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エクストリームクライシス(翼の章)
137
:
彗斗
:2013/04/17(水) 05:27:22 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
第58話 真の力
「over lord break!!」
紅蒼の双眸に宿る、無慈悲な光がノゾミを捉えた。刹那――紅い液状の物体を飛散させながら、華奢なノゾミの体が一瞬で宙を舞った。
(……血? 私はいつの間に……)
薄れていく朦朧とした意識の中、ノゾミは眩んでいく視界の中に、無慈悲に煌めく歪んだ刀を持つ紅蒼の無感情な光を最後に、その後の記憶が無くなった……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「……っ痛って〜な! ってかどこだここ?」
「グレイ……お前達七人は、俺達から手を切ろうとしたんじゃないのか?」
グレイと呼ばれた青年は、その声を聞いてバッと聞こえた方向とは逆の方向にバックステップをして距離をとった。だが、結果としては、何も無い四角の空間で、相手との距離を取った所で何の意味も無い。……そこで彼が目にした物とは……。
「久方ぶりだな。俺達の元を逃げ出してからもう3年は経つか?」
「俺にとって一番会いたくなかった奴とのご対面って訳だがな。それにお前達『神』には千里を見通す目と、万物の鼓動が聞こえる耳を持っている……俺達の行方を探る事なんて雑作の欠片も無いんじゃないか?」
「全く以ってその通りだな」
グレイの意見にクロスは、靡く様な仕草は見せているものの……紅蒼の双眸は決して笑ってなどいなかった。むしろ冷やかに見える程、感情が籠っていない視線だ。やがて右手を高く上げ、パチン! と大きく指を鳴らした。すると――その音に呼ばれた様に、七人の翼が生えた人間がその場に集まって来た。
勿論の事、グレイはそのメンバーに見覚えが無かった訳がない。その呼ばれた連中の顔を見た瞬間、彼らの名前を呼んだ。
「――七聖徒……だな?」
「何も俺が直接手を下すとは言っていないぞ」
意地悪そうに口元を歪めて笑みを作ったクロスは、宙を舞い何処かへと去って行った……。だが、グレイの頭の中に、クロスはテレパシーを使ってこう言い残した。
「七対一じゃ不平等過ぎるか。それなら……こうでどうだ?」
その次の瞬間、後ろを振り向いたグレイは、驚きの一言しか出なかった。嘗て別れた筈の仲間達が、あの時誓いを立てて二度と会わない事を誓った仲間達が……その場所に、彼の目の前に立っていたのだから。
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