百物語改め四十四話ラジオ

304：ニュー：2009/08/31(月) 23:26:33 ID:2naVWzAw: 金縛りライクな体験は何度かあるけど、内容は大体おなじ。

真夜中に目覚める。
ああ、きちゃったな、と思うと、
いつもの婆さんが近くにいて、じっと自分を見つめているのが分かる。
理由は分からないけど、ぼくはその婆さんが恐ろしくて仕方ない。
なんとか目覚めようと叫ぼうとするんだけど、声が出ない。
目を閉じてるはずなのに、その婆さんの存在を消すことができない。
冷や汗をかきながら、もがきつづける。
こないだは、そばで寝てるカミさんに気付いてもらおうと、
声を出そうと力を振り絞った。
助けてくれ、おれに気付いてくれ、となんとか意思を伝えようとするんだけど、
カミさんは静かに寝息を立てている。
でも、もっと怖かったのは、
カミさんに気付かせようと、力を振り絞っているうちに、
隣で寝てるのがカミさんじゃないことに気付いてしまったこと。

あれは怖かった。

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