したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

百物語改め四十四話ラジオ

228その:2009/08/31(月) 21:18:48 ID:KUA7elBk
21/柵の切れ目

同僚の話。

彼は仕事の関係で、ある山中のダムへ足を運んでいる。
いつの間にかそこの管理人さんと仲良くなり、四方山話などするようになった。
聞かせてもらった話の中に、ひどく不気味な物があったという。

ダムの一角に、下の水面が覗き込めるようになっているポイントがあった。
丁度、柵の切れ目に当たっていたらしい。
「悩み事とかある人は、一人であそこに行っちゃいけないんよ」
「飛び降りちゃうからですか?」
「うんにゃ、突き落とされるんだ」
「・・・誰にですか?」
「いや、誰も居ないみたいなんだけどな」

悲鳴を聞いて駆けつけると、青い顔で「誰かに後ろから押された」と訴えられる、
しかし周りには誰も見あたらない・・・そんなことが過去に何回かあったのだと。
毎年何人か投身自殺があるが、その内には死ぬつもりなどなかったのに落とされた者もいるのかも。
管理人はそう疑っているのだそうだ。

つい先日、そのポイントには高い柵が設けられたそうだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板