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百物語改め四十四話ラジオ

130その:2009/08/31(月) 18:36:40 ID:KUA7elBk
9/女の子が

数年前、短期の単身赴任で九州の某県へ。
仕事先は港近くの事務所。
昼時にすぐ先の港内を海上警察?海上保安庁?の小さな船が数隻サイレン鳴らして
走り回ってます。
何事?と思い同僚と5人で岸壁の方へ。
風も無くベタ凪で綺麗な海面が印象的でした。
離れた岸壁に救急車やパトカー、クレーン車が。
あぁ、事故か自殺かな?と思って見ていて、ふと気が付くと何も聞こえない。
と言うか周りが止まって見える。
あれ?と思った矢先、視界の端に赤い何かが。
横を見ると、海面から小学低学年位の女の子がス〜ッと上がって来る。
赤い服を着た半透明の女の子。
事件現場の方を向いて海面に立っている。
その時は不思議と怖くなく、なんだか悲しい気持ちになった。
と、その半透明の女の子から目が離せないでいると、ゆっくりこっちへ体ごと向きを変えてきた。

目が合った途端に突然耳鳴りが!
いや、女の子に目は無かった。
ポッカリと開いた黒い穴しかなかった。

いつの間にか気を失っていたらしく、同僚に起こされて聞くと、
自分は突然泣き叫びながら海へ入ろうとしたらしい。
同僚に取り押さえられて気を失ったと。


翌日、支社長と捜索隊の漁師が言うには、一家心中で車ごとダイブしたとのコト。
私の話を聞いた漁師が、少女を見た周辺を探して無事遺体を発見したそうです。
その漁師に言われました。

「あんた今後3年間はこの港に来ちゃなんねえ」と。


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