したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

眼の色と関係があるものなのか?

2二ィア:2011/02/25(金) 21:00:02 HOST:softbank219021057040.bbtec.net
「アーシュ、アーシュ、私のアーシュ、かわいい娘・・・・・・。
私を見てもおびえない、娘。
眼の色を引き継いだことはかわいそうだけれど、それはどうしても
変えられない。
眼の色は、おぞましい。
あのヒトさえ逃げて行った、瞳。
アーシュだけが信じれる、アーシュだけが私のすべて・・・・・。
どんなにつらくてもあの娘がいれば大丈夫。
精霊の娘アーシュ。
精霊と人との間に生まれた娘。
左目は茶色がかった黒。
右目は精霊の瞳、琥珀色・・・。
滑らかな肌に、金色の髪。
火の精霊の王の娘、アーシュ。
人々目には、どう映るのだろうか?
人間の血と精霊の血があの娘に流れている。
きっと嫌われ者のレッテルを最初からはられている・・・・・。
母親が悪いのね、そう、この私が・・・・・。
それでも愛した人とは離れられなかった。
どうしてもわかってほしい・・・・・。
だから、ね。
アーシュには人間の暮らしをしてもらおうと思ったの。
母さんは、どうしても普通に生きさせたかったの。
こんな母親でごめんね。
いつか、火の精霊の使者が迎えに行くことでしょう。
その時まで存分に生活を楽しみなさい、アーシュ。
いつしか戦わなければならないけれど、その運命を怨まないで。
王の娘じゃなかったらよかったのにね。
私の娘でなければ・・・・・。
アーシュ、愛しい娘、人間界でもうまくやっていけるように、
お守りを授けたいと思います。
七色に輝く小さなビー玉を授けます。
どうか大切にしてください・・・・・・。」

空から落ちてきた手紙は、美しい金色の鳥で飾られている封筒に入っていた。
「私の・・・・・か・・・あ・・・・・・・さん?」
孤児として、そしてある時は奴隷として売られ、手渡されていった私の
身柄は、今ディリムズ・カンパーレという中学校にあった。
「こら、そこの生徒・・・・!!ん、アーシュか。なんだそれは?」
担任のシード先生が来た。さっと手紙を隠した。
「おい、アーシュ、窓辺は水の精霊に引きずり込まれるぞ。」
「はい。わかりました。」
そそくさとその場を去った。

女子寮の3階の一角にある207号室の扉をパタン、としめると
鉛のように胸に入っていた空気を吐き出した。
つ――――っと頬に涙が伝った。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板