月) 22:54:37 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
隣さん>>
りょーかい!!>O<
13
:
燐
:2012/03/12(月) 23:06:09 HOST:zaqdadc28cc.zaq.ne.jp
ピーチ>>てか、漢字間違ってるしw
隣になっとるw
14
:
ピーチ
:2012/03/12(月) 23:16:12 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
燐さん>>
あっ!!!ほんとだ!
すまぬ!!←いつの言葉だww
15
:
ピーチ
:2012/03/13(火) 18:28:23 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
傷羽さん>>
今日は多分更新できません!!
ゴメンね>M<
休みの日にできたら絶対更新するから!!
16
:
ピーチ
:2012/03/13(火) 23:51:59 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
ピンポーン。チャイムを鳴らした直後、裕也が顔を出した。
「お、早かったじゃん?」
「・・・あ、ゴメン・・・」
「いいっていいって、気にすんな」
裕也は笑いながら言った。
「ところでさ、どうしたんだよ?いきなり泊めてくれ、なんて」
「・・・ゴメン、それは・・・」
語尾を濁す誠人を気遣い、裕也が優しく言った。
「まぁ、無理にとは言わねーからさ、な?」
「・・・ありがとう・・・」
そう言って、誠人は時間を確認した。六時を少し回った頃だった。
「・・・あのさ、7時過ぎくらいに俺ちょっと行く所あるんだけ
ど・・・」
「え?」
「あ、いや、人ん家だし勝手に出て行って勝手に入るのも気が引ける
なーって・・・」
「いいんじゃねぇの?」
「え?」
あっさりと、それにどこに行くのかなどを聞かずにOKしてくれた裕也
に、逆に聞いてしまった。
「たださ・・・やっぱどこ行くのかとかは気になるよな・・・」
独り言のように呟いた裕也に、誠人はこう尋ねた。
「あのさ・・・これから話すこと、絶対に誰にも言わないでくれる?」
「へ?」
「俺の父さんや、明人達にも・・・」
「・・・あぁ」
裕也の答えを聞いて、誠人は静かに語り始めた。
「俺ね、前世の記憶があるんだ」
「・・・はぁ?」
突然、前世の記憶などと言われれば、裕也の反応が正しいのかも知れ
ない。でも誠人は話し続ける。
「あの頃は・・・平安時代だったんだよね」
「平安!?」
「その頃の俺、陰陽師って言う仕事やってたんだ」
誠人は、ここからが本番だとでも言うかのように、勢い良く話始めた。
「でも俺は、『風鬼』って言う妖との戦いを最後にして、死んだんだ」
「・・・え?」
「その妖を・・・倒すだけの力が残ってなかったんだ、だから、二度
と出てこられない様に強く封印した」
誠人は、その時負った傷が原因で死んだと言う。
「そしてまた、今度はこの時代に生まれてきた・・・って訳」
「・・・じゃあ何でここにいんの?」
「え?」
「家で修行とかした方が・・・」
誠人は、その先を言わせずに口を開いた。
「今は・・・明人が修行してるよ」
「・・・何で・・・?」
「明人が俺の、誠秋の生まれ変わりだって勘違いされたんだ」
「はぁ!?」
「生まれた時は、明人の方が霊力が強かったらしいからね」
話しているうちに、7時を回っていた。
「あ、じゃあ俺行ってくる」
「あ?あ、あぁ」
最後に、と誠人は念を押した。
「絶対に誰にも話さない、これ守ってよ?」
「・・・分かった・・・」
「じゃあ、なるべく早く帰ってくるから・・・」
「その妖とやらに負けんなよ!」
誠人は、薄く笑みを作りながら答えた。
「うん」
肩よりも、少し長いくらいの髪を、後ろで無造作にくくり、誠人はあ
たりを見回した。ここら辺に、妖はいないようだ。そう思った直後、
後ろから声が聞こえてきた。
「どうする?このままじゃ・・・」
「・・・うわぁ!来たぞ!!」
その声を聞き終わらないうちに、凄まじい妖気があたりを支配した。
おそらく、神蛇達も気が付いただろう。
「な・・・!?」
振り返ると、そこには誠人が、いや、誠秋が良く知っている顔が並ん
でいた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
続きま〜す♪
17
:
ピーチ
:2012/03/14(水) 21:34:12 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
「お・・・前ら・・・!?」
そうだ。あの頃、一流の陰陽師として誠人、いや、誠秋が名を轟かせ
ていた頃。臆せず、むしろ見つけるたびに飛び掛ってきたあの雑鬼達
だった。
「・・・だとしたら・・・」
あの化け物は何だ?雑鬼達の前にはばかる、あの化け物は。
「お、俺らは何も知らねぇよ!頼むから・・・こいつらにだけは手、
出さないでくれよ!!」
≪ナラバ・・・オ前ガ死ネ・・・≫
「禁!!」
≪!?≫
「・・・え?」
「『臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前』!!」
≪ナ・・・ニモノダ・・・!?≫
「・・・消えろ、この地に害を為すものよ・・・」
そう言って、誠人は止めを刺した。
「・・・今の・・・」
「お・・・陰陽術・・・」
「だよな・・・?」
わー、と悲鳴を上げながら、雑鬼達が一斉に逃げ出した。
「・・・?」
呆然とする誠人に対し、雑鬼達は口々に言った。
「お、お前!陰陽師だろ!?」
「こ、殺すなら俺は一番最後だ!!」
「バカか!どうせみんな消されるんだよ!」
誠人は、軽くため息を吐くと、静かに言った。
「・・・お前ら何言ってんだよ?」
「へ?」
やっぱり憶えてないか・・・と思った。
「まぁ・・・仕方ない・・・か・・・」
「・・・何言ってんだ?お前・・・」
はぁ、と雑鬼達に気付かれないように小さく息を吐き出すと、優しい
口調で聞いた。
「大丈夫か?変なものに当てられてない?」
「あ・・・あぁ・・・」
「良かったな、じゃあ」
そう言って帰ろうとすると、雑鬼達が引きとめた。
「ちょっと待て」
「・・・え?」
「何か・・・思い出しそうな・・・あ!」
「お、思い出したのか!?」
「誠秋だ!誠秋だよ!」
誠秋。その言葉を聞いて、誠人は目を見開いた。
「誠秋?あ・・・あの一流陰陽師の!?」
「そうだよ!‘あの’天野 誠秋だ!!」
「そ・・・そうなのか?」
誠人は、口が開けなかった。微かな力を放っても、家族さえも気付か
なかったのに。この雑鬼達は気付いてくれた。
「だよなぁ?誠秋だよな!?」
「そうだ!この力の感覚、誠秋独特の力だ!」
「・・・・・・!」
「お・・・い?誠秋?」
「・・・・・・っ・・・!」
気付いたら、誠人の瞳から一筋の涙が流れていた。
「お〜い、泣いてんのかよ?」
「弱え〜な〜」
「うる・・・さ・・・!!」
うるさい!と勢い良く言おうと思ったが、声が震え、言葉が出てこな
かった。
「・・・ありがとな・・・」
「へ?」
雑鬼達は、何の礼を言われているのか分からなかった。
「気付いてくれたの、お前らだけだよ・・・」
「そりゃ〜気付くよ!」
「お前の力は何か独特な感じだからな」
「そーだな!」
続けて言った後、今度は雑鬼達が聞いてきた。
「おい、誠秋!お前は俺らの名前覚えてんだろうな?」
「もちろん憶えてるさ、左から一鬼(いっき)、刃鬼(じんき)、諜
鬼(ちょうき)、だろ?」
そう尋ねる誠人に対し、雑鬼達は声を揃えて、
「大正解!」
と大合唱した。
「ところで」
と一鬼がこう尋ねてきた。
「何でお前のこと気付かなかったんだ?」
「・・・!」
「誠秋?」
「・・・・・・今は誠人だ・・・」
「え?」
訳が分からないという様子で、雑鬼達が聞き返した。
「・・・転生したってこと・・・」
「あぁ!」
「だから名前変わったんだ!」
「だよなぁ、誠秋はあの時一回、死んでるもんなぁ」
上から、一鬼、刃鬼、諜鬼の順だ。
「話がそれた」
「え?」
誠人が聞き返すと、一鬼が全く同じ質問を繰り返した。
「何でお前のこと気付かなかったんだ?」
「・・・あのさ、これ絶対俺がここ来たって事言わないでくれない
か?」
「理由を話すならな」
冗談半分で、雑鬼達が言った。
「・・・・・・俺な今、双子の弟がいるんだ」
「弟?」
「あぁ、生まれた直後から今に至るまで、その弟の力が俺よりも強か
ったんだ」
誠人は、かと言って術も同じように使えるわけではない、と付け足し
た。その話を聞いていた雑鬼一同が、声を揃えて言った。
「じゃあ自分が本物だって言えばいいんじゃないか?」
だが誠人は、首を横に振った。
「明人も・・・文句言いながらも楽しそうだから・・・いいんだよ、
このままで」
そうだ。自分は影でサポートをしてればそれでいい。
「いーのか?ほんとにそれで?」
「・・・え?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
続きま〜す
18
:
ピーチ
:2012/03/16(金) 23:08:17 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
〝俺は、全てを打ち明けた方がいいと思うぞ?〟
雑鬼達の言葉が、頭にこびりついて、離れない。
「・・・クソッ・・・!」
誠人自身も、正直どうすればいいのか、それが分からなかった。
「どーすれば・・・」
決めた筈なのに。影でサポートするだけって決めた筈なのに。雑鬼達
の言葉で、また考えが二つに分かれてしまった。あーする、こーする
と考えているうちに、裕也の家の前に着いてしまった。
「・・・えーっと・・・」
誠人は時間を確認する。出て行ったのが7時過ぎ。そして今は12時
半過ぎ。この時間の流れの速さは、一体何だろうか?
「・・・」
がちゃ、と音がした。鍵は開いているようだった。
「・・・さすがに寝てるよな・・・」
「起きてるぜ?」
「うわ!?」
部屋に上がり、リビングに入った直後に裕也の声が聞こえてきた。
「ゆ・・・裕也!?」
「遅かったな、大丈夫か?」
「あ・・・!」
誠人が、突然何かを思い出したような声を出した。
「ん?どーした?」
「・・・俺のこと気付いてくれた奴らがいた・・・」
誠人が、人のことを“奴ら”と呼ぶのは、無いに等しい。
「・・・仲良かったんだ?」
「え?何で?」
裕也は、誠人の慌てぶりを苦笑しながら見ていた。そして、こう答え
た。
「だってお前が人のこと“奴ら”っていうの珍しいし」
「え・・・」
「で?誰?」
「・・・あの頃、よく追い掛け回してた妖」
「あ・・・妖?」
さすがの裕也も唖然とした。
「うん。俺の力って、何か独特なんだって」
「へぇ・・・」
そして、裕也にこう尋ねた。
「そう言えばさ、明日ちょっと行く所あるんだけど、裕也も一緒に来
る?」
「あ、あぁ!」
その後、誠人は裕也に一言ゴメン、と謝って二人とも寝た。
次の日の明朝、誠人は、いつもよりかなり早く起きて、裕也が起きた
頃には、もう準備が整っていた。
「あ・・・わりぃ!今日行く所あるって・・・」
「いいよ、昨日俺のせいで遅くまで起きてたんだろ?仕方ないよ」
裕也の準備が終わったのを確認して、誠人が言った。
「じゃあ行こう」
そう言って、歩き始めた。
「・・・そう言えばさ」
「ん?」
「どこ行くの?」
裕也のその質問に、誠人は、
「特別なところ」
とだけ答えた。歩き始めて一時間ほどで誠人の言う“特別なところ”
に着いた。
「・・・何か、凄く落ち着く所だな」
「・・・だよね・・・」
誠人が答えた瞬間、頭上から声が聞こえた。
続く
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