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小さな街の中で。
25
:
とある人
:2011/05/23(月) 13:53:34 HOST:KD111098194105.ppp-bb.dion.ne.jp
そのとき、博也の目の前に光り輝く金属製の細い物体が突きつけられた。彼はそれに見覚えがあった。
それはペーパーナイフだった。
「・・・なんだよ。」
二回目になればもう慌てたりはしない。
「先ほど大橋さんと雑談をしていたら、私を侮辱するような台詞が聞こえたものだから、処刑しなければと思ってきただけよ。」
「侮辱してねえし、『だけ』ですむレベルじゃねえだろ。」
「発音が悪いわよ。レヴェルよ、レヴェル。」
「細けえし余計なお世話だ。それに言ったのは俺じゃない。」
話している間も、洋子が持っているナイフは博也の鼻先に突きつけられたままだ。
「さっきの甲高い声はあなたじゃなったかしら?」
「こいつだよ、こいつ!!」
博也は雄哉を指差す。
雄哉は「は?なんですか?そんなこと知りませんよ?」とでも言いたげに二人を見ている。
「五十嵐君は『そんな事は言っていない』という目線を私に投げかけているけれど?」
「てめえ、とぼけるな!」
博也は雄哉を怒鳴りつける。
雄哉は「がんばって〜」とでも言いたげに生暖かい目線を投げかけている。
博也は「お前なあ。後で覚えとけよ。」と言うように雄哉を睨む。
雄哉は「どうぞご勝手に」とでも言いたげに鼻で笑い、教室を出て行った。
「あなた達は目だけで会話が出来るようね。私にはさっきどういうやり取りが行われていたかさっぱりわからないわ。」
「幼馴染だけが使える特技だ。」
話している間も、やはりナイフは博也の鼻先に突きつけられたままだ。
「まあ、それは置いておきましょう。」
洋子は仕切りなおす。何のためなのだろうか。
「あなた、私を侮辱するようなことを言ったわね?」
「侮辱するつもりはなかったし、言ったのは俺じゃない。」
「じゃあ他に誰がいるのよ。」
博也は辺りを見回す。そして、
「・・・作者?」
と言って苦笑した。
「あなたのボケはとても面白いけれど、今はボケる場面じゃないわ。」
「声に出して面白いって言うなよ。それに眉一つ動かしてねえし。」
「無表情は私の特技よ。」
「いらねえ特技だー!」
無表情は特技とは言わない。
洋子はちらりと教室の壁にかけてある時計を見る。
「まあ、今回は時間がないから許してあげる。」
「お前いつも態度がでけえよ。」
「それから、」
洋子はナイフを博也の顔に押し付ける。
「私を侮辱するような行為は万死に値するから。」
「そうなのか?」
「だから、」
洋子はナイフをさらに押し付ける。無表情が逆に怖い。
「もし、もう一度私を侮辱するようなことを言ったら、一万回死んでもらうから。」
「一万回も死ねるか!!」
チャイムが鳴り響いた。
「いい?もし私を侮辱するようなことを言ったら、本当に躊躇せずに一万回あなたを殺すから。」
「分かったからそのナイフを突きつけるの、やめてくれないか?」
「五十嵐君にも伝えておいてね。」
そう言って洋子はようやくペーパーナイフを鞘にしまい、ポケットに入れた。そして踵を返し、席に着いた。
タイミングを見計らったように教室の扉が開き、雄哉が入ってきた。
席に着くと同時に、博也は雄哉の首筋を後ろから掴んだ。
「・・・何?」
「何じゃねえよ。」
博也は手に力を込める。
「よくもばっくれてくれたなぁ!!!」
「ぎゃぁあああああああ!!!!神経を圧迫するなぁああああああああ!!!!」
「んなもん知るかぁああ!!」
十秒ほど雄哉をこらしめた後、博也は手を離した。
「痛ぇ・・・それにしてもこの痛みは特徴的だなぁ。」
「自業自得だ。」
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