＊流星と星屑＊ - 1297416045 - したらば掲示板

1：りほ：2011/02/11(金) 18:20:45 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp: 　　　　　　　　　　　別に嫌いじゃないんだよ。
　　　　　　だけど、自分の気持ちを素直に伝えられるほど、
　　　　　　　　　　　わたしに勇気は無いんだよ。

　　　　　　　　　　　　　　初めましてー☆
　　　　　　　　　　　　　　　夜瑠です。
　　　　　　　　　　がんばって書いていこうと思うので、
アドバイスや、感想メッセージなんかが頂けたらうれしいな～と思います。

では×２、次から書いていきます＾＾
2：夜瑠：2011/02/11(金) 18:21:59 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp: すみません（汗）
↑、なぜか昔使っていた名前になっていました……。
ゴメンなさい（汗）
3：夜瑠：2011/02/11(金) 18:29:47 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp: ♯０　『エピローグ』

『凛咲。ごめんね。いつも。でもね、お母さんは凛咲のために頑張っているんだからね。』
　いつもの、母さんの口癖。
　しょうがない。しょうがないんだ。
　いつも自分に言い聞かせてた。

『日曜に、遊園地行ったのー！』
　行きたくても、我慢した。母さんなら、無理にでも連れてってくれるって知っていたから。

　だけど、いま思えば行きたいって素直に言えばよかったのかな。
4：夜瑠：2011/02/13(日) 15:07:25 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp: ♯１　『キミトワタシ』

　母さんが死んだ。
　再婚のための、婚約者と一緒にわたしに会いに来ようとしたときに。
　スリップしたトラックにぶつかって。即死だったらしい。

　線香のにおいは嫌い。昔から。ずっと。

「どうするのかしら。ほら……柑奈ちゃんよ。だれもいないらしいじゃない。」
「さあね――、それよりも、遺産の方が問題よ。柑奈ちゃんの母親、朝美。
　あの人、結構お金持っていたらしいじゃない。」
　ほっといて。ほっといてよ。どうせ、孤児院とか、全く知らないような人に
養子にされるんだから。あんたらには関係ないでしょう？
　そう思いっきり言ってやりたかった。
　だけど、わたしの近くには、母さんが安らかに眠っている。
　起こすわけにはいかないの。
「わたしさ、遺産が貰えるなら、あの子引き取ってもいいよ。遺産さえ貰えれば。」
　二つ結びの女の子が、わたしを指差して、嘲笑うように言った。
「そんなこと言わないの！　……そういえば、柑奈ちゃんって何歳なのかしら。」
「さあ？　たしか高校１年じゃなかった？」
　静かにしてよ。静かにしてよ。
　母さんが眠っているんだから、静かにしてよ！
　わたしは立ち上がろうとした。あの人たちを殴り飛ばしたかった。
同情なんかほしくない。冷やかすのもどうでもいい。遺産目当てでも何でもいいから、
ほっといてほしい――。
　わたしは、母さんを思い出して、自分を落ち着かせた。
　母さんと水遊びしたこと、初めて一緒にお出かけしたこと。
　一つ一つ、鮮明に思い出していった。

「朝美ってとんでもない子だったよね。あんな夜の商売してさ。」
　さっきの女が、また何かを言った。
　わたしはその声が聞こえた瞬間、何かが切れた。
　プツンって言って。
「キャ―――！」
　その女を殴った拳が、ひりひりと痛かった。
　だけど、そんな事お構いなしだった。
　そのときは、その女を殴るので頭がいっぱいだった。
「あんたに、母さんのことを言っていいわけが無いんだ！　
　あんたに何が分かるって言うんだ！　同情なんていらない！
　そんなものいらないんだ！」
　三発目を女の顔にお見舞いしてやろうと、手を上に振り上げた瞬間。
「！？」
5：夜瑠：2011/02/16(水) 18:14:20 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp: 　わたしの手は、上に振り上げたまま、ピクリとも動こうとしない。
　わたしの手を誰かが握っているの――？

　わたしは上を見上げる。

「離してよ……。」
　わたしは、手を掴んでいる人を睨んだ。

　わたしの手を握っていたのは、男の人だった。
　高校３年くらい？　身長高くて、髪の毛は夜みたいに黒くて。
　あと、ちょっとかっこいいかも。だけど、そんなこと今は関係無い。

「離しなさいよ！！」
「離さない。」
　男の人は、わたしに、茶色の瞳を向けると、葬式に来ていた人たちの方を見た。

「まことにご迷惑おかけしました。そして、失礼します。」
　男の人はみんなに一礼した。
「ほら、帰るぞ。」
　

　そして、わたしを『オリ』の中から連れ出した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　♯１　end