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今でも君を

1明優:2011/03/29(火) 22:24:07 HOST:i114-185-33-19.s41.a005.ap.plala.or.jp
初めまして。明優(あゆ)っていいます。
これから小説を書きたいと思います。
初心者で、面白くないかもしれませんが、
アドバイスや感想をくれたらうれしいです!

2明優:2011/03/29(火) 22:31:06 HOST:i114-185-33-19.s41.a005.ap.plala.or.jp
「ご苦労様でしたぁー!!」 
部員全員の声で部活は終了した。
私は制服に着替えるため、部室へ行った。
「茜先輩、お先に失礼します!」後輩が言った。
「気をつけてね!!」私は軽く後輩に言葉を返す。」
神代茜(かみしろ・あかね)。中学3年生。
女子サッカー部のキャプテン。サッカー大好き少女。
将来はプロになるのが夢。

3明優:2011/03/29(火) 22:36:36 HOST:i114-185-33-19.s41.a005.ap.plala.or.jp
「茜!!」「夏美、どうしたの?」
親友の夏美が声をかけてきた。
「このボール変だからさぁ〜。どーする?!」
「先生に新しいの買うように頼んでみるよ!!」「だね★」
クラスも部活も同じ、親友の石原夏美(いしはら・なつみ)。
小学校からの友達。何でも話せる仲だ。
「茜。じゃあ私、彼待ってるから行くね?」 夏美はカバンを手にとって言った。
「うん!仲良くねぇ〜。」「ばいばい★」

4明優:2011/03/29(火) 22:45:07 HOST:i114-185-33-19.s41.a005.ap.plala.or.jp
夏美と別れた後、私は男子サッカー部の部室を訪ねた。
「勇汰ぁー!!帰ろー!」 私は勢いよくドアを開け、叫んだ。
「ノックくらいしろよっ!」「別にいいじゃん★」
岡田勇汰(おかだ・ゆうた)。家が隣の幼馴染。男子サッカー部副キャプテン。
付き合ってるわけではないけど、部活で夜遅くなるから2人で帰っている。
私と勇汰の家の方向の人はいないから。
「へぇ〜。転校生来るの?!」私の声は夜道に響く。
「あぁ。俺のクラスに男・・・だったはずっ!」勇汰は思い出すように言う。
「イケメンかなぁ?狙っちゃお!」
「お前らしい発言だな!!」
2人は明日来る転校生の話で盛り上がっていた。
勇汰は男子の中では1番の友達だ。

5明優:2011/03/30(水) 13:42:41 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜茜の部屋〜
「う〜。お腹いっぱーい!!勉強しよ〜っと!!」  ザザザ!!
本棚にある教科書を取ろうとしたら本を全部落としてしまった。
「やっちゃったよぉ〜!!」
1冊のアルバムが目に止まる。
これ・・・。
昔のアルバムだった。
あ・・・。翼・・・。根本翼(ねもと・つばさ)。
私の幼馴染で初恋の人。・・・そして・・・。
サッカーの楽しさを教えてくれた人。
あれは・・・8年前の話・・・。

6明優:2011/03/30(水) 13:50:04 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
私と翼と勇汰は仲の良い近所の幼馴染だった。
よく3人でボールを蹴って遊んでいた。
翼はサッカーの才能があったから近所では有名なサッカー少年だった。
そんな翼に私は心を惹かれていった。
でもそんなある日・・・。

7明優:2011/03/30(水) 19:51:06 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
私達3人が7歳のある日・・・。事故で翼が死んだ。
サッカーの才能のあるから将来は「サッカー選手になりたい」って言っていた
翼がわずか7歳でこの世を去った・・・。
翼が死んでから私は決めたんだ。
「私が翼の分もサッカーで頑張ってプロになる」って。
その日から翼に教えてもらったサッカーを毎日やった。
翼の夢はしだいに私の夢となっていた。
「翼・・・。」私は3人で撮った写真を写真だてに入れた。
翼の住んでいた家を見る・・・。
翼が死んでから、翼のお母さんはどこかへ引っ越して行った。
翼は母子家庭だったから2人暮らしだった。
お母さん、きっと悲しいだろうな・・・。

8明優:2011/03/30(水) 23:36:19 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜次の日の部活終わり〜
私はいつものように勇汰のところへ足を運ぶ。
そういえば、転校生見てないなぁ・・・。勇汰に聞いてみよっと!
あれ・・・?部室にいない・・・?
男子サッカー部室に行っても誰一人いない。
あ!体育館に電気ついてる!!(←今日は女子サッカー部がグラウンド使う日)
私は体育館に足を運ぶ。
「たのむよっっ!!」 誰かの声が聞こえた。
「俺、どうしてもサッカー部に入部したいんだ!!頼むっ!!」
え・・・。
顔を見ると見たことのない人・・・。それに・・・。
翼にそっくりだった。
翼・・・?!

9明優:2011/03/31(木) 20:05:48 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
翼・・・なの・・・?
でも翼は死んだんだよ・・・?
声もあの頃の声をちょっと低くした感じだった。
「頼むっ!どうしてもサッカーしたいんだ!」
その人はさっきからキャプテンの宮島(みやじま)君と副キャプテンの
勇汰に入部を頼んでいた。
「でもなぁ〜。今さら3年の新入部員はなぁ〜。ポディション決まってるし・・・。」
「じゃあさ。俺と勝負しようぜ!!」 その人は言った。
「何言ってるんだよ・・・!!」 宮島君は言った。
「お前たち2人でいいぜ。俺1人でやるから。」
もう話は進んでいるようだった。
「宮島。こいつの動き、見るだけ見ようぜ。」 勇汰が言った。
「そうだな・・・。」

10明優:2011/03/31(木) 22:05:21 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
そして3人の勝負は始まった。
「ボールはお前からでいいよ。1人だし。」 勇汰が言った。
「おー!サンキュ!!」 その人は笑った。 笑った顔も似てる・・・。
「じゃあ・・・行くぞ!!」 
その人はかけ声とともにボールを走らせていく。
まるでボールを操っているように・・・。
あっという間にボールはゴールに入っていた。
顔が似てるせいかな・・・?動きも翼に似てる気がする・・・。
いつの間にか私の心臓は音を出して鳴っていた。
この気持ちは・・・何? この人誰なの・・・?
翼の・・・生まれ変わり・・・?

11明優:2011/04/01(金) 21:21:18 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
勝負は終わったようだった。
「やった!!勝った!!な?入部いいだろ?!」 その人は明るく言う。
「お前・・・強いな・・・ハァ・・・ハァ・・・。」
宮島君は息を切らして言った。
「宮島・・・。入部・・・いいんじゃねぇ?」続けて勇汰が言った。
「そうだな・・・。」
私は走り出した。
この人は・・・。
翼の何なの・・・?
きっと何か関係があるはず・・・。
「あのっ!」私はその人に声をかけた。
「茜・・・っ?」 勇汰はビックリした顔で私に言う。
「あなたは・・・。翼・・・なの・・・?」
私はその人に聞いた。

12明優:2011/04/02(土) 15:48:20 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
「何・・・変な事言ってるの・・・?俺、人違いされてる?」
その人は疑問そうに私に聞く。
「翼と何か関係あるんじゃ!」「俺は香川龍(かがわ・りゅう)。
残念ながらアンタの知り合いとは関係ないと思うよ。」 その人は言った。
香川・・・龍・・・?名前はすべて違う。
なのにどうしてこんなに似てるの・・・?
ただそっくりなだけなの・・・?
「あれ?アンタもサッカー部なの?」 
その人は私のカバンについているサッカーボールのストラップを見て言った。
「あ・・・。キャプテンです!!」「マジで?!」
その人の顔は明るくなる。
「マジかぁ!!ここの中学の女子サッカー部のキャプテン超うまいって
聞いてさぁー!!探してたんだけどなかなかいなくて!!やっと会えたな!!」
手をつかまれて言われた。
「ちょっと勝負しねぇか?」「え・・・あ・・・うん・・・。」
私はその人と勝負することになってしまった。

13明優:2011/04/02(土) 16:02:30 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
私はその人からボールを奪い取り、ゴールへと運んだ。
「ヤバっ!女なのに・・・。まぁ・・・本気は出してなかったけど女で
あそこまでって・・・。お前、相当努力しただろ?」その人は聞く。
「ま、まぁ・・・。」
「お前、名前は?!」「神代・・・茜。」
「茜な!OK!じゃあ俺の事も龍って呼べよ!!」
「り、龍・・・。」
「わ!!ヤバイ!!そろそろ帰るわ!!入部あんがとな!!あ!あとさ!茜!」
「ん・・・?!」
「また一緒にサッカーしような!!」 笑顔で私に言う。
「え・・・。うん!」私は笑顔で返事をした。
翼に言われているみたいでうれしかった。

14明優:2011/04/03(日) 21:11:54 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜帰り道〜
「アイツって本当、自分勝手な奴だよなぁ。茜もそう思うだろ?」
「え・・・あ・・・うん。ねぇ。勇汰。」「ん?」
「あの人・・・。龍は・・・。翼じゃないんだよね・・・?」
私は静かに言った。
「茜・・・。お、お前なぁ!!もう翼が死んで8年だぜ?!
そろそろ他の男好きになれよっ!」 勇汰は笑って言う。
「だって・・・。龍って人やっぱり翼に似すぎだよっ!!サッカーしてる姿だって・・・。」
「確かにな・・・。俺も最初見たとき、翼が戻って来たかと思ったよ・・・。」
勇汰も同じこと思ってたんだ・・・。
私は龍って人の事で頭がいっぱいだった。
グイッ!!  「きゃ!ちょ!勇汰?!」
勇汰は私の顔を両手でつかんだ。
「翼とアイツを重ねすぎ!!マジメな顔して悩んでるお前のその顔嫌い!!
明るくなれよっ!!いつものブサイク顔に!!」 勇汰は笑って言った。
「ブ、ブサイクって何よ!!」 私は言い返した。
「そーそ!!その顔が俺、1番好き!!」
勇汰は私の頬をつねて言った。

15明優:2011/04/05(火) 19:18:13 HOST:i114-182-217-18.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜朝〜教室〜
「茜ぇ☆見て見てぇ〜!!ついに買っちゃったよぉ☆新作ポーチ☆」
朝からテンション高めの夏美。
「わぁ!いいなぁ。それって今1番中高生に売れてるポーチでしょ?!
私もほしいけどさぁ・・・。」
「茜は毎月、毎回本屋に行くたびさっかーの本買いすぎなんだよ!!」
夏美は私に顔を近づけて言う。
「だってさぁ・・・。本田の活躍とか動きのポイントとかサッカーに必要だし・・・。」
「サッカーサッカーって!!サッカーやってる理由は分かってるよ!でも茜。
このままだと女磨けないよ?彼氏できないよ?勇汰といい感じじゃん!!
付き合うとか考えないわけ?!」 夏美は大声で言う。
「夏美、声でかい。ってか勇汰はただの幼馴染ですけど・・・。」
私は疲れた声で言う。

16明優:2011/04/05(火) 22:47:49 HOST:i118-20-219-64.s41.a005.ap.plala.or.jp
「幼馴染で終わっていいの??」 夏美は私に聞く。
「いいの!!もー!朝から〜!!」 私はその話を終わらせようとする。
「あのさ。ここのクラスに神代茜・・・だっけ?って奴いる?」
誰かが私の名前を呼ぶ。
「ちょぉーと!!茜!!イケメン転校生ともう仲良くなったのぉ??」
夏美は小声で興奮しながら聞く。
「サッカーでね・・・。」 私は小さく答えた。
「へぇ〜。サッカーで出会う2人ねぇ。まぁ頑張っておいで♪」
夏美は私の背中を押す。
「夏美の思ってるような関係じゃないから!」
そう言って私は龍の元へ近づいた。

17明優:2011/04/07(木) 15:47:05 HOST:i118-20-219-64.s41.a005.ap.plala.or.jp
「で。どうしたの?」 私は龍に聞く。
「朝のホームルームまで20分あっからグラウンドでサッカーしねぇか?」
「えっ!あ・・・まぁ、いいけど・・・。」
「やった!じゃあ行こうぜ!」 ・・・本当に自分勝手だなぁ・・・。でも・・・。
龍の笑った顔・・・。翼に本当、そっくりだ・・・。
〜グラウンド〜
「お前っ!スカートのままやる気?」 龍は驚く。
「だって下、短パンだもん。ど〜ぞ見ていいですよww」私はふざけて言う。
「んなもん見たくねぇよ!色気ねぇし(笑」 龍は笑いながら言う。
「失礼な男!!」
それから私と龍は20分間サッカーをした。
翼・・・。
龍が翼に見えてドキドキが止まらない。
この気持ちは・・・。
何なんだろう・・・。

18明優:2011/04/07(木) 16:11:42 HOST:i118-20-219-64.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜朝〜登校中〜
「もうすぐ部活引退だな〜。」
「そーだね・・・。一応私達3年で受験生だしねぇ。」
私と勇汰は高校の話をしながら歩く。
「茜はどこ受けるの?」「分かんない・・・。どっかの高校で私を拾ってほしい
って感じ!!」
「お前、バカだもんな!!」 勇汰は笑いながら言う。
「余計なお世話です!!勇汰はどこ行くの?」 私は聞いた。
「さぁーねぇ。まだそんな後の事考えたくないね!」 勇汰はキッパリと答えた。
「確かにねぇ。」

19明優:2011/04/10(日) 16:28:41 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
学校が近くなるにつれ、同じ制服の生徒が目に付く。
ドン! 「いてっ!!」 誰かが私にぶつかってきた。
「よ!茜!今日も俺の相手頼むよ!」 龍が笑顔で言った。
今日も?!でもその笑顔で言われたら断れないよぉ・・・。ずるいなぁ・・・。
龍は走って校門へと消えて行った。
「仲良くなったのか?アイツと。」 勇汰は聞く。
「うん・・・まぁ・・・。サッカーの相手してるだけだけどね!」
「ふ〜ん。まぁそれほどお前のサッカー上達したって事だな!」
勇汰は明るく言った。
「どう言う事?!」 私は疑問を抱く。
「だから、アイツってサッカー強いじゃん?なのに相手をお前に選ぶって事は
お前とサッカーしてて練習になるって事だよ。」
勇汰に言われた言葉、すごくうれしい。
私、強くなれたんだね・・・。
翼・・・。

20明優:2011/04/10(日) 16:32:59 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜グラウンド〜
「龍!!」「お!今日も悪いな!時間少ないから早くやろーぜ!」
「うん!」 私と龍は夢中でボールを追いかける。
10分後・・・。
「ハァ。ハァ。ハァ。もぉーだめぇ・・・。」 私は息が切れる。
「俺も・・・結構・・・」 龍も少し息が切れている。
「茜・・・。」「ん・・・?」
「あと10分、話さないか?」 突然の龍からのサッカー以外の誘い。
「いいよ。」 私は迷いなく答えた。

21明優:2011/04/13(水) 22:23:06 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
「何か茜とサッカーしてると懐かしさがあるなぁ。」
え・・・?!やっぱり・・・翼?! 一瞬そう思った。
「ど、どうして?」 私は聞いた。
「俺さぁ。サッカー始めた理由さぁ、父さんの影響なんだ。」
龍は語り始めた。
「父さんさ、プロサッカー選手になれそうな位の実力があったんだ。
プロからも声掛けられてて、将来は決まってた・・・。でもある日、事故に
あって一生がつく怪我をした。しかも足に・・・。だからもうプロにはなれなくなったんだ・・・。
でも俺が小さい頃、毎日のように父さんはボールを蹴ってた。
その姿見て、俺はサッカーをやって父さんの分までプロで活躍する。
そう父さんに誓ったんだ。」
「じゃあ、龍がサッカーやってる理由ってお父さんのため・・・」
私の言葉は最後まで続かなかった。
「違う。昔はそうだった。でも今は違う。」 龍は強気で言う。

22明優:2011/04/15(金) 21:25:11 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
「ど、どうして・・・?」 私は聞いた。
「俺の父さんは母さんも俺も見捨てたからだ。」「え・・・?」
龍は悲しそうな顔で言った。
「父さんは8年前、突然家に帰ってこなくなったんだ。・・・俺たちの前から
突然姿を消した。その日から俺はサッカーも父さんも憎んだ。
サッカーなんて二度としないって心に誓った。・・・でも無理だった。
サッカーだけはどうしても・・・。だから俺は決めたんだ。サッカーで
昔の父さんより強くなるって。それで今の俺はいるんだ。」
龍は明るい笑顔で言った。

23明優:2011/04/16(土) 12:52:14 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
「そうなんだぁ・・・。じゃあ強くならなきゃね!」 私は笑顔で言った。
「茜は・・・?サッカー始めた理由は?」 龍は私に聞いてきた。
「初恋の人のため!!」「初恋?」
「うん。私の初恋の人ね、龍みたいにサッカーの才能持っていた人だったの。
でも死んじゃったの・・・。だから変わりに私が彼の夢だったサッカー選手に
なるんだ!!」 明るい笑顔で私は言った。

24*ひっちぃ*:2011/04/16(土) 13:28:42 HOST:p24138-ipngn100106osakakita.osaka.ocn.ne.jp
明優さん!私この小説好きです♪

はやくつづきを〜><

頑張って下さい^^♪

25明優:2011/04/16(土) 22:21:49 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
ひっちぃさん(最初と最後のマークなくてごめんなさい)
コメントありがとうございます♪
頑張りますね!!

26明優:2011/04/16(土) 22:30:00 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
「死んだのか・・・?その人・・・。」 龍が聞く。
「うん・・・。サッカーの楽しさを教えてくれた大切な人だった・・・。」
翼の話をしながら龍を見ていると龍を抱きしめたくなる・・・。
私はその欲望に負けて・・・。  ぎゅ。
「あ、茜?」 龍はビックリしている。
「ごめん・・・。あまり似てて・・・。」「え・・・?!」
「初恋の人・・・翼に・・・似てて・・・。」 そう言って私は龍から離れた。
「ごめんね。」 私が謝ると龍が「いいよ。」と言って私を抱きしめた。
「え?!龍?!」
「そいつに俺が似てるんだろ?大切な奴だったんだろ?お前、今ソイツが
恋しくなったんだろ?」 龍は私の気持ちを全て分かっていた。
私はそのまま龍に抱きついた。

翼・・・。
私、あなたがこの世を去って8年たった今でも
あなたをこんなにも思っているの・・・・・。
今でも君がこんなにも好きなんだ・・・。

27明優:2011/04/16(土) 22:33:07 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
翼が好き。
その気持ちは前から分かっていた。
でもこんなに好きだった。
でも・・・。
私、龍のことが・・・。
今の私はもしかしたら・・・。
翼より龍の方が・・・。

28明優:2011/04/16(土) 22:38:58 HOST:i114-185-33-40.s41.a005.ap.plala.or.jp
「今度、その人の写真見せてよ!どんだけ似てるか見てみたい!!」
龍は笑顔で言った。 「ビックリするよ?」 私は言った。
「じゃあ、その覚悟しておくよ!あとさ、墓に行って墓参りもしたい!!」
龍は笑顔で言った。 「うん!!」 私も笑顔で答える。
あぁ・・・。私はきっと龍が好きなんだ・・・。
最初は翼と重ねて見ていたけど、最近は龍自身を見ている自分がいる。

29明優:2011/04/17(日) 11:33:32 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜部活〜
「あき〜!!行くよぉ!!」 私は後輩にボールを蹴っていた。
「茜。ちょっといいか?」 顧問の先生が私を呼んだ。
〜部室〜
「今度の大会でお前たち3年生は引退だな・・・。それでその大会の事なんだが・・・。
その大会に高校のスカウトが来るんだ。」 「ス、スカウト?」
「茜は才能があるからきっと声がかかるはずだ。気をぬかないで頑張れよ!
将来がかかってるんだから!!」 「はい!!」
スカウトかぁ・・・。じゃ、推薦って事だよね・・・?
スカウトされたらいいなぁ・・・。

30明優:2011/04/17(日) 11:43:48 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜部活終了後〜女子サッカー部室〜
「茜!!」「龍?」 龍が急に私を訪ねてきた。
「どうしたの?」
「まだ外も明るいしさ・・・。一緒にサッカーしねぇか?」 龍が言う。
「うん!!いいよ!!じゃあ、グラウンドで待ってて!!」 私は明るく答えた。
龍はグラウンドへ向かって行った。
「ふ〜ん♪茜とイケメン転校生君、いい感じ〜?ってかできてるぅ☆」
夏美が私をひやかした。
「ち、違うよ!!」 私は必死に否定する。
「あれ〜?顔、真っ赤だよぉ?」 夏美がしつこく聞く。
顔が熱い。 「もぉー!ほら!!彼氏、待ってるよ!!早く行きなよ!!」
私は制服に着替えた夏美を部室から放り出した。
顔の赤みがおさまったら行こっと・・・。
「茜ぇ?」「ゆ、勇汰ぁ!!」 勇汰が訪ねてきた。
「帰ろうぜ?」「あ、あのさ、今日は先に帰ってて?」
「何で?」 勇汰は不思議そうに聞く。
「り、龍とこれからサッカーするんだ・・・。」
勇汰の顔が一瞬曇った気がした。
「マジで?あ・・・そっか・・・。じゃあ、気をつけて帰れよ!じゃ!」
「ごめんね・・・。バイバイ・・・。」

31明優:2011/04/24(日) 20:51:00 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜グラウンド〜
「龍!!」「おぅ!!蹴っていいかぁ?」「OK!!」
私たちはボールを蹴りながら語った。
「今度の大会、スカウト来るって聞いたか?」 龍が言った。
「うん。聞いたよ。」
「もし茜、お前がスカウトされたらどうする?」 龍は私に聞く。
「う〜ん。たぶんその高校行くかなぁ・・・。龍は?」
「俺も行くよ。プロ目指してるしな!スカウトされるとしたらサッカーで
有名な西丘高校だろうな・・・。」 龍はあボールを止めて言った。
「もしスカウトされたら一緒の高校行けるかもね!」 私が言った。
「なぁ、大会まで一緒に放課後、練習しねぇか?」
急に龍が言ってきた。・・・うれしい・・・!!
「うん!!じゃあ、放課後練習しようね!!!」 笑顔で私は答えた。

32明優:2011/04/25(月) 17:10:02 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜夜8時〜
「すっかり夜になっちゃったねぇ。じゃあ、帰ろっかぁ!」 私は言った。
「俺、送るよ。」 龍はボールをカバンにしまいながら言う。
「でも私の家、みんなと方向違うし・・・。」
「別にいいよ。俺が誘ったんだし。もう暗いし女1人って危ないだろ?」
「でも、龍のお家の方が心配するよ・・・。」
「俺ン家、誰もいないよ。夜中帰ってくるから。」
龍はカバンのチャックをしめながら言う。
「龍のお家って、お母さんと2人暮らしなんだっけ・・・?」
「あぁ。だから母さん、仕事大変でさ。だからいつも12時頃帰ってくるよ。
俺を養うのにすっごく苦労してる。だからスカウトされれば高校の授業料とか
援助してくれる。そうすれば母さんも少しは楽になれるだろ?そんで
プロになって母さんに親孝行するんだ!!」
龍は明るく語った。

33明優:2011/04/26(火) 08:44:07 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
「龍、超いい子だね!お母さんのためにもサッカー、頑張らなくちゃだね!」
私は明るく言った。 「おぅ!!」 龍も明るく返してくれた。
私は龍に家まで送ってもらっ。
月日はたち・・・。今日は大会前日の日。
夏休みに入っている私たちは1日中、明日の大会に向けて練習中だ。
「今日はちょっと早いけど明日の大会に向けて終わりまぁーす!!」
私は部員全員に言った。
「明日の大会に向けて体調良くしておいてね!今日は早く寝ること!!
明日の1回戦絶対勝とうね!!」 私は部員全員に明るく言った。
「はい!!」 みんなも明るく返事をした。
明日は高校のスカウトが来る。
全力で頑張ろっ!

34ねここ ◆WuiwlRRul.:2011/04/26(火) 19:50:45 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp
とっても長続きしていて凄いですね!

一気読みさせて頂きましたが内容も面白いです*

龍がかっこいいry

これからも頑張ってくださいね*
次も楽しみにしていますノ

35明優:2011/04/26(火) 20:48:07 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
ねここさん(マークなくてごめんなさい・・・)
コメントありがとうございます★
とってもうれしいです!これからも頑張りますね!!
龍をかっこいいだなんて、ありがとう。純粋な男の子ですからねww
まだまだお話は続きますので、最終回まで見守っていただければうれしいです!

36明優:2011/04/26(火) 20:51:47 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
「茜!!」「龍!!」
今日は私と龍の大会前の最後の練習。
いつものようにボールを蹴りながら語った。
「明日の1回戦、緊張する!!」「だよなぁ〜。」
「絶対勝とうね!!」「おう!!あ!そうだ!」 龍が言い出す。
「夏休み中、茜の初恋の人に会わせてよ。」 龍は明るく言う。
「うん!写真も見せてあげるっ!」 私も明るく返した。

37明優:2011/04/26(火) 20:55:44 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜大会当日〜1回戦〜
「う〜!!緊張するぅー!!」 後輩たちがそう言っている。
今日は翼の写真ももってきている。きっと見守ってくれるはず・・・。
そして、私たちの試合は始まった。
3時間後・・・。
私達はバスにいた。 結果は・・・。
もちろん勝った☆ バスの中は明るい空気。
6−2で勝った。そのうちの4点は私が決めた。
スカウトの人、見てたかな・・・?

38明優:2011/04/26(火) 21:08:21 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
その後、龍から電話があり、勝った事を知らせてくれた。
2回戦も勝った。男子サッカー部も勝った。
〜2回戦終了後〜控え室〜
「茜。ちょっといいか?」 顧問に呼ばれた。
顧問に呼ばれて行くと・・・。
「こんにちは。初めまして。」「え・・・あ・・・初めまして・・・。」
もしかして・・・スカウト・・・?
「私は西丘高校女子サッカー部のスカウト、中川純(なかがわ・じゅん)です。
あなたをぜひ、我、西丘高校女子サッカー部にスカウトしたいわ。」
「ほ、本当ですか・・・?」
「はい。でも、あなたの3回戦で当たる中学にもあなたと同じくらいの才能を持った
子がいるわ。それに勝ったらの話ですがね。」
「3回戦・・・。」 私つぶやいた。
「3回戦の相手、秋澤中学の村市奈々美(むらいち・ななみ)。その子は
女子サッカー部のエース。あなたと同じくらいのレベルよ。
ウチの高校はどちらか1人を選ばなきゃならない。
だからあなたの全てを出して勝負してほしい。」

39明優:2011/04/28(木) 23:32:39 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜控え室〜
「おめでとぉー!茜!!」「え・・・?」
部員全員が大声で叫んだ。
「さっきのスカウトでしょ?」 夏美が言った。
「スカウトって言っても3回戦勝ったらの話だけど・・・?」
「大丈夫!!私達、みーんな、茜のサポートするから!!」
みんなは笑顔で私を見る。
「みんなぁ・・・。」
私は泣いた。
みんな、ありがとう・・・。
私、このチームで良かったって今、心の奥から思えるよ・・・。

40明優:2011/04/28(木) 23:37:36 HOST:i114-182-216-118.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜3回戦当日〜控え室〜
「えぇー!!!!!!!!!」 夏美の叫び声だけが控え室に響く。
「声、でかい。頭に響く!」 私は注意した。
「茜、熱あるの??」
みんなは私を心配する。・・・ごめんね。
「茜先輩、どうするんですか?」 後輩が聞く。
「出るよ。私の将来がかかってるもん。」「そうですか・・・。」
「よぉーし!!みんな、茜を全力でサポートしよっ!!ね?」
夏美が言った。
「はい!!」 後輩たちの声が控え室に響く。

41明優:2011/05/02(月) 18:51:16 HOST:i118-20-218-229.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜試合開始〜
頭痛薬のおかげで少し治まっている。
集中しよう・・・。
「え?!」
相手のエースは1人でサッカーをしていた。
味方にもボールを譲らない。
「奈々美に任せておけばいいよねぇ。」
「そーそ!勝手に勝ってるし!!」
相手チームの人達は試合中なのに普通に話し始めている。
・・・ありえない。
チームワークがなさすぎなんじゃ・・・。

42明優:2011/05/02(月) 22:09:51 HOST:i118-20-218-229.s41.a005.ap.plala.or.jp
私は全力でボールを奪いに行く。
クラ・・・。頭が・・・。
それでも私は全力で走った。
そして、相手のエースからボールを奪った。
そのままゴールへと運ぶ。「ピィー!」
入った☆ 相手のエースは唇を噛んでいる。
チームワークのないチームに負けるわけない!
前半戦は2−0と2点差で勝った。
このまま行こう!!・・・頭が・・・。クラクラする・・・。

43明優:2011/05/02(月) 22:12:47 HOST:i118-20-218-229.s41.a005.ap.plala.or.jp
「茜・・・。顔色悪いよ?大丈夫?」「大丈夫だよ!」
夏美は心配してくれている。
「2点取ったし、交代したら・・・?」
「ううん。出る。大丈夫だよ!!」
〜後半戦〜
相手チームは相変わらずエースに任せっぱなし。
「試合でボール蹴ってみたいよねぇ。」 相手チームの部員が言う。
そういう事か・・・。きっと蹴らせてもらえないんだ・・・。

44明優:2011/05/02(月) 22:20:21 HOST:i118-20-218-229.s41.a005.ap.plala.or.jp
そんなのエースじゃないよ!!
私は勢いをつけてボールを奪いに行く。
そして・・・。後半戦はもうすぐ終了する。
あと10分。
4−0で勝っている。1人でサッカーしようとしているエースが悪い。
頭が痛い・・・。
「ウチら負けてない?ボール、それでも蹴っちゃいけないのかな?」
相手チームの子が言っている。
「いくらなんでも可哀想じゃん!!ボール、追いかけよう!!」
相手チームの子たちは勢いよく私からボールを奪いに来る。
・・・サッカーはそうでなくっちゃ!!
私も勢いをつけて走り出す。
ズキズキズキ・・・。頭の痛みとともに・・・。

45明優:2011/05/02(月) 22:24:46 HOST:i118-20-218-229.s41.a005.ap.plala.or.jp
「ハァ・・・ハァ・・・。」
私の呼吸は上がっていく。頭の痛みも増していく。
「茜!!みんなを頼って良いんだよ!!」
私は夏美のその言葉を聞いて、夏美にパスをする。
夏美とボールはゴールへと走り出す。
でも相手チームがボールを奪おうとしてゴールに行くのが難しい。
そんな中、相手チームのエースが夏美からボールを奪った。
そして・・・。「ピィー!!」

46明優:2011/05/06(金) 16:35:18 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
相手チームが初めて1点、入れた。
ヤバイ・・・。終了まであと5分なのに・・・。
相手チームに波が来た。
相手チームに3点入れられた。こんな短時間で・・・。
私の頭の痛さも増していく。
今は相手チームにボールがある。これを入れられたら・・・。
引き分けで延長になる。そんなに私の頭はもたない。
あと1分・・・。
や・・・。入れられてしまう・・・。
チーム全員はそれを防ごうと走る。
チーム全員をよけて相手チームのエースはゴールへと走る。
ダメ・・・!
「ピィー!!!!!!」
笛の音とともに私は倒れた。

47明優:2011/05/06(金) 16:39:44 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
そして・・・。
「ん・・・?」 点滴されてる・・・?・・・病院?
「茜!!」「な、夏美!!?」
「良かったぁ!!」
そっかぁ・・・。私、試合の時、倒れたんだっけ・・・。
あ!!
「夏美、結果は?!」

48明優:2011/05/06(金) 16:45:47 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「茜・・・。ありがとう!!勝ったよ!!」「え・・・?本当?!」
2人は明るい顔になる。
「茜、倒れる前、相手チームのエースのボール反対方面に弾いて、
しかもそのボール、ゴールに入って5−3で勝ったよ!!」
「やったぁー!!」 私はうれしくて、病院なのに叫んだ。
ガラガラガラ
「茜!!」「龍?!」何でここに・・・?
龍はユニホーム姿のままだ。
「茜が倒れたって聞いて・・・。大丈夫か?」
「あ・・・。うん。心配してくれてありがとね。」
「俺もいるよ!!」 「ゆ、勇汰?!」
勇汰もユニホーム姿だ。

49明優:2011/05/06(金) 16:50:54 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「2人で駆け付けたんだ。」 勇汰が言う。
夏美はニヤケながら私を見る。
ありがとう・・・。みんな・・・。
「神代茜さん。目を覚ましましたか。試合の結果はあなたが勝ったので
あなたをスカウトしたいと思います。熱があるのにあんなプレーできるなんて
すごい才能ですね。ぜひ、我高校へ。」 スカウトの中川さんが来て言った。
「はい・・・!!」
私は夢の1歩のために西丘高校を受ける!!

50明優:2011/05/06(金) 16:59:37 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「今でも君を」を読んでくださってる方へ
まだまだこのお話は続きます。
たぶん投稿が100は超えるかと思います。
温かく見守っていただければとてもうれしいです!!
「今でも君を」はこれからが本題?的な感じになっていくのでこれからも
茜・龍・勇汰をよろしくお願いします。
受験シーズンから高校編でだいぶ話が深くなっていくのでそこにも
注目していただければうれしいです。
これからも「今でも君を」をよろしくお願いします!!

51明優:2011/05/06(金) 17:11:40 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
そして30分後・・・。
「神代さん。点滴終わったので帰ってよろしいですよ。」
看護師さんが言いに来た。
「夏美、龍、勇汰、ありがとう。」
私たちは4人で帰った。
私の両親は共働きで来れなかった。
夏美は違う方向だから別れた。
龍と勇汰と私の3人。
「2人はどこ受けるの?」 私は聞いた。
「俺、西丘にスカウトされたから茜と一緒だよ。」 龍が言った。
「また一緒にサッカーできるかもね!!」 私は明るく言う。
「俺も西丘、受けよっかなー。」「勇汰も?」
「スカウト来てないけど、龍と一緒にサッカーしてぇーし!!」
「じゃあ、3人一緒かもね!!」

52明優:2011/05/06(金) 17:20:45 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
そして・・・。月日はたち、大会の時期も過ぎた。
女子サッカー部は準優勝。男子サッカー部はベスト5という結果。
残り少ない中学校生活最後の夏休み。部活も引退。
受験勉強をしていた。「間違ってるぅ!!」・・・そう。夏美と一緒に。
「夏美はどこ受けるの??」「う〜ん。2つあるんだけど〜。」
夏美、私と同じでバカだからなぁ。まぁ、私よりは成績いいけど・・・。
「東町高校にしようと思ってるんだけど・・・。茜と同じとこ行きたいけど・・・。
西丘って結構レベル高いじゃん?東町よりは高いじゃん・・・。でも・・・。」
夏美はシャーペンの芯を出しながら言う。
「でも、茜と一緒のとこ行きたいから、頑張る!!」
夏美は最高の笑顔で言う。
「夏美ー!!大好き☆」
本気で瞳がウルウルしてきた。
大好き☆夏美☆

53明優:2011/05/06(金) 20:37:55 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「あ!そういえば茜!!」「ん?」
夏美は何かを思い出したように言う。
「明日ってイケメン転校生君とデートなんでしょ?」 夏美が目の色を変えて言う。
「デートじゃない!!翼の写真見せたり、翼のお墓行くだけ!!」
私は必死に否定する。
「だって、龍君の家に行くんでしょ?」 夏美は私にせまる。
「あれぇ〜?顔、真っ赤だよぉ?」
あ〜!!夏美が変な事言うから、顔が超暑い!!

54明優:2011/05/06(金) 20:45:28 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
明日は夏美の言ったとおり、龍と2人で会う約束をしている。
〜次の日〜学校〜
私たちは学校で待ち合わせをした。
今日の私の服装はTシャツに半ズボン。
そんな気合は入っていない。たぶん、サッカーするだろうからスカートはやめた。
今は龍と2人で龍の家に向っている。
周りから見ればデート・・・なのかな・・・?
突然、雨が降ってきた。
私と龍は午後からお墓に行く事にした。
〜龍の部屋〜
2人は学校のことやサッカーのことを話していた。
「あ・・・。そういえば・・・。これ・・・。」
私は鞄から持ってきた翼の写真を龍に見せた。
「すげ・・・。昔の俺そっくり・・・。」
そう言って龍はずっと写真を見ている。
龍はアルバムから自分の幼い頃の写真を私に見せてくれた。
びっくりするほど似ていた。
本当に同じ人物なんじゃないかって疑うほど似てた。

55明優:2011/05/06(金) 20:50:21 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
私は龍の家でお昼ご飯をごちそうになった。って言っても冷凍食品。
その後はサッカーをした。
雨がやんだから私たちはお墓へ行った。
〜お墓〜
「ここだよ。」「いいとこだな・・・。」
そう言って龍は景色を眺める。
少し歩くと、「根本」というお墓があった。
「ここ。」「根本っていうんだ・・・。」龍がつぶやいた。
「根本翼っていうの・・・。8年前に事故で死んだんだ。7歳だった。
今、翼が生きていたらきっと変わらず、好きだったんだと思う・・・。」
「茜にとって大切な人だもんな。」「うん・・・。」

56明優:2011/05/06(金) 20:54:49 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
2人は手をあわせた。
きっと翼もびっくりしてるよね。だってそっくりだもん。
「さ!行こっか!龍!!」「だなっ!!」
そう言って2人は立ち上がった。
「父さん・・・。」 歩き出そうとすると龍が言った。
父さん・・・?もしかして・・・。
「龍なのか・・・?」相手の人は言った。
相手の男の人の隣には女の人がいた。
この女の人・・・見たことある・・・。
もしかして・・・。
翼のお母さん・・・?
「茜ちゃん・・・?」
私は女の人に聞かれた。
「翼の・・・お母さん・・・?」
何がどうなっているのかが分からない。
何で龍のお父さんらしき人が翼のお母さんと一緒にいるの?

57明優:2011/05/07(土) 15:08:48 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「背、伸びたな・・・龍・・・。」 男の人が言った。
「なんだよいきなり出てきたとたん知り合いって感じの言葉かけやがって・・・。
俺と母さんを捨てたくせに!!」 龍は強い口調で言う。
「俺を恨んでるよな・・・。当たり前だ・・・。俺は最低な人間なんだから・・・。」
男の人は言った。
「隣の女誰だよ!他に女できたから俺らを捨てたのか?!」 既に龍は興奮状態だ。
「龍・・・。悪かった。許されないのは分かってる・・・。俺は龍も母さんも
捨てた人間だ・・・。」 男の人はそう言って頭を抱える。
「龍には・・・本当事を話す時がきたのかもしれない・・・。」
「本当の・・・事・・・?」 龍は落ち着いて言う。

58明優:2011/05/07(土) 15:16:20 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「俺は香川龍と根本翼の実の父親だ。」 
男の人は信じられない言葉を言った。
「なんだよ・・・。それ・・・。俺以外にも他の女の間に子供いたのかよ・・・。」
龍は驚きが大きすぎるせいか、冷静になり始める。
「龍君!!でもすべて私が悪いの!!」 隣にいた女の人が話し始める。

59明優:2011/05/07(土) 15:25:55 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「龍君のお父さんとは中学時代からの友人だったの。・・・ある日、私の両親が
旅行先で2人同時に亡くなったの・・・。私は両親が大好きだったから
どうしよもなく生きる気力をなくして、死になくて仕方なかった。
でもそんな時、龍君のお父さんが傍で支えてくれた。その時、龍君のお父さんには
彼女、龍君のお母さんがいた。こんなのいけないって分かっていた。
でも私は中学の時から龍君のお父さんが好きだった。それで・・・私は
龍君のお父さんにわがまま言って・・・一晩の関係を持ってしまった・・・。
そして2週間後・・・。龍君のお父さんの結婚が決まったの。相手は
龍君のお母さん。2人はできちゃった結婚で龍君のお母さんは妊娠2ヶ月だった。
そして2人が結婚後・・・。私のお腹の中には龍君のお父さんの子供を授かってた・・・。
妊娠4ヶ月。龍君のお父さんに話したらおろしてほしいって当たり前だけど
言われた。でも私はできなかった・・・・。」

60明優:2011/05/07(土) 15:32:02 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「両親を失った今、お腹の命まで失っていいのかって・・・って思った。
そして私は龍君のお父さんとは絶対に会わないって約束して私はシングルマザーに
なろうと決めた。でも・・・。」
女の人は悲しい顔をする。
「でも・・・。翼は死んだ。・・・何よりも大切で、翼の成長だけが生きがいで・・・。
愛しくて仕方ない存在だった。この子がいれば他に何もいらない。本気でそう思ってた・・・。
なのに・・・。突然・・・。泣いても叫んでも翼は戻っては来てくれなくて。」

61ライナー:2011/05/07(土) 16:15:26 HOST:222-151-086-019.jp.fiberbit.net
初めまして^^
小説、いつも拝見しています。
話の内容にとても引き込まれ、とても面白いです!
出来たら最後まで見ていきたいと思いますので、頑張って下さい!

62明優:2011/05/07(土) 17:42:19 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
ライナーさん
初めまして^^
評価してくれてありがとうございます☆
とてもうれしいです☆
もっともっと引き込まれるような小説をかけるように頑張ります!
できれば、最後まで見てくれればうれしいです!

63明優:2011/05/07(土) 17:54:34 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
女の人の話は続いた。
「私はショックが大きくて仕事も辞めた。それから引きこもるようなった。
でも毎日、翼のお墓に足を運んだ。そのたびに辛くなった。
それで私はトラックに突っ込んで自殺しようと赤信号なのに渡ろうとした。・・・
そしたら・・・。龍君のお父さんが私の腕をつかんでいた。
そして私たちは再会してしまった。翼の死を龍君のお父さんに全て話した。
そしたら優しい龍君のお父さんは家庭を捨ててでも私を生かそうとしてくれた。
龍君のお父さんは私に全てを捧げてくれた。身も心も・・・。
私は『1人じゃない』って気がついたの。
それで今の私がいるの・・・。ごめんなさい・・・。
龍君・・・。本当にっ・・・!!」

64明優:2011/05/07(土) 17:59:33 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
女の人はどうやら翼のお母さんだった。
翼のお母さんは泣いた。
「龍・・・。本当にすまない・・・。どんな理由であれ、家庭を捨てる
男は最低な人間だ。・・・どうしたら償える・・・?」
龍のお父さんは龍に聞く。
「償う・・・?ふざけんじゃねぇーよ!!この8年間、どんな思いで母さん・・・!!」
龍は泣きそうになったのか、話すのを止めた。
「じゃあ・・・せめて学費とか生活費とか、父親として払いたい。」
龍のお父さんは言った。
「そんなもんいらねぇ。母さんもそんなの望んじゃいない。
でも俺からはただ1つだけ・・・。
母さんと・・・。
離婚してほしい・・・。」

65明優:2011/05/07(土) 19:53:13 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「え・・・。でも・・・お前・・・。」
龍のお父さんは龍の言葉に驚いている。
「俺も母さんもまだお前の事が気がかりだ。だからお前の事忘れたいって思ってる。
でもそんなの無理だ。俺にとってたった1人の父親だし・・・。
だからせめてお前の事考える時間を減らしたい。だから離婚してくれ。」
「龍・・・。そんな事でいいのか・・・?」 龍のお父さんは龍に確認する。
「あぁ・・・。」
「分かった。お前が望むなら・・・。」
そう言って龍と龍のお父さんはどこかへ行った。

66明優:2011/05/07(土) 19:57:25 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「茜ちゃん。」「翼のお母さん・・・。」
「ごめんなさいね?龍君と遊んでいる所・・・。龍君って・・・
茜ちゃんの彼氏なの・・・?」 翼のお母さんは優しく聞く。
「ち、違います!!サッカー友達みたいな・・・。」
「サッカー・・・?」 翼のお母さんは静かにつぶやいた。
ヤバ!!そういえば、翼=サッカーだったんだ・・・。
翼のお母さん、思い出しちゃったかな・・・。翼の事・・・。
「もしかして茜ちゃん。サッカー続けてるの・・・?」
「え・・・あ・・・はい。サッカー好きなんで!!」 私は答えた。
「茜ちゃん・・・。ちょっといいかな・・・?」

67明優:2011/05/08(日) 19:37:00 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
私は翼のお母さんに案内されてあつ1つの古いアパートに辿り着いた。
「あの・・・ここは・・・?」 私は聞いた。
「私の今の家。汚いけど、入って・・・。」
私は翼のお母さんの家に入った。
「お茶しかないけど・・・いいかしら・・・・?」
「あ!別にいいですよ!!気を使わなくて!!」
「いいの。茜ちゃんと話したいから。」
翼のお母さんは優しく微笑んだ。
「茜ちゃん・・・。サッカーのほうはどう?」 翼のお母さんはお茶を飲みながら言う。
「楽しくやってます。」どんな答え方したらいいのかな・・・?
「そっか。茜ちゃんって、龍君の事、好きなの?」
急に変な質問をされて飲んでいたお茶を吐き出しそうになる。
「好きって言うか・・・片思いです。」
正直に私は答えた。
「そっか・・・。それって翼に似てるから・・・?」
翼のお母さんはお茶を置いて私を見る。

68明優:2011/05/08(日) 19:45:22 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
私はゆっくりと答える。
「最初はそうでした。私の初恋の人、翼に似ていたから・・・。
龍もサッカー選手が夢なんです。そんなところまで翼にそっくりで・・・。
正直、龍を翼と重ねて見てました・・・。でもいつの間にか龍の良い所がいっぱいいっぱい
目についてきて、気がついたら龍自身が好きでした。
だから今は、龍って言う1人の人間が好きなんです。
翼への恋愛感情はなくなってしまいました。でも・・・。
今でも私は変わらず、きっとこれからも変わらず翼は私にとって大切な人の1人です。
これだけは何があっても変わることはありません。」
ギュ。 翼のお母さんは私を軽く抱きしめる。
「翼の事、そこまで想っててくれてありがとう。翼は幸せ者ね。
翼ね、茜ちゃんの事が好きだったの。翼の初恋も茜ちゃんだったの。
茜ちゃんは素直な子だから翼に好きってよく言ってくれていた。
でも翼は恥ずかしがりやだったから恥ずかしくて言えなくて。
でも本当は茜ちゃんが大好きだったのよ。」
翼が・・・。私の事を・・・?嬉しいよ・・・。

69明優:2011/05/09(月) 17:28:08 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「翼のお母さん・・・。私、翼のなれなかったサッカー選手、目指してるんです・・・。
だから私、翼のなれなかったサッカー選手の夢、叶えます!!」
私は翼のお母さんに宣言した。
翼のお母さんは涙を流して言った。「ありがとう・・・。あ・・・。そうだ・・・。」
翼のお母さんは隣の部屋に行った。
「茜ちゃん・・・。これ・・・。」 「サッカーボール・・・?」
翼のお母さんは少し古いサッカーボールをもってきた。
「小さい頃、翼が使っていたサッカーボール。」 翼のお母さんはそう言って微笑んだ。
そういえば・・・。このボールで私達遊んでた・・・。
「茜ちゃん、これ使って?」「え?」 
くれるって事・・・?でも・・・。
「できません。それはお母さんがもっていてください。」
「茜ちゃんにもらってほしいの。翼の形見。お願い・・・。」
翼のお母さんは頭を下げて私にお願いする。
「分かりました・・・。ありがたく使わせていただきます。」
私は引き受けた。

70明優:2011/05/09(月) 18:09:48 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「ありがとう・・・。」 翼のお母さんは笑顔で言う。
私はボールを持って翼のお母さんの家を出た。
アパートの階段を下りる。
「茜ちゃん・・・?」 「え・・・あ・・・龍のお父さん?!」
「茜ちゃんと遊んでるとこ悪かったな・・・。」 龍のお父さんは言った。
「いえ。いろいろと解決して良かったですね。」
「あぁ。茜ちゃん。龍を頼むよ・・・。」「はい・・・。」
そう言って龍のお父さんは階段を上がって行った。

71明優:2011/05/09(月) 19:42:07 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
そして長い長い夏休みが終わり・・・。
「え〜受験生のみなさんはこの夏休み、受験・・・」
今は始業式中。校長先生の長い長い話。
25分くらいがたち、やっと校長先生の長い話が終わり、始業式も終わり、
教室へ向っていた。そんな時・・・。
「茜!!」「龍?!」 龍は私を呼び止める。
「茜!頑張ってきな!!」 夏美が小声で言う。
〜裏庭〜
今はちょうど10分の休み時間。
「茜。ごめんな・・・。」「え?!」 龍は頭を下げる。
「な、何で・・・?」 私は不思議そうに聞く。
「何か、夏休みのあの時の話。お前まで迷惑かけちまったし・・・。」
「そんな!全く気にしてないよ!!」 私は否定した。
「そうか・・・?」「うん。」
「ありがとな・・・。俺さ、決めたんだ。」 龍は上を向いて言う。
「俺、母さんに楽させたいんだ。父さんとも離婚した。もう一生会う事はない。
だから母さんを守れるのは俺だけ。今までの恩を少しずつ返していきたいんだ。」
龍らしい考えだ。
前よりも生き生きしている龍。
こんな龍が本当に大好きだ・・・。

72明優:2011/05/09(月) 19:47:55 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
それから月日は流れ・・・。
今日は卒業式。
私と龍は西丘高校に推薦で合格した。
勇汰も夏美も西丘高校を受験した。合格発表はまだ。
2人とも頑張ったもん。きっと大丈夫。
私はストレートアイロンで髪をまっすぐにする。
そして制服に腕を通す。この制服も今日で最後かぁ・・・。
セーラー服を着て、その上にカーディガンを着る。
そしてチェックのスカートをはく。いつもは3つ折るけど、今日は2つで我慢。
最後に赤いリボンをする。リボンの形を整えて・・・。
「茜ぇー!勇汰君、来たわよぉー!!」 お母さんが下から叫ぶ。

73明優:2011/05/09(月) 19:50:54 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
私は勇汰と一緒に中学校最後の登校をした。
私は勇汰の第二ボタンを見る。
「勇汰、誰かに第二ボタンあげるのぉ?」 私は聞いた。
「制服、いとこにあげなきゃならないからあげないよ。」
勇汰は真面目風に言った。
そう言ってあげてそう!!そう思った私は1人で笑った。

74明優:2011/05/10(火) 17:52:09 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜学校〜卒業式終了後〜
女子の半分以上はないていた。私もその1人だ。
私は夏美や他の友達と写真を撮っていた。
卒業アルバムにコメントを書いたり・・・。
「茜!!俺のに書いて!!」 私たちはお互いに書き合った。
(また一緒にサッカーしようね!高校でもよろしくねぇ☆茜)
私はそうコメントした。
私は勇気を出して龍に言った。
「ねぇ・・・。一緒に写真を撮らない・・・?」
「撮るか!!」 龍は笑って言ってくれた。
2人は携帯で写真を撮った。

75明優:2011/05/10(火) 17:56:56 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
本当は第二ボタンがほしかったけど・・・。
龍の学ランのボタンは全てない。
卒業式が終わってすぐになくなったしまった。
まぁ・・・。あったとしてももらわないけど・・・。
この関係、壊したくないし・・・。
〜帰り道〜
私は勇汰の家族と私の家族は一緒に帰る。
「勇汰ったらぁ!!あんなにボタンあげるなって言ったのに!!」
そう。勇汰のボタンはすべてない。その事で勇汰のお母さんは怒っている。
「いいじゃないか。青春で。」 勇汰のお父さんは言う。
「勇汰君、モテモテね☆」 私のお母さんが言った。
私たちはみんな明るく帰った。

76明優:2011/05/10(火) 18:01:23 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
そして・・・短い春休みも終わり・・・。
今日は西丘高校の入学式。
無事に夏美も勇汰も合格した。
入学式は終わり、さっそく夏美と遊ぶ☆
私たちはカフェでのんびりしていた。
♪〜
電話だ・・・。
「もしもし?」 私は電話に出る。
「もしもし?茜?今、勇汰君の家から電話あってね・・・。
勇汰君、事故に遭ったって・・・。今から病院行ける??」
相手はお母さん。
勇汰が・・・。事故・・・?
そんな・・・。
私は夏美と別れ、勇汰が運ばれた病院に急いだ。
勇汰・・・。お願い・・・。
無事でいて・・・。
〜病院〜
「あのっ!!岡田勇汰は!!勇汰はどこ?!」

77明優:2011/05/18(水) 13:30:28 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
最近、更新なくてごめんなさい。
体調を壊していまして・・・。
これからは毎日の更新は無理かもしれませんが、できるだけ多くの更新をしたいと思います。
「今でも君を」、待っていてくれた方、お待たせしました!

78明優:2011/05/18(水) 13:36:08 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
私は興奮状態だ。
「えっとぉ・・・。岡田勇汰さんは・・・。救急の方にいますね・・・。」
私は礼も言わず、勇汰のいる場所へ急いだ。
「勇汰のお母さん!お父さん!」 私は叫んだ。
「茜ちゃん!!」 勇汰のお母さんの目は赤く腫れていた。
「勇汰は?!」 私は聞く。
「今は手術中。幸い、命に別状はないんだけど・・・。」
勇汰のお母さんは涙を流した。・・・なんで泣くんだろう?
命と関係ないなら大丈夫なんじゃ・・・。
「サッカー・・・。できないかもって・・・。」
・・・え・・・?
勇汰のお母さんの言っている言葉がよく分からない・・・。

79明優:2011/05/18(水) 13:43:20 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「勇汰、足をおもいっきり・・・。」 勇汰のお父さんが言った。
私は事故のことについて聞いた。
工事現場の近くを歩いていたらパイプが落ちてきそうだった。
その下には子供がいたらしい。
そして勇汰が飛び出して助けたらしい。
そしたら足に全てのパイプが・・・。
そして・・・。
手術室のドアが開いた。
「先生!!勇汰は?!」 勇汰のお母さんは聞く。
「できる限りはしました。今度は様子を見ながらリハビリですね・・・。」
先生は言った。
私たちは病室運ばれて行く勇汰を見ていた。

80明優:2011/05/18(水) 13:46:31 HOST:i121-113-76-251.s41.a005.ap.plala.or.jp
「ん・・・。」 勇汰は目を覚ました。
「勇汰!!」
「俺・・・何でここ・・・イッて!!」 勇汰は苦しそうだった。
「無理しないで寝てて・・・。」 私は優しく声をかける。
勇汰のお母さんは勇汰に今の状態を話した。
でも・・・
サッカーの事は話さなかった。
みんなでそう決めた。
勇汰なら大丈夫。きっと・・・。
みんなそう信じて・・・。

81明優:2011/05/18(水) 20:23:30 HOST:i114-185-34-149.s41.a005.ap.plala.or.jp
それから毎日、勇汰の所へ足を運んだ。
そして5月。
私と龍と夏美はサッカー部に入部。
勇汰もまだ入院中だけど、籍をおいてる。
少しずつ良くなってる気がする。
表情も少しずつ明るくなってきている。
このままリハビリできたらいいな・・・。
私はいつものように勇汰の病室へ足を運ぶ。
今日は部活なしのテスト期間の午前授業。
だから病院に来るのが早い。
勇汰に言ってないからビックリするかな・・・?
私はノックしないでコソコソ入る。
「クソっ・・・!」 泣いてる・・・?
私の瞳に映ったのは目が真っ赤な勇汰。
私は勇汰を見つめる。

82明優:2011/05/18(水) 20:28:45 HOST:i114-185-34-149.s41.a005.ap.plala.or.jp
「茜・・・?」 勇汰は私がいる事に気がつく。
勇汰は目を深くこする。 私は恐れながら聞いた。
「ど、どうしたの・・・?」「何でも・・・。」 勇汰は隠そうとする。
「・・・足・・・痛いの・・・?」 私は聞く。
「俺・・・もう無理だ・・・。」 「え・・・?」
勇汰は静かに言う。
「俺・・・。サッカー辞める。ってかそれしか・・・選択はない・・・。」
勇汰が・・・。
サッカーを辞める・・・?!

83明優:2011/05/18(水) 20:35:50 HOST:i114-185-34-149.s41.a005.ap.plala.or.jp
突然、いっぱい進んでしまってごめんなさい!
前にもこんな風に急に進んでしまったんで読んでいる方には
読みにくい・読むのについていけないという方も出てくるかと思います。
私の勝手で本当に申し訳ないです。
これからもこんな事があるとは思いますが、どうか読んでくださったら
うれしいです!

これからはたまに、これからのお話の予告などを書かせていただきたいと思います♪
そちらも読んでくれたらうれしいです♪

こんな勝手な私ですが、「今でも君を」最終回までお付き合いさせていただけたら
うれしいです☆

84明優:2011/05/19(木) 18:12:46 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
「勇汰・・・。何変な事・・・!!」 私は声を震わせながら言った。
「戻らない・・・。足の感覚が・・・。何の変化もない・・・。
ずっと俺は治るって信じてた・・・。でも・・・。」
勇汰は再び涙を流す。
私はただそんな勇汰の涙を見つめる事しかできなかった。
「俺、本当、ついてねぇ・・・。情けねぇよ・・・。」
違う。勇汰は・・・。  ギュ。
私は勇汰を優しく抱きしめた。
「茜・・・?」
「勇汰は情けなくない。頑張ればきっとまたサッカーできるよ!
だから・・・2人で頑張ろ?私、勇汰を支えるから・・・。」
私はそう言った。
「ありがとな・・・。茜・・・。」 勇汰は震えながら言った。

85明優:2011/05/19(木) 18:26:15 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
それから1週間後・・・。
足の感覚に変化はない。・・・けど・・・。
勇汰はリハビリを始めた。
何度も転んでしまう。けど、一生懸命、勇汰なりに頑張っている。
〜学校〜
「江口」「はい」「江田」「はい」
今は出席確認中。
「香川は・・・えっとぉ・・・。家庭の都合でお休みっと・・・。菊池。」
私は龍と同じクラス。
最近の龍は3日前から家庭の都合で学校を休んでいる。
すごく気になる。どうしたんだろう・・・。

86明優:2011/05/19(木) 18:30:34 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜病院〜
今日も部活が終わり、病院へ来る。
勇汰、リハビリ頑張ってるかなぁ・・・?
「ありがとうございました・・・。」
・・・ん?この声・・・。
龍?!
「龍!!」 私は呼び止めた。
「茜・・・。」
「どうしたの・・・?病院なんか・・・。今、診察室から出てきたみたいだけど・・・。
どこか悪いの・・・?」
「あ・・・。まぁ・・・。」
龍は震えた声で答える。
龍、少し痩せた・・・?・・・え?
龍は涙を流していた。
「龍?!」 私は驚く。
「ウッ・・・。母さん・・・。もうすぐ死ぬんだ・・・。」 
龍は泣きながら言った。

87明優:2011/05/20(金) 17:04:05 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
私と龍は椅子に腰かけながら話した。
「お母さん・・・。どこか悪いの・・・?」
「あぁ・・・。急に母さんの仕事先から電話が来て・・・。母さん倒れたって
連絡で・・・。それで検査したら・・・。末期癌だって・・・。」
末期癌って・・・。
「長くて3週間。この期間、いつ死んでもおかしくないって・・・。
今でももう話すのが難しくなってきてる・・・。」
龍は頭を抱えて言う。
私は何も言えなかった。
なんと声をかけたらいいのか分からない・・・。

88明優:2011/05/20(金) 17:16:47 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
「せっかく父さんの事、解決して母さんも俺も安心してたのに・・・。」
龍はつぶやいた。
そんな龍の顔はただ悲しそうだった。
「じゃ・・・俺戻るから・・・。」 そう言って龍は立ち上がる。
「龍・・・!!あのさ、どんな時でもいいから、メールでも電話でもちょうだい?!
悲しい時もうれしい時もどんな時でもいいからさ・・・!!」
私は思わず変な事を言ってしまった。
「ありがとな・・・!!」
私はその時、今日初めての龍の笑顔を見た。
龍・・・。
何もしてあげられなくて・・・ごめん・・・。

89明優:2011/05/20(金) 17:20:50 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
私はその日から龍に手伝えるものは手伝った。
手伝った日は勇汰のとこへ行けない日もあった。
でも勇汰は少しずつ感覚が戻ってきたみたい。
今は勇汰の所へ行く。
1週間ぶりとなってしまった。しかも時間も遅い。
勇汰はリハビリをしていた。人も誰もいない。
遅いのに頑張るなぁ・・・。
「勇汰!!」「茜・・・。」
私はずっと勇汰の動きを見ていた。
・・・今日の勇汰は少し機嫌悪い気がする・・・。

90明優:2011/05/20(金) 17:25:54 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
「今日は・・・龍のところ行かなくていいのか?」 勇汰が聞いた。
「行って来たから。」 勇汰は龍の事情を知っている。
「・・・でだよ・・・。」「え・・・?」 勇汰は何かを小さい声で言った。
「何で茜はそんなに龍がいいんだよ!!」「え・・・?」
勇汰はいきなり激しく言ってきた。
「龍が翼に似てるからか?だからそんなのアイツにあんなに優しくすんのか?!」
「勇汰・・・?」
「お前、俺を支えるんだろ?じゃあ、俺だけ見ろよ!他のやつなんか見るな!!」
ドキン・・・。   ・・・え?それって・・・。
「ガキの頃から俺はお前が好きなのに・・・。何でそんなに龍なんだよ!!
翼と似てるからって・・・。」 勇汰は激しく言った。

91明優:2011/05/21(土) 10:43:36 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
勇汰の声は部屋中に響く。
「違う!!・・・私は、龍自身が好きなの!!翼と重ねてたよ・・・。
でもそれは最初だけ。今は龍自身が好き。どうして・・・。どうして勇汰は
分かってくれないの?!」 
そう言って私は部屋を飛び出した。
私、意味わかんない・・・。
私、勇汰に最低な事した・・・。
私が勇汰を支えるって言ったのに・・・。それに・・・。
こんなに近くにいた勇汰の気持ちにすら気がつけなかった。
最低すぎる・・・。
ごめんね・・・。勇汰・・・。
こんな私を想っていてくれてありがとう・・・。

92明優:2011/05/21(土) 10:49:06 HOST:i114-185-33-233.s41.a005.ap.plala.or.jp
〜朝〜
今日は土曜日。部活もめずらしくない日だ。
私は病院へ行く。
勇汰に謝りたい・・・。けど・・・。
まだそんな度胸はない。・・・ってか・・・。
ここで謝ってもまた勇汰を傷つけてしまうかもしれない。
だから・・・。
私なりにいろいろ整理できたら謝ろう・・・。
コンコン  私は龍のお母さんの病室を訪ねた。
手伝う事・・・。あるかなぁ??
「あの・・・。」 病室に入ると龍はいなかった。
「あら・・・。茜ちゃん・・・?」「あ、おはようございます!!」
龍のお母さんは苦しそうに言う。

93明優:2011/05/21(土) 16:02:50 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
龍のお母さんは酸素マスクをしている。・・・それほど状態は悪いのだ・・・。
「今日・・・龍・・・。家の・・・事・・・したら・・・来るって・・・。」
龍のお母さんは苦しみながら私に教えてくれた。
「あ、ありがとうございます。じゃ、私、何か手伝える事あるか聞いてきます。」
私は病室を出ようとした。  「待ってぇ・・・。」
龍のお母さんが呼び止める。私は振り返った。
「ちょっといい・・・かな・・・?」
私は龍のお母さんに言われて椅子に座った。
「茜ちゃん・・・。聞いてほしいの・・・。」
龍のお母さんは語り始める。
ゆっくりとゆっくりと・・・。
「ゆっくりでいいです。何ですか・・・?」
私は優しく聞いた。

94明優:2011/05/21(土) 16:13:20 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
「龍と・・・仲良くしてくれて・・・ありがとう・・・。
あの子には・・・悲しい思い・・・させてばかりで・・・また・・・悲しい
想い・・・あの子に・・・させてしまう・・・。だから・・・お願い・・・。
あの子を1人に・・・しないで・・・。ずっと・・・一緒に・・・いてほしい・・・。
それとぉ・・・。茜ちゃん・・・。ありがとぉ・・・。」
龍のお母さんはそう言いながら涙を流して微笑んだ。
「はい。分かりました・・・。私なんかに話してくれてありがとうございます。」
私はお母さんを安心させるように言った。
龍のお母さんはその後、眠っていった。
その日は龍に手伝う事はないから家に帰宅した。
私はめずらしく勉強中だ。
「んー!!分かんない!!」 私はそう言って30分もしないうちに教科書を閉じる。
龍のお母さんの言葉が頭によみがえる。
♪〜  「ん・・・え?!ん?」 気づけば夕方5時。
私はすっかり寝ていた。 携帯が鳴る。
「もしもぉし・・・。」 私はあくびをしながら出た。
「茜・・・?」 龍・・・?だよね・・・?何かいつもより声が低い気がする。
「母さん・・・。死んだ。」「え?」 プープープー
龍はその一言を言って電話を切った。

95明優:2011/05/21(土) 20:50:32 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
私は急いで着替えた。 そして・・・。
〜病院〜
龍のお母さんの病室へ走る。  ガラガラガラ
「龍!!」「・・・・。」 いつもなら茜って呼んでくれるのに今日は・・・。
私は龍のお母さんの眠っているベッドに近寄った。
・・・微笑んでる・・・。微笑んで眠っている・・・。
私は今日の事を思い出した。
龍のお母さん。最後まで龍の事、考えていたんだね・・・。
話すのが苦しいはずなのに必死で私に伝えてくれた。
こんな私に「ありがとう」って言ってくれた。
ヤバイ・・・。涙が・・・。
私は必死に涙をおさえる。だって今1番泣きたいのは龍だもん。泣いたらダメだ。
それから龍のお母さんに関わる人たちがたくさん来た。

96明優:2011/05/21(土) 21:01:41 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
休日という事からか、たくさん更新してしまいました。
読んでくれている方、たくさん進んでしまってごめんなさい。
先週、あまり更新できなかったから多いのだと考えてくれたらうれしいです!

☆予告です!!☆
悲しい事に龍のお母さんは亡くなってしまいました。
私も作者のくせに書くのが辛かったです。
でもこれからはもっともっと悲しい現実が茜を襲ってしまいます。
書くのはとても辛いのですが、最後はみんなハッピーエンドで終わらせたいと思っていますので
最後まで見守ってくれたらうれしいです!
「今でも君を」もうすぐ投稿100になります!
みなさまがコメントなどくれたおかげだと思っています!
もうすぐ物語りも後半戦に突入します。
最後まで見守ってください!!

97シャクイSP:2011/05/21(土) 22:49:39 HOST:pab6026.tubehm00.ap.so-net.ne.jp
なんか読者が話しに引き込まれるような話しで
すごいですね話しもリヤルだし

98明優:2011/05/22(日) 11:21:34 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
シャクイSPさん
引き込まれてくださってありがとうございます!
これからも引き込まれるように物語を進めていきたいと思いますので
最終回まで見守ってくれたらうれしいです!
コメント、ありがとうございます!

99明優:2011/05/22(日) 14:26:05 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
時が過ぎるのは早くて・・・。
今日は火葬の日。今はもう火葬場に来ている。
私も出席する。
龍はもちろん、龍のお母さんの兄弟、龍のお母さんの友達、親戚などが火葬に出席した。
龍のお母さんの両親は出席しなかった。
親より早く亡くなったら火葬に出席するのはあまりよくないらしい。
ほとんどの人が泣いていた。
私も勝手に涙が流れる。でも龍は・・・。
泣いていなかった。逆に少し笑顔だった。
どうして・・・?

100明優:2011/05/22(日) 14:33:19 HOST:i114-184-15-160.s41.a005.ap.plala.or.jp
投稿数100突破です!!
100を突破したのも皆様のおかげです。
どうか最終回までお付き合いください。
読んでくださっている方、心から感謝します。


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