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狂気の沈黙科学者〜マッド・サイレンティスト〜

11黒椿:2011/10/26(水) 20:51:45 HOST:59-166-114-239.rev.home.ne.jp
『いや〜、ヨウさんがいると心強いですね〜』
チャット越しにだが褒められて、少しだけ耀はこっぱずかしくなる。
好感度アップのためにやってきた初心者級のゲームレベルでは、少し物足りないものを耀は感じていたが、人のためになれる嬉しさもあった。
『いえいえ、それじゃあ次のクエストにでもいきましょうか』
耀がのってきた所で提案した瞬間、強制ログアウトの文字がアバターの上に出る。
驚く暇もなく、耀の意識はドンスから引き戻された。
「・・・ラ!宮井!!起きろ!!」
耀が心地よい睡眠から目覚めたのは、教師に思い切り叩かれたからだった。
1時限目の物理の授業が退屈になった耀は、ドンスでフィーバーしている途中だったため、起こされてムカッときた。
「馬鹿になっても知らんぞ!!」
ぶつぶつと愚痴を言いながら板書を再び始める物理教師の姿を眺めながら、「学力なんか諦めてるよ」と耀は呟く。
そしてもう一度耀が眠りにつこうとすると、今度は隣の真紀に叩かれる。
「体起こさないとまた寝るでしょ!?」
「寝る気だったんだから良いだろ?卒業できりゃそれで良いからさ・・・」
「減らず口たたかないの!まったく、あっちじゃ秀才なのに・・・」
耀はさすがに自信家ではなかったため、ドンスで有名人であることは誰にも言っていなかった。
だがそれが明かされてしまったのは、高校に入ったつい最近のこと。耀が異様に睡眠を求めるのが気になったのか、真紀が耀と同じゲームに入ってきたのだ。
基本本名登録のドンスのアバターで、無論耀も本名と同じ名前にしている。それに気づいた真紀がしてきた質問に、耀はうっかりと口を滑らせてしまったのだ。
それにより耀は一気に現実世界でもちょっとした有名人になってしまった。


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