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 きみ色症候群

6桜川 日和  ◆2sKZtjrb9I:2011/06/26(日) 17:09:25 HOST:p4032-ipbfp3002tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp



第1話


 それは、それは。暑さがもうすぐそこまで来ているような日だった。その日も私は、いつもみたいに友達とにこにこしながら過ごしていた。周りから見ても、自分から見ても青春?みたいな。……正直言います、すんません、調子乗っていました。
 帰って来た小テストで70点とれたり、購買で幻のナッツショコラクロワッサンをゲットできた。もう一度言います、調子乗っていました。

―――だから、あんな事になってしまったのか。



「じゃねー、また後でえ」
「うん、4時に駅前でね!」

 友達の柚井 紗莉(ゆい さり)と遊ぶ約束をして家に帰る。また4時に会って、どっかで遊ぶ予定だ。

「なに着ていこっかなあ…」

 前買った、白ワンピ?いやいや…遊びに行くんだから、ショーパンの方が無難?…と今後の予定の服に付いて考えていた、その時。


ぎゅむり。


 普通にアスファルトを歩いていたのに、唐突に何かを踏んだ。え、なに?靴の裏からなんか感触がするんだけど。ま、まさか…!

「う●こ…!?」

 信じたくない一心で、足元を見ずに足をニ、三度力を入れる。だが、ぎゅむぎゅむ、と変な感触しかなかった。
 神様、調子乗ってたからっすか、それにしては花の16歳にNGなモノを踏ませるとはちょっぴり罪が重すぎはしませんか…!

「うぉぉおおお…」

 わけのわからない唸り声がでて、しょうがない、いちにのさーん!…でどけるしかない。

「いち、にの、さあー…「さ、さっさとどけて……」

 ………なんか、聞こえました?
 急いで見て見ると、あらら…踏んでいたのはう●こなんかではなく、人間。

「すすすんません…!」

 いそいで足をどけると、その人は起き上がった。
 軽い茶色の髪に、透き通るような白い肌。見事な8頭身に整っている顔。イケメンではない、美形だ。あえていうなら、美人さん。こんな人を踏んでいたとは…!

「いやいや、大丈夫だよ。じゃあ、僕はこれで…」

 いやいやいや、大丈夫じゃないよね、ふらふらしてますよ。あ、右腕に靴跡ついてる。

 そんな事を思いながら見ていたけど、その人はふらりと歩いて行って、ふらりと倒れていた。

(えー!?)



 ごめん、紗莉。遊びに行けないかも。


-つづく-


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