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光のロザリオ
4
:
竜野翔太
◆sz6.BeWto2
:2011/07/02(土) 11:14:41 HOST:p3161-ipbfp3105osakakita.osaka.ocn.ne.jp
予想通りに始業式は早くに終わり、昼前には下校することが出来た。
『霊魔街都市』の生徒はほとんどが寮で生活しているため、ルームメイトと帰る人や、同じ寮に住んでいる人と帰る人など帰り方は様々だ。
そんな中で、黒崎はルームメイトなどいないので、一人で帰っている。
教室を出たところで同じく教室を出た白銀が、
「じゃあ、また明日」
と言ってくるり、と向きを変えて、歩いていく。
黒崎は特に何も言わずに、彼女と逆方向に歩いていこうとした瞬間、
「待って」
後ろの白銀から声をかけられ、足を止める。
振り返ると白銀はこっちに近づいてきていた。
白銀は自分の前で止まると、
「ケータイ、すぐに出せる?」
可愛らしく小首をかしげる白銀。
そう問われると黒崎は、慌ててポケットから携帯電話を取り出す。二つ折りの黒い色の携帯電話だ。白銀が同じくポケットから白色の携帯電話を取り出す。
何をするんだろう、と黒崎が心で首をかしげていると、
「連絡先。折角だから交換しよう」
意外な言葉だった。
嬉しいは嬉しいが、こうも好意的に女子に話をかけられるとかなり戸惑ってしまうくらい、黒崎は女子に対しての免疫はなかった。
手っ取り早く連絡先を交換して、ちゃんと交換できたのを確認すると、白銀は携帯電話をしまい、再び向きを変えて、
「じゃあ、また明日ね」
若干語尾を変えて、先ほどと同じ言葉を発し、歩いていく。
黒崎は再び白銀とは逆方向に歩き出し、一階にある自分のロッカーから靴を取り出して、外に出る。
黒崎は昼は適当に外食で済ませ、後は街をぶらぶらしてから帰ろう、と思っていたが、
「ありゃ、もうこんな時間か」
昼を食べ、街の色んな店をうろついていた黒崎は携帯の液晶画面の時計に目をやる。時刻は5:30.かなり時間が過ぎてしまっていた。通常なら夕食の買い出しに行かなければ、と思うが、黒崎は家にカップ麺があることを思い出すと、スーパーには寄らず、そのまま寮へと戻っていく。
その途中に、『グアアアアアアア!!』という叫び声の後に黒崎に大きな影が覆いかぶさる。
勢いよく振り返ると、そこには黒い身体をした四足歩行の巨大な化け物がいた。
これが『霊魔』だ。
黒崎は武器など持っていない。『日常』を望む彼にとっては武器など『日常』を妨げる物にしかならないからだ。
だからこそ、こういうときには何の対処も出来ない。
普通の人なら剣やら銃やらで応戦するが、黒崎にはその術がない。
全く動けない黒崎を気にも留めず、化け物は鋭い爪がある巨大な前足を黒崎に向けて振り下ろす。
黒崎は思わず右腕をかざし、何の防御にもならない体勢を取るが、
ガキィ!!と何かがぶつかり合うような音が鳴り響く。
黒崎は恐る恐る目を開ける。
黒崎は目を大きく見開く。
何故なら、
黒崎の右腕に光が纏い、化け物の前足がその光によって防がれていたからだ。
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