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避難所用SS投下スレ11冊目

823ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc:2017/06/08(木) 03:49:39 ID:hRNpquWg
「グルウウウウゥゥゥゥ!」
『がぁぁッ! くッ、このぉッ!』
 瞬く間に追いつめられるゼロだが、それでもただやられるだけではいられないとばかりに
エメリウムスラッシュを放った。
 しかしキングゴルドラスの張ったバリヤーにより、呆気なく防がれてしまう。
「ギュルウウウウゥゥゥゥ!」
 ゴルドラスはカウンター気味に角から電撃光線を照射してきた。ゼロはそれを食らって、
更なるダメージを受ける。
『あぐあぁぁッ! くっそぉッ……!』
 それでもあきらめることのないゼロ。光線が駄目ならと、頭部のゼロスラッガーに手を掛けたが、
「グワアアアァァァァァ! ジャパッパッ!」
 そこにマガジャッパがラッパ状の鼻から猛烈な臭気ガスを噴き出す。
『うわあぁぁぁッ!? くっせぇッ!!』
 考えられないレベルの悪臭に、ゼロも我慢がならずに悶絶してしまった。その隙を突いて、
スーパーヒッポリト星人が胸部からの破壊光線をぶちかましてきた。
『うっぐわぁぁぁぁぁぁぁッ!』
 逆転の糸口を掴めず、一方的にやられるままのゼロ。ヒッポリト星人は無情にもとどめを宣告する。
『そこだ! やれぇッ!』
「グルウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
 マガグランドキングの腹部から超威力の破壊光線が発射され、ゼロの身体を貫く!
『が――!?』
 ゼロもとうとう巨体を維持することが叶わなくなり、肉体が光の粒子に分散して消滅してしまった。
「なッ!? さ、才人君ッ!」
 ダイゴは大慌てでゼロの消えた地点へと走り出す。一方でゼロを排除したヒッポリト星人は
高々と大笑いした。
『ウワッハッハッハッ! ウルトラマンはこのヒッポリト星人が倒した! これで邪魔者はいない! 
人間どもよ、絶望しろぉぉ――――!』
「グルウウウウゥゥゥゥ!」
「ギュルウウウウゥゥゥゥ!」
「ミィィィィ――――! プォォォ――――――!」
「グルウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
「グワアアアァァァァァ! ジャパッパッ!」
「ガガァッ! ガガァッ!」
 ヒッポリト星人の命令により、怪獣たちは思いのままに街を破壊し始める。巨体が街中を蹂躙し、
竜巻が街の中心を襲い、ビルが次々地中に沈んでいき、悪臭が広がり、火が街全体を焼いていく。
地獄絵図が展開され始めたのだ。
 そんな中でもダイゴは懸命に走り、ゼロの変身が解けた才人が倒れているのを発見した。
すぐに才人の上半身を抱えて起こすダイゴ。
「大丈夫か!? しっかりしてくれ!」
「うぅ……」
 才人はひどい重傷であった。ゼロの時にあまりにも重いダメージを受けてしまったのが、
彼の身体にも響いているのだ。
 息も絶え絶えの才人であったが、最後に残った力を振り絞って、己を介抱するダイゴの
手を握って告げる。
「あ、後のことはどうか……七人の勇者を見つけて……そして……」
 うっすら目を開いて、視界がかすれながらもダイゴの顔をまっすぐ見つめる。
「ダイゴさん……この世界を、救って下さい……!」
「そ、そんな! だから俺は勇者なんて……おい!?」
 困惑するダイゴだが、才人はそれを最後に意識の糸が切れた。
「しっかりするんだ! おーいッ!!」


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