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りれぃ小説、再び(倒置法
1
:
貴族A
:2009/04/02(木) 23:04:52
無事高専を卒業し様々な道を選んで進んでいく僕達
なかなか会うことは難しいでしょう
今までは同じ経験を元に小説を書いてきたわけですが
新しい環境、新しい出会い、新しい経験で
視点が変わった今こそ!すばらしい作品を僕達は作れる!
その作品のタイトルは!!!
『清執事』
これは我侭な主人に命をささげる一人の武執事の物語である。
これから彼が主人のためにどのように生きるのか・・・
それをなるべく忠実に再現したいと思う。
なお、この小説は「りれい」小説なので
気軽に書き込んでください。
清執事製作部一同
2
:
貴族A
:2009/04/02(木) 23:59:02
第一幕 執事
世界大恐慌の世のが到来し
会社は潰れ人々は路頭に迷う最中
一人の少年貴族が荒波へ毅然と立ち向かっていった。
少年の名はトシアキ・ラ・フランス
『ラ・フランス家』
世界の表にも裏にも通ずるこの家には
武術、教養、全てにおいて完璧な執事がいた。
「坊ちゃま、そろそろ出発のお時間でござる」
第一幕 終
3
:
武士さん
:2009/04/03(金) 09:33:14
第二幕 一日の始まり
A.M.2:00
「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」
朝食の下準備〜ではなく
彼は朝の鍛練を欠かさない
一連の流れは既によくお分かりのハズなので
ここでは控えよう
執事たる者
常に主人の意に添えるように
身体は万全にしておかなければならない
「ふぅ・・・さて、使用人達を起こして朝食の準備をするでござるか」
第二幕 終
4
:
武士さん
:2009/04/03(金) 18:52:48
第三幕 起床
「坊ちゃま、朝食の準備が出来たでござる」
西洋風の大きな会食堂の白いテーブルクロスのかかったテーブルに
銀の燭台と花、それに豪華な食事が並んでいた。
「朝から用意しすぎだ。俺は小食なんだよ。それに・・・」
トシアキは料理を見回しため息をついた。
「なんでいつも和食なんだ・・・しかも昨日メイド達に材料は全て処分させたのに・・・」
フフンと鼻を鳴らし顎に手をかけた。
「そういうことでござったか」
遡ること数時間
「冷蔵庫になにもありません」
使用人の一人がそう告げた。
「おやおやそれは大変でござるな」
冷蔵庫を見回し
「君達、これに書いてある物をすぐに用意してくださいでござる」
一人となった厨房で
「久々に・・・腕が鳴るでござる」
第三幕 終
5
:
武士さん
:2009/04/03(金) 19:07:52
第三幕 我ら使用人's
やや古びた木の引戸は唐突に、そして放たれた鉄砲玉の如し勢いで開かれた
スパンという威勢のいい音の直後に、何かが落ちて割れた音。さっきまで花瓶だったはずの物が床に四散している
しかし気にしてはいけない、どうせいつものことだから
「お主らいつまで寝ておるのか!!使用人たるものうんぬんかんぬん!!」
寝起きにはあまりに厳しいこの怒声。だが、たまらず飛び起きるような者は誰一人としていなかった
これも気にしてはいけない、どうせいつものことだから
強いて言うなら、庭の二羽の鶏が驚いて短く奇声を発したぐらいである
「だいたい、お坊ちゃまが御起床なさる3時間前にはあーだこーだ!!」
その後約3分にも渡る説教で、ようやく一人、また一人と起き始めた
外の"まともな"世界からやってきた新入りさんなどは、最初はこの朝の寸劇に驚くものの、
周りのその他大勢が一様にこんな調子なのですぐに慣れるのだ
このラ・フランス家は世界に名立たる名門貴族。故に屋敷も広い。故に使用人も多い
どれぐらい多いかというと、一般的なスポーツならば普通に試合ができるぐらい多い
そして敷地面積も一般的なスポーツなら余裕でできるぐらい広い。それがラ・フランス家である
「拙者は一足先に朝食の準備に取り掛かる!お主らも早く参れ!」
執事はそう言い放つと、再び凄まじい勢いで扉を閉めた。この引戸もそろそろ寿命だ。誰かさんのせいで
ちなみに、執事は一回の乾布摩擦に手拭いを3枚消費する
そして手拭いがボロボロになる度に「なんと脆弱な!」と手拭いに向かって文句を言う。怖い
「ふぁ…朝か」
やっと半数ほどが寝ぼけ眼で起き上がった。半数ほどが
あれだけ騒がれても起きないというのは一種の職業病かもしれない
「花瓶は…あぁ、今日も割れてるな」
今日も花粉が強いね、ぐらいの感じで一人の使用人が言った。実際、花粉が強い日より花瓶が割れている日のほうが多い
毎度毎度接着剤で修繕する人間の身にもなってほしいものだ。となりの布団で寝ていた男が、どう見ても無理矢理作った笑顔で返した
「でも、押入れの扉は外れなかったぜ。今日は運がいい日に違いない」
そうでも思わなきゃやっていられない。それがラ・フランス家の使用人の定めなのである
第三幕 終
6
:
武士さん
:2009/04/03(金) 19:09:48
↑は実は第2,5幕でござる。嘘じゃないでござる
7
:
貴族A
:2009/04/03(金) 19:10:50
第四幕 主人
「朝食がお済みになりましたら、本日の御予定ですが…まずアールグレイはいかがでござる?」
食事が片付けられトシアキの前にティーカップが置いてある
「本日はビックバンブー郷とツノキ伯爵、それにブルーウッド様にあしながおきさん様との会談があるでござる」
トシアキは紅茶を啜り
「彼らに全部キャンセルだ」
扉の前でティーポットを持ち主人の方へと振り返る
「Yes?my殿」
第四幕 終
8
:
武士さん
:2009/04/03(金) 21:55:50
第五幕 買い物
「今日は何をなさるおつもりでござるか?」
トシアキに向かって声をかけた
「久々に買い物にな。お前もすぐ準備しろ」
「Yes,my殿」
第五幕 終
9
:
武士さん
:2009/04/03(金) 23:48:41
第六幕 買い物2
「ほほう、これはこれは、絶景でござるな」
ラ・フランス邸の一角に設けられた展示スペース
ここには現存する現役を退いた電車が並んでいた
「新幹線の0系が引退したから買っておこうと思ってな」
車両が運び込まれていく
「俺はもう一つの買い物へ行く。どこぞの国がミサイル発射などときな臭くなってきたからな」
「一緒に行かなくてもよろしいのでござるか?」
トシアキは頷いた
「子供扱いするな、これは日本政府から密命を受けている。安全だ」
「では屋敷にて素晴らしいランチを用意しておくでござる」
第六幕 終
10
:
武士さん
:2009/04/04(土) 19:08:54
第七幕 貴族と私
「坊ちゃま、本日、重要な放送があるでござる」
その日
日本で貴族制が廃止された
ラ・フランス家は断絶
トシアキは小市民に戻り
執事を含む数十人が職を失ったという
清執事 完
11
:
武士さん
:2009/04/04(土) 19:48:35
この打ち切り具合がまた懐かしい
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