皿洗いと家庭教師のバイト代の違い - 1669274237

1：kururin：2022/11/24(木) 16:17:17: 　食器洗いが大好きで、家族全員での食後にみんなの使ったお茶碗、小皿、洋皿、お箸、スプーン、フォークなどをさささっとスポンジに洗剤をつけては手際よく洗います。

　女性ばかりの家族のみんなは、驚き、喜び、食器洗いをいとうことなく手際よく、あっという間に済ませてしまう私の姿に感心し、重宝がってくれます。皿洗いの好きなお父ちゃんって、きっと珍しいでしょうからね。

　食器洗い好きになったのは、大学時代。花の都は東京の神保町、学士会館で皿洗いのアルバイトをしたことで、その経験から食器洗いが苦にならなくなり、そのうちにだんだん好きになっていったのです。

　学士会館と言えば、東京の中心地。お偉方の宴会が催されるところです。みなさん、高級洋風料理の洋皿のごちそうにはほとんど手を付けておらず、供されたときのままの状態で下げられてきて、もったいないことこの上ありませんでした。

　学生アルバイトですから、見たこともないようなごちそうに目がくらみ、つまみ食いしたくなりましたが、上司からかたく禁じられていました。手付かずの高級料理は、ドラム缶に捨て去られました。確か、どこかの豚小屋に持っていかれるのだと聞きました。養豚業者ですね。

　私たちアルバイトの食事は、コックさんたちが作ってくれる「まかない料理」。これはこれで、腹をすかせた貧乏学生にとっては有り難い大ごちそうで、ご飯はお代わり自由でしたから、お腹パンパンに食いだめして、バイトの日は鱈腹状態でした。

　池袋から地下鉄経由で神保町に仕事に通いました。ときどき、交通費を浮かせるために、自転車で、神保町まで大都会の道を走り、サイクリングを楽しんだものです。法政大学の前も通った気がします。交通費としてバイト代とは別に計算してくれたのですが、電車を使おうが自転車で通おうが、経理は何も文句を言いませんでした。

　東京の大きな道を颯爽と走って行き来した学生時代に身に付いた、食器洗い好き。東京に行って良かったことの一つに数えられますね。

　ちなみに、時給は５００円。皿洗いの前にやっていた、家庭教師は、週２回、２時間ずつの個別の授業で、お月謝は、５０,０００円。これに交通費が５,０００円つきました。西武池袋線で江古田駅にあった家庭教師の生徒の家。私の最寄り駅の富士見台または中村橋の途中に江古田があるので、電車賃はいらなかったですし、訪問する家庭教師の家庭は江古田の駅からさほど遠くはなかったのですが…。

　さらにですね、家庭教師２年目になると、１万円のお月謝アップ。夏季休業で田舎に帰宅で、２～３回しか授業ができなくても、お月謝は全額お支払いくださったことに、当時、信じられない思いがわきあがりました。

　皿洗いと家庭教師のバイト代の違いに、自分でも驚嘆し、信じがたい思いは今でも渦巻いています。

　誰でもできる仕事の賃金は安く、選ばれた人しかできない仕事の礼金は高い。社会の縮図を、学生時代に垣間見たことに気づいたのは、大学時代の二つのアルバイトからでした。