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ハンターモデル

26 ◆1iaDQinYzU:2011/05/16(月) 18:41:09 HOST:p3166-ipbf2705funabasi.chiba.ocn.ne.jp
―師簾魔霧(シーズマム)施設

 ベットでゴロゴロしていると、いつの間にか寝てしまったラート。
 すると・・・―

 ドォォォンッ

 大きな音がして、ラートは飛び起きた。
 先生や子供たちの叫び声も聞こえた。
 ラートは急いで部屋から出て、一階に降りた。
 そこには、槍を持った人が居た。
 「お前ら幸せ者だなぁ。拿鞍様の革命の礎になれて。」
 「・・・?」
 ラートたちには、相手が何を言っているのか分からないが、只者では無いことは分かった。
 「とりあえず、お前ら・・・―喰われろ。」


―イーゴット町中央区

 ミランたちはイーゴット町内を全力で走っていた。
 目指すのは、ラートの居る施設―師簾魔霧。
 
 ―何でなんだろう・・・。
 ―さっきから感じてた嫌な予感って、これだったんだ・・。

 そこから、しばらく走り続けると、ようやく施設が見えてきた。
 そして、ドアが壊れていて、只事ではないとすぐ分かった。
 ミランたちはスピードを落とさず、施設に駆け込んだ。
 施設に入った瞬間、真っ先にゾンビが目に映る。
 
 ―ラートっ!

 ミランはその思いを胸に、次々とゾンビを切り倒していく。

 ―無事だよねっ?!


 
 ミランたちが施設に飛び込んだとき、ラートを含めた子供数人と、先生2人は、地下の間の置きに身を潜めていた。
 「先・・・生。怖いよ・・・」
 「わたしたち、死んじゃうの?」
 子供たちは、怖くて泣き出したり、震えたりしている。
 ラートも怖くて、さっきから一言もしゃべっていない。

 ドンっドンっドンっ

 突然ドアを破ろうとする音が聞こえた。
 「きゃああぁぁぁ!」
 全員パニックに陥り、奥へ奥へと逃げていく。

 ドンっドンっ・・バキっ!

 ドアが破られ、光が差し込む。
 そして、そこから一人二人と降りてくる。
 「お前らぁ。往生際悪いよねぇ。」
 「・・・っ!」
 「大人しく、喰われろ。」
 そして、ラートの前に居た先生や子供たちが1人、また1人と倒れていく。
 残った子達は全員逃げようとするが、もう奥は行き止まりだった。
 ついにラートの目の前にゾンビが現れ、襲い掛かった。

 ―もう・・駄目・・?
 ―最後に・・ミランに会えてよかった・・・。
 ―有難う・・・。

 ラートはギュッと目を瞑った。

 ―・・・・。
 ―・・あれ?

 しばらく経っても痛みも何も感じなかったので、ラートは恐る恐る目を開けた。
 そして、目の前に立っている息を切らした少女を見て、ラートは驚いた。


 「ミランっ・・・!」

27 ◆1iaDQinYzU:2011/05/16(月) 18:41:26 HOST:p3166-ipbf2705funabasi.chiba.ocn.ne.jp
 ミランの後に続いて、コランたちも降りてくる。
 そして、子供たちとゾンビ軍の間に入り、武器を構えた。
 「コランっ!」
 突然ミランがコランを呼んだ。
 「・・・?」
 「此処は私たちに任せて、コランは皆を安全な所に逃がして。」
 「安全な所って・・?」
 「とりあえず、地下倉庫から出して、上に連れて行って。」
 「分かった。」
 ミランたちは話しながらも襲ってくるゾンビたちを次々と倒していく。
 そして、コランだけがゾンビに背を向けて、子供たちのほうを向いた。
 「これから上にあがるから僕についてきて。」
 コランはそれだけ言うと、再びゾンビのほうを向いた。
 子供たちは不安がりながらゆっくりと立ち上がる。
 「いくよっ!」
 コランの掛け声と共に、皆走り出した。
 コランは自分たちの方に向かってくるゾンビたちを倒しながら、子供たちをドアの下に連れて行き、上に上らせる。
 その間もコランはゾンビたちを倒していると、ミランたちが来た。
 「コランも上がってっ!」
 キールの言葉に頷くと、コランも上にあがった。
 ゾンビたちも上がろうとするが、その前にミランたちが立ちふさがる。



 「お前たちの相手は、私たちだよっ!」

28 ◆1iaDQinYzU:2011/05/16(月) 18:42:21 HOST:p3166-ipbf2705funabasi.chiba.ocn.ne.jp
 コランに言われるまま地下倉庫から出たラートだったが、頭の中は混乱していた。

 ―あの人ミランだよね・・・?
 ―でも・・・なんか持ってた。
 ―あれは・・・カマなの?
 ―よく見えなかったけど・・・。
 ―それにコランも凛々しくなってるし・・。
 ―ミランの今やってる仕事って・・・・?

 そこまで考えた所でコランもあがって来た。
 ラートはしばらく考えた後、思い切ってコランに聞いてみた。
 「ねぇ・・・コラン」
 「・・・な、何?」
 コランは驚いて少しぎこちない感じで答えてしまった。
 「なんで、木刀なんか持ってるの?」
 「・・・。」

 ―どうしよう・・・。
 ―答えちゃいけないし、だからと言って嘘もつけないし・・・。

 コランが悩んでる間にもラートは次々と質問を投げかける。
 「ミランもカマ持ってたし、キールさんとか言う人たちも日本刀みたいなのとか、バットとか持ってたし・・・。それに、いきなり入ってきたあの人たちは誰?!コランだったらコーラネット村のことも知ってるの?」
 「・・・・・。」
 すると、ラートの隣に居た女の子が突然言い出した。
 「ねぇ、この人ラートの知り合いなの?」
 「あの入ってきた人たちは、人殺しなの?」
 「お兄ちゃん達も・・・人殺しなの?」
 女の子が言い出したと同時に他の子たちも口々に言い出した。
 「人殺し・・・。」
 ラートもそう呟くと悲しそうな顔をした。
 すると、突然後ろのほうで悲鳴がした。
 「うわあぁぁぁっ!!」
 皆で何事かと後ろをむいた。
 目の前に居たのは、ボスのような立場の男だった。
 「おい・・・。結局逃げ出してんのかよ。ゾンビ共も使えねぇーよなぁー。」
 「・・・っ!」
 そして、その男の前には血を流して倒れている男の子もいた。
 コランは一瞬で状況を判断し、子供達の前に庇うような形で立ち、武器を構えた。
 「あー・・お前らハンターだったのか。」
 男の雰囲気が一気に変わった。 
 コランはもう一度武器を構えなおした。
 

 「んー・・とりあえずお前ら全員、死刑な。」


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