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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

387ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2018/03/31(土) 23:00:31 ID:a7UTMbH2
 二人の熱い再会を余所に、周りにいた貴族たちは両者の名前を耳にしてまさかまさかと顔を見合わせている。
 あのピンクのブロンド…やはりあの二人は、この国にその名を轟かせるヴァリエール公爵家の姉妹…!
 まさかこんな所でヴァリエール家の者たちと出会う等と思ってもみなかった彼らは、ただ驚くほかなかった。
 しかし…そんな彼らに驚く暇さえ与えんと言わんばかりに、今度は数人分のざわめきが一階からやっくるのに気が付く。
 今度は何だと思い何人かがルイズとカトレアから目を放しそちらへ視線を向けて見てみると、見た事の無い紅白の服を着た黒髪の少女がそこにいた。
 先程までルイズを通らすまいと奮闘していた警備員はもう無理だと感じたのか、階段の隅っこで縮こまってしまっている。
 そんな彼を無視して、黒髪の少女は乱暴な足取りでラウンジへと入り、ルイズ達の方へ近づいていく。
 マントを着けていない故に貴族ではないと一目見て分かるが、かといってただの平民には見えない。
 では役者かと大勢がそう思った時、その黒髪の少女が心地よさそうに抱き合っているルイズへと声を掛けた。

「ちょっと、ちょっとルイズ!何…って、誰よその女の人は」
 彼女の近くにいた貴族たちは、思わずギョッとしてしまう。
 例え王家であっても余程の事は無い限りある程度の礼節を持って接する程、ヴァリエール家は古くからこの国に貢献している。
 だからこそ、そんな事実など微塵も知らぬかのように乱暴に呼んだ黒髪の少女に、驚かざるを得なかったのだ。
 きっととんでもない事になるに違いない…と思っていた所、呼ばれた本人であるルイズは平然とした様子で黒髪の少女へと話しかけた。
「…え?あ、レイム!見つけたのよ、行方不明になってたちいねえさまを…ホラ!」
「え?ちいねえさま…って、全然「ちい」っていう感じには見えないんだけど…」
 公爵家の末娘にレイム…と呼ばれた黒髪の少女――霊夢はルイズと抱き合っているカトレアを見て首を傾げてしまう。
 一方のカトレアは、ルイズの口から出た不穏な単語を耳にして怪訝な表情を浮かべてしまう。

 突然の事に驚くあまり、ただざわめく事しかできないほかの貴族達であったが、
 そこへ更に畳み掛けるようにして、今度は一階にいた魔理沙とシエスタの二人もラウンジへと入ってきたのである。
「ルイズ、いきなりどうした…って、おぉ!何か色々と大きくなったお前のそっくりさんみたいなのがいるなー」
「ちょ…ちょっと皆さん駄目ですよ!こ、ここは貴族様専用のラウンジだっていうのにぃ〜…」
 トンガリ帽子を被ったままの魔理沙はルイズとカトレアを見比べて、そんな事を言っている。
 一方のシエスタは今いる場所が二階の貴族専用フロアだとしっている為か、顔を青ざめさせていた。
 今にも泣き出してしまいそうな彼女の姿は、他の貴族達からしてみればいかにもな平民の反応である。
 
 平然としている霊夢達に対し、シエスタが焦りに焦っていると、一階から数人の警備員たちが駆け込んできた。
「コラァー!お前たち、ここは貴族様方専用のエリアだぞ!さっさと一階に戻らんか!」 
「ひぃっ、御免なさい!ワザとじゃないんです!これにはワケが…」
「言い訳は下で聞くとして、ひとまずそこの紅白と黒白…お前たちも来い!」
 警棒を片手に怒鳴る年配警備員の怒声に、シエスタは悲鳴を上げて頭を下げてしまう。
 そんな彼女の言葉を他の若い警備員が遮りつつ、霊夢と魔理沙にも下へ降りるよう呼びかけた。
 シエスタは今にも首を縦に振って従いそうであったが、それに対してその紅白と黒白は「何だコイツ?」と言いたげな表情を浮かべている。

 警備員たちも大事なお客様である貴族たちの前か、何が何でも一階へと下ろそうという気配が滲み出ている。
 まさか、このラウンジで一悶着が…という所で、警備員から見逃されたルイズが口を開いた。
「待ちなさいあなた達!そこの三人は私の知り合いよ?私の許可なく連れて行くのは許さないわ」
 突然の制止に年配の警備員がムッとした表情を彼女へと向け、そして気が付く。
 身なりとしてはやお洒落な服を着ている平民の少女に見えたが、その髪の色と鳶色の瞳を持つ顔で思い出したのである。
 従業員たちの間に配られている『重要顧客リスト』の中に、彼女と同じ顔を持つ公爵家令嬢の似顔絵があった事を。


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