[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
| |
伝説の勇者 -TAKASHI-
1
:
たかし
:2011/04/01(金) 16:53:12 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
そう、これは今から978年前の物語である。
日本は鬼に支配され、人間は老若男女問わず殺される。
鬼の図体は通常の人間の数倍もあり、とても人間が抵抗できる相手ではなかった。
そんな残酷すぎる世界に、一人の勇者が立ち上がった。
彼の名前は
TAKASHI
2
:
たかし
:2011/04/01(金) 17:02:45 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
第一話 「俺がたかしだ」
ここはとある村……。村人たちは数ヶ月前まで豊かな生活を送っていた。
だが、鬼によって人々は殺され、食料を奪われ、全てが壊れてしまった……。
生き残った人々はいたが、彼らはこれからの人生に絶望していた。
暗い納屋。数十人が話し合いをしていた。村の生き残りである。
「鬼さえいなきゃ……こんなことには」
村長は言った。
「鬼のやろう!ぶっ殺してやる!!」
一人のガタイのいい男が、斧を持って外に出ようとする。
彼の表情は怒りに満ちていた。彼は家族を殺されたのだ。
「待て!落ち着くんだ。気持ちは分かる……だが今、外は無数の鬼であふれているのだぞ。今行っても
殺されてお終いだ」
村長は諭すように男をとめる。
「くっ……」
「今は作戦を考えよう。何かあるはずだ。鬼を、倒す方法が……」
そうは言ったものの、村長の顔は青ざめていた。
3
:
たかし
:2011/04/01(金) 17:12:47 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
納屋の外。鬼たちは生き残った人間を探していた。
「ニンゲン ドコニイルノカナ」
一匹の鬼が言う。
「コッチノホウカラ コエガキコエタヨ」
別の鬼が、納屋の方を指し答えた。
「イッテミヨウヨ」
ドスドスと大きな足音をたてて鬼は納屋に迫る。
納屋の中にいる人々は、鬼がこちらに向かっていることに、気付かないでいた。
「鬼を倒す方法!?あるわけないだろ!!!」
そこにいる村人の中の若い衆が叫ぶ。
「俺の親友は、鬼に農具を武器にして立ち向かった!!!だけど、鬼に傷ひとつ与えられないまま、
殺されちまった……。鬼の前では、人間の力なんて無力にひとあwせdrftgyふじこlp;」
若い衆は喋ってる途中に訳の分からない言葉を口にした。
「おいどうした!?」
「うしろ、みてみろ……」
納屋の扉には、
―――鬼がいた。
4
:
たかし
:2011/04/01(金) 17:21:01 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
「ミツケタ」
鬼はニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべて、
扉のすぐそこにいた男に頭から噛み付き、むしゃむしゃとそれを食べた。
「うわああああああああああああああ」
納屋の中はパニックになる。
「早く逃げるんだ!!!」
「逃げろって言っても、どこに!?」
「いいから、外に!」
一斉に村人たちは外に出たが、外にも鬼はたくさんいた。
村人たちは鬼に捕まりむしゃむしゃと食べられていく……。
5
:
たかし
:2011/04/01(金) 17:22:55 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
「はぁはぁ……」
一人の少女が鬼から走って逃げていた。だが彼女の足は
それほど速くなく、もうすぐ鬼に捕まってしまいそうであった……。
「あっ!!!」
少女の足が地面にあった石につまずき、倒れてしまった。
「あ……ああ……」
鬼はニヤニヤと笑い、少女の足をつかみ、大きな口を開けて
少女の頭にかぶりつこうとする。
「イタダキマース」
瞬間、後ろから声が聞こえた。
「おい待て、その女の子から手を離せ、クソ野郎」
声の主は一人の男だった。彼はここの村人ではないようだ。
「ナンダ、オマエ?」
「俺の名は―――たかし。鬼ハンターだ」
6
:
たかし
:2011/04/01(金) 17:31:03 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
たかしは巨大な剣を背に抱えていた。これが彼の武器だ。
「オニハンター?」
「そう、鬼ハンターだ。お前みたいな、クソ野郎をぶっ殺すためにいる」
そう言って彼は背の剣を取り出す。
「ハハハハ。ヤッテミロ」
鬼がたかしに突進し、パンチを繰り出す!鬼は怪力だ。地面がえぐれる。
だがそれをたかしは紙一重でかわし、ひらりと宙に舞う。
「死ぬ覚悟をしろ。そして覚えておけ、鬼ハンターたかしの名をな!!!」
彼が巨大な剣を鬼の頭めがけて振り下ろす。
鬼は真っ二つになり、死んだ。
「って、死ぬんだから覚えるもクソもないか……」
「おい、そこの女の子。大丈夫か?怪我はないか」
「えっと、足が……」
少女の右足には青あざができていた。おそらく鬼に足をつかまれた時にできたのだろう。
「おぶってやる、ここから逃げるぞ」
7
:
たかし
:2011/04/01(金) 18:06:24 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
「待って!!!お父さんが!!」
少女が指を指す方には、少女の父親と思われる人物が
数人の鬼に囲まれている光景があった。
「お父さんを助けて!!!お願い!」
少女はたかしに、懇願する。
「……」
「お願いだから!!」
たかしは黙って、少女の父親の方に駆け出す!
8
:
たかし
:2011/04/01(金) 18:08:38 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
いくら鬼ハンターたかしと言えども複数の鬼を同時に相手にして勝利をおさめるのは難しい。
だからたかしは、鬼の一瞬のスキをつき、父親を救出する作戦を決行することにした。
「決まってくれ!!!」
たかしは剣を数人の中の一体に投げつける!!!
だが鬼は剣を腕で掴み、それを地面に投げ捨てる。
「ナンダ、オマエ?」
「俺は鬼ハンターたかし……。お前らをぶっ殺す。その男性から離れろ」
口では強気だが、たかしは作戦を成功させる自信はあまりなかった。
たかしは地面を強く蹴り、空宙に飛び上がる。そして鬼の頭めがけて、ナイフを投げつける。
鬼はそれを余裕そうにかわす。そのスキに別の鬼がたかしの腹を殴りつける。
「ぐわあぁあっ!!!」
たかしはそのまま地面に倒れた。
9
:
たかし
:2011/04/01(金) 18:09:29 HOST:i121-114-237-45.s05.a013.ap.plala.or.jp
「オニハンター?タイシタコトナイナ」
鬼が楽しそうに言う。
「大丈夫!?」
少女が叫ぶ。
「ああ」
たかしは痛みをこらえて立ち上がりそう言うが、あまり大丈夫そうにはみえない。
くそ。このままじゃ三人とも殺される。どうする?たかしは頭の中で必死に考えていた、
瞬間。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」
少女の父親が叫びながら鬼に突進する。
鬼は不意をつかれたのか、反応できないまま倒れる。
「今のうちに、娘を抱えて逃げてください!!!」
たかしは困惑した。どうする?
このまま逃げれば、俺と少女は助かる。
だが、それなら助けにきた意味がないじゃないか。
「早く!!!」
父親は必死に鬼をおさえこむ。だが、鬼と父親の形勢が逆転するのに
そう時間はかからなさそうであった。
たかしは少女を抱えて、村の外へ駆け出した。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板