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私立探偵事務所――〝GAL〟

2鮮錐  ◆yd/9VHQDdU:2012/02/05(日) 00:51:27 HOST:p6043-ipbfp301tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp

ep01.出会う。



『探偵』―――それは、現在の時代では無くてはならない存在である。
浮気調査をするため、探偵に。
相手会社の売り上げを知るため、探偵に。
人が急に居なくなってしまったので、探偵に。
この世の中で、あまりにも『探偵』の肩書が強かったからなのか。
だから俺は…悪魔の様な美少女に囚われてしまったのか。

それは、知る由もないことであろう。


●○


「永牡ー帰ろーぜ」
「おー。ちょっと待て、今準備してる。」
ガタガタと机の中に置き勉して抜くに抜けれない数学のノートがある。
困ったな…明日までの宿題があるのに…。
友人・沖浦(おきうら)は暇そうにカバンを片手で持ちながら癖っ毛である髪の毛を揺らしてこちらへブーイングする。
「はあーやあーくうー!今日は、ゲーセン行って格ゲーやるって約束したじゃん!」
「うるさい!数学のノートがとれねえんだよ…」
「うわ、永牡だっせ!」
「うっせー」
ガタガタと大きな音を鳴らして引っ張る事、3分。
ようやく抜けた!と思うと勢いのあまり、後ろの女子へとぶつかってしまった。
「うわっ」
「ぎゃっ」
ドスンと二人して床へ座りこむと、沖浦が心配してこちらへと近づいてくる。
「ご…ごめん……」
すぐさま謝ったけど、俺の靴の下には、何か異物がある感覚を訴える。
なんだ…と足をどけて見ると、現れたのは赤ぶちの眼鏡。
俺は自慢ではないが意外にも視力は良い。
…という事は……。
「め、眼鏡…」
壊してしまった。
―――嗚呼、やってしまった!


すぐさま沖浦との約束を取りやめて壊してしまった眼鏡を片手に持ち、学校の近くにある商店街の裏を通る彼女の後ろへ着いてゆく。
「ほんっとすみません!」
「あ…本当に、気にしなくていいんです。」
控えめにいうのに対して、眼鏡はそこらへんの安物などではない雰囲気がある。
そんな彼女は、うちの学校の制服も来ていないし(俺の学校はブレザーだが、彼女が来ているのはセーラー服)…はっきり言って、見覚えがない。
控えめに控えめに俺は質問した。
「えと…名前…を、教えてくれませんか?」
「神田川 柚(かんだがわ ゆず)です」
「神田川…さん。」
柚でいいですよ、と答える彼女に、次は俺が名前を言った。
「俺は、永牡東です……では、柚さんで。」
「ええ、よろしくお願いします。永牡くん!」
ニコニコと笑う柚さんの後ろに付いていったら、いつの間にか大きな建物の前に居た。
茶色くて大きな建物は、ぜんぜん古びてなど無くてむしろ最近立てたばかりのようだった。

「あの…ここは?」

柚さんは、笑って言った。
「私立探偵事務所本部…〝GAL〟ですよ。私、ココで探偵の助手をやっているんです。」


■□


「へえ、それじゃあ君が柚くんの眼鏡を割ってしまったんだね!」
あはは、と目の前で笑うのはインテリ系男性の宇津 亜月(うづ あずき)さん。22歳だそうだ。若い。
俺は今…なぜか柚さんが助手をしているという探偵の前に居る。
宇津さんはたった今3日休暇を取ったらしいので、柚さんが入れるアップルティーを飲みながらお茶をしていた。
「本当にすみません…」
「いやいや、怒っているわけじゃないんだよ!いつもピシピシしている柚くんにもこんなまぬけな一面が合ってもいいはずだよな。」
頭を下げる俺に対して未だに笑い続けている宇津さんは俺の肩をポンポンと触って上を向かせるようにしている。
「はあ…そうですか」
と、言った瞬間。

「宇津ーいるかー」

バン!と大きな音を立てて入ってくる女の子。
印象は〝赤〟。
奇麗な赤色の髪に色素の薄い肌の色に透き通っているような朱色の瞳。

―――これが、俺と茜さんの出会いだった。


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