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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目
681
:
ウルトラ5番目の使い魔 79話 (8/13)
◆213pT8BiCc
:2018/10/31(水) 08:51:20 ID:6VAe6l22
確かにイザベラには王族としての気品や優雅さなどはない。だがその代わりに、人をその気にさせる口のうまさと、恐れや迷いを振り切らさせる堂々とした風格を持っている。それはアンリエッタが国民を鼓舞する際に度々見せる姿であり、いくら知力はあっても無口なタバサにはできないことであった。
そんなタバサが見るモニターの中では、工場が次々に使用不能にされている姿が平行して映し出されている。ここは基地の指令室で、彼女の少し前には怒りで体を震わせているフック星人隊長がいた。
「ここはもう終わり。これ以上、このガリアで好き勝手はさせない」
「ぐぬぬぬ、貴様らぁ。よくも、よくも、俺の基地をメチャクチャにしてくれやがったな。俺の部下をそそのかして反乱を起こさせるなんて、汚い手を使いやがって」
「反乱を起こさせられるほど部下を掌握できていなかったあなたが悪い」
タバサは隊長に冷断に言い放った。
周りには、タバサに倒された隊長の護衛のフック星人が数人横たわっている。イザベラと別れた後、タバサは通りすがりのフック星人を尋問して素早く指令室の場所を聞き出し、安心しきっている隊長へ奇襲をかけて成功させていたのだった。
今や、隊長に残っている護衛は二人のみ。そしてタバサは、彼らに対しては容赦をしないつもりでいた。
「あなたには、街を元に戻してもらう。そして、いくつか聞きたいこともある」
「しゃらくせえ! やってしまえ」
激高したフック隊長は、部下二人とともに襲い掛かってきた。三人のフック星人は身軽な動きで、アクロバットのようにタバサを包囲してこようとする。彼らはタバサが強力な魔法使いだと知って、それを封じるために狙いを定まらさせない作戦にでたのだ。
ヒュンヒュンと、高速で跳び回るフック星人がタバサの視界を次々と横切っていく。かつてはウルトラセブンも翻弄されたフック星人のフットワークはさすがで、さしものタバサも容易には魔法の照準をつけられずにいた。
しかし、百戦錬磨の戦闘経験を持つタバサは、フック星人のこの戦法をどうすれば封じられるか、即座に対策を導き出していた。杖を床に向け、短く呪文を唱える。簡単な氷の魔法だが、タバサの力量で放たれたそれはあっという間に指令室の床を凍り付かせ、摩擦のないアイスバーンに変えてしまったのである。
「う、うわわっ!?」
ツルツルの床の上ではフック星人のフットワークもなんの意味も持たず、三人はあっという間にすっ転んでしまった。
タバサは転んでもがいているフック星人のうち、部下二人に素早くとどめを刺すと、隊長に杖の先を向けて宣告した。
「あなたの負け。観念して」
「うっ、ぐっ……お、恐ろしい娘だな。て、てめえ何者」
「ただの人間。そしてあなたの敵、それだけ」
あくまでタバサは冷徹だった。イザベラが将なら自分は兵、その役割を果たすのみ。
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