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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

732ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2019/02/28(木) 22:28:06 ID:4f02YZK.


「おい、今ここから悲鳴が聞こえてきたよな?」
「あぁ。確か女の子っぽい声に――変なダミ声の男……かな」
「けど何にもいないぜ?」
「気の所為かな?にしてはやけにハッキリ聞こえたが」
 年齢も言葉の訛り方もそれぞれ違う傭兵たちの会話たけでも、彼らが様々な国から来たと分かってしまう。
 時折聞き取りづらい訛りを耳にしつつも、先ほど霊夢を穴の中に引きずり込んだ者はすぐそばで自分を睨む彼女へと視線を移す。
 暗闇越しでもある程度分かる何か言いたそうな表情を浮かべていた彼女であったが、流石に今は騒ぐべき状況ではない。
 今はただ、地上にいる傭兵たちがどこかへ行ってはくれないかと思う事しかできないでいる。
 しかしその思いが届いたのか否か、あっさりと傭兵たちは靴音を鳴らしながらその場を去っていった。
 
 靴音が完全に遠のいた所で、それまで我慢していた霊夢はようやく口を開くことができた。
 彼女はキッと目つきを鋭くすると、自分を穴の中に引きずり込んだものを睨みつけながら悪態をついた。
「……ッ!アンタねぇ、何でここにいるのか知らないけど。もう少しでバレるところだったじゃないの」
「それは悪かったな。……まさかお前みたいなヤツが、こんな所にいるなんて予想もしていなかったからな」
 霊夢のキツく鋭い言葉に対し、その者もまた鋭い言葉でもって対応する。
 両者、互いに暗い穴の中で険悪な雰囲気になりそうなところで、デルフが待ったをかけてきた。
『おいおいレイム、今は喧嘩してる場合じゃないだろ?それはアンタだって同じだろ?』
 デルフの言葉に両者睨み合いつつも、何とか一触即発の空気だけは抜くことに成功したらしい。
 相手に詰め寄りかけた霊夢は一旦後ろへと下がり、未だ自分を睨む人物――女性へと言葉を掛ける。

「――で、何でアンタがこんな所にいるのか聞きたいんだけど?良いかしら」
「私が話した後で、お前も目的を話してくれるのなら喜んで教えよう。お前にその気があるのならば」

 人気のない地区にある巨大倉庫。その真下に造られた地下通路と地上を繋ぐ場所で、両者は見つめあう。
 互いに「どうしてこんな所に?」という疑問を抱きながら、博麗の巫女と女衛士は邂逅したのである。


「はぁ、はぁ……流石に四階分一気に上るのはキツかったわ…」
 その頃、壁を乗り越えた霊夢に大分遅れてルイズたちもアパルトメントの屋上に到着していた。
 流石に四階分の階段を走って上るのに疲れたのか、少し息を荒くしている。
 その彼女の後を追うようにしてハクレイと、彼女の背におんぶするリィリアも屋上へと出てきた。
 後の二人も上ってきたのを確認してから一息つき、次いでルイズは屋上から一望できる光景を目にして「そりゃ誰も住まないわよね」と一人呟く。
「こんなところに四階建てのアパルトメントなんか建てたって、物凄い殺風景だから階層が高くても意味がないし」
 一体誰が建設したのやら、と思いつつ。屋上から見下ろせる殺風景な住宅街と倉庫を見てここが廃墟になった理由を察していた。
 この建物を最初に目にしたルイズの予想通り、アパルトメントには誰も住んでおらず中は荒れ放題であった。
 最低限管理は行き届いてるのかドアはすべて閉まっていたが、ここに行くまで壁に幾つもの落書きをされていたし、
 一階のロビーは野良猫のたまり場になっていたりと、管理されているのかいないのか良くわからない状態を晒している。
 ある程度綺麗にすれば今の時代買い手はつくかもしれないが、近場に店もなく中央から離れていたりと立地が悪過ぎて話にならない。


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