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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

742暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY:2019/11/10(日) 13:17:38 ID:nZG4rBBE
「ぐっ……が!!畜生、め……!」 
「くくっ、どうした?先ほどの威勢は」
身を焼く痛みにうめく官兵衛。
「相棒!相棒!」
やや離れたところに転がったデルフリンガーが叫ぶ。だが叫んだところで何も変わらない。
魔力により鋭利な刃と化した軍杖で、背後から貫き押さえながら襲撃者は笑みを浮かべていた。
「力が自慢か?だがそんなものは、ハルケギニアで暗躍する我らには無力」
さらにはこの状況ではな、と男は付け足す。
官兵衛は今、壁へ抑え込まれながら『ライトニング』の連撃を打ち込まれていた。
身を焼く電流は、深々と胴体に突き立てられた杖から放たれ、体中を駆け巡る。
本来常人であれば、とっくに絶命していてもおかしくはない。
にもかかわらず官兵衛がいまだ意識を保つのは、武士としての意地と、常人離れした体力によるものであろう。
「……いい気に、なりやがって!……がっ!」
官兵衛は必死で背後の男を押しのけようとあがく。
「てめぇきたねえぞ!うしろから刺しやがって!相棒を放しやがれ!」
たえず響くデルフリンガーの怒声。
しかし、主から離れた無力な一振りに興味はないと、男は詠唱を繰り返す。
男は杖を傷口よりねじ込む。
ぎりぎりぎり――と。
傷を抉られる痛みに、さすがの官兵衛も苦悶する。そして。
「---------」
詠唱とともに、杖がまばゆく発光し、空気とともに爆裂する。
ばちんばちんばちん!と、乾いた爆竹のような音が鳴り響き、いかづちが放たれる。
「がああああっ――!」
「相棒!!」
芯を焼く電熱にたまらず官兵衛は声を上げた。
廊下がときたま弾ける電光に照らされる。
「いい加減にしろこの野郎!悪趣味な真似しやがって!」
あまりに一方的な状況にとうとうデルフの刀身が震え出した。
ガチガチとけたたましく金属音が鳴り響く。
しかし、このニューカッスルの一角は、戦時中はまず使われない客室の区画。
加えて今この場はおそらく、男の策略にて一切の音を遮られた魔法がかけられている。
その場所でどれほど騒ぎが起きようとすぐさま駆け付けるものはいない。
つまりはこの場に官兵衛を助けるものは現れない。
この襲撃者は、それを十分に分かった上で、冷酷に、残虐に、彼のことを弄んでいるのだ。
仮面の男、ジャンジャック・フランシス・ド・ワルドは。


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