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19フリーザ (ワッチョイ):2020/10/09(金) 19:06:40 ID:0uKcDC2M00
「逃げろー!」
「イヤァーーーー!!」
「誰か助けて!!」

「どうなってるのこれ…!?」

「ちかね!怪我人を運ぶから手伝ってくれ!」

「お父さん!一体どうなって」

「説明は後だ!!とにかく私達にできる限りの人を救うぞ!!」

「わ、わかったわ!」

あちこちから立ち昇る黒煙、崩壊した家々、逃げ惑う人々、地鳴りのような音と共に大地が激しく震えた!

「…ん」

イフックスは町外れの森の中で目を覚ました。

「なんか今、揺れた?」

窓を開けて大きく伸びをしながら新鮮な空気を取り込む

「今日は鳥達の声が聞こえないな…」

妙だな…静かすぎる。

「街の方から、煙?」

気づいた時には駆け出していた。

「えっと、今日はなんて理由作ろうか、腹が減ったは一昨日使ったな」

そうだ、別にいつも通りさ。
適当な理由を見繕って自然に振る舞うだけ。
大好きなちかねの笑顔に会いに行くだけ。

「なんだよ、これ…」

崩れ落ちた家屋、黒煙が立ち上り、地面はひび割れ、チリチリと焚き火のような音が響く。

「あれ俺、道間違えたかな?」

「だってここには小道具屋があって…そう看板が…」

焼け焦げた家屋。

「こっちには畑が」

ひび割れた大地に、踏み荒らされぐちゃぐちゃになった野菜。

「ちかね…?」

「ちかね…ちかね…!」

足が動かない…俺は今ちゃんと立ってるのか?
ふわふわして転びそうだ。
大丈夫そこの角を曲がったら黄色い屋根が見えてきて、それでいつものように俺を見つけて。

それで、それで。

「ぁ…っ…あ」

「ちかねえええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

もう…また喧嘩したの!?
どうして山の中で1人で暮らしてるのよ!
これ、べ、別に余ったから捨てちゃうのももったいないし!
イー君!

「…ぁ…ィ…グン…」

「ちかね…ちかね…!」

「泣…ぃて…の…?」

「なんで…グス…俺が泣くんだよ…!」

「そ…だね…」

「そうだ…ッ…今日裏庭でカエル見つけたんだ…お前これ…好きだろ…!」

「バ…カ…ぁたし…が…にが…て…」

「後でお前の好きな花持ってくるから…ッ…それで許せよ…!」

「ほん…と…?ぁの…ォ…花…ダ…スキ…」

「そうだよ…!去年にうちの庭に種撒いたろ…ッ…論理的に考えて…咲きすぎってくらい…!」

「だからさ、見にこいよ…ッ…いっぱい…!」

「いっぱ…い…咲いた…から…」

「…」

「うわああああぁぁぁぁぁああああ!!!!」


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