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偽りサヴァンと本物ギフテッド

2牛勿 言吾 ◆PQw3sCug.s:2011/05/07(土) 00:42:43 HOST:KHP059143192052.ppp-bb.dion.ne.jp
  “プロローグ”


 主人公の事をヒーローと言う。と、僕は思っている。少なくとも、正義を振りかざすというだけじゃ、ヒーローとは呼べない。その正義が偽善に捉えられでもしたら困るのだ。そう考える僕は、とても億病なのだろうけど。億病だけど、僕はそれでいいと思ったりする。ほんの少しの億病。……そんな事はどうでもいいのだけれど。僕が罹っている病気、というのだろうか。『サヴァン症候群』と呼ばれるもの。『物事を全て記憶する』。まるで、どこかの純白のシスターのような病気のようなもの。あんまり罹っている人が居なくて、医学ではあまり解明されていないらしい。そんな、病のようなものの症状は、まあまあ勉強に役立つものが多い。円周率の暗唱だとか、楽譜が読めなくても、一度聴いた曲は間違えずに演奏できるとか。実際、僕も出来る。読んだ本の内容を逆さから読み上げることだって出来るのだ。故に僕は、「天才」と呼ばれる。けれど。僕は、「本物の天才」を知っているのだ――。

 ――

 天才の事を、どこかの言葉で「ギフテッド」という。僕が知っているのはそのギフテッドだ。ジーニアス、とも言うらしい。まあとにかく、天才は天才なのである。そのギフテッドと呼ばれる少女が、僕の知り合いだ。高校一年生の少女。僕も高校一年生の少年だ。……年齢はとりあえず、置いておくとして。その少女は、僕をも遥かに超える天才だった。運動神経抜群、誰とでも話せる、頭が良い、要領がいい、など……。とにかく、なんでも出来るような少女だった。部活は聞いていないからわからないが、一年生にして部長を務めることになったとか。なんでも、彼女以外入部希望者が居ないらしい。僕はまだ、どの部活に入るか決めていないが。
 その少女こと、聖光院 永裡(しょうこういん えいり)は、容姿端麗でもある。僕が中学生の頃、見かけたことがある少女。中学生の頃見かけた時は彼女は眼鏡をしていなかったが、今は何故かしているようだ。三日前に噂を聞いた時は、両目で二点五だったらしいが。それなのに何故眼鏡をかけているのかはわからない。ただ、それでありながら、普通の女子は眼鏡をかけたら少し可愛さが減るものながらも、黒髪の三つ編みはとても似合っていて、むしろそれでよりいっそう可愛さが増している様にも見える。時折ポニーテールにしている事もあるが、それでも似合うのだ。そっちの時は、前髪が揃えられていてなんだか凛々しく見えるけれど。


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