ホットミルク

8：空優 ◆dORLwly3VM：2010/12/18(土) 13:07:41 HOST:p1214-ipngn602souka.saitama.ocn.ne.jp: 第1話「ひとり」

ピッピピピピピッピピピピ

バチッ

「うー・・・」

目覚ましがなる。

カーテンを開ける。

外は太陽が顔を出し、いい天気。

あたしは大きく伸びをした。

一歩一歩階段をゆっくり下りる。

扉をあける。

「・・・」

そうだった。
やっぱり夢じゃないんだ。
もうお母さんとお父さんはいないんだ。

あれから1週間がたつ。

「ステラーあたし、一人で生きていけるかな…ステラがいてよかった…」

「くぅー？」

あたしはステラに呼びかけた。そしてゆっくり抱きしめた。

「ステラはあったかいねー」

…朝ごはんはどうしようか。

とりあえずパンがあったのでそれを食べてみる。

「一人で食べてもおいしくないよ…」

誰もいないのに言ってみた。

お母さんとお父さんが「ごめんね」って言ってくれるような気がしたから。
もう一度あたしに話しかけてくれるような気がしたから。

今日は久しぶりの学校。

目がかなり腫れている。
必死に冷やして治す。
そんな普通の行動さえも寂しく感じた。

「行ってくるね、ステラ…絶対…絶対帰ってくるからおとなしく待っててね」

玄関のカギをかけて家を出た。

学校へ歩く。
ただひたすらひとりで歩く。

先生は「休んでもいいんだからな」っていってくれたけど、行く。

会いたい人がたくさんいるから。

ボロボロになった心を癒してくれる人がいるから。

―――To be continued

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