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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

530ウルトラ5番目の使い魔 74話 (2/20) ◆213pT8BiCc:2018/07/14(土) 21:49:51 ID:DazbEoRo
 問題は、質問を受け付けたときにルイズが手を挙げたことに対する回答だった。
「浴場は全部解放式みたいだけど、男女の区別はどうするの?」
 この質問はもっともだった。本当なら同じ作りの浴場をもうひとつ作って男女別にするべきだが、そこまで作る余裕がなかった以上は方法は二つしかない。
 しかし、二つのうちの一つは、いくら才人やギーシュでも「それを言い出すのはまずい」とわかっていた。そこで才人らは、時間差制にして、まずは女子が入って次に男子が入るというのを考えていた。
 これなら、女子に変なことを言われる心配はないし、男子は番頭や売り子として「合法的」に湯上りの女の子たちと身近に接することができる。そしてそれを足掛かりにして、もっと大胆に……という計画だった。
 もちろん、ギーシュもそう答えるつもりだったのだが。
「そこは男女の時間を……」
「混浴に決まってるじゃないか!」
 その瞬間、「え゛っ?」と、空気が固まった。
 誰だ! みんな思っていても、それだけは言ってはいけないことを言ってしまった大馬鹿者は! 
 声の主を探して、ギーシュたちの視線はひとりのふとっちょの少年に向けられた。どうやら我慢に我慢を重ねてきた結果、リピドーが限界に達していたらしいが、慌ててそいつの口を押さえたときには女子の目つきは鬼のようなものに変わっていた。
「へぇー、やっぱりそうだったの。あんたたちが単なる親切でこんなことするわけないと思ってたけど、そういうことだったのね」
「いっ! ち、違うよこれは。ぼくたちはそんなことは全然まったく」
 しかしすでにルイズや女子生徒たちの目はゴミを見下すように冷酷になっており、ティファニアさえも汚いものを見るような目をしている。
 もはや言い逃れは不可能だった。助平な男を見慣れているジェシカたち魅惑の妖精亭の女の子たちはともかくとして、ほかのほぼ全員が怒りに燃えた眼差しになっており、彼女たちは大声で男子全員に怒鳴りつけた。
「出て行きなさい!」
 逆らえば魔法で消し炭にされる剣幕に、男子たちは一目散に逃げだした。
 そして、浴場の周りには銃士隊の手によって魔法の天幕が張り巡らされて視界がふさがれ、完全に男子はシャットアウトされてしまったのだ。というか、なんでこんなものを用意していたのか? それはもちろん、あの人の差し金である。
「うふふ、殿方が集まればこういうことになるだろうと思ってアニエスに用意させておいて正解でした」
「私、女王陛下にだけは生涯逆らわないようにいたします」
 底知れなさというか腹黒さの度合いを上げていくアンリエッタに、アニエスは怒らせたら何をされるかわからないというふうな恐怖すら覚え始めていた。
 しかし、眺めは多少悪くなったが浴場は完全に隠され、男子禁制の聖域が出来上がってしまった。女の子たちはさっそく服を脱いで浴場へ向かい、それぞれ思い思いに温泉を楽しみ始めた。


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