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エクストリームクライシス(翼の章)

90彗斗:2012/07/08(日) 09:58:53 HOST:opt-183-176-190-251.client.pikara.ne.jp
第43話 神々の試練 〜ハヤテ視線〜
「いっつう〜……何なんだ此処は……? 俺…何してたっけ?」
 ハヤテは周りを見てまだ痛む頭をさすっていた。グレイからあの答えを聞いた後の記憶が全て残っていない……それに目を覚ましたら急にこんな所に居るのだから驚いたどころの話では無い。それと周りを見てある重大な事に気付く。
「はっ! ノゾミは!? 他の皆も……!? 何処行った?!」
 慌てて辺りを見回すハヤテ、しかしその空間には人はおろか何も無い空間だった……それと無駄に広い。
「……何かしらの影響で分断されたのか……? まあ…とにかくここから脱出…」
「そうはさせない……」
 ハヤテの言葉を遮る様に低い男の声がしたそれも威厳を帯びている。ハヤテは見えない人物に向ってこう言い返した……
「…はぁ!? そうはさせないだと?! 飛んだ迷惑だ! こっちは探してる人が……」
「その探している人を知っているとしたら……どうする?」
「ちっ……!」
 先程から話しかけてくる人物は何故か会話の先を見通している様に答えてくる。…心が読めているのか……?
「じゃあ一つ問うがよ……さっきから話しかけてるアンタ…一体誰だ?」
「私か……? 私は…」
 問いかけの答えが途中で途切れた……と同時にその部屋の中央に砂塵が舞い上がる。少なくともハヤテの身長の50倍程はあるだろうか……そして砂煙が晴れた所に一人……いや一体と言う方が正しいか……とにかく巨大な像が佇んでいた……そしてこの像がハヤテに話しかける…
「『聖裁神 ジャッジ』だ……」
 ハヤテは只ならぬ殺気を帯びた像に向って戦闘の構えに入った……とその次の瞬間!! 
――バキキィイイィィン!!
 石らしきものを払いのけて中に居た者が出て来た……その姿は正に『神』…神その物と言っても可笑しく無いぐらいの威厳だった……
「……で? その『聖裁神」が何の用なんだ?」
「………貴様が仲間を護り切れるだけの力量があるか…測るだけだ…」
 力量を測る…この言葉は一体何を表しているのか……その真意は誰にも分らない……只一つだけ…一つだけだが分っている事がある……それは…
――この勝負は何を如何しても勝てない。


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