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てんしさまのすむところ-刹那の大空-
12
:
霧月 蓮_〆
◆REN/KP3zUk
:2011/11/22(火) 21:29:58 HOST:i121-115-42-103.s04.a001.ap.plala.or.jp
しばらくして、ルチが半ば諦めたようにため息をついて大げさに肩を落として見せた。どうやら駄目天使ステッラの相手に疲れたようである。分かるよ、その肩を落としたくなる気持ち。三週間一緒に暮らして嫌と言うほどに体験したからな。ステッラの鬱陶しさは。ちなみにステッラは相手のテンションが下がれば下がるほどに元気を増していく。……相手を元気付けようとしているのか、単純に面白がっているのかは知らないが迷惑な話である。下手をすると夜、寝かせてくれないし。
フッとルチが俺のほうを見て申し訳なさそうに頭を下げる。騒いでごめんなさいって所だろう。確かに五月蝿いが退屈はしなくていいので何も言わずに笑ってやることにする。いや、体調が悪いせいか顔の筋肉が引きつっているような気がして、笑えているかなんてかなり怪しいのではあるが。もしかしたら酷く怖い顔してんのかもしれないなぁ、なんて考えて息を吐く。ルチはしばらくの間不安そうに俺の事を見ていたが、時計の方に目をやって思い出したようにキッチンへと姿を消した。……何をするつもりなのやら。
「アオ兄、ご飯なの、でぃなーなの!!」
テンションが上がる駄目天使。頼むからお前は少しテンションを落としてくれ。出来れば半分以下に。そんな俺の心の声を知ってか知らずかステッラはふんわりとやわらかい笑みを浮べた。いや、誰も笑えなんて考えてないけどな。ステッラの場合、常に大声で笑ってそうだから声を出さずに笑っている今の状態はなんだか不気味だ。そんなことを考えていると何を考えているのかステッラが俺の横になっているソファに近づいてくる。……突然飛び乗ってきたりしないよな?
そんな心配をよそにステッラはどんどんソファに近づいてくる。……何か怖い。そんな風に考えていると体を持ち上げられて、訳が分からずにぽかんとしている内に食事のときいつも俺が座る位置に座らされていた。ステッラに顔を向ければ自信満々に胸を張って満面の笑み。……なるほど俺を運ぶためにソファに近づいてきたのか。ちっこいのに力はあるんだなぁ……。
「あれ、アオちゃん何時の間に移動を?」
小さな土鍋を持ってきたルチが俺を見てキョトンと首をかしげる。すかさずステッラが「ボクが動かしたの!」と胸を張っていった。明らかに怪しいものを見るかのようにステッラを見るルチ。まぁ普通はそうだよな。運ばれた張本人の俺も信じられないし。何よりもステッラかなりちっこくて、非力そうだから。それでもステッラが自信満々に胸を張っているものだからルチは少々納得いかなそうにしながらも、土鍋を俺の前においてステッラの頭をなでていた。俺はといえばさらに偉そうに笑うステッラに思わず苦笑いを浮かべてしまう。
その後ルチが手早く味噌汁をよそったりして、いつもより少し早い夕食をとることになった。焼き魚にご飯、味噌汁に、ホウレン草のおひたし、おそらく冷蔵庫に入っていたのであろうきゅうりの漬物。……見事な日本食だった。ルチのことだから日本食なんて作れないんじゃないかと思ったがそれは外れだったらしい。ちなみに今言ったメニューはステッラとルチのものであり、俺は卵粥。別に食欲もないから丁度いいのではあるが。
つか天使って普通に俺らと同じ食事を取るんだよな。ここ三週間ステッラは特別なものを口にしていない。俺が隙を見て部屋に持ち込んだごく普通の家庭の食事のあまり物を食べていた。あ、あまり物っていっても残飯とかではないから勘違いしないで欲しい。天使というのだから何か特別なものを持参してきているのだろうかとも思ったのだがそんな様子は微塵もない。変わりに俺の提供する普通の人間が食べるものを食べる。案外天使と人間に違いはないのかもしれない。
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