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夕暮れの坂道

7りほ:2010/11/22(月) 18:46:18 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
今、書いている『桜井 奏嘉』主人公の小説は、
題名は『勿忘草〜わすれなぐさ〜』っていいます。
言うのが遅れて申し訳ないです><(汗)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
♯4 『笑わないって決めたのに』

 休み時間。私の席は人でごった返してる。
いや、ちょっと訂正。私の隣の席、だ。
 先生もなんで、吉川 樹を隣になんかすんだよ?
 とりあえず、転校してきた最初の日は大体質問攻めになる、ってのが
フツーの学校での恒例行事。(なんだろうな)
「どこから来たのぉ〜?」
「ねえ、今日いっしょに遊びに行こうよぉ〜」
 こういうのを聞いてると、
「なんで、必ず文末に『ぉ』とかがついてんだよ!」
ってつっこみたくなる。美しい日本語喋ってこそ、
日本人だろっ!って。

「ねえ。なんで、『あの』桜井さんといっしょに来たわけぇ〜?」
 私は一瞬で固まる。
 社会の予習してた手も止まる。
 一気に宇宙の中に引き込まれた気分になった。
 無の世界に。何も聞こえない、無の世界。
「そおだよぉ〜。あんな変な子なんかよりぃ〜
うちらとあそぼぉ?」
「そ〜そ〜!あの子まったく喜怒哀楽ないもんねぇ〜」
 ちらっとその子たちを見る。
「……………!!」
 その子たちは私を見てクスッと笑った。
それで、それで、吉川 樹の肩を軽く触る。
なんなんだよ!

吉川 樹は頭をぽりぽり掻くと、
「う〜〜〜〜〜ん。
悪いんだけど、桜井は喜怒哀楽あるよ?
それに、一緒に居たい奴は自分で決められるから。」
「!!」
 さっきの子達は、つまらなそうな顔をして帰ってく。
(ついでに私を睨みながら。)
 そして、吉川 樹本人はのほほんとした顔で
「俺、かっこよくなかった?」
って。
 思わず顔が緩む。
 私は笑った。
 笑わないって決めたのに。
 こいつはなんか不思議だ。



続く…


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