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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

267ルイズと無重力巫女さん ◆1.UP7LZMOo:2017/12/31(日) 18:17:02 ID:NmbP2FGk
 その為にもまずは相手を見極め、どのような攻撃をしてくるのか探らなければいけない。
 突拍子も無く現れた敵の正体が何であれ、下手にこちらが先制を仕掛ければ何が起こるかわからない。
 魔理沙は一定の距離を保ちつつ、その間にもこちらへと近づいてくるスライム状の敵をじっくりと観察する。
 黒く半透明の体の中には内臓らしきものは見えず、唯一不透明の目玉は爛々と黄色い光を放ちながらこちらを睨む。
 なめくじの様に地面を這いずっている為か、まるで絞りきれてない雑巾の様に地面を濡らしながら進んでいく。
 しかもそれは決して綺麗とは言い難い黒色の液体であり、正直ただの水とは考えにくい。
 恐らくあの不安定な体を構成できるだけの力は秘めているのであろうが、それがどういったものかまでは分からない。
 先ほど跳びかかってきた時の事を考えると、その見た目以上に重くはないのだろう。
 更に着地した際に不出来な煎餅の様に平たくなったのを見れば当然体も柔らかいのは一目瞭然だ。
「とはいえ、そこに変な弾力まであると…何か投げるのを躊躇っちゃうような…」
 
 魔理沙はそんな事を呟きながら、左の中で落とさない程度に弄っている瓶の事を思う。
 下手に相手に力を入れて投げて、それでポヨン!と跳ね返されてしまったらとんでもない事になる。
 自分の『魔法』で自滅する魔法使いなんて、それこそパチュリーやアリスに笑われてしまう。
 最も、ここにその二人はいないしそれを広める様な輩がいないのは幸いともいうべきか。
 とにかく、今やるべきことは相手の体がどれほど柔らかいのか探る事に決まった。
「と、なれば…早速調べてみるとしますか。…楽しい夕食まで時間は無さそうだしな」
 ひとまずの目標を決めた魔理沙は一人呟き、ひとまず左手の瓶を懐の中へとしまう。
 勿論後で使うつもりなのだが、今からするべきことを考えると元の場所に戻していいと考えたからだ。

 『魔法』入りの瓶をしまい戻した魔理沙は、サッと足元に落ちていた適当な大きさの石を拾う。
 持っていた瓶よりかはやや大きく、彼女が投げるには手ごろな大きさともいえよう。
 石を拾った魔理沙はスッと顔を上げて、近づいてくる化け物をその目で見据える。
 こりから自分が攻撃するという事も理解していないのか、間にナメクジの如き速度で近づいてくる。
「さてと…それじゃあまずはお試しの投球――ならぬ投石開始といきますか!」
 気合を入れるかのように一人そう叫んだ彼女は石を持つ手に力を込め、思いっきり怪物へと投げつけた。

 いつも『魔法』入りの瓶を投げる時と同じように、頭上へと投げられた一個の石。
 それは大きな弧を描き、まるでミニマムサイズの隕石の様に怪物の頭上へと落ちていく。
 相手は落ちてくる石に気付いたのか、ギョロリと黄色い目玉を動かして頭上を仰ぎ見ようとする。
 しかしそれよりも先に、魔理沙の投げた石ころがトプン…!と小さな音を立てて体の中に入ったのが早かった。
 まるで池の中に放った時の様に石は怪物の体の中を、ゆっくりと沈んていく。

「成程、投げつけたものが弾かない程度には柔らかいのか……って、ん?」
 望んでいた通りの結果が分かった事に魔理沙は頷こうとしたところで、怪物の身に異変が起きているのに気が付く。
 魔理沙の手で石を体の中に取り込まされた相手が、その黒い体をプルプルと震わせ始めたのである。
 まるで皿に乗ったプリンが揺れているかのように、全体を微かに振動させて何かをしようとしているのだ。
「お、やられたままじゃあ面白く無いってか?」
 まだどんな手を使ってくるか分からない相手を、魔理沙は箒を両手に持って槍の様に構えて見せる。
 その直後、怪物の胴体辺りまで沈んでいた石が沈むのをやめて、奇妙な事にその場で浮き始めたのだ。


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