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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

438ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2018/04/30(月) 22:22:48 ID:8hDym6Ss

 ルイズとデルフのやり取りを見ていた魔理沙も、それでようやく思い出したのか。
 「あぁ」と感心したかのような声を上げ、ポンと手を叩いてからニヤリと笑って見せた。
「そういや…そういのも貰ってたっけか?今の今まで使い道が無かったから、流石の私も忘れかけてたぜ」
「まぁ、そりゃ…モノがモノだから無暗に使うワケにも…いかないわよ!」
 魔理沙の言葉にルイズは懐を漁りつつ、目当てのモノを『魅惑の妖精』亭に置いてきてない事を祈っていた。
 今彼女が探しているものは…もしも何か、最悪の事が起こったらいつでも使えるようにと直に持っていたのである。
 ブラウスのポケットを探り終えたルイズは少しだけ顔を青くしつつ、次にスカートのポケットへと手を伸ばしたところ―――

「……あったわ」
 ポケットへと突っ込んだ指先に触れる羊皮紙の感触に、彼女はホッと安堵しつつ呟いた。
 すぐさまそれを人差し指と親指で摘み、慎重かつ素早くポケットの中から取り出して見せる。
 それは数回ほど折りたたまれた羊皮紙であり、見た目でも分かる程の紙質の良さは決して安物ではないと証明している。
 微かに震えだした指先で慎重に紙を開いていくと、それは一枚の゙書類゙へと姿を変えた。
 その゙書類゙を見て魔理沙もパッと嬉しそうな表情を浮かべ、ルイズの肩を数回叩いて喜んでいる。

 その書類はかつて、ルイズがアンリエッタ直属の女官となった際に貰ったものであった。
 女官としての仕事を行っている最中、不都合な事があった際に提示すれば特別な権限を行使できる魔法の一枚。
 今まで特に使い道が思い浮かばず懐へ忍ばせ続けていたその魔法を、ルイズは今正に取り出したのである。

「おぉ、やっぱり持ってたのか!でかしたなー、ルイズ」
「あ、当たり前じゃない…ってイタ、イタ!ちょっとは加減にしなさいよこの馬鹿!」
 魔理沙としては加減したつもりなのだろうが、ルイズにとっては結構痛かったらしい。
 自分の肩を乱暴気味に叩く魔理沙の手を払いのけつつ、ルイズは改まるかのように咳払いをしてみせた。
「コホン…とりあえず、この書類の権限を上手い事使えば階段前の彼らは通してくれるかも…」
「それでダメなら、ダメになった時の事は考えてるのかい?」
「流石に通してくれないって事はないかもしれないけど…まずはやってみなきゃ始まらないわよ」
 いざ見せに行こうというところで不安なひと言を掛けてくる魔理沙を睨みつつ、ルイズは階段の方へと歩いていく。
 その間にも数回咳払いしつつもサッと身だしなみを整え、ついで軽い呼吸でもって自身の意識をサッと切り替えてみせた。
 三人の衛士達が槍を片手に階段の近くで待機しており、何やら軽い雑談をしている最中だ。
 やがてその内一人が近づいてくるルイズに気が付き、すぐに他の二人も彼女の方へと視線を向ける。

 何か言いたい事でもあるのかと思ったのか、真ん中にいた一人が近づいてくるルイズに話しかけた。
「ミス・ヴァリエール。何か我々に御用がおありでしょうか?」
「あぁ、自分から話しかけてくれるなんて気が利くわね。悪いけど、ここを通してもらえないかしら」
 話しかけてきた衛士に軽く手を上げつつ、ルイズはサラッと本題を要求する。
 その突然な要求に二十代後半と見られる若い衛士は数秒の無言の後、口を開いた。
「…?お手洗いでしたなら、二階にもあった筈ですが…」
「お手洗いじゃないわ。私も一階に下りて、事件現場を視察に行きたいの」
「あぁすいません。そうでした…って、え?」
 ある意味大胆すぎるルイズの要求に話しかけた衛士はおろか、横にいた二人も目を丸くしてしまう。


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