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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目
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物知りな使い魔 1話
:2021/08/03(火) 18:01:03 ID:lLHDRcOA
サモン・サーヴァントとは、メイジが一生の内に使えるために契約する使い魔を呼び出す神聖な儀式だ。神聖な事から、よほどの事が無い限り、やり直すなんてことはあってはならない。一度契約すれば主人が死ぬまでお仕えする事を破ることは出来ない。それでも、この結果は、あんまりではないか。
同級生が様々な使い魔を呼び出す中、ついに最後となった、メイジであるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが呼び出した使い魔は、目の前で倒れている、一人の少女だった。
由緒正しき家筋の出のルイズが呼び出したのが、目の前の白衣で体を覆われ、被っていたであろう黒い帽子を地面に転がしている少女だ。杖らしきものは周りに見当たらない。マントも見えない。少女は平民だった。
これは悪夢なのか。否、これは現実である。それは、周りの同級生たちと一人の男性教諭からの冷たい視線を後ろから突き刺さる感触が生々しくて、現実以外に考えられない。
「……ミス・ヴァリエール。これは」
口を閉ざしていた男性教諭『ミスタ・コルベール』が口を開く。無理もないだろう。なにせ、人間を、それも『平民』をサモン・サーヴァントという人生の一大イベントの一つを担うこの場で呼び寄せてしまったのだから。
「ミスタ・コルベール。やり直させてください!」
頭が認識するよりも早くルイズはコルベールに懇願した。こんな異例な事態。いくら神聖な儀式とはいえ、やり直すことは出来るかもしれない。いや、出来る。そう考えなければ、再活動を始めた頭が再びフリーズしてしまい、壊れてしまいそうだった。しかし、コルベールはルイズの予想した言葉を発さなかった。
コルベールはルイズの横をすり抜けて、真っ先にルイズが呼び出した白衣姿の少女の元へ走り寄ったのだ。いったいどうしたのだ。ルイズの後ろに回ったコルベールへ向く。コルベールは倒れている少女の前で座っていると、あろうことか少女が着ている白衣を無理やり脱がしたのだ。いくら平民とはいえ、教諭が何をしているのか。ルイズは頭に血が上るのを直に感じ、怒鳴る。怒鳴ろうとする。しかし、それよりも早くにコルベールの言葉が、辺りに響くほどの大きさで紡がれた。
「今日の『春の使い魔召喚の儀式』は終了とします! 直ちに水のメイジは集合してください! それ以外は速やかに寮へ戻りなさい!」
こちらに向かってしゃべったコルベールの顔には、何処か焦りが見えていたように感じた。
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