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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

727ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2019/02/28(木) 22:17:06 ID:4f02YZK.
「う〜ん……確かここら辺は、街の清掃会社とか家具工房で雑用とか……所謂出稼ぎ労働者が大半だったような気がするわ」
「出稼ぎ労働者……ねぇ。私からしてみれば、わざわざこんな暑くて人だらけな街へ働きに行く事なんて考えられないわね」
「しょうがないでしょう。地方で稼げる仕事なんて、それこそ指で数える必要がないくらい少ないのよ」
 出稼ぎする、もしくはせざるを得ない者達の気持ちを理解できない霊夢に対し、ルイズは苦々しい表情を浮かべて言葉を返す。
 今のご時世、農業や地方の仕事で食べていける場所ならまだしもそれすらままならない地方もあるにはある。
 もちろん数は少ないが、不作や自然災害などで作物の収穫が減ってしまった土地がハルケギニア全体で増えつつあるのだ。
 その為に仕事が減り、仕事が減ってしまったが為に手に入る賃金も減り、その日の食事にすら困窮してしまう。


 トリステインをはじめ、名のある国々はその点まだマシと言えるだろう。
 一番酷いのは、ガリアやゲルマニアからある程度の独立を許された第三世界の小国などは文字通り悲惨な事になってしまう。 
 中途半端に独立してしまったが故にまともな援助を受けられず、ちょっとした天災で大飢饉が起こってしまう事など珍しくもない。
 飢饉や大災害が起これば瞬く間に暴動が起こり、結果的にはその小国を収める一族郎党が制裁の名の元に晒し首にされてしまう。
 独立を認可した大国がおっとり刀で正規軍を出す頃には、小国そのものが瓦解した後で残っているのは暴徒と化した連中のみ。
 まともな人々は争いを逃れる為に家族や恋人を連れて国を逃げ出し、流浪の民として通れもしない国境周辺を彷徨うしかない。
 難民を受け入れているロマリアへ行けるならまだ良い方で、大抵の難民は何処へも行けず山の中で獣や亜人の餌になってしまう。
 酷い場合はゲルマニアやガリアの国境地帯に埋設された地雷で吹き飛ばされたり、遠距離狙撃仕様のボウガンの的になる事もある。

 だからこそ、出稼ぎ労働で故郷に送金できるトリステインなどの名のある国々はマシなのである。
 パスポートを持っていても、出国する事すらままならない様な名もなき国があるのだから。


「確か倉庫があるのは、あぁ……あっちの角を曲がった先だわ」
 暫し人気のない地区を五分ほど歩いたところで、ルイズは道の角に建てられている標識を見上げて呟く。
 彼女の言葉についてきていた霊夢たちも足を止めて見上げてみると、二メイル程ある細い柱の上に看板が取り付けられているのに気が付いた。
 当然霊夢とハクレイの二人には何が書かれているのか分からなかったが、文字が読めない人が見ることも想定しているのか、
 文字の上にしっかりと倉庫らしき建物の絵が描かれており、一目で倉庫が曲がり角の先にあると分かるようになっていた。
 先に気が付いたルイズはすっと曲がり角から頭だけを出してのぞいてみると、ウンウンと一人頷きながら霊夢たちに見たものを伝える。

「確かに倉庫があるけど、正面突破は無理そうねぇ」
「え?……あぁ、確かにそうね」
 納得したようなルイズの言葉に怪訝な表情を浮かべた霊夢も、ルイズと同じように曲がり角の先を見て……頷く。
 標識通り、確かに曲がり角の先には砂浜に打ち上げられ鯨と見紛うばかりの倉庫が見ている。
 しかしその倉庫へ近づく為の道路には大きな鉄の扉が設置され、更に武装した傭兵たち数人が屯している。
 肌の色も装備も違う彼らは武器を片手に談笑しており、時折反対側の手に持った酒瓶を口につけては昼間から酒を楽しんでいる。
 街で見かける衛士達と比べてだらしないところはあるものの、酒を嗜みつつも決して自分達に与えられた任務をサボってはいない。
 ルイズの言う通り、彼らに軽く挨拶をしてワケを話しても通してはくれなさそうだ。
 強行突破すればいけない事も無いだろうが、大きな騒ぎに発展しまう恐れがある。
「相手が人間じゃないなら、全治数か月レベルのケガさせても平気なんだけどなぁ」
「コラ、何恐い事言ってるのよ」


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