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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

381ウルトラ5番目の使い魔 69話 (14/15) ◆213pT8BiCc:2018/03/17(土) 00:14:54 ID:JbiDIihg
 ダミアン、ジャック、ドゥドゥー、ジャネット。彼らも一様に疲労してはいるが、その眼光は鋭く、街から出ようとするひとりの男を睨んでいる。
「やあ、ミスタ・コルベール。まだ夜も明けないというのにお出かけかい? 美人と逢引きとは、君もなかなか隅におけないね」
 冗談めかしたドゥドゥーの言葉に、コルベールは苦笑した。
 コルベールの腕にはリュシーが抱きかかえられている。しかしそれは逢引きなどというムードは欠片もなく、コルベールの服は鮮血でくすんでおり、腕の中のリュシーはぴくりとも動かない。
「すみませんが、少し野暮用ができましてね。ちょっと通していただけたら助かるのですが」
「君一人だけならすぐにでも通してあげるよ。でも、その抱えてる女は置いていってもらおうか。最悪首だけでもいい」
「それはできませんな。彼女は私の大切な友人です」
「僕らを相手に、そんなわがままが通用するとでも? こうして交渉してあげているだけ最大限譲歩しているんだよ」
 すでにダミアンをはじめ、元素の兄弟は皆が殺気を隠そうともしていない。ジャネットまでが人形のような顔に怒りを浮かべてリュシーを睨んでいる。
 しかし、コルベールは今にも襲い掛かってきそうな元素の兄弟に対して穏やかに言った。
「あなた方の仕事は、すでに終わっていますよ。ハルケギニアを騒がせた連続爆破事件は、もう二度と起きることはありません」
「そんな言葉で、僕たちが納得するとでも? それに、その女には弟と妹が世話になっている。兄としても、見逃すわけにはいかないね」
 ダミアンの言葉遣いは丁寧だが、邪魔をするなら今度こそ容赦しないという強い意思が籠っていた。それでも即座に奪い取ろうとしないのはコルベールの力がまだ計り知れていないからだ。それに、手負いの相手ほど警戒しなければいけないものはない。
「私は、あなた方と争うつもりはありませんよ。ここにいるのは、悪魔憑きに合って助けを求めていただけの哀れな娘のカラッポの抜け殻です。あなた方が始末すべき標的は、もうこの世にいません」
 コルベールも引く様子はなく、ドゥドゥーなどはいきりたってすぐにでも魔法を撃ちそうなのをジャックに止められている始末だ。
「やめろドゥドゥー、兄さんの許可はまだ出ていないぞ」
「く、くぅぅ……ダミアン兄さん! なにをのんびりしてるんだよ。早くやってしまおうよ。兄さんたちもいればこんな奴」
「ドゥドゥー、君は黙っていたまえ。だが、僕も心境は弟たちといっしょさ、ミスタ・コルベール。君ならわかると思うけど、この仕事は信用が何よりでね。一度でも泥がつくと稼ぎが天と地になる。僕は僕と家族のためにその女の首が必要なんだ。君の次の発言で僕を納得させられなかったら、遺憾だが僕も決断する。ああ、一応言っておくけど、君の命と引き換えというのは論外だからね」
「そうですね。では、こういうのはどうでしょう? 後日、あなた方が何か仕事をする際に、私を子分としてこき使う権利をあげるというのは。人殺し以外でしたらなんでもいたしますよ」
 その提案に、ダミアン以外の兄弟は露骨に不快な様子を見せた。当然である、他人の力を借りなくてもハルケギニアでなんでもできるだけの力を持っていると彼らは自負しているからだ。
 だがダミアンだけは表情を変えないままで答えた。
「へえ、自ら僕たちの下僕になるって言うのかい。例えば君の教え子の実家を焼き討ちにする、というのでもかい?」
「いいですよ。ですが、仕事が終わった後で私がどうするかというのは自由ですがね。それに、あなたならそんな無駄なことを実行したりはしないでしょう」
「ふ、食えない人だね……いいだろう。君には貸しひとつだ。さっさと行きたまえ、君の顔はあまり目によくない」


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