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免疫療法

1Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:26:45

「免疫療法 まず、知っておきたいこと」

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/immu01.html

「免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ」

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/immu02.html

2Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:41:12
細菌の移植によって、がん免疫療法による大腸炎の症状が和いだ
2人のがん患者で免疫療法によって生じた重篤な大腸炎を、健康なドナーの腸内細菌を移植することによって治療したという原理証明研究について報告する論文が、今週掲載される。

免疫療法はがん治療に大変革をもたらしたが、その成功にもかかわらず、高頻度で免疫関連の強い毒性を伴う。こうした毒性は患者にとって有害で、治療の中断につながることが多い。そうした副作用の1つが重篤な大腸炎であり、免疫療法を受けた患者では大腸内壁が炎症を起こし、それに伴って腸内微生物相が変化する。

Yinghong Wangたちは、免疫療法後に大腸炎を発症したがん患者2人に対し、健康なドナー由来の糞便微生物相を移植した。その後、患者の大腸炎の症状が軽減した。Wangたちが移植前後に患者から糞便の試料を採取して調べたところ、腸内微生物相を守る細菌類が移植によって回復し、大腸炎に伴う炎症が消失していることが明らかになった。

これらの知見は、より大きな患者集団で臨床試験として確認する必要があるが、今回の成果から、がん免疫療法の主要な副作用の1つが糞便移植によって治療できる可能性が明らかになった。
Fecal microbiota transplantation for refractory immune checkpoint inhibitor-associated colitis

We report the first case series of immune checkpoint inhibitors (ICI)-associated colitis successfully treated with fecal microbiota transplantation, with reconstitution of the gut microbiome and a relative increase in the proportion of regulatory T-cells within the colonic mucosa. These preliminary data provide evidence that modulation of the gut microbiome may abrogate ICI-associated colitis.

3Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 15:59:58
米メルク社から受領するオプジーボ関連のロイヤルティ収入を増額修正し、業績予想を上方修正。国内のオプジーボの売り上げ予想は変更なし。非小細胞肺がんでは競合するキイトルーダに苦戦しているもようだが、胃がんでは免疫チェックポイント阻害剤で唯一の適応を取得しており、さらに8月から悪性胸膜中皮腫の適応が加わったことで、売り上げの伸びしろが拡大する。また、メルクからIPの対価として受領しているロイヤルティも100億円を突破し、収益貢献度を増してきたと指摘。

4Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 16:07:27
がん細胞死のスイッチを光でON、光免疫療法の仕組みを北海道大学などが解明 大学ジャーナルオンライン編集部
がん治療創薬北海道大学名古屋大学
 北海道大学の小川美香子教授、米国国立がん研究所の小林久隆主任研究員らの研究グループは、株式会社島津製作所、名古屋大学と共同で、近赤外光を用いた光免疫療法の治療メカニズムを解明した。細胞上の「デス・スイッチ」をONにしてがん細胞を選択的に殺すことができる。

 従来の抗がん剤治療と異なり、光免疫療法(小林久隆主任研究員らが発見)は、がん細胞以外に毒性を発揮しないため副作用が極めて小さい。がん免疫の活性化や転移がんへの有効性なども認められ、有望ながん治療法とされる。光免疫療法では、IR700という化学物質を結合させた抗体を投与した後、近赤外光を照射するとがん細胞を殺傷できるが、そのメカニズムの解明が注目されていた。

 今回、質量分析装置・原子間力顕微鏡などによる解析を行った結果、光化学反応により、IR700の水溶性軸配位子が外れ化学構造が変化し、脂溶性の構造へ大きく物性が変わることを発見。この物性変化が「デス・スイッチ」の正体であり、近赤外光という生体に毒性を示さない光のリモコンにより、狙った細胞膜上のスイッチをONにできることを突き止めた。また、マウスを用いた実験で、生体内でも同様に光化学反応が引き起こされることを証明。これにより、光によりがん細胞に結合した薬剤だけを毒に変えることができる、全く新しい細胞殺傷方法であることが解明された。

 今回の研究で見出した全く新しい光化学反応を用いた細胞の殺傷方法は、今後のがん治療を大きく変えるとみられる。化学的観点からも生体内で化合物を活性化して選択的に狙った細胞を殺すことができる手法として有用性が高く、今後の薬剤開発に様々な方向から利用されることが期待される。

論文情報:【ACS Central Science】Photo-induced ligand release from a silicon phthalocyanine dye conjugated with monoclonal antibodies; A mechanism of cancer cell cytotoxicity after near infrared photoimmunotherapy

5Kwansei Gakuin University:2018/11/25(日) 23:34:32
小野薬品・相良社長 18年度にオプジーボで4つの適応追加、6つの新薬を国内申請】

★引用:2018/04/18 ミクスオンライン
⇒ttps://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/60756/Default.aspx

小野薬品の相良暁社長は4月17日、東京の新社屋で開いた記者懇談会で、2018年度にがん免疫療法薬オプジーボで4つの適応追加と、新薬6製品を日本で承認申請する計画を明らかにした。いずれも19年度の承認取得を見込む。オプジーボは今後、10以上のがん腫の適応を持つ可能性が高い。

最主力品のオプジーボは現在、6つのがん腫で承認されている。申請中のものには▽悪性胸膜中皮腫(17年12月申請)▽悪性黒色腫の術後補助療法(17年12月申請)▽腎細胞がんファーストライン/抗CTLA-4抗体イピリムマブとの併用(18年1月申請)――がある。

そして、相良社長は「(開発が)順調にいけば」と前置きしたうえで、18年末までに食道がん、19年1〜3月に小細胞肺がん、肝細胞がんファーストライン、非小細胞肺がんファーストライン/抗CTLA-4抗体イピリムマブとの併用――の適応追加申請を行うと説明した。

■世界初のがん悪液質用薬アナモレリン、年内申請を計画

オプジーボ以外の18年度の申請計画は、4月中に悪性黒色腫治療薬としてBRAF阻害薬エンコラフェニブとMEK阻害薬ビニメチニブの併用療法、同じく4月中に褐色細胞腫治療薬メチロシン、7月頃に抗パーキンソン病薬オピカポン、年末頃にがん悪液質の治療薬アナモレリンと慢性心不全治療薬イバブラジン――の6製品を予定している。

粟田浩副社長(開発本部長)は、アナモレリンは食欲のなくなるがん患者の食欲を増進して、体重減少を抑える世界初の治療薬として開発中で、全がん腫で使えるよう開発していると説明した。また、がん患者に対する包括的薬物治療を提供していくとし、「日本では19の抗がん剤で臨床開発している」とも語った。

製品ラインナップの強化や国内外での積極的な創薬・研究提携活動を進めるほか、22年以降を目途に欧米での開発・自社販売展開を実現し「真のグローバル企業を目指す」と述べた。

6Kwansei Gakuin University:2018/11/27(火) 20:06:55
北海道大学は2018年11月7日、光免疫療法の細胞傷害メカニズムを解明したと発表した。光免疫療法は新しい光化学反応を用いた細胞の殺傷方法で、近赤外光が狙った細胞上にある「デス・スイッチ」をONにして選択的に殺せることを証明した。同大学大学院薬学研究院 教授の小川美香子氏らの研究グループが、米国立がん研究所、島津製作所、名古屋大学と共同で行った。

 光免疫療法では、IR700という水溶性のフタロシアニン誘導体を結合させた抗体(抗体-IR700結合体)を薬剤として用いる。抗体はがん細胞の表面に結合。抗体-IR700結合体を投与した後、近赤外光を照射するとがん細胞を殺せる。光免疫治療は、がん細胞以外に毒性を発揮しないため副作用が極めて小さいなど、従来の抗がん剤による治療や光治療と効果の出方が全く異なるため、その細胞傷害メカニズムの解明が注目されていた。

 同研究グループは、近赤外光照射時にIR700に起こる化学構造変化に着目。さまざまな環境下で、IR700と抗体-IR700結合体に近赤外光を照射した後の化学構造を、有機化学合成、質量分析装置・NMR(核磁気共鳴装置)など、各種分析手法を用いて解析した。その結果、光化学反応によってIR700の水溶性軸配位子が外れて化学構造が変化し、脂溶性の構造へと大きく物性が変わることを見出した。この光化学反応は、抗体に結合させた状態でも起こることが証明でき、光照射後には薬剤が凝集する様子が観察された。

 また、原子間力顕微鏡で、近赤外光照射後の抗体-IR700結合体の立体構造を観察し、光化学反応によって抗体が変形あるいは凝集する様子を画像化することにも成功し、光化学反応による抗体-IR700結合体の物性変化が証明された。さらに、マウスを用いた実験でも近赤外光による水溶性軸配位子の切断反応が確認され、生体内でも同じ光化学反応が起こることが確認できた。

 以上のことから、がん細胞膜上の抗原にIR700-抗体結合体が結合した状態でIR700の物性が変化し、膜抗原抗体複合体ごと変形や凝集体を生じることで、がん細胞膜が傷害されると考えられる。つまり、光化学反応によるIR700の化学構造変化とそれによる物性変化が、抗体の結合した細胞を殺す「デス・スイッチ」の正体であると分かった。近赤外光という生体に毒性を示さない光のリモコンでこのスイッチをONにできる。

 このように光免疫療法は、光によってがん細胞に結合した薬剤だけを毒に変えることができるもので、全く新しい光化学反応を用いたがん細胞の殺傷方法であることが解明できた。これは、光免疫療法の有効性を示す上で重要で、化学的観点からも生体内で化合物を活性化して選択的に狙った細胞を殺すことができる手法として有用性が高く、薬剤開発にさまざまな方向から利用される可能性も高い。今後、より効果的で副作用の少ないがん治療の開発が期待されるとしている

7Kwansei Gakuin University:2018/12/01(土) 05:32:12

医薬品第二部会。キイトルーダの非小細胞肺がん1次治療法変更を了承。
①単剤療法:PD-L1発現率1%以上
②併用療法:PD-L1発現の有無にかかわらず、非扁平上皮がんに対して他の抗悪性腫瘍剤と併用
③併用療法:PD-L1発現の有無にかかわらず、扁平上皮がんに対して白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法と併用

医薬品第二部会。テセントリクの非小細胞肺がん1次治療法の承認を了承。PD-L1発現の有無にかかわらず、非扁平上皮がんに対して、カルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブと併用。

8Kwansei Gakuin University:2018/12/01(土) 05:42:53
がん免疫治療薬「キイトルーダ」、臓器別でなく特定の遺伝子変異対象に適用拡大へ

 肺がんなどの免疫治療薬「キイトルーダ」について、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は29日、臓器にかかわらず特定の遺伝子変異を原因とするがんの治療薬として承認することを了承した。使用対象の拡大が年内にも正式決定する見通し。臓器別でなく、遺伝子に着目して抗がん剤が承認されるのは初めて。
 今回の使用拡大は、がん細胞の遺伝子の修復に関わる別の遺伝子に変異があるタイプ。
 このタイプの患者は、大腸がんでは6%おり、胃や前立腺などのがんでもよくみられるという。キイトルーダが使えるようになるのは、遺伝子検査でこのタイプとわかった患者のうち、進行・再発がんでほかに治療法がなくなった人に限られる。
 抗がん剤はこれまで、肺、胃、大腸など臓器ごとに承認されてきた。
 しかし近年、違う臓器でも遺伝子変異のタイプが同じだと、共通して効きやすい薬があることがわかってきている。
 埼玉県立がんセンターの赤木 究きわむ 医師は「この薬は、大腸がんでは効果がわかってきているが、他の臓器も同様かどうかはまだ十分確認できていない。承認されたとしても、慎重な対応が必要だ」と話している。
kore
メルクがおぼじーぼの仕組みをぬすんだやつ。小野が訴訟にかってロイヤルティもらう


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9Kwansei Gakuin University:2018/12/06(木) 11:36:27
新製品】BiTE抗体「ビーリンサイト」、免疫療法剤として国内発売 アステラス・アムジェン・バイオファーマ、アステラス製薬
2018年12月3日 (月)

 アステラス・アムジェン・バイオファーマとアステラス製薬は、再発・難治性のB細胞性急性リンパ性白血病治療薬「ビーリンサイト点滴静注35μg」(一般名:ブリナツモマブ)を新発売した。

 ビーリンサイトは、米アムジェンが開発した二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体による免疫療法剤。体内の免疫システムが癌細胞を攻撃する働きを促す。

10Kwansei Gakuin University:2018/12/06(木) 11:37:48
乳癌の分野にも免疫療法の時代が来た
ER陽性では術前内分泌療法と再発リスク評価で術後化学療法を省略する方向に
2018/11/30 愛知県がんセンター中央病院乳腺科部部長 岩田 広治 氏

 乳癌ではこれまで免疫チェックポイント阻害薬の有効性が証明されていなかったが、抗PD-L1抗体のアテゾリズマブが化学療法との併用で進行トリプルネガティブ乳癌に有効であることが、フェーズ3試験IMpassion130で示された。ドイツ・ミュンヘンで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2018)ではこの他に、エストロゲン受容体(ER)陽性患者における術後化学療法の必要性を検討するNEOS試験の結果も発表された。愛知県がんセンター中央病院乳腺科部部長の岩田広治氏に、これらの試験の解釈と今後の乳癌診療における影響を解説してもらった。

11Kwansei Gakuin University:2018/12/06(木) 11:38:58
今まで免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の臨床試験は乳癌ではなかなかうまくいかなかったのですが、IMpassion130試験のポジティブな結果によって、乳癌の分野もついに免疫療法の時代が来たなというのが一番の印象です。中でも大きな成果は、PD-L1陽性患者での全生存期間(OS)がトリプルネガティブ乳癌(TNBC)において10カ月延びていることです。全患者でのOSは統計学的有意差がなかったのは残念なところではありますが、PD-L1陽性患者でのOSの違いは非常に臨床的な意味が大きいと思います。

 またエストロゲン受容体(ER)陽性乳癌には、術後、再発予防として内分泌療法が標準的に行われています。この内分泌療法に加えて化学療法が必要な患者をどのように選択するかを検討したのがNEOS試験です。ESMO2018では、術前内分泌療法の効果と予後の結果を発表しました。主要評価項目の結果は来年になると思いますが、今回の結果からもER陽性例における術後治療の方向性は見えてきたと思います。

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/report/201811/558846_5.html

12Kwansei Gakuin University:2018/12/07(金) 16:36:12
ノーベル賞の本庶さん会見、50年までに免疫療法でほとんどのがんを治療
 ノーベル医学生理学賞に決まった本庶佑・京都大特別教授が6日、ストックホルムのカロリンスカ研究所での公式記者会見で「2050年までにはほとんどのがんが免疫療法で治療できるようになる」と展望を語った。

 会見には共同受賞者のジェームズ・アリソン米テキサス大教授も同席。2人がそれぞれ開発に関わったがん治療薬の併用などで効果が上がることを紹介。免疫療法が今後の治療のかぎになるとし、「完全にがんが消せなくても、増殖を抑えられるようになるのではないか」と語った。

13Kwansei Gakuin University:2018/12/07(金) 16:39:32
【ストックホルム=沢田千秋】今年のノーベル医学生理学賞を受賞する本庶佑(ほんじょたすく)京都大特別教授(76)と米テキサス大のジェームズ・アリソン教授(70)が六日午後(日本時間六日夜)、ストックホルムのカロリンスカ研究所で授賞式を前に公式記者会見を開いた。

 本庶さんは冒頭、アリソン教授の印象について「私たちは共同研究でも競争でもなく、独立した異なる研究を行った。補完的関係でノーベル賞を共有でき、とてもうれしい」と笑顔で語った。

 二人は、がん細胞に強い攻撃力を発揮する免疫細胞の表面で、ブレーキ役として働くタンパク質を発見。本庶さんの研究を基に実用化された新薬オプジーボは、がん細胞が、このタンパク質と結合して免疫細胞の攻撃にブレーキをかけるのを阻止する。新薬は現在、世界中のがん患者の希望。副作用が強い放射線治療や抗がん剤ではなく、人間が本来持つ免疫力でがんに対抗する画期的な発見に「がん治療の可能性を大きく広げた」として受賞が決まった。

 本庶さんは「人類ががんを克服できるのはいつか」との質問に「私たちの発見からまだ二十年未満だが、たくさんのがん患者が治っている。そして、たくさんの人が関わるようになった。二〇五〇年には、ほとんどのがんが免疫療法で治療できると確信している」とし、「大きくならないがんと共存するという形でのがん治療は不可能ではない」と力を込めた。

 賞金九百万スウェーデンクローナ(約一億一千三百万円)は二人で等分する予定で、アリソン教授は「税金を払わないといけないが、米国でのがん研究や妻と支援している少女の教育支援の慈善団体に使い、強制結婚などをなくしたい」と述べた。本庶さんは「日本政府は賞金の税金を免除している」と笑いを誘い、「京大で生命科学を研究する若者を支える基金に寄付する」と明かした。

 本庶さんは六日午前、市内のノーベル博物館を訪れ、受賞者が喫茶店の椅子の裏にサインをする恒例行事に参加した。七日午後にはカロリンスカ研究所で受賞記念講演を行う。十日の授賞式には、京都であつらえた和服で臨むという。

14Kwansei Gakuin University:2018/12/07(金) 16:40:35
乳癌の分野にも免疫療法の時代が来た

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/report/201811/558846.html

15Kwansei Gakuin University:2018/12/09(日) 18:32:39
関西医科大学などがプロスタグランジン受容体の立体構造解明、アスピリンを超える新薬期待
大学ジャーナルオンライン編集部
共同研究創薬京都大学熊本大学関西医科大学

 関西医科大学の清水(小林)拓也教授らの研究グループは、京都大学、熊本大学との共同研究により、プロスタグランジン(PG)の受容体の立体構造を世界で初めてX線結晶構造解析によって解明した。PGが関与する急性・慢性炎症やがんなどの様々な疾患に対する、有効性が高く副作用の少ない治療薬が期待される。
 PGは、特異的な受容体に結合して急性炎症の発赤や熱感、腫脹、痛みなどの局所反応から、発熱、倦怠感、食欲不振などの全身反応まで幅広く関与する。アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬は、PG合成酵素を阻害することで、生理活性物質である一連のPGの生合成を抑えて効果を発揮する。近年は、PGの慢性炎症作用やがんへの作用が注目され、基礎研究ではアスピリンによる様々ながんの発症・進展の抑制作用が報告されている。現在、受容体を基盤にPGの良い作用を促進し、悪い作用を抑制する選択的な薬物「スーパー・アスピリン」の開発が期待されている。
 研究では、まず昆虫細胞を用いてPGの一つであるPGE2の受容体(EP3とEP4)を大量に発現。次に、EP4に対してはPGE2-EP4シグナルを阻害する抗体をEP4に結合させ、「脂質立方相法」と呼ばれる方法を用いて結晶化した。さらに、京都大学と千葉大学が開発した「理論的耐熱化予測法」を利用し、結晶の分解能向上に成功。EP4拮抗薬が結合したEP4と抗体の複合体の立体構造とPGE2が結合したEP3の立体構造を解明した。
 今回、多くの薬物の開発が期待されている標的分子・プロスタグランジン受容体の「形」が原子レベルで解明された。今後その立体構造を基に慢性炎症、がん、精神疾患などに対して、有効性が高く副作用の少ない治療薬の探索・設計が可能になると期待される。
論文情報:【Nature Chemical Biology】Ligand binding to human prostaglandin E receptor EP4 at the lipid-bilayer interface

16Kwansei Gakuin University:2018/12/13(木) 11:21:36
情報提供:ウイルス製剤とオプジーボ併用を 岡山大、がん治療効果アップ確認】

★引用:2018年12月12日 山陽新聞Web版
⇒ ttp://www.sanyonews.jp/article/837064

岡山大大学院の藤原俊義教授(消化器外科)と黒田新士助教(同)の研究グループは、がん細胞を破壊するウイルス製剤「テロメライシン」と、今年のノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大特別教授の研究を基に開発されたがん免疫治療薬「抗PD1抗体(オプジーボ)」を組み合わせると、治療効果が高まることを動物実験で確認した。新たな複合免疫療法の開発につながると期待され12月13、14日に東京で開かれる日本バイオセラピィ学会で発表する。

 テロメライシンは岡山大が独自に開発し、風邪ウイルスの一種・アデノウイルスを無害化して遺伝子を組み換え、がん細胞を選択的に破壊する特徴を持つ。抗PD1抗体は本庶特別教授が発見した免疫細胞の表面にあるタンパク質「PD1」を基に開発され、がん細胞とPD1が結合し免疫細胞の攻撃にブレーキをかける働きを阻止する。

 藤原教授らの先行研究では、大腸がんの培養細胞にテロメライシンを投与すると、がん細胞が破壊されるとともに、特定のタンパク質やエネルギー物質が増えていることが分かった。これらの現象は免疫反応が高まっていることを示しているため、抗PD1抗体と併用すれば効果が高まると仮定して実験した。

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は昨年12月から、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)と共同で、進行した食道がんの患者らに同種の免疫治療薬(キイトルーダ)とテロメライシンを組み合わせた治験をスタートさせている。

 藤原教授は「免疫治療薬だけでは効きにくいとされているがんであっても、テロメライシンを併用することで有効な治療法になる可能性がある」と話している。

17Kwansei Gakuin University:2018/12/14(金) 06:02:33
テラ Research Memo(2):がん免疫療法の1つである樹状細胞ワクチン療法で世界トップクラスの症例実績
2018/12/13 15:02 FISCO
 


*15:02JST テラ Research Memo(2):がん免疫療法の1つである樹状細胞ワクチン療法で世界トップクラスの症例実績

■会社概要

1. 事業概要
テラ<2191>はがん免疫療法の1つである樹状細胞ワクチン療法を中心に、医療機関に対する技術・運用ノウハウの提供、及び再生・細胞医療に関する研究開発を行う企業で、2004年に元外科医師で取締役の矢崎雄一郎(やざきゆういちろう)氏によって設立された。事業セグメントは細胞医療事業、医薬品事業、医療支援事業の3事業で構成されており、子会社において医薬品事業、医療支援事業を展開している。各事業セグメントの内容は以下のとおり。

(1) 細胞医療事業
細胞医療事業には、同社が開発する樹状細胞ワクチン療法を中心とした独自のがん治療技術・ノウハウの提供、細胞培養施設の貸与、特許実施権の許諾及び集患支援サービスが含まれる。

売上高の大半は、契約医療機関から樹状細胞ワクチン療法の症例数に応じて得られる技術料や設備貸与料、特許使用料などからなる。契約医療機関にはその契約形態によって、「基盤提携医療機関」「提携医療機関」「連携医療機関」の3つのタイプに分けられる。「基盤提携医療機関」とは、同社が細胞培養施設を当該医療機関に設置・貸与し、技術・ノウハウの提供や特許使用の許諾などを行い、その対価として施設使用料、技術・ノウハウ料、権利使用料を治療数に応じて受け取る医療機関となる。「提携医療機関」とは、細胞培養施設を自身で既に整備している医療機関である。施設使用料がかからないため、1症例当たりの売上高は基盤提携医療機関より少なくなる。「連携医療機関」とは、細胞培養施設を持たず、基盤提携医療機関及び提携医療機関と連携して治療を行う医療機関となる。同社が当該医療機関に対してマーケティング・権利使用許諾などを行い、その対価をコンサルティング料として徴収する。樹状細胞の培養を基盤提携医療機関または提携医療機関で行うため、1症例当たりの当該医療機関から得られる売上は、樹状細胞の培養を実施した基盤提携医療機関または提携医療機関を通じて徴収することになる。

こうした契約医療機関の数は、2018年12月期第3四半期末時点で31施設となっており、日本全国をカバーしている。また、症例数は累計で約11,970症例と樹状細胞ワクチン療法では世界でトップクラスの実績を積み重ねている。がん種別で見ると膵臓がんが約2割と最も多く、次いで大腸がん、肺がんが各1割強となっている。

(2) 医薬品事業
医薬品事業は、樹状細胞ワクチン等の再生医療等製品の研究開発・試験・製造を目的に2014年1月に設立された連結子会社のテラファーマ(株)が担っている。膵臓がんに対する再生医療製等製品としての樹状細胞ワクチンの製造販売承認取得を目指しており、現在は和歌山県立医科大学附属病院で実施している医師主導治験に向けた治験用製品を製造、提供している。

(3) 医療支援事業
医療支援事業は、イメージングCRO(治験支援)事業を行うタイタン(株)、遺伝子検査サービス事業を行う(株)オールジーンなど連結子会社の事業で構成されている。なお、同セグメント売上高の7割強を占めていたBMS(細胞加工施設の運営受託・保守管理サービス、消耗品や細胞培養関連装置等の販売)については、2017年9月に保有株式をすべて売却しており、2017年12月期第4四半期より連結対象から除外されている。

18Kwansei Gakuin University:2018/12/14(金) 06:03:09
2. 樹状細胞ワクチン療法とは
がんの治療法には一般的に、「外科療法(手術)」「化学療法(抗がん剤治療)」「放射線療法」と3つの標準的な治療法があり、症状に応じてそれぞれ単独で、あるいは複数の治療法を組み合わせながら治療を行っている。同社が提供する樹状細胞ワクチン療法は「第4のがん治療法」と言われる免疫療法の1つであり、これらの標準的な治療法や他の免疫療法と組み合わせることで効果を発揮するがん治療法である。

がんに対する免疫細胞療法とは患者自身の体から血液(免疫細胞)を採取して、それを体外で培養、活性化して再び体に戻し、悪性腫瘍細胞(がん細胞)を攻撃する治療法である。「樹状細胞」は免疫細胞の1つであり、体内で異物を捕食することによりその異物の特徴(抗原)を認識し、リンパ球(異物を攻撃する役割を持つT細胞等)にその特徴を覚え込ませるといった役割を担う。これにより、そのリンパ球が異物(がん細胞)を狙って攻撃することができるようになる。こうした「樹状細胞」とリンパ球の体内での役割・特徴をがん治療に生かしたものが、「樹状細胞ワクチン療法」である。

「樹状細胞ワクチン療法」の最大のメリットは、がん細胞だけを狙って攻撃し、正常細胞を傷つけないため、副作用が軽いという点にある。一方、デメリットは、公的保険適用外であるため治療費が全額自己負担(200〜230万円/1セット)となることである。このため、現状では手術や抗がん剤治療などの一般的な治療法では効果がなくなった進行がん、あるいは膵臓がんのように手術で根治させることが難しいがんの症例数が多くなっている。

3. 同社の強み
樹状細胞ワクチン療法を手掛ける競合が増えるなかで、同社の強みは大きく3つ挙げることができる。1つ目は、ほぼすべてのがん種に発現する「WT1」と呼ばれるたんぱく質をがん抗原とした「WT1ペプチド」の独占的通常実施権を保有しているほか、サーバイビンペプチドなど他のがん抗原の特許権等も保有していること、2つ目は、東京大学医科学研究所発の高品質で安定的な「細胞培養技術」を保有しており、細胞培養施設の保有・導入支援で国内有数の実績を持つこと、そして3つ目は累計症例数で1万症例を超える世界トップクラスの「臨床実績」を誇り、共同研究先などから多数の論文が専門誌等に掲載発表されていることである。さらに、テラファーマが製造している樹状細胞ワクチンで治験が進められており、再生医療等製品として薬事承認が得られれば大きな強みとなる。

19Kwansei Gakuin University:2018/12/24(月) 07:16:37
がん免疫療法に新たなアプローチ…二重特異性抗体でT細胞を誘導「ビーリンサイト」が発売
2018/12/17

急速に発展するがん免疫療法に、新たな薬剤が登場しました。二重特異性抗体でT細胞をがん細胞に誘導する治療で、今年11月にアステラス・アムジェン・バイオファーマがB細胞性急性リンパ性白血病治療薬「ビーリンサイト」を発売。中外製薬も臨床試験を進めています。


INDEX

アムジェンの「BiTE抗体」白血病薬として発売
グリピカン-3で固形がんを狙う中外
ビーリンサイト 費用は1サイクル750〜800万円


アムジェンの「BiTE抗体」白血病薬として発売
米アムジェンとアステラス製薬の合弁会社アステラス・アムジェン・バイオファーマは11月27日、再発・難治性のB細胞性急性リンパ性白血病治療薬「ビーリンサイト」(一般名・ブリナツモマブ)を発売しました。



同薬は、2014年に世界で初めて承認された二重特異性抗体によるがん免疫療法剤。「BiTE抗体」(二重特性T細胞誘導抗体)と呼ばれるアムジェンの技術プラットフォームから生まれたものです。がん抗原に特異的に結合する抗体と、T細胞に特異的に結合する抗体、それぞれの抗原結合部位を短いリンカーでつないだ一本鎖抗体の構造を持ちます。

20Kwansei Gakuin University:2018/12/24(月) 07:19:03
ビーリンサイトは、B細胞上に特異的に発現するCD19とT細胞表面のCD3に結合。がん細胞にT細胞を誘導することで抗腫瘍効果を発揮します。



臨床第3相(P3)試験「TOWER」では、寛解持続期間を標準化学療法に比べて約3カ月延長(7.3カ月vs.4.6カ月)。国際医療福祉大三田病院悪性リンパ腫・血液腫瘍センターの小林幸夫・副センター長は「従来の標準療法を劇的に変えるものではない」としながらも、「寛解期間の3カ月の延長は、その後の造血幹細胞移植を考えると大きな差になる」と評価します。



グリピカン-3で固形がんを狙う中外
アムジェンのBiTE抗体は、がん抗原に結合する部位を変えることによって、さまざまながんに対応できる可能性があります。アステラス・アムジェンの三好出・研究開発本部長は「BiTE抗体はアムジェンにとって中心的なプラットフォームになっていく」と話しており、現在、血液がんを中心に複数のがん種で臨床試験が行われています。

21Kwansei Gakuin University:2018/12/24(月) 07:19:40

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ニュース解説
がん免疫療法に新たなアプローチ…二重特異性抗体でT細胞を誘導「ビーリンサイト」が発売
2018/12/17

急速に発展するがん免疫療法に、新たな薬剤が登場しました。二重特異性抗体でT細胞をがん細胞に誘導する治療で、今年11月にアステラス・アムジェン・バイオファーマがB細胞性急性リンパ性白血病治療薬「ビーリンサイト」を発売。中外製薬も臨床試験を進めています。


INDEX

アムジェンの「BiTE抗体」白血病薬として発売
グリピカン-3で固形がんを狙う中外
ビーリンサイト 費用は1サイクル750〜800万円


アムジェンの「BiTE抗体」白血病薬として発売
米アムジェンとアステラス製薬の合弁会社アステラス・アムジェン・バイオファーマは11月27日、再発・難治性のB細胞性急性リンパ性白血病治療薬「ビーリンサイト」(一般名・ブリナツモマブ)を発売しました。



同薬は、2014年に世界で初めて承認された二重特異性抗体によるがん免疫療法剤。「BiTE抗体」(二重特性T細胞誘導抗体)と呼ばれるアムジェンの技術プラットフォームから生まれたものです。がん抗原に特異的に結合する抗体と、T細胞に特異的に結合する抗体、それぞれの抗原結合部位を短いリンカーでつないだ一本鎖抗体の構造を持ちます。



ビーリンサイトの作用機序の図。



ビーリンサイトは、B細胞上に特異的に発現するCD19とT細胞表面のCD3に結合。がん細胞にT細胞を誘導することで抗腫瘍効果を発揮します。



臨床第3相(P3)試験「TOWER」では、寛解持続期間を標準化学療法に比べて約3カ月延長(7.3カ月vs.4.6カ月)。国際医療福祉大三田病院悪性リンパ腫・血液腫瘍センターの小林幸夫・副センター長は「従来の標準療法を劇的に変えるものではない」としながらも、「寛解期間の3カ月の延長は、その後の造血幹細胞移植を考えると大きな差になる」と評価します。



グリピカン-3で固形がんを狙う中外
アムジェンのBiTE抗体は、がん抗原に結合する部位を変えることによって、さまざまながんに対応できる可能性があります。アステラス・アムジェンの三好出・研究開発本部長は「BiTE抗体はアムジェンにとって中心的なプラットフォームになっていく」と話しており、現在、血液がんを中心に複数のがん種で臨床試験が行われています。



米アムジェン BiTE抗体の開発状況の表。【P3】<ビーリンサイト>ターゲット:CD19×CD3、対象疾患:急性リンパ芽球性白血病。【P2/3】<ビーリンサイト>ターゲット:CD19×CD3、対象疾患:広汎性B細胞リンパ腫。【P1】<AMG330>ターゲット:CD33×CD3、対象疾患:急性骨髄性白血病。<AMG420>ターゲット:BCMA×CD3、対象疾患:多発性骨髄腫。<AMG427>ターゲット:FLT3×CD3(半減期延長)、対象疾患:急性骨髄性白血病。<AMG562>ターゲット:CD19×CD3(半月機延長)、対象疾患:びまん性大細胞B細胞リンパ腫・マルトン細胞リンパ腫・濾胞性リンパ腫。<AMG596>ターゲット:EGFRvⅢ×CD3、対象疾患:膠芽腫。<AMG673>ターゲット:CD33×CD3(半減期延長)、対象疾患:急性骨髄性白血病。<AMG701>ターゲット:BCMA×CD3(半減期延長)、対象疾患:多発性骨髄腫。<AMF757>ターゲット:DLL3×CD3、対象疾患:小細胞肺がん。



がん細胞にT細胞を誘導する二重特異性抗体は、アムジェン以外でも開発が行われています。



中外製薬はT細胞リダイレクティング抗体(TRAB)として、腫瘍細胞のグリピカン-3(GPC3)とT細胞のCD3を標的とする二重特異性抗体「ERY974」を開発中。2016年8月から固形がんを対象に海外でP1試験を行っています。GPC3は肝細胞がんや胃がん、食道がんなどで多く発現。ERY974はこうしたがんに強力な抗腫瘍効果を発揮することが期待されています。



ロシュグループではこのほか、▽がん胎児性抗原(CEA)とCD3をターゲットとする「RG7802」(cibisatamab)▽B細胞上のCD20とCD3を標的とする「RG7828」(mosunetuzumab)――を開発しています。RG7802は固形がんを対象とするP1試験が行われており、単剤療法または免疫チェックポイント阻害薬「テセントリク」(アテゾリズマブ)との併用療法を検討。RG7828は米ジェネンテックが創製したもので、血液がんを対象にP1試験が行われています。

22Kwansei Gakuin University:2018/12/24(月) 07:20:16
ビーリンサイト 費用は1サイクル750〜800万円
腫瘍細胞にT細胞を誘導する治療法としては、二重特異性抗体を使ったもののほかに、CAR-T細胞(キメラ抗原受容体発現T細胞)療法があります。



CAR-T細胞療法は、患者から採取したT細胞に遺伝子操作を加え、がん抗原を特異的に認識するキメラ抗原受容体を発現させた上で、再び患者の体内に戻す治療法です。国内では18年4月、ノバルティスが「CTL019」(海外製品名・キムリア)を申請。セルジーンや第一三共、大塚製薬も開発を進めています。いずれもB細胞表面のCD19を標的としており、血液がんが対象です。



CAR-T細胞療法は高い有効性が期待される反面、米国ではキムリアに5400万円(単回投与)の価格がつくなど超高額です。一方、ビーリンサイトの薬価は1サイクルあたり750〜800万円(最大9サイクルまで投与可能)。薬価算定時には有用性加算II(加算率10%)や小児加算(同5%)がついており、アステラス・アムジェンの山崎浩司・事業本部長は「適切な評価をしてもらったと考えている」。中央社会保険医療協議会の資料によると、ビーリンサイトはピーク時に23億円の売り上げを見込んでいます。

23Kwansei Gakuin University:2019/01/09(水) 22:19:24
食道がんは、食道の内面を覆っている粘膜から発生する悪性腫瘍で、大きくなると深層(外側) に向かって増殖します。食道がんは主に扁平上皮がんと腺がんの二つの組織型に分類され、日本で は、扁平上皮がんが約 90%を占めています。全世界では、年間約 570,000 人(日本では約 25,000 人)が新たに食道がんと診断され、年間約 510,000 人(日本では約 12,000 人)の死亡が報告され ています*。シスプラチンと5-FUが不応となった食道がんの二次治療において、明確な生存期間 の延長効果を示した薬剤がないことから、本疾患における新規治療薬の開発が期待されています。



キイトルーダは食道ガンに関してはPD-L1発現例のみでの有用性報告だったので、その発現有り無しにかかわらず有用性が確認出来たオプジーボは取り敢えず優位に立てる事になりそう。おそらく申請と認可は間違いない。

25Kwansei Gakuin University:2019/01/30(水) 01:43:05
米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員らのチームは、がんの治療薬「免疫チェックポイント阻害剤」に、近赤外光を使う「光免疫療法」を組み合わせると、治療効果を大幅に上げられることを動物実験で確認した。米医学誌「キャンサー・イムノロジー・リサーチ」電子版に25日、発表した。免疫チェックポイント阻害剤は昨年のノーベル医学生理学賞に選ばれたが、効果のある患者は多くのがんで2〜3割となっている。

<将来、がんの8〜9割の治療が可能に>
<米FDAが「審査迅速化」指定 開発促進>
<がん光免疫療法 米で効果確認>
 チームが、結腸がんを発症させたマウスに免疫チェックポイント阻害剤を投与すると、がんが治ったのは1割だった。一方、がんに結びつく薬剤を投与し、近赤外光を当ててがん細胞を破壊する「光免疫療法」を実施後、免疫チェックポイント阻害剤を投与すると、8割以上のマウスでがんが完治し、治ったマウスには同じがんが二度とできなくなった。

 光免疫療法によってがん細胞が死ぬと、細胞の中身がまき散らされ、がんを攻撃する免疫細胞が新たに作られていた。そこへ免疫チェックポイント阻害剤を投与することで、がん細胞によって抑制されていた免疫細胞の活動のブレーキが外され、新しくできた免疫細胞とともにがん細胞への攻撃力が上がることが分かった。

 小林さんは「既存の治療法との併用で単純に効果が上がるのではなく、光免疫治療が、がん細胞をよりよく認識するよう免疫を再教育し、転移がんを治したり、同じがんにかからなくしたりできるようになったと考えられる」と話す。【永山悦子】

26Kwansei Gakuin University:2019/02/07(木) 09:09:02
光免疫療法(近赤外光線免疫治療法:NIR-PIT)とは、「①がん細胞を標的とする分子標的薬にIR700という光吸収体を結合した複合体(コンジュゲート)をがん患者に投与した後に光(近赤外線)をあてること」により、「②光吸収体が がん細胞内で熱を発する物質に変化して物理的に破壊」し、「③急激な細胞破壊にて放出された腫瘍抗原 .

27Kwansei Gakuin University:2019/02/07(木) 09:10:19
北海道大学は11月7日、新規がん治療法である光免疫療法の治療メカニズムに関する研究を行い、光免疫療法では、近赤外光が狙った細胞上にある「デス・スイッチ」をONにして選択的に殺すことができることを証明したと発表した。この研究は、同大大学院薬学研究院の小川美香子教授(JST戦略研究推進事業さきがけ研究者兼任)、米国国立がん研究所の小林久隆主任研究員らの研究グループが、株式会社島津製作所、名古屋大学高等研究院・大学院医学系研究科の佐藤和秀S-YLC特任助教(JST次世代研究者育成プログラム)らと共同で行ったもの。研究成果は、米国の「ACS Central Science」に掲載されている。

 光免疫療法では、IR700という水溶性のフタロシアニン誘導体である化学物質を結合させた抗体(抗体-IR700結合体)を薬剤として使用。抗体-IR700結合体は投与後、がん細胞の表面に結合し、近赤外光を照射すると、がん細胞を殺すことができる。光免疫治療は、従来の抗がん剤による治療や光治療と効果の出方が全く異なることから、その細胞傷害メカニズムの解明が注目されていた。

 今回の研究では、近赤外光照射時にIR700に起こる化学構造変化に着目。さまざまな環境下でIR700と抗体-IR700結合体に近赤外光を照射後の化学構造を、有機化学合成および質量分析装置・NMR(核磁気共鳴装置)など各種分析手法を用いて解析。また、原子間力顕微鏡により近赤外光照射後の抗体-IR700結合体の立体構造を観察し、実際に光化学反応により抗体の構造が変わる様子を画像化した。

 その結果、光化学反応により、IR700の水溶性軸配位子が外れ化学構造が変化し、脂溶性の構造へ大きく物性が変わることを発見。この光化学反応は、抗体に結合させた状態でも起こることを証明し、光照射後には薬剤が凝集する様子が観察されたという。原子間力顕微鏡による観察でも、抗体が変形あるいは凝集する様子を画像化することに成功し、光化学反応による抗体-IR700結合体の物性変化が証明された。また、マウスを用いた実験においても近赤外光による水溶性軸配位子の切断反応が確認され、生体内でも同じ光化学反応が起こることを確認。がん細胞膜上の抗原にIR700-抗体結合体が結合した状態でIR700の物性が変化し膜抗原抗体複合体ごと変形や凝集体を生じることで、がん細胞膜が傷害されると考えられるという。

28Kwansei Gakuin University:2019/02/07(木) 09:11:32
がん「光免疫療法」、国内10カ所で治験開始へ 米製薬ベンチャー
会員限定有料記事 毎日新聞2018年12月18日 18時39分(最終更新 12月18日 18時39分)

社会
医療
サイエンス
速報
 近赤外光を使ってがんを治療する「光免疫療法」について、米製薬ベンチャー「楽天アスピリアン」が17日、日米欧など約10カ国で実用化に向けた国際共同治験を始めると発表した。国内では全国の医療機関10カ所程度で、再発頭頸(けい)部がん患者を対象に実施される。

 同療法は、米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員が開発した。がん細胞表面のたんぱく質に結びつく「抗体」に、近赤外光を当てると反応する化学物質を取り付けた薬剤を注射。続いて患部に近赤外光を当てると1分程度でがん細胞の細胞

29Kwansei Gakuin University:2019/02/10(日) 16:22:17
「オプジーボ」効かない患者に光 併用療法の研究進む


「オプジーボ」などのがん免疫薬でも効果がないがん患者に使える治療法の研究が進んでいる。がん免疫薬は治療が難しかったがんに劇的に効く半面、投与した患者の2〜3割にしか効かない。北海道大学など3つのチームはがん細胞が免疫から逃れられないようにして、治療効果を高める技術を開発した。マウスの実験ではがんが小さくなった。製薬会社などと組んで臨床応用を進める。

がん細胞は健康な人でも1日数千個生まれる。がんを発症しないのは、病原体を取り除く免疫ががん細胞を排除するからだ。しかし、がん細胞は目印を隠して免疫細胞をかく乱したり、攻撃モードに入らないようにしたりする。様々な方法で免疫の監視や攻撃をすり抜けて増殖する。


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京都大学の本庶佑特別教授らは、がん細胞が免疫の攻撃を逃れるカギとなるたんぱく質を見つけた。その働きを抑えることで、がん細胞への攻撃モードをオンにするのがオプジーボだ。この成果で、本庶氏は2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。

がん免疫薬は新薬が登場したが、いずれも効く患者の数は限られる。がん細胞を見つけて攻撃命令を出す「ヘルパーT細胞」や命令を受けて出動する「キラーT細胞」などの機能に個人差があるからだ。こうした免疫細胞の能力を高めたり、働きを邪魔する物質を取り除いたりすれば、多くのがん患者で高い治療効果を期待できる。がん免疫薬と組み合わると、相乗効果で効き目が強まる。

北海道大学の瀬谷司客員教授と松本美佐子客員教授は、ヘルパーT細胞に働きかけて、がんへの攻撃力を高める物質を合成した。ヘルパーT細胞がキラーT細胞に命令を盛んに送り、がん細胞めがけて集中攻撃する。

がん免疫薬を組み合わせ、人のがんを移植したマウスに投与した。皮膚がんや白血病、悪性リンパ腫で試すと、15日たったときのがんの大きさは、がん免疫薬だけ使った場合の半分になった。製薬企業に協力を打診しており、数年後の臨床試験(治験)を目指す。

熊本大の押海教授らは免疫ががん細胞を攻撃する能力を下げる物質を取り除き、がん免疫薬の効果を高めた(熊本大提供)。
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熊本大の押海教授らは免疫ががん細胞を攻撃する能力を下げる物質を取り除き、がん免疫薬の効果を高めた(熊本大提供)。

熊本大学の押海裕之教授と塚本博丈講師らの技術は、がん細胞への攻撃を邪魔する「インターロイキン6」を消す。この物質はヘルパーT細胞に標的をウイルスなど他の病原体に仕向けさせる。その働きをつぶしてがんに攻撃を集める。がん免疫薬と併用するとマウスの皮膚がんは26日後に半分に縮小した。数年後の治験を目指す。

熊大の諸石寿朗准教授らは、がん細胞が免疫の監視を逃れるのを防ぐ技術を開発した。攻撃の目印を隠す働きをする「LATS1」と「LATS2」の2つの遺伝子を見つけた。これらを働かないようにしたがんをマウスに移植したところ、2カ月後も生き残った。

従来のがんの治療は手術、抗がん剤、放射線だった。手術では見えない病巣は除ききれず、がんと戦うリンパ節まで取るため免疫力が落ちる。抗がん剤や放射線でもがん細胞をすべて殺すことは難しかった。がん免疫薬なら効く患者ではがん細胞をすべて取り除くことができる可能性がある。

がん免疫薬は「第4の治療法」と呼ばれるまでになったが、がん治療に使えそうな未知の免疫の働きはまだ残っている。こうした働きを突き止めて制御できるようになれば、がん治療を変える潜在力を秘める。

30Kwansei Gakuin University:2019/02/20(水) 14:48:14
「第2のオプジーボ」登場か 白血病新薬20日夕に審査

「第2のオプジーボ」登場か 白血病新薬20日夕に審査
米では1回投与で5000万円超

厚生労働省は20日夕、がんの細胞医薬「キムリア」の販売に向けた審査を実施する。注目が集まるのは「超」が付くほどの高い価格だ。米国では1回の投与で5千万円を超える。抗がん剤「オプジーボ」に続く超高額薬の登場は、公的医療保険でどこまでカバーすべきなのかという難しい問いを投げかけそうだ。

患者から取り出した免疫細胞を処理した上で体内に戻す「キムリア」の製造工程(米ニュージャージー州のノバルティスの施設)
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患者から取り出した免疫細胞を処理した上で体内に戻す「キムリア」の製造工程(米ニュージャージー州のノバルティスの施設)

ノバルティスのがんの細胞医薬「キムリア」。米国では1回の投与で5千万円を超える
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ノバルティスのがんの細胞医薬「キムリア」。米国では1回の投与で5千万円を超える

キムリアは免疫細胞を活用して白血病を治療する効果の高いバイオ新薬だ。ノバルティスファーマが国内で初めて厚労省に承認申請した。薬事承認を得れば、5月にも保険適用される見通しだ。日本でも5千万円近い価格がつくとみられる。

厚労省は2018年10月の社会保障審議会医療保険部会で、キムリアの市場規模を100億〜200億円程度とする予測を示した。過去には年間の販売額が1千億円を超えたC型肝炎薬もあり、キムリア単体で見れば、医療保険制度を揺るがすほどではない。それでも注目が集まるのは今後、高額なバイオ新薬が相次いで保険適用される可能性があるためだ。

先行する米国では、17年10月に承認されたリンパ腫治療薬の「イエスカルタ」に約4200万円、網膜疾患の治療薬「ラクスターナ」は約9700万円の値がついた。バイオ新薬は開発に加えて製造工程が複雑なため費用がかかり、薬価を高くせざるを得ない。

一方、公的医療保険は自己負担が3割で、医療費の負担が過剰にならないよう上限を設けた高額療養費制度がある。例えば、月5千万円の医療費がかかっても、自己負担は60万円で済む。残りは公的保険から給付する。

1年間で5万人に使えば、費用が総額1兆7500億円になるとの試算が16年に話題になったオプジーボは、薬価制度を見直すきっかけとなった。それまで2年に1回だった薬価の見直しを高額薬に限り四半期に1度に頻度を高めたことで、オプジーボは当初の価格から半額以下に下がった。

高額なバイオ新薬が相次いで登場すれば、一段の制度の見直しを迫られる可能性がある。その1つが、医薬品医療機器法の承認を得れば原則として保険適用するという、現行の仕組みそのものの見直しだ。英国ではイエスカルタの価格が高いため、公的医療保険の対象から外したという。

日本では「貧富の差を理由に高額薬が使えない状況を招けば、公的保険制度の意味がなくなる」といった慎重意見が強い。公的医療保険制度を維持するには、軽度な症状向けの薬を保険適用から外すなど、制度を足元から考え直す必要がある。

31Kwansei Gakuin University:2019/03/05(火) 16:55:18
がん免疫療法におけるT細胞の疲弊に重要な標的遺伝子を発見-慶大
読了時間:約 2分31秒
2019年03月04日 PM12:45
免疫療法でT細胞の「疲弊」が起きる
慶應義塾大学は2月28日、マウスモデルを用いて、腫瘍内の免疫細胞(T細胞)を疲弊化する分子メカニズムを解明し、疲弊した免疫を回復させることでより効果的ながん治療へ応用できることを証明したと発表した。この研究は、同大医学部微生物学・免疫学教室の吉村昭彦教授と、米ラホヤ免疫アレルギー研究所のAnjana Rao教授らの共同研究グループによるもの。研究成果は、英科学雑誌「Nature」のオンライン速報版に2月27日付で公開された。


画像はリリースより
近年、オプジーボ(抗PD-1抗体)などの「免疫チェックポイント阻害剤」が、ある種のがん治療に有効であるとして注目されている。また、がん患者の腫瘍組織などから分離したがんに特異的なT細胞を試験管内で大量培養し、患者へ再び戻す「細胞移入療法」も有用な治療法と考えられている。しかしながら、がん組織や試験管内で何度も刺激を受けることで、T細胞は「疲弊」と呼ばれる機能不全状態に陥ってしまう。

疲弊したT細胞の特徴は、PD-1やTim3といったT細胞の活性化を抑制する複数のチェックポイント分子を細胞表面に高度に発現することと、インターフェロン(IFN)γや腫瘍壊死因子(TNF)αといった抗腫瘍性サイトカインの産生が低下すること。一旦疲弊状態に陥ったT細胞は、患者体内に戻してもがん細胞を攻撃する力が弱く、十分な治療効果を得ることができない。これが、がん免疫療法の治療効果を減弱させる要因の1つと考えられているが、これまで「T細胞の疲弊化」を生み出す分子メカニズムは不明だった。

転写因子「Nr4a」が疲弊化に極めて重要
今回研究グループは、マウス腫瘍モデルを用いて、腫瘍内で疲弊化したT細胞に特徴的な遺伝子の発現調節領域の性質を解析。その結果、疲弊化T細胞で発現が上昇する多くの遺伝子の調節領域には、「Nr4a」という転写因子の結合配列が認められることが判明した。特にPD-1遺伝子では、上流のエンハンサー領域にNr4aが結合し、PD-1の発現を増大して安定化させるとわかった。Nr4aには3つの類似遺伝子があり、どれも似た機能を持つが、今回、腫瘍に集積する疲弊化したT細胞では、この3つすべての遺伝子発現が高まっていた。また、刺激を受けていないT細胞にそれぞれのNr4a遺伝子を強制的に発現させたところ、疲弊したT細胞に似た特徴的な変化が誘導された。

次に3つのNr4a遺伝子をすべて欠損するT細胞を用いて腫瘍マウスへの細胞移入実験を行った。細胞表面マーカーで評価したところ、通常のT細胞は腫瘍内で50%以上が疲弊化したが、Nr4a遺伝子をすべて欠損するT細胞では疲弊化したのは20%程度だった。T細胞移入療法として、腫瘍に特異的なT細胞を腫瘍モデルマウスに投与すると、通常のT細胞でも若干の腫瘍の退縮効果はみられるものの、投与90日後には全例死亡した。一方、Nr4a遺伝子欠損T細胞では、腫瘍の退縮効果が強く、投与90日後でも70%以上のマウスが生存していた。すなわちNr4aがT細胞の「疲弊」にとって極めて重要な遺伝子であることと、これを取り除くことで強力な抗がん作用が得られることがわかった。

Nr4a阻害剤は新たながん治療薬になり得る
研究グループは先行研究で、Nr4a遺伝子が制御性T細胞を生み出す重要な遺伝子であることを報告しており、さらに、Nr4aの活性を抑制する薬剤のスクリーニングにより、抗がん剤のカンプトテシン(CPT-11、イリノテカン)がNr4aの転写活性を阻害することを発見、マウス腫瘍モデルでカンプトテシンが腫瘍攻撃性のT細胞を増やし腫瘍保護的な抑制性T細胞を減少させることも報告している。また、別のグループからはカンプトテシンと免疫チェックポイント阻害剤を併用すると抗がん効果が増強されることが報告されている。これらの結果から、Nr4aを標的とする阻害剤はがん治療の新たな標的になり得ることが示されている。

研究グループは、「次の課題は、実際にヒト腫瘍内のT細胞で同様の機構が認められるか、N

32Kwansei Gakuin University:2019/03/05(火) 16:57:04
InovioがHPV関連子宮頸前がん治療療法の「REVEAL 2」グローバル第3相臨床試験を開始


*第2回目の第3相臨床試験の開始発表はInternational HPV Awareness Dayに行われた

Inovio Pharmaceuticals, Inc.(NASDAQ: INO)は5日、ヒトパピローマウイルス(HPV)による子宮頸部形成異常を治療するInovioによるDNAベース免疫療法であるVGX-3100の2回目の第3相試験の開始および、これを登録するための場所の開設を発表した。「REVEAL 2」という名称のこの試験は、同社の確認段階である第3相臨床試験であり、VGX-3100の有効性と安全性の評価を目的としている。第3相臨床試験完了後、承認されれば、VGX-3100は子宮頸部形成異常の女性に対する最初の免疫療法として有効となる。同社は2019 International HPV Awareness Day(2019年国際HPV認識デー)を記念した祝賀に合わせこの発表を行った。毎年恒例のキャンペーンでは、HPVについて、またHPV関連のがんや前がんのリスクを管理する方法について学ぶために、全員が行動を起こすよう奨励されている。(HPV Dayに関する詳細な情報はhttps://www.askabouthpv.org/ を参照)

Inovioの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJ・ジョセフ・キム博士は「当社での2回目の第3相試験であるREVEAL 2の早期開始は、主要製品VGX-3100にとりもう1つのマイルストーンとなる。REVEALプログラムを前進させ、2021年にVGX-3100のBLAを提出するという目標を達成するという当社チームの経験と専門知識を信頼している。そして最も重要なことは、患者が待っていること、そして当社の努力が現在、手術が唯一の選択肢である人々に革新的で衝撃的な治療法をもたらしつつあることを、われわれは念頭に置いている」と語った。

キム博士はまた「Inovioはまた、肛門および外陰部の形成異常を治療するためのVGX-3100第2相臨床試験を実行中で、中間結果は今年後半に見込まれる」と語った。

Inovioの第3相プログラムは、子宮頸がんの直接の前駆体である子宮頸部HSIL(高悪性度扁平上皮内病変)を退縮させ、これらの病変を引き起こすHPV感染を除去するためのVGX-3100の有効性評価を行っている。REVEAL試験はHPV 16/18陽性の生検で証明された子宮頸部HSIL(別名、子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)2ないし3)を有する成人女性を評価する前向き無作為化(2:1)二重盲検プラセボ対照試験である。

主要評価項目は、子宮頸部におけるHSILの退縮およびHPV-16および/ないしHPV-18のウイルス学的除去である。試験は、0.1カ月および3カ月目に投与されたVGX-3100の3回投与計画を開始の約9カ月後での頸部組織変化を評価する。副次的評価項目には安全性、耐容性、CIN 2/3からCIN 1または正常への退縮、HPVのウイルス学的除去、がんへの非進行によって測定される有効性、非子宮頸部の解剖学的位置からのHPV除去、が含まれる。これらの試験に関する詳細な情報はclinicaltrials.gov (REVEAL 1の検索識別子はNCT03185013、REVEAL 2はNCT03721978)を参照。

Inovioは以前、VGX-3100が第2b相無作為化プラセボ対照試験で女性のほぼ50%で高度形成異常を除去したと報告した。高度形成異常が除去された女性の80%で、VGX-3100によりHPV感染も除去された。さらなるデータ分析により、投与後のHPV検出と子宮頸部細胞診(パパニコロー塗抹標本)の組み合わせが、高度形成異常の除去およびHPVの除去の両方について予測可能であることが明らかにされた。

Inovioは、HPVプログラムの試験への登録を進めることに加え、最終的に患者の選択と患者ケア担当医による指導に役立つ可能性もあるVGX-3100に対する臨床反応を予測する能力を達成する目的でバイオマーカーの研究を続けている。これらの治療前のバイオマーカーは、VGX-3100による治療に最も反応しそうな患者を識別することができ、製品の絶対的な有効性を高める。

33Kwansei Gakuin University:2019/03/05(火) 16:59:34
▽VGX-3100について

VGX-3100は、HPV-16およびHPV-18感染ならびに子宮頸部(第3相)、外陰、肛門(第2相)の前がん病変の治療のために試験中のDNAベースの免疫療法である。VGX-3100は、子宮頸部のHPV感染に対する最初の承認された治療法および前がん性子宮頸部病変に対する最初の非外科的治療法となる可能性がある。VGX-3100は、感染を標的とし、前がん細胞の破壊を引き起こすHPV-16およびHPV-18に対する特異的免疫反応を刺激することによって機能する。組織学的に文書化されたHPV 16/18子宮頸部HSIL(CIN2/3)を有する167人の成人女性を対象とした無作為化、二重盲検、プラセボ対照第2b相試験で、VGX-3100による治療は統計的に有意に大きな子宮頸部HSILおよび対プラセボでのHPV除去をもたらした。最も一般的な副作用は注射部位の痛みであり、重大な有害事象は報告されていない。VGX-3100は患者自身の免疫系を利用して、リプロダクティブヘルスの喪失や心理社会的な悪影響などの手術に伴うリスクの増加なしに、HPV-16およびHPV-18感染と前がん病変を除去する。

▽Inovio Pharmaceuticals, Inc.について

Inovioは、がんと感染症の治療を変革するDNA免疫療法およびワクチンの発見、開発、商品化に重点的に取り組む後期バイオテクノロジー企業である。Inovio独自のプラットフォーム技術は、次世代の抗原シークエンシングとDNAデリバリーを応用し、標的疾患に対する免疫反応を活性化する。この技術は生体内でのみ機能し、標的の疾患と病原体に対する強力で完全に機能するT細胞と抗体反応を、絶え間なく活性化することが実証されている。Inovioの最先端臨床プログラムであるVGX-3100は、HPV関連子宮頸前がんの治療薬として第3相試験に入っている。また、HPV関連がん、膀胱がん、膠芽細胞腫を標的とした免疫腫瘍プログラム開発が第2相試験中で、B型肝炎、ジカ、エボラ、MERS(中東呼吸器症候群)、HIV用のプラットフォーム開発プログラムもある。パートナーおよび共同研究者には、MedImmune、Regeneron、Roche/Genentech、ApolloBio Corporation、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、ウィスター研究所、ペンシルベニア大学、パーカーがん免疫療法研究所、CEPI、国防高等研究計画局(DARPA)、GeneOne Life Science、Plumbline Life Sciences、ドレクセル大学、国立衛生研究所(NIH)、HIV Vaccines Trial Network、国立がん研究所、米軍のHIV研究プログラム、ラバル大学が含まれている。詳細については、https://www.inovio.com を参照。

▽問い合わせ先

投資家:
Ben Matone
+1 484-362-0076
ben.matone@inovio.com

34Kwansei Gakuin University:2019/03/09(土) 12:34:47
【再掲の情報提供:免疫チェックポイント阻害薬 抗PD-1/PD-L1抗体に続く開発の潮流】

★引用:2019/03/07 AnswersNews
⇒ ttps://answers.ten-navi.com/pharmanews/15721/

◆国内では6製品が承認

現在、国内で販売されている免疫チェックポイント阻害薬は、
▽抗PD-1抗体「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ、小野薬品工業)
▽同「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ、MSD)
▽抗PD-L1抗体「バベンチオ」(アベルマブ、メルクセローノ)
▽同「テセントリク」(アテゾリズマブ、中外製薬)
▽同「イミフィンジ」(デュルバルマブ、アストラゼネカ)
▽抗CTLA-4抗体「ヤーボイ」(イピリムマブ、ブリストル・マイヤーズスクイブ)の6種類。

海外ではこれらに加え、仏サノフィ/米リジェネロンの抗PD-1抗体「Libtayo」(cemiplimab)が2018年9月に米国で承認(欧州は同年4月に申請)。さらに、スイス・ノバルティスは同PD-1抗体spartalizumabを、英アストラゼネカは抗CTLA-4抗体tremelimumabを、それぞれ日本を含むグローバルで開発しています。

ブリストルと小野薬品が開発している「BMS-986015/ONO-4483」(lirilumab)は、NK細胞などに発現する免疫チェックポイント分子であるKIR(Killer cell Immunoglobulin-like Receptors)を標的とする抗体医薬。樹状細胞のMHC class 1との結合を阻害し、免疫抑制を解除します。現在、固形がんを対象に海外でP1/2、国内でP1試験を実施中です。

【コメント】週末、全文をご覧ください。
3月8日終値で、エーザイ▲114円・塩野義▲144円・中外▲130円・武田▲36円に比べて小野薬品▲7円に過ぎず頑張っています、2200円台というゆでガエル状態ですが、NY市場・東証の暴落はこれからなので、ナイフが刺さる音は2千円台に留まって欲しいと存じます。皆さま、良い週末をお過ごし下さい。

4528 - 小野薬品工業(株) 【再掲の情報提供:免疫チェックポイント阻害薬 抗PD-1/PD-L1抗体に続く開発の潮流】 ★引用

35Kwansei Gakuin University:2019/03/11(月) 14:24:16
がん光免疫療法」の登場が意味するもの
低コストで低侵襲、最終目標はがんに対するワクチン効果

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

2019年03月11日
がん光免疫療法|国立がんセンター東病院|小林久隆

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 国立がんセンター東病院が、食道がんの患者を対象に「がん光免疫療法」による臨床試験を3月から行うと発表した。光免疫療法を開発したのは、米国立がん研究所(NCI)の小林久隆・主任研究員である。すでに頭頚部がんに対する臨床試験が、同病院をはじめ米国・欧州・アジアの10カ国で実施されており、来年中にも実用化される可能性がある。この療法はどこが革新的なのか、小林医師や東病院への取材をもとに考えてみたい。


拡大小林久隆さん=2015年5月6日、米メリーランド州ベセスダ
光が当たったがん細胞だけを破壊する選択性の高さ
 この治療法は、がん細胞だけに特異的に結合する抗体を利用する。その抗体に、近赤外線によって化学反応を起こす物質を付け、静脈注射で体内に入れる。抗体は血流に乗ってがん細胞に届いて結合する。そこに近赤外線の光を照射すると、物質が化学反応を起こしてがん細胞を破壊する。

 がん細胞が破壊される様子について小林医師は「光を当てると、1〜2分という極めて短い時間で、がん細胞だけが風船がはじけるようにポンポン破裂していく感じ」と表現する。

 体内に入れた抗体はがん以外の正常細胞には結合しない。また抗体が結合したがん細胞でも、近赤外光が当たらなければ破壊されない。つまり抗体が結合し、かつ光が当たったがん細胞だけを破壊するという高い選択性を持っている。がんの周辺にある正常細胞には影響を与えない。

 抗体に付ける化学物質はIR700という色素の1種で、1日で尿中に溶けて排出されるので安全だ。また近赤外線(波長700ナノメートル)はテレビのリモコンや果物の糖度判定にも使われる無害な光である。抗体も米国食品医薬品局(FDA)ががん治療用に認可しているものを使う。毒性が少ないことが証明済みだ。

36Kwansei Gakuin University:2019/03/11(月) 14:25:24
外科手術、放射線療法、化学療法に次ぐ第4の治療法
 現在、他の方法で効果がなかった世界10カ国の頭頚部がん患者275人を対象に臨床試験が行われている。うち米国では患者15人中の14人でがんが3割以上縮小し、そのうち7人は画像上で消滅するという好成績だった(注参照)。

(注) 頭頚部がんの臨床試験を実施しているのは、米国のベンチャー企業・楽天アスピリン社(CEOは三木谷浩史・楽天会長兼社長)である。この会社はNIHから独占的にライセンスを供与されており、三木谷氏が提供した投資資金などを基に運営されている。

拡大米国立がん研究所主任研究員・小林久隆医師
 小林医師は、京都大学医学部を卒業後、放射線によるがん治療を行っていたが、患者の治療カ所がケロイド状になることに悩み、NCIに移って患者の負担が少ない治療法の開発に取り組んだ。約20年かけてたどり着いたのが光免疫療法だった。
 その研究成果は、2012年2月、当時のオバマ大統領が一般教書演説の中で「米政府の研究機関が成し遂げた輝かしい業績」として紹介し、一気に世界に知られることになった。

 現在のがん治療法は、外科手術、放射線療法、化学療法の3つがあるが、外科手術は患者の身体への負担が大きく、他の2つは副作用が伴う。治療後の転移・再発防止にも課題がある。

 既存の3つの治療法が医学的にがん患者を直すのに対し、光免疫療法はいわば物理化学的にがん細胞を破壊して治療する。これまでの医学の常識からは考えられない第4の治療法である。

高齢社会の医療費高騰を救う低コスト治療法
 安全性に続く2つ目の特徴は、低侵襲、すなわち患者の身体への負担が少ないことである。

 小林医師は「多くは日帰りの外来治療で済み、入院してもせいぜい1泊。臨床治験で治療を受けた患者さんに聞くと、『これならまた受けてもいい』という返事が多かった。患者さんが恐れることなく受けられる治療法に仕上げることが開発のポイントだった」という

37Kwansei Gakuin University:2019/03/11(月) 14:27:18
近赤外線を照射してがん細胞を死滅させる
小林久隆氏
拡大小林久隆氏
 オバマ大統領が2012年2月に行った一般教書演説の一節を覚えている人はいるだろうか。「米政府の研究機関では様々なイノベーションが起きている」と述べ、その一番に「がん細胞に関する研究」を取り上げて世界に誇ったのである。

https://www.youtube.com/watch?v=nsXFHlxCW5g

 それは、米国立がん研究所(NCI)の小林久隆・主任研究員=写真=が開発した「近赤外線免疫治療法」である。従来のがん治療の常識からするとまったく予想外の治療法で、人体に無害な近赤外線を照射してがん細胞を死滅させるというもの。後述するように、転移がんを含む多種類のがんに適用できる可能性があり、必要な設備や薬品は安価かつ安全な治療法だという。

がん治療薬オプジーボの「1ビン73万円」をどう考えるか
オプジーボ
拡大オプジーボ
 一方、日本では今、小野薬品が開発した「オプジーボ」(写真)に代表されるがん治療薬のあまりの高額ぶりが問題になっている。

 新薬の開発にはふつう数百億円の費用と10数年の年月がかかり、失敗するリスクも高い。それを回収しようと思えば、薬価は当然高くなり、それをみんなが使えば医療保険財政を圧迫する。

 オプジーボの場合、100mg(写真の1ビン)が73万円で、患者1人に年間約3500万円かかる。適用対象の悪性黒色腫などのがん患者約5万人が使えば、費用は1兆7500億円(国家予算全額の2%)にもなる。政府はオプジーボの薬価を来年2月から特例で50%値下げすることを決めた。

 しかし、製薬企業は「新薬から十分な収益が得られないなら、次の開発投資は困難になる」(塩野義製薬)と反発している。

 高額医薬品は今後も次々登場し、オプジーボと同じ論争が繰り返されるだろう。患者救済を優先するのか、保険財政を守るのか。将来の新薬開発はどう維持するのか――日本のがん治療薬をめぐる議論は出口のない隘路(あいろ)に入り込んでいる。

「2、3年後の実用化も視野に入ってきた」と小林氏
 ところで、小林氏の「近赤外線免疫治療法」はオバマ演説のあと、どのように進展したのだろうか。

 筆者は先日、米国にいる小林氏に国際電話で最新の状況を聞く機会があった。それによると、NCIやNIH(米国立衛生研究所)のサポートの下に臨床試験は順調に進み、小林氏は「2,3年後の実用化も視野に入ってきた」という明るい見通しだった。

 この新しい治療法は、がん細胞だけに特異的に結合する抗体を利用する。その抗体に、近赤外線で化学反応を起こす色素(IR700)を付け、静脈注射で体内に入れる。抗体はがん細胞と結合するので、そこに近赤外線の光を照射すると、IR700が化学反応を起こして発熱し、がん細胞を破壊するという。


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