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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目
717
:
ルイズと無重力巫女さん
◆1.UP7LZMOo
:2018/12/31(月) 18:03:37 ID:9f89S4RY
「倉庫街ね。主に王都で商売している豪商や商会の人間がここの倉庫とかで商品の管理を行ってるのよ」
「倉庫街?じゃあこの四角い線で囲ってる建物全部が倉庫なの?随分リッチよねぇ」
「まぁ全部全部機能してるってワケじゃないわよ、確か今使われてるのは……五棟だけだった筈……あ」
肩を竦める霊夢の言葉にルイズが使われている倉庫の数を思い出し、そして気が付く。
同じタイミングで彼女もまた気が付いたのか、納得したような表情を浮かべてハクレイへと視線を向ける。
「つまり、その使われていない三つのどこかに……」
「その通りね。まだどこかは把握しきれていないけど、八つ全部を調べるよりかは楽でしょ」
「じゃ、次にやる事は……そこがどこなのか、ってところね」
ハクレイは得意げに言ったところで、霊夢はおもむろに右の袖の中から三本の針を取り出して彼女の前に差し出した。
一瞬怪訝な表情を見せたがすぐにその意図を察したのか、ハクレイは彼女の手からその針を受け取り、それで地図に描かれた倉庫を三つ刺していく。
テーブルの上に置かれた地図、その上に描かれた倉庫へと勢いよく針を刺す姿を見て、ルイズは不安そうな表情を浮かべる。
何せ彼女がハクレイに貸していた王都の地図は、彼女が魔法学院へ入学して以来初めて街の書店で買った思い出の品だったからだ。
魔法学院の入る生徒の大半は地方から来るためか、入学してやっと王都へ入れたという者も決して少なくはない。
ルイズは幼少期に何度か王都へ行ってはいたが何分幼少の頃であり、工事などで変わっている場所も多かった。
だからルイズも他の生徒たちに倣いつつ、ヴァリエール家の貴族として良質な羊皮紙に地図を描いてもらったのである。
値は張ったが特殊な防水加工を施している為水に強く、実際街で迷ってしまった時には自分の道しるべにもなってくれたのだ。
そんな思い出の品に、情け容赦なく力を込めて針を刺すハクレイを見て不安になるのは致し方ないことであった。
「ちょ、ちょっとレイム。あのタウンマップ結構質の良い紙で作ってるから高かったんだけど?」
「大丈夫よ。針の一本二本刺した程度で使い物にならなくなるワケじゃないし」
「えぇ?いや、まぁそうなんだけど……っていうか、そこは三本って言いなさいよ?まぁでも、インクで丸つけられるよりかはマシよね」
半ば諦めるような形で呟いた所で、針を三本差し終えたハクレイが「できたわよ」と声を掛けてきた。
その声に二人はスッと地図を除き込むと、確かに三棟の倉庫にそれぞれ一本ずつ針が刺されている。
倉庫街はブルドンネとチクトンネのそれぞれ二つの街へ行ける出入口が用意されており、
一本道を挟み込むようにして左右四棟ずつの大きな倉庫が建てられている。
「最初はここ。ブルドンネ街からみて左側の一番手前の倉庫。新しい感じがしたけど入り口の前に「空き倉庫」っていう看板が立ってたわ」
ハクレイは説明を交えながらそこを指さすと、ルイズが「なら空き倉庫で間違いないわ」と言った。
「ここの倉庫は基本広いけど、使うには王宮に高額の賃貸料を払わないといけないから」
『まぁこういう馬鹿でかい倉庫を建てときゃ、大規模な商会とかは金払ってでも喜んで借りたいだろうしな』
デルフの相槌が入ったものの、それを気にする事無くハクレイは他の二つをぞれぞれ指さしつつ説明を続けていく。
彼女曰く、あと二つの倉庫は明らかに長年使われていない分かる程ボロボロだったらしい。
まるで竜巻が通った後と例えられるほど、もう倉庫としては機能し得ない程だという。
「あくまで私の感想だけど、あそこまでボロボロだと人を隠す場所としても不向きだと思うわ」
『まぁそこは直接オレっち達が見て判断するとして、そこは簡単に入れる場所なのかい?』
デルフの言葉にルイズが首を横に振りつつ、「ちょっと難しいかもね」と否定的な意見を出した。
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