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HOPE
20
:
佐為
◆i1dsf7QlIM
:2011/11/21(月) 17:56:40 HOST:PPPbm5327.kanagawa-ip.dti.ne.jp
「なんで?」
「言っても信じてくれないから言わねェ。」
「えぇ、絶対信じる!」
「ふーん、じゃあ。」
そう言って杉田君が私の肩のあたりをポンと叩く。
「ここにお化けがいるって言われてもか?」
……お化け?
お化けは全然怖くないけど、お化け?
まさかそんなの居るわけがない。
「うん、信じる!」
「ウソだろ。」
ばれた。
確かに嘘だけれど私は嘘をつくのが上手い自信はある。
やっぱり心を読まれてるのかな。
「言ったろ、そこにお化けが居るって。
そいつが教えてくれてんだよ。」
「いやいやいや、そんな馬鹿な。」
するといきなり肩に何か重いものがのっかった気がした。
ちらっとその方向を見てみると…
「えぇぇっ!?なんか居るよ、何これ!!」
「だから言ったじゃねーか!!」
もしかしてお化け?
21
:
佐為
◆i1dsf7QlIM
:2011/11/21(月) 21:44:18 HOST:PPPbm5327.kanagawa-ip.dti.ne.jp
その後。
肩にちょこんと乗っている猫みたいな、
でも猫じゃない変な生き物について説明をしてもらっている。
なんだか複雑な話でとても長いらしく、場所を移動した。
私の家は嫌なので他のところがいいと言うと杉田君の家になった。
『なんで今日会ったばかりの見ず知らずの人の家に行くんだ?』と思ったけれど
説明してくれる訳だし、しばらく家に帰らなくてもいいのでありがたく行くことにした。
「おじゃましまーす…。」
「誰もいねェっての。」
「いや、絶対に何かいるよ。霊とか。」
杉田君の家はお寺だった。
京都じゃなくてもこんなにきれいなお寺があるんだなと思った。
とりあえずお金を入れてお参りしてからお寺の中に入る。
杉田君はいろいろなことを話してくれたけれどほとんど理解ができなかった。
分かったことは、
私にずっとくっついてくるのは『ケットシー』というアイルランドの神話に出てくる猫の霊らしい。
そして私の守護霊ということも分かった。
22
:
佐為
◆i1dsf7QlIM
:2011/11/22(火) 06:57:34 HOST:PPPbm5327.kanagawa-ip.dti.ne.jp
「じゃあなんで私の守護霊が私の心を全部話してるの。
守護されてる感じないんだけど。」
「誰の守護霊もそんなもんなんだよ。
生まれつき見える人は絶対に居ないし。」
杉田君はなんだか悲しそうな顔をしていた。
人の心が見えてしまうのが嫌でそのような顔をしているだろうか。
その時、寺の外で大きな音がした。
急いで外に行くと熊が居た。
「お前…!!成仏したんじゃ。」
「成仏ってことは……霊?」
「あぁ。」
熊は杉田君の言葉には耳も貸さずに壊し続ける。
するといきなり私たちのほうを向いて走ってきた。
「杉田!逃げて!」
「え?」
杉田君は私の手を引っ張って熊から逃げようとした。
でも間に合わなかった。
私は熊に服を掴まれてしまった。
するとケットシーが熊に思い切り引っ掻いた。
熊は大きなうめき声をあげて倒れて行く。
私は近くにいたケットシーを抱えて急いで熊から離れた。
「おい、大丈夫か!?」
「うん、大丈夫。」
「もっと気をつけなきゃな……。」
23
:
佐為
◆i1dsf7QlIM
:2011/11/23(水) 07:31:05 HOST:PPPbm5327.kanagawa-ip.dti.ne.jp
「あれも誰かの守護霊…?」
「違う。
あれはただの霊。」
「ふーん…………えぇ!?」
「まぁ気にすんな。
それよりももう暗いし送ってこうか?」
今日は料理もサボったし帰る気がしない。
私の携帯にGPS機能はないし、杉田君のことは親も知らない。
だったら…
「今日一日野宿する。」
「はぁ!?」
「だからここで寝てもいい?」
「いや、俺は良いけど…風邪ひくぞ??」
「家に帰るよりはまし。」
「はぁ、じゃあ中入れ。」
杉田君が軽く手まねきしてから中に入った。
「いいの?」
「俺のせいで風邪ひかれると困るんだよ。」
杉田君のせいではないと思うけど……
入れてくれるなら甘えよう。
さっきから甘えてばかりだけど。
「ありがとう、杉田君。」
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