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小さな街の中で。

12とある人:2011/03/20(日) 18:37:05 HOST:KD111098194105.ppp-bb.dion.ne.jp

 「そんなに不安なら・・・・・・ほれ。」
雄哉は博也に向けて棒状の物体を投げる。慌ててキャッチする。
「自分の身を守りたいなら、武器があった方が心強いだろ。」
「いや、その前にさ、これ何なんだよ。」
博也は棒状の物体を眺める。木で出来ており、少し湾曲している。
「あ、それペーペーナイフ。」
「え?」
博也はそれを軽く引っ張る。中から輝く刃が見えた。
「目には目を、歯には歯を、ペーパーナイフにはペーパーナイフだ。」
雄哉は得意げに言うが、意味が分からない。
「それがあれば、何とかなるだろう。」
「は・・・はあ・・・・・・。」
博也は強引に納得しようとする。が、
「そうじゃなくって!!俺が言いたいのは・・・・」
「もう既にメンバー決まっちゃってるよ。」
「え?」
博也は辺りを見回す。もう既に大体グループはできており、残ったのは雄哉達と、やけに背が高い少年と、例の凶器少女だった。
「あ・・・・・・・・」
「そういうことだ。」
美野里が博也の肩に手を置き、
「無駄なあがきはやめましょ。」
と、笑顔で言った。
「なんかうち、あの子と気が合いそうだし。」
「類は友を呼ぶとはこのことか・・・・・・・。」
博也は逃げ出したかった。
「それじゃ、これで決定だな。」
雄哉は後ろにいたやけに背の高い少年を呼び寄せた。
「お前、どこの小学校出身だ?」
「え?えっと、上条小。」
「お前は?」
雄哉は凶器少女に尋ねる。
「旭日。」
「完璧じゃん。」
「いや、ち、ちょっと待て。」
博也は先生に報告に行く雄哉を止めようとするが、遅かった。
「はあ・・・・・・。」
博也は大きなため息をつく。
「で、名前は?」
博也はしぶしぶ凶器少女に聞く。
「白井洋子。」
「お前は?」
博也は巨大少年に尋ねる。中一だというのに、百六十センチはある。
「僕は、澤田勇人。」
「へえ。」
博也は再びため息を付く。
「俺はどうすりゃいいんだ・・・・・・・。」


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