[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
| |
羽根の舞う空
7
:
湖蝶 望愛
◆ptZpvaYoVY
:2011/08/22(月) 12:15:41 HOST:i60-42-229-36.s41.a021.ap.plala.or.jp
ポタリ、ポタリと何かの雫が落ちる音が薄暗い静かな廊下に響き渡る。床には点々とついた赤い液体がある。
ゴホゴホと咳き込む希は、何とかしてとある場所へ行こうと、廊下の手すりに掴まりながらゆっくりと歩く。もう手には懐中電灯は持っていなくて、小さなぼんやりと見える光りを頼りにして歩いている。
「ちょっ……!! 希さんっ!?」
ふと名前を呼ばれて振り返る。しかしそこに立っている人を見て希は絶望を覚えると同時に「帰って……あ……なた……の力だけ……は……借り……たくない」と途切れ途切れに、言い再び前を向いて歩き出す。
しかし、希に声をかけた少年、艶やかな黒髪を肩までのショートカットにした女らしい女顔をして薄紫色の瞳をして白いYシャツに白いブレザー、青いネクタイをして白いズボンをはき青いネクタイにネクタイピンの変わりにつけられた長方形の光高等部生徒会会長と書かれたバッジをした光咲 見月(コウサキ ミツキ)は心配そうに希を見る。
希は見月を軽蔑した態度をして、見月を無視して前へ前へと歩き出す。
正直希は精神的に弱っていた。今までの生徒会の仕事や敵の処理。そんな荷が積み重なって……。その上、綺麗事を並べ平和にこだわる光の生徒会役員達がこんなに残酷なことを実行するとは考えていなかったから余計に精神的にも肉体的にも希を弱らせていた。
ふらりと希の体がふいに揺れる。希の後ろでは、ニヤリと言う擬音が似合いそうな笑みを浮かべている見月が立っていて、まるで希が倒れるのを望んでいるようにも見える。
「やば……眩暈………?」
頭を押さえて膝をつく希。ケホケホと咳き込みながら床からバタンッという大きな音がして希は倒れた。
倒れるとほぼ同時に、シャランという金属音が響き、希が拾った銀色の手錠が床に落ちた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板