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小説家になろう!
48
:
傷羽
:2012/04/17(火) 19:50:01 HOST:ntehme061023.ehme.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
11 やえというおんみょうじ
「半・・・・・、妖?!」
八重は愕然として手の中にあるファイルに、握りつぶすように力を込めた。
半“妖”。
妖――――、この世の敵。
人々を脅かす、汚らわしき異形の怪物。
篁家をはじめとする陰陽師達が伐つべく使命をかせられたものたち。
「・・・・・・・・・・なによ!?コレ?!」
ぶるぶると手が震える。
ほとんど生理的悪寒すら伴う、身の毛のよだつ感情が背筋を撫でる。
妖!?
なんで!?
どうして!?
聞いたこともない!!
しかも篁に所属する!?
―――――――――――――――――――冗談じゃ、ない・・・・・!!
「なによ!なんなのよこれ!!」
八重はきっ、と顔を上げて、問う。
しかしその声は拒絶という感情が具現化したかのように嫌悪に満ちていた。
目の前にいる男・・・、玖堂室長は、感情どころか生気の無い翁の面をつるり、と輝かせて、
「なに、と、言われてもねえ・・・・・・・・・・・。」
困ったように頭をかく。
八重はそんなのんきすぎる挙措に激怒の表情を浮かべた。
「なんなのよ!!妖ですって!?
ありえないわ!!―――――――――こんなの!!!!」
ばんっっ!!
すべてをたたきつぶすような勢いでファイルを硝子のテーブルに投げつける。
妖だと!?
意味がわからない!
八重という少女は篁家宗主の一人娘として英才教育を受けてきた。
周りからは常に期待され、八重は常にいい意味でその期待を裏切るかのごとく、周りが驚嘆するほどの成長ぶり示してきた。
そのため、八重は純粋かつ、素直に育った。
純粋で素直で、人々を守り、妖を嫌悪しただただ滅する―――――そんな陰陽師に。
だからこそ八重にはこのファイルに並ぶ文字、それが意味することが許せなかった。
妖が篁家・・・なによりも誇らしい絶対的、清らかな正義を掲げし一族に、犬畜生に劣る妖が所属している、だと!?
(・・・・・・・・・・・汚らわしい!!)
八重はその思いを払拭すべく、父に真意を問うべく、足早にそこを去った。
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