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ねこのあしあと

218ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/12/12(月) 19:20:51 HOST:w0109-49-133-129-28.uqwimax.jp

   (ねこのあしあと × れんside)

「舞衣っ、舞衣っ………!」

 夜の街を走り出す僕は人の目線を浴びているのも気にせずにいた
 気にしたくてもそんな余裕がなかったという表現の方が正しいかもしれない

「………あれ、れん……?………ごめんね、皆に迷惑掛けちゃった、」

 どうやら無事そう、だけど頬が紅く染まっている
 額に手を当てると熱さが感じられ、少し焦った

「………熱ある、帰ろう?舞衣!」

 僕の腕にしがみつくような様子の舞衣を支えると一歩前に進んだ
 家までなら歩けそうだから大丈夫かと思い、そのままゆっくりと歩いていった

     ×

 次の日の朝、舞衣は予想通り休んでしまった

「………わたしたちがいれるのも残り少ないっていうのに、寂しいねえー……」

 最初は入部をあんなに反対されていた舞衣も、今では立派な仲間だからかな
 一人いないだけでとっても静かな部室に少し動揺してる

「時間は止まったりしないの。誰がいなくても、嫌な例えだけどこの中の誰かが死んだとしても時は進んでいくのよ。
 ………わたしたちはいなくなっちゃうけど、それでもこんなに沈黙の続く部活なんかにしないで盛り上げてよ?」

 るいさんの重みのある言葉
 そう、きっと僕が死んだとしても時はすぎていくんだ

「………でもつまんないよ、」

 ぽつん

 虚しく響く、僕の一言


     ×

「いっやあー、ご迷惑おかけしましたあー!
 ………そろそろ部長さんたちも引退しちゃうし、早めに復活できてよかったよ、」

 一週間後、舞衣が復活した
 ハイテンションで挨拶したと思ったら何処か遠くを見るような感じで呟く

「………そうだよ!あと少ししかないんだから、いっぱい思い出つくろう!」

 芽衣部長が突然大声で言った
 と、いいますと? そんな感じのノリで見つめる

「皆で遊園地に行こうー!」

   (つづく)


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