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避難所用SS投下スレ11冊目
3
:
ソーサリー・ゼロ第四部-16
:2014/02/23(日) 23:48:24 ID:e4Uux25U
五二
キュルケが目を覚ますのとほぼ同時に術の効き目が消え、室内はもとの明るさを取り戻す。
「ここは……? ルイズはどこなの?」
そうつぶやきながら起き上がったキュルケに、杖を渡す──しかし、杖は十本以上はある。
キュルケは戸惑いつつも素早く自分の杖を探し当てるが、その数秒の遅れが命取りとなる。
怒り狂って突っ込んできたガークの斧が、君の背中を捉えたのだ。
苦痛と衝撃に膝をついた君の肩に、もうひとりのガークが剣を振り下ろす。
キュルケが悲痛な声で君の名を叫ぶが、もはや何も聞こえない。
最後は、頭を狙った鬼の斧だ。
君の冒険は、この拷問部屋で終わりを迎える。
二六二
君はキュルケを抱えたまま、部屋の奥にたどり着く。
扉は入口と同様に分厚い金属でできているが、半開きになっているため、たやすく通り抜けられる。
廊下に出ると同時に術の効き目が消える。
君はキュルケを床に下ろし、両手で扉を閉める。
キュルケは意識を取り戻し、うっすらとまぶたを開く。
「ここは……? ルイズはどこなの?」と言いながら起き上がる。
彼女の言葉に応えた君の声は、金属扉が向こう側から乱打される音にかき消されてしまう。
ガークらが君たちを追いかけてきたのだ!
君は渾身の力を込めて扉を押さえるが、相手は三人──しかも怪力の持ち主ばかり──であり、長くはもたぬだろう。
キュルケの杖は持っているか?
持っているなら、背嚢から取り出して彼女に投げ渡せ(三五九へ)。
持っていないか、あるいはキュルケに頼らず敵を迎え撃つつもりなら、一七五へ。
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