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避難所用SS投下スレ11冊目

96ウルトラ5番目の使い魔 23話 (11/11) ◆213pT8BiCc:2014/09/24(水) 02:02:46 ID:kjHCfTJM
「わかっています。事情のおおまかなところはそちらの風韻竜からも聞きました。貴女方にはまずシャルロット姫の救出をおこなってもらいます。あまりきれいなやり方ではありませんが、ジョゼフ王に対抗するにはシャルロット姫こそが最大の切り札となりましょう。わかりますね?」
「それはもちろん、タバサもきっとジョゼフを止めようとすることでしょうし……けれど、タバサはもう」
 カリーヌの意外な提案に、キュルケは喜ばしくも逡巡した。確かにカリーヌやトリステインが味方についてくれれば心強いことこの上ない。しかし、すでにタバサは奴らの手によってハルケギニアから消されてしまったのだ。
 ところが、そんなどうしようもない絶望に打ちひしがれるキュルケの元に希望がやってきた。カリーヌの後ろから扉をくぐり、義足の代わりに松葉杖を突いたジルが入ってきて言った。
「そのことなら、もう私たちが見通しをつけてある。お前は寝すぎなんだよ。シャルロットを取り返せるかもしれないわずかな可能性、見つかったぜ」
 誇らしげに語るジルと、唖然とするキュルケ。そしてジルの後ろからもう一人、優しげな笑みをたたえてカリーヌから覇気と烈気を抜き、柔和さと温厚さを代わりに抱かせたような女性が現れた。
「シャルロット姫が異世界に飛ばされてしまったということは聞きました。ですが、可能性がないわけではありません。トリステインに伝わる伝説のひとつに、ラグドリアン湖の底には異世界へとつながる扉があるというものがあります。ミス・ツェルプストー、あなたには妹のルイズがお世話になったようですね。姉として、そのご恩に報いるために力を貸させてくださいな」
 キュルケの手を握り、穏やかに述べた彼女の眼には偽りならぬ光が宿っていた。
 ルイズと同じ桃色の髪と、正反対にふくよかな体つき。およそ争いごとには向かないであろう印象を与える彼女は、しかし『烈風』の血を引く意志の強い瞳をして、自らを「カトレア・ド・フォンティーヌ」と名乗った。
 
 
 続く


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