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魔女たちのワルツ

6『第一話 紅蓮の炎』 ◆bZkGBmRz8I:2011/07/25(月) 23:12:22 HOST:p2139-ipngn100301fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp
時は現代
科学が発展し、僕も含めて皆、何も変哲もない生活を送っている。
僕はそんな生活に嫌気がさしていた。
そんな僕をまったくの世界に送ったのはあの少女が僕に現れてからだ。
あれはほんの数分前の出来事であった。


『第一話 紅蓮の炎』

中学校のチャイムが鳴り、やっと夏休みに入る。
ここまでの学校生活はつまらないものばかりであった。
これ以上つまらない授業をここ何カ月間も受けなくて済む。僕の心は何か重いものから解放された感じであふれていた。
僕の名前は新敷 郁(にしき かおる)。この中学校の二年生である。

「よう、郁。やっと夏休みに入ったな。これからどうする?」
「どうするも何も僕は家でのんびりと過ごすよ。」
「ちぇ、夏休みなのにつまんねぇことするなぁ。ぱ〜と遊ぼうぜ。ぱ〜とな。」

同級生の問いに僕はのんびりと過ごすと答えた。
別に何もすることもない。両親は仕事の関係で海外のどこかにいっているし、家でごろごろして読み残している本をすべて読破する予定だ。
同級生は夏休みは楽しく遊ぼうっていっているが、本当は彼女作って青春を楽しもうと言っていることと同じだ。
残念ながら僕にはそんなことをしている暇があったら少しでも知識を蓄えておく。つまり恋愛なんて興味ないということ。

「それじゃ僕は帰るよ。じゃあね。」

指定の鞄の中に荷物を押し入れ、同級生に手を振り、別れのあいさつを言った後、教室から出ていく。

場所は変わっていつもの通学路。太陽のギラギラとした暑さが僕に襲いかかり、アスファルトにまで反射して、暑い。さらに蝉が五月蠅く鳴いてより夏らしさを感じると同時に暑さが増したような気がした。

「暑い…今ごろ、部活やっているやつはこんな暑い中部活をやっているんだろうなぁ」

こんな暑い中、部活やっている者に感心する。インターハイやら夏の大会やらで気合いが入っている。どれもこれもすばらしい功績を納めるために頑張っていることである。
僕はそんなことには興味はない。それより僕は早くクーラーが効いた部屋で早く本を読みたいとそのことをばっかり考えていた。
そんな中、僕は時々悩んでいることがある。こんな平凡な毎日を送って楽しいのか。これが僕が望んでいた人生なのか。本当はこの人生は偽物なのかってね。皆に言えばたぶん笑いの種になるそんな悩みであった。誰にも明かすこともできない答えもない悩み。そんなことより家に帰ろう。
僕が通学路の公園に差し掛かろうとした時、突如、違和感を感じた。

「なッ、何だこの違和感は…。」

僕は恐る恐ると公園に入って行った。この時間帯なら近所の子供たちが遊んでいるというのにこの公園には人が一人もいなくとても静かであった。
そのまま奥に進み周囲を見渡す。何もないと確認した後、公園から出ようとした瞬間

「なッ…何だ、いったいなにがどうなって。」

公園内は赤い血のように染まっていた。空もいつの間にか暗く。周囲は不気味さが漂っていた。まるで別次元にいるような状況であった。
この異常事態に落ちついてられるわけがない。出入り口に向かうにしても何か見えない壁に遮られて脱出できない。
僕はこのような状況にパニックに陥り、ビクビクしながらあたりを警戒する。


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