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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

568ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2018/07/31(火) 23:20:20 ID:7PqA9ujA
 霊夢が口にした疑問にデルフも同意した所で、反対側の道路から他の衛士の一隊が来るのに気が付く。
 五人一組で街を警邏している最中なのだろう。水路にいる仲間たちと同じ装備をしている彼らは同僚たちに声を掛けた。
「おーい!そっちはどうだー?」
「成果なしだ!そっちはー!?」
 自分たちを見下ろしながらそう聞いてきた男性衛士に対し、水路にいる女性衛士の一人が言葉を返しつつ質問も返す。
 それに対し男性衛士は大袈裟気味に首を横に振ると、女性衛士は額の汗を腕で拭いつつ彼との話を続けていく。
「最新の情報だとチクトンネ街でそれらしい人影が目撃されたらしいから、そっちの方へ回ってみてくれー!」
「わかったー!水分補給、忘れるなよー!」
 そんなやり取りの後、道路側の衛士達は水路にいる同僚へと手を振りながらチクトンネ街の方へと走っていく。
 対する水路側の衛士達も全員、走り去っていく仲間に軽く手を振りながら見送っていた。

 大声でやり取りしていた衛士師達に通りがかった通行人たちの内何人かが何だろうと騒いでいる。
 その輪に混ざるつもりは無かったものの、霊夢もまた彼らが何を言っていたのか気になってはいた。
「人影…って言ってたから探し人なのは確実だけれども…まさか一昨日の犯人を?」
『どうだろうな。王都のど真ん中で貴族を殺したヤツが相手なら、あんな風に悠長にしてるワケはなさそうだが』
「でも、他に理由は無さそうじゃない?」
 デルフの疑問を一蹴しつつも、霊夢は踵を返してその場を後にしようとする。
 ここが使えないと分かった以上やるべきことは唯一つ、下見していた他のトンネルへと行く事だ。
 
「ひとまず私達は地下へ行かなきゃダメなんだから、まずは安全な入口を見つける事を優先しないと…」
『…ここがあんな感じで見張られてるとなると、他のも粗方警備の衛士がついてると思うがね』
「ここは馬鹿みたいに大きいのよ?そしたらどっか一つだけでも見落としてる場所があるでしょうに」
『王都の衛士隊がそんなヘマやらかすとは思えんが…まぁオレっちはただの剣だし、お前さんの行きたい場所に行けばいいさ』
 自分の意思をこれでもかと曲げぬ霊夢の根気に負けたのか、デルフの投げやりな言葉に「そうさせてもらうわ」と彼女は返す。
 まぁデルフがそんな事を言わなくても決して足を止める気は無かったのだろう、そさくさと大通りの方へと戻っていく。

 大通りを挟んで南の方に二か所、そこから更に西を進んだ通りに同じような地下へと通じるトンネルがあるのは知っていた。
 とはいえ流石の霊夢でも大通りから近い場所はとっくに衛士達がいるだろうと、何となく予想だけはしている。
 しかし、だからといってこのまま命に係わる程暑い地上を捜しても見つかるものも見つからない。
 今探している相手は地下に潜んでいると知っているのだ。だとしたら何としてでもそこへ行く必要がある。
「どっか警備に穴空いてる箇所とか、あればいいんだけどなぁ〜…」
 建物の陰で直射日光を避けて歩く霊夢は一人呟きながら、暑苦しいであろう大通りへと向かっていく。
 一体全体、どうしてこの街に住んでる人々はあんなぎゅうぎゅう詰めになりながらもあの通りを使うのだろうか?
 冬ならともかく、こんな真夏日にあんなすし詰め状態になってたら、何時誰かが熱中症で死んでもおかしくは無い。

 そんな危険な場所を今から横断しようとする事実で憂鬱になりかけた所で、ふと霊夢は思いつく。
「…いっその事、こっから次のトンネル付近まで飛んで行こうかしら?」
 主に空を飛ぶ程度の能力、名前そのままの力にしてあらゆる重圧、重力、脅しすら無意味と化す能力。
 博麗の巫女である霊夢に相応しいその能力を行使すれば、あの大通りを苦も無く横断できであろう。
 さすがに飛び続けていれば怪しまれるかもしれないか、この街は屋上付きの建物が結構建てられている。
 屋上や屋根を伝うようにして飛んで行けば、そんなに怪しまれない…かもしれない。
 この王都では余程の事が無い限り使わなかったが、今正に空を飛ぶべきだと霊夢は思っていた。


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