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世界ノ終わり--セカイノオワリ--
6
:
神奏 菜琉
◆XuuscjqfhY
:2011/04/02(土) 21:23:37 HOST:i125-202-128-142.s10.a021.ap.plala.or.jp
「これ……は」
八雲と雪華が到着した時点では一面血の海である。腹部を押さえる者、肩を押さえる者、頭を押さえる者までいる。少女、と思われる人物は「やっと登場、か。まあ僕には関係無いが」と言い顔にある仮面に手をかける、が、取ろうともしない。声はわざとらしく低くしていた。少女は小さく「僕はマスターの居ない犠牲(サクリファイス)。まあ……宜しく」クスクスと笑い言う。明らかに嘲笑う笑い方である。
「っ、ぁ!! った……」
仮面少女の標的(ターゲット)は、雪歌に映る。仮面少女は刃が仕込んであると思われるトランプを雪華に投げ付ける。そのたびに、頬、腕、手足等から血がツーゥッと流れ落ちて行く。八雲は慌てたようにして剣を抜き「貴様の目的を我に教えよ」と低く言う。仮面少女はクスリと笑みをこぼし「特に無い。面白そうだっただけ」と語尾に星が付いても可笑しくない可愛らしい声で言う。八雲はギリィッと歯ぎしりをして「……雪華。まずお前の傷口を直して、他の奴等にも回復能力(レコーバリースキル)を使ってやってくれ」と呟く
「ふぅん? 僕の相手は………君、か。僕に勝てるかなぁ?」
わざとらしい笑み。仮面少女は面白そうに八雲を眺め、八雲は低く舌打ちをした後「攻撃魔法。葉刃(リーフカッター)」と呟けば仮面少女の辺りに葉っぱがグルグルと回る。
「結界魔法。透明箱(プレスボックス)。………行け、月夜」
透明箱(プレスボックス)と言うと仮面少女を覆うように透明な結界が出来、月夜が呼ばれれば一箇所に剣が刺さる。仮面少女はつらそうに「ぐっ……、今日は……もう良い……。かえ……る」と儚く呟いてヒュンッと一瞬で消える。
「あ……終わった、の?」
首を傾げて八雲を見つめる雪華を見て八雲は小さく頷いた。
こんな風に過ごすのが………百夜学院高等部生徒会長、紅蓮八雲の生き方なのである。
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