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修正作品&試験投下スレ

269 ◆cAkzNuGcZQ:2011/11/06(日) 00:45:16 ID:diJUd5eI
返答ありがとうございます!

>>268
今回の話は、放送聞いて、反応して、その後の事のつもりでした。
なので前回から動きがあった事にしてみたのですが、当然と言うか、分かりにくいようですね。
やはり地の文か、或いは少し説明的になりますが会話を追加した方が良さそうですかね?

270268:2011/11/06(日) 03:25:16 ID:cNDrmaTE
>>269そのままでも良いと思いますよ。
他の方も仰ってますが、たまにはこういう話もいいかと。
268については単に私の読み込みの甘さもありますし、別の話で補完することも可能でしょうから。

271 ◆cAkzNuGcZQ:2011/11/06(日) 10:08:59 ID:gaBBQu/o
ご指摘を受けまして、前半部分少々加筆しました。
結局会話だけですが、これでいかがでしょう?
他にもありましたら遠慮なく仰って下さい。

----------------------------------------------------------

『洵。聞こえるか?』
『ああ』
『聞いてたか?』
『一言一句、聞き漏らしてない。お前の方は大丈夫か?』
『大丈夫だ。クロードからは離れた。この距離なら聞かれない。今あいつは仲間の様子を見てるよ』
『注意だけはしておけ。……それにしてもそいつ、ロキにまで丸め込まれていたとはな』
『ああ……放送聞いて落ち込んでるよ。お人好しにも程がある。
 ……まあ、だからこそ見張り役を買って出た俺をあっさり信用して「こいつ」を貸してくれたんだけどな』
『…………ふん』
『どうした?』
『何でもない。それで、その首輪を追跡する道具だが――――』
『クロードのさっきの説明の通りだ。ここからだと生き残り16人全員分の反応が見られる』
『俺の居場所は分かるか?』
『多分、D−3のこれだ。……気を付けろ。すぐ南西が禁止エリアだ』
『……禁止エリアか。あの男、俺を道連れにしようと目論んでいたのかもしれんな……』
『……それから、そこから東の方向に4つの反応がある。見えるか?』
『東、だな。…………いや、ここからは見えないが――――少し待て。行ってみる』

272名無しのスフィア社社員:2011/11/06(日) 23:29:55 ID:cNDrmaTE
だいぶ状況が分かりやすくなってますね、GJ!

273 ◆cAkzNuGcZQ:2011/11/07(月) 00:28:00 ID:j.YIouDw
ありがとうございます! では本投下してきます。

274 ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:07:26 ID:tte3u08U
転の修正分の投下を開始します。

275転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:07:56 ID:tte3u08U
ガーガガガガ、ガガガ、ガガガーガガッガーガガ。
意識の海にノイズが走る。
瞳孔が急激に開き、体全体が小刻みにふるえていく。
頭を引き裂きそうなほど、けたたましく鳴る爆音。
音の正体は何かわからない、分かることもできない。
手に持っていたペンがポトリと落ち、ゆっくりと力が抜けていく。
抗おうにも抗えず、力の入らない体はただ崩れ落ちていくだけ。
視界に広がっていく、白濁の世界。
響き続けるノイズの中、何が起こったのか分からないまま。
偽物は、意識を手放した。



これは殺し合いに立つもの達が知り得ない水面下の話である。



「なんと言うことだ……」
思わず額に手を当て、考え込んでしまう。
社長への報告を後回しにし、今回のプロジェクト全体を見直していたベリアル。
あのとき報告しなかったのは、正解だったのかもしれない。
事態が思っていたより重大だったからだ。
何者かによる外部アクセスにより、ドラゴンオーブの制限は緩くされていた。
これだけなら、何ら問題はない。
プログラムを修正し、より強力な制限へと元に戻せばよいのだから。
だが、改変されていたのはそれだけではなかったのだ。
支給品データの各項目をもう一度みると、それぞれに割り振られていた制限の度合いを示す数値がすべて「可変」になっていたのだ。
支給品のデータを送り出した段階のチェックでは固定となっていたものが、値を自由に書き換えられるように属性が変更されている。
おそらく、時限式の動作を仕込まれていたのだろう。
アクセスが数日前、たった一回だったのもこれで頷ける。
一回のアクセスで、支給品データ全体にアクセスし、値を可変できるように仕込んでおく。
そして、気が他方に向くようにドラゴンオーブの値のみ変更しておいたというところか。
「フッ、とんだ笑い話だな」
不完全な妨害手口に、思わず笑いがこぼれてしまう。
いや、むしろ手間が省けたと感謝するべきか。
値が書き換えられるようになっているのならば、それを利用して書き換えてやればいい。
最終決定権はこちらにあるのだから。
ベリアルは笑みを浮かべながら、手慣れた手つきでドラゴンオーブの"制限率"と表示された項目を本来の数値へと書き換えていく。
ルシファーの手を煩わせる間でもない、簡単な作業で済むお話であった。
報告することも簡易に纏まって一石二鳥だ。
早急に報告を済ませ、次の仕事へと取りかかろうとしていたその時だった。
「……は?」
出てきた画面を疑った。
支給品のデータを示す"制限率"の項目が、すべて0へと変わっていっているのだ。
その操作を取り消そうと動こうとしたときにはすでに遅く、支給品の制限がすべて無き物にされていった。
"カーニバル"はそれだけでは終わらない。
「THANK YOU FOOLMAN」という一文と共に、画面を埋め尽くすようにハムスターが駆け回る。
何とか対処しようと動くものの、操作系統がすべて反応しない。
あれこれ手を試しているうちに、画面がハムスターで埋め尽くされていく。
「クソッ! 小賢しい真似をッ!」
彼が叫んでいる間にも、ハムスターは画面を埋め尽くしている。
ルシファーと連絡を取らねばならない、そう思って端末を取り出したとき。
その連絡すべき当人から、ちょうど良く着信が入っていた。

「ベリアルか」
「はっ」
「急を要するため用件だけ告げる、社長室にて放送システム及び禁止エリア発動プロセスの見直しを行え」
「ですが社長、今支給品システムが――――」
「ああ、知っている。だからこそ急を要するのだ」
「しかし」
「頼んだぞ」

通信は、一方的に切れた。

276転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:08:38 ID:tte3u08U



アザゼルが笑う。
失ったはずのブレアの姿をこんなにも早く見つけることが出来たのだから。
灯台もと暗し、同じポイントに念入りにアクセスを試みたところ、簡単なパスワードロックがかけられていた。
軽々とそのロックを解析し、中へとアクセスする。
そこには一心不乱にコンピュータを操作し続けるブレアの姿が映っていた。
「一時はどうなることかと思ったが……この程度とはな」
事が早く解決したことに安堵を覚えると共に、この程度の策にハマってしまっていた自分に苛立ちを覚える。
なぜ、ロストした時点でこれを試さなかったのか。
そうすれば、早い段階で解決していたというのに。
「まあ、いい」
過ぎたことを悔やんでも仕方がない。
とにかく、用件は解決したのだ。
今後、この女から目を離さないようにすればいい事。
そしてアザゼルは、しっかりと報告を済ませようと端末に手をかける。
その時だ。
「ん……?」
画面の中の監視対象が、ゆっくりと立ち上がった。
そしてゆっくりと監視カメラの方へと向かってくる。
まるで監視されていることを察知しているかのように。
しかし、それを察知されていたとしてもこちらに特に実害はない。
カメラが破壊されたとしても、同じ場所に他のカメラが設置されている。
場所さえ分かればカメラの事は解決出来るのだ。
そう思いながらじっくりと画面を見つめる。
ちょうど画面の中央に写るよう歩みを止めたターゲットは、カメラの方をじっと見つめ続けている。
怪訝な表情を浮かべながら、監視カメラの映像を見続けるアザゼル。
はっきりとその行動を見るために対象へとズームをかけていく。

「ユ」

画面いっぱいにターゲットの顔が写ったとき、唇がゆっくりと動き出す。

「ル」

一文字ずつ、一文字ずつ、ゆっくりと呟いていく。

「サ」

その全てが揃いかけたとき、アザゼルの額からは一筋の汗が流れていた。

「ナ」

意味を理解したとき、形容しがたい恐怖に駆られたような気がした。

「イ」

最後の一文字をつぶやき終えた彼女は、ゆっくりと笑い。
その瞬間、首が吹き飛んでいった。
映像が赤に染まる。
首を失った遺体を中心に、斑に飛び散った血液と肉片。
何が起こったのか、しばらく理解できずに呆然としていた。
映像に視線を釘付けにされたまま、アザゼルは端末を取り出す。
報告しなくてはならない。
起きたことを正直に、しっかりと報告しなくては鳴らない。
その連絡すべき当人から、ちょうど良く着信が入っていた。

「アザゼルか」
「社長、大変で――――」
「急を要するため用件だけ告げる、社長室にて盗聴のシステム見直し及び録音ログの内容を全員分まとめろ」
「しかし! 監視対象がたった今――――」
「ああ、知っている。だからこそ急を要するのだ」
「社長!?」
「頼んだぞ」

通信は、一方的に切れた。

277転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:09:13 ID:tte3u08U

「あーあ、こりゃまたド派手にやるわねぇ……」
ブレアから受け取った偽装通信プログラムを使いつつ、ため息を一つゆっくりとつく。
画面に映る二つの惨劇を見ては、流石のベルゼブルもため息をつくしかなかった。
片方は瞬く間にハムスターが画面を埋め尽くし、操作系統を無効化させている。
片方は生々しいスプラッタ映像と共に、根幹システムへのロックを解除するウィルスが作動している。
数日前にこのプロジェクトの事を教えただけというのに、ここまで強力なウィルスを作成できるのか。
兄が大天才なら、妹もやはり大天才……ということだろうか。
これで一部だというのだから、あとどれだけの罠が残っているのだろうか。
考えるだけでもゾッとするが、同時にワクワクが止まらなくなる。
「"罠"のうち二つが動作開始……よん♪」
通信ではなく、ショートメッセージを送る。
「"罠"の一部が動作したら連絡して」
このプロジェクトが始まる前、ブレアにそう言われたとおりに。
「やはり、お前か」
ちょうどその時、背後から一人の声が響いた。
チッ、と聞こえないように舌打ちをしながら振り返る。
「あらやだ社長、何の事かしら?」
あくまで笑顔を崩さず、ベルゼブルはルシファーへと振り返る。
何時もどおりの表情のベルゼブルに対し、ルシファーはあくまで事務的に用件を伝える。
「席を外している間に数日間の端末通信ログを、全社員分解析させてもらった。
 ブレアと連絡を取っているのだろう?」
そこで、ルシファーは一呼吸を置く。
ニヤニヤと気味の悪い笑顔を浮かべる男を睨みなおし、一言だけ告げる。
「何が目的だ?」
凍りつくような覇気を放ちながら、ルシファーがベルゼブルに問う。
ああ、バレてしまったのか。
それならばと言わんばかりの笑顔を浮かべ、開き直って彼は口を開く。
もう隠す必要も、こそこそ動く必要も無い。
「目的? ウフッ、それはね――――」
盤面は、動き出しているのだから。

端末が鳴動する。
そこに表示されていた文字を読みとり、ブレアは事態を大まかに把握する。
罠が二つ作動したのならば、それぞれの対処に追われるはず。
その対処の手段の付近にも、ある程度罠を仕込んでおいた。
偽装通信が上手く流れれば、次々に罠が動作するはず。
そうすれば、あのプログラムを制御するのはほぼ不可能になる。
それが意味するのはプロジェクトの失敗だ。
そうとなれば兄はまた、E・Sを削除しようとするだろう。
罠が作動し自由に動けるようになったという事は、同時にタイムリミットも出現したという事。
バグが全てを乗っ取り制御不能にさせる前に、会場の参加者を脱出させなければいけない。
兄や管理部の人間の妨害が入ったとして、バグがシステムの根幹を食いつぶすには半日はかかる。
それまでの間に、E・Sから脱出させる。
この瞬間のために数日で用意してきた、全ての準備を今こそ使うときがきた。
あのプロジェクトを、完全に終わらせるために。
「さぁ、まずは……!!」

278転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:10:30 ID:tte3u08U

初手。
まずはIMITATIVEブレアにアクセスする。
とある裂け目から突如登場し、ある程度の思考ルーチンでプロジェクト内を行動する存在。
プログラムの手によって、人造的にゼロから作られた彼女。
このプロジェクトで唯一「上書き」が可能な存在。
つまり、同時にこのプロジェクトの「穴」でもあるのだ。
まずはリモートコントロールにより思考ルーチンを攻撃し、その意識を失わせる。
ぱたりと行動を停止したことを確認し、すかさず事前に用意したプログラムへと書き換えていく。
本当は当初のアクセスの段階で書き換えることが出来たのだが、あの時点で大胆な動きをすれば一発でバレてしまうのが目に見えている。
だから罠が発動し、本部が混乱するタイミングまで待っていたのだ。
このプログラムへと干渉しようとすれば、他のウィルスへの対処が遅れる。
事前の仕込みとリアルタイムの攻撃による二面攻撃。
向こうの管理人数に対抗するには、これしかなかったからだ。

自由な領域へ書き込んでいくのは、意志を持つ者に次元を飛び越える力を与えるプログラム。
いわば、次元の裂け目と言ったところだろうか。
コンピュータを操作し、IMITATIVEブレアが存在した領域へそのプログラムを書き込んでいく。
じわりじわりとIMITATIVEブレアがその姿を失っていき、代わりにその空間に黒い裂け目のようなモノが現れていく。
これこそが、ブレアの考案した次元を飛び越える力を与えるプログラム。
名付けて"ディメンジョン・ゲート"だ。
但し、このプログラムは試験動作すら行っていない。
ブレアが頭の中で組み上げ、上手くいくように仮説に仮説を重ねたモノだ。
だから、このゲートで彼らが脱出できる確信はない。
それでも、彼女は信じている。
数々の奇跡を起こす彼らなら、人の力を持つ彼らなら。
きっとモノにしてくれると。

279転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:11:08 ID:tte3u08U

次の手。
このプロジェクトの中の参加者は、それぞれが強固な意志を持ち、思考や行動はもちろん、命や意志に至るまで一切の干渉が出来ない。
管理者ですら干渉できないその部分に、干渉した参加者がいる。
レザード・ヴァレス。
この殺し合いという限られた条件下で、ドラゴンオーブなどの土台をしっかりと揃え、還魂の法と輪魂の呪を成立させた。
魂を別の肉体に移し変える儀式、プログラムの観点で言えば「干渉すら出来ない領域に干渉し、その内容を書き換えた」という事になる。
つまりレザードは、各参加者に敷かれているある種のロックを解除してその中身を書き換えたのだ。
このプロジェクトでは、参加者が死亡してもその思考や行動を記録するため、いわば"魂"を記録している。
死体になってもその部分だけは書き換えられないようになっている。
そもそもこのプロジェクトの参加者達の"魂"とは、ソースコードを見てもブラックボックスだらけでヘタに書き換えられるものではない。
IMITATIVEブレアのような単純な思考ルーチンを与えただけの存在ではなく、中身がリアルタイムで更新されている存在なのだ。
外部から何かしら干渉を加えようとしたところで、存在側の更新速度に勝てるわけもない。
だが、レザードはドラゴンオーブを用いることでその不可能を覆した。
外部から書きかえれないのならば、内部の"魂"を持つ人間から書き換えればいい。
格納されていたレナス・ヴァルキュリアの魂を持ち出し、ルーファスの魂の場所へと書き換えた。
ルーファスの存在を亡きものにする事によって、レナス・ヴァルキュリアを蘇らせたのだ。
魂の書き換え、管理者でも解くことのできないロックを解除して行われた予想外の行為。
レザードはその不可能を見事達成させた。
しかし、それが行われたというのにレナス・ヴァルキュリアは目を覚ますことがなかった。
簡単な話だ。
プログラムがエラーを吐いていた。
ルーファスという肉体にレナスという魂が宿っている。
一致するはずのない符号を照らし合わせ続け、ルーファスの肉体が拒否反応を起こしていた。
魂だけが突然書き換えられたのだから、プログラムからしてみれば「予期せぬエラー」なのだ。
だから、レナスを起こすにはレナスの魂をルーファスだと偽装すればいいのだ。
輪魂の法にて書き換え不可属性が改変されたレナスの魂なら、そのプログラム部分の名称を「ルーファス」だと偽ること程度ならできる。
そして、利点はそれだけではない。
フィールド全体に流れる放送の応用で、読み書きが可能になったレナスの魂と電脳上での対話ができるのだ。
どこにいるかわからない偽ブレアがゲート化した事を知ることなど、参加者たちには不可能だろう。
放送が使えれば呼びかけることも可能なのだが、生憎と実行権がまだ手元にない。
それならば、器に相入れぬ魂としてさまようレナスにその情報を与えておけばいい。
彼女の能力であれば、きっと参加者たちを正しい道へと導いてくれる。
「脱出の可能性」を託すには最高の人物だ。
そうして、ブレアはレナスの魂へと接続する。
禁忌の法にて電脳の世界をさまようことになった、戦乙女の心へと語りかけるために。
「レナス、聞こえる!?」

280転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:11:41 ID:tte3u08U



「改めて、ガッカリしたからよ」
ため息と同時に吐き出された言葉に、ルシファーは眉を顰める。
ベルゼブルはその様子を気にとめる事なく、決壊したダムのように次々に喋り続ける。
「社長が思っていたより、無能だったからよぉん」
今まで黙っていたこと、全てをぶちまけるように。
「自分が創造した世界の存在に滅ぼされそうになったから、創造した世界を滅亡させた。
 そんな姿に本当にガッカリしたわぁ」
起こった事実から、自分が受け止めた真実を吐き出していく。
「だから、思ったの。
 今回も自分が掌握しているはずの存在に、社長がボコボコにされちゃうんじゃないか、ってね」
可能性の話と自分の気持ちを織り交ぜて、ぶつけていく。
「だったら、そんな上司に従うなんてバカらしいじゃない?
 プロジェクトが失敗すれば社長の無能が再度証明されておしまい。
 成功すれば社長が汚名返上しておしまい。
 だからどっちでもよかったのよん」
試してやろうと思ったのだ、このいけ好かない野郎の実力を。
「でも、はじめからガチガチの枷をかけておいてプロジェクトが成功しましたって言われても微妙よねぇ。
 だったら、前回の汚名を返上しきるぐらいの事じゃなきゃ、面白くないでしょ?
 だから妹や外部の妨害を受けさせて、それすらも乗り越えてプロジェクトを運用できるかどうか。
 それを見届けようと思ったのよん」
どれだけの壁が立ちふさがろうと、全てはねのけて野望を掴む力のある人間なのか。
それとも、今回も無様な姿を晒して終わる存在なのか。
「ここで私を殺してもいいわよ、でも罠も作動してるしブレアちゃんも新たな妨害に走ってる。
 私にかまうことがプロジェクトの成功に結びつくのか、考えた方がいいわねぇん」
このクソったれの無能を試してやろうと思ったのだ。
「もう一度、私が惚れた社長を見せて頂戴」
一言、強めに言う。
挑戦的で高圧的な一言を受け、ルシファーは笑う。
「……フッ、私も見くびられたものだな」
やれやれと肩をすくめてから、次の言葉を放つ。
「いいだろう、私の力のみでこの状況に対処してみせる。
 助けも何も必要ない。絶対にこのプロジェクトを成功させてみせる」
素早く身を翻し、ルシファーはその場を去っていく。
「ええ、見せてもらうわぁ」
ベルゼブルはその後ろ姿を笑いながら、ずっとずっと見守り続けていた。

ブレアがこのプロジェクトに無数の罠を仕掛けていた。
これに気がつけなかったのは確かに自分のミスだ。
ベルゼブルの言うとおり、どこか慢心していたところがあったのかもしれない。
ならば、その慢心を捨て去る。
自分こそが絶対支配者なのだともう一度示してみせる。
その証明のために、彼は駆けだしていく。
己の部屋ではなく、このプロジェクトの全てを統括している、メインルームへと。

281転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:12:13 ID:tte3u08U



暗い暗い闇の中。
ふわりとした意識だけがさまよっている。
エインフェリアを勧誘するときも、こんな感じの場所に居たのかもしれない。
そんな暗黒の中を長い長い間、特に考えることもなくさまよっていた。
どれほどの時間が経った時だろう。
「レナス、聞こえる!?」
耳に覚えのない声が聞こえたのは。
「あ、そっか。意識だけみたいなモノだから返事ができないのか……でもま、聞こえてるわよね」
声は一人で話を進めていく。
いったい何者なのか、目的は何なのか、彼女にはわからない。
「ごめんね、レナス。今から言う事を落ち着いて聞いてほしいの」
そんなことを考えている内にも、謎の声は一人で話を進めて行ってしまう。
手短にまくし立てるように天の声が響く。
自分がレザードの手によって蘇った事。
とある村のとある場所に、この殺し合いから抜け出せる可能性のある空間があるという事。
意識の中で整理する時間すら与えられず、ざくざくと語られていく。
「これからあなたは全く違う肉体で目覚めることになる。
 すごく困ることや、面倒な人間もいるかもしれない。
 でも、私にはあなたぐらいしか頼ることのできる人がいないの。
 私のこの話をしっかりと、みんなに伝えてあげて、導いて欲しいの」
突然現れて話し始めたと思えば、それを誰かに伝えて欲しいと願ってくる。
いったいこの声は何者なのだろうか?
自分が蘇ったという情報を突きつけたと思えば、この殺し合いから脱出することができるという。
正直、都合のよすぎる話だ。
「ごめん、時間がないからもう行かなくちゃ」
そんな都合のいい存在は、向こうの都合で今消えようとしている。
こちらの答えは纏まっていないというのに。
「よろしくね、ヴァルキリーさん」
その一言を残して、声の気配は消えてしまった。
都合のいい情報だけを残して、跡形もなく。
ふわりと浮くような感覚に襲われる。
ああ、これは。
目覚めるときの、感覚だ。
「……う、うん」
微睡みから覚めていく。
現実へ引き戻されていく。
はっきりとわかる感覚と共に、彼女は目覚めようとしていた。

「レナス……頼んだわよ」
レナスの魂の名義を「ルーファス」と書き換えながら、ブレアは次の作業へと移る。
あまり考えたくはないが、レナスが思った通りの動きをしなかった場合、全ての策が無駄になる。
故に保険として、自分自身も動く必要がある。
しかい、IMITATIVEブレアは次元転移プログラムの犠牲となってしまった。
彼女がプロジェクト内の人間に干渉できる手段はない――――

282転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:12:49 ID:tte3u08U

いや、ある。

よく考えてみて欲しい。
輪魂の法によってレナスとルーファス、二人分の読み書き権限は変更され、ルーファスにレナスの魂が移った。
では残されたレナスの根幹の部分はどうなっているのか?
もちろん、空だ。
書き込みを許されたまま、何も受け入れるプログラムがないまま、レナスの「死体」だけが存在している。
ここなら、干渉できる。
IMITATIVEブレアに干渉したときのように、レナスの魂を納めていたはずの空白にプログラムを書き込めば。
レナスの体を操れるようになるはずだ。
根幹の魂を格納する部分に、マニュアル操作のプログラムを書き込むことによって無理矢理動かす。
他の死者では死してなお更新し続ける魂が邪魔してできない方法が、魂を移され、空の容器となった彼女にだけ通用する。
迷うことなく、レナスを示す領域にアクセスし、プログラムを書き込んでいく。
もう、形振りを構っている場合ではない。
「悪いけど、ちょーっと借りるわよ」
手慣れた手つきで、IMITATIVEブレアへと干渉したときのプログラムより多めのプログラムをレナスの空白へ書き込んでいく。
普段からは、考えられない速度で。
「……よし」
予想通り、書き込みが上手く行った。
これで、レナスの遺体はブレアが操作することができる。
マニュアル操作の影響で体が動いているだけに過ぎないので、心臓をぶち抜かれた全裸の彼女の体が動いているわけではない。
いわば、運営者の扱う「アバター」のような感じだろうか。
ブレアがプロジェクトに干渉するための「皮」なのだ。
とはいえ、いつまでこの体が持つかは分からない。
あくまで操作しているのは魂と意識なので、肉体の損壊が激しくなってしまえば操作ができなくなってしまう。
使える時間は思っているより残っていない。
「さ、行かなきゃ!」
心臓をぶち抜かれた全裸の女性の姿を纏いながら、ブレアは殺し合いの地を駆ける。
この殺し合いを、兄の野望を、全て打ち砕くために。

283転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:13:37 ID:tte3u08U
【IMITATIVEブレア@SO3 消滅】
※平瀬村(中島家付近)の民家2階にブレアの作ったゲートが存在しています。
※首輪のみがゲート付近に落ちています。動作しているかどうかは不明。

【其々の場所で/朝】

【ブレア・ランドベルド@レナス・ヴァルキュリア】
[状態:本当なら死んでる]
[装備:なし]
[道具:なし]
[行動方針:プロジェクトの妨害]
[思考1:レナスの死体を介して、ゲートの存在を知らせる]
[備考1:ドラゴンオーブ以外のプログラムにも何らかの仕掛けを施しています。現在二個発動中]
[備考3:他にも参加者を脱出させる方法を考えている、もしくは用意している可能性があります]
[現在位置:D-5西部]

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:45%]
[状態:ルーファスの身体、気絶から覚醒――?、疲労中]
[装備:連弓ダブルクロス(矢×27本)@VP2]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:???]
[思考2:ルシオの保護]
[思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)]
[思考4:4回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:協力してくれる人物を探す]
[思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考2:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考3:首輪の機能は停止しています。尚レザードとボーマンには気付かれています]
[備考4:ブレアに一方的に情報を渡されました、はっきり覚えているかどうかは不明です]
[現在位置:D-03]

【ルシファー】
[行動方針:プロジェクトを成功させる]
[思考1:ブレアの作った"罠"への対処]

【ベリアル】
[行動方針:オーナーの方針に従う。]
[思考1:与えられた任務の続行]

【アザゼル】
[行動方針:オーナーの方針に従う。]
[思考1:与えられた任務の続行]

【ベルゼブル】
[行動方針:社長を見届ける]
[思考1:物見遊山]

[現在位置:それぞれ不明]

284転(修正) ◆DxQ.rNoSKQ:2012/11/17(土) 00:14:25 ID:tte3u08U
以上で修正稿投下終了です。

285爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:28:30 ID:CqtLXK5M
とりあえず出来あがりましたがなにぶん不安なので先にこちらに投下します。
おかしいところや、「それはないだろ〜」等あればご指摘ください。

286爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:29:37 ID:CqtLXK5M
「…これからの行動について、もう一度確認しましょう」

自分でも解るくらいにか細く、今にも折れてしまそうな声だった。
マリア自身、今の自分たちの状況が如何に絶望的なのか解っていた。
しかしだからこそ自分たちに何が出来るかを考える必要があり、
それを遂行するための作戦も用意しなければならないと考えた。

「まずそうね、私達にいま残されたアイテムの確認から始めましょうか」

正直期待はしていなかったものの、もしかしたらという希望も捨てきれずにいた。

「私はこの魔眼のピアスだけよ」

とレナは自分の左耳のそれをチャリンと鳴らすかのように指で指しながら揺らした。

「でも、今は疲れていてあんまり効果がないの…ごめんなさい…」

そうレナは申し訳なさそうに俯く。
そこに被せるようににプリシスは口元に人差し指を添えながら言う。

「だったらあたしが付けようか?あたしは戦ってはいないから疲れていないし」

なるほど、確かに首輪の解除ツール作成に勤しんでいたとはいえ特に疲労はない。
それにレナは今精神的に疲弊しきっている。
外すことで少しは楽になるかもしれない

「そうね、とりあえずはそうしましょう」

レナは数瞬戸惑う様子を見せたもののすぐにうなずいた。
丁寧に左耳からピアスを外し渡す。

「その…これ、オペラさんが身に着けていたものだから……
もしエルネストさんに会ったら渡して貰いたいの」

ピアスを受け取ってそれを強く握りしめ逆の手でVサインをしながら答える。

「うん!オッケオッケ!絶対に生き残ってエルネストに渡すんだから」

生き残る。プリシスの言葉を自分へ言い聞かせるように心の中で反芻する。
こんなところで死んでたまるものかと改めて胸に刻む。

(少なくともこれで奇襲だけはなんとか対処できるはずね)

とひとまずは安堵する。
しかし、単純に奇襲されても察知できるだけであって戦闘の可能性がなくなったわけではない。
むしろ十二分にあると考えていいだろう。
そう考えるといくらアイテムがあっても足りない。

「ところでプリシスは何を持っているのかしら?」

287爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:30:11 ID:CqtLXK5M

ガシャン、と背中にある大きな腕のような物を動かす。
その小さな身体と不釣り合いな程に大きい。
そしてデイパックの中を漁り、工具、解体した首輪、図面と出していく。

「ほとんど工具とかで武器とかになりそうなのは他にはないかなー」

ある意味期待通りか、と眉間にしわを寄せる。
まともな武器はプリシスのものだけで、しかもそれは彼女専用。
私やレナに渡せる代物ではない、と。
ピアスがプリシスに渡った今、自分とレナは本当に何も無くなってしまった。
先ほど剣士に破壊されたサイキックガンも修理できるかもしれないが、あまり期待は出来ない。

(本当に絶望的じゃない…)

いっそ笑えたら楽になれるかもしれないが、今はそんな場合ではない。
こうなったら先ほどの戦場に何か落ちていないか探したほうがいいのかと考えたその時だった。

「あ、あとこの盗賊てぶくろがあるよ」

そこには広げた右手をこちらに向けているプリシスの姿があった。
しかし、それはマリアの世界にはないものだったので何なのかは知らない。
が、もう名前からしてなんとなく効果は解る様な気がする。
本来ならそんな名前を冠したアイテムを使うこと自体避けたいところであが、
背に腹は代えられないとでも言おうかそんなこと言ってられないのも事実。

「――それは、何の効果があるのかしら?」

半ば回答は解っているもののもし期待通りの効果ならもしかしたらアイテムが手に入るだけでなく、
もしかしたら相手の作戦も崩せるかもしれない。

「まぁ名前の通りっちゃまんまなんだけど、これを装備すると持ち物を盗むことが出来るんだ。
もちろん失敗することもままあるけどね」

これはいける…と確信を持てるまではないものの多少の光明ではある。
自分たちの持ち物に+1されるだけでなく、
相手の持ち物に−1をする…つまり+2分の働きが期待できるのである。
彼女曰くそこまで成功率の高いものでもないらしいが。
しかし、彼女がはめている様にどうやら普通に手で盗るようであるが、
背中のあれで戦う彼女がいきなり手を伸ばしたりしては不審がられるのではないだろうか?
そもそもアレのリーチで戦うと手が届かない。

「ねぇ、それは装備すれば誰でも出来るものなの?」

一つ質問をぶつける。

「うーん、一概に誰でもってわけでもなくて、
度胸があってポーカーフェイスな人ってのが条件かな?
本当は盗られることにすら気付かれちゃいけないんだけど、
今の状況だったら盗った後は気付かれても敵だったら問題ないんじゃないかな?
盗ってしまえばこっちのものだし」

にっしっし、と悪戯っぽく笑う。
ポーカーフェイスということなら彼女は不敵ではないのではないかという疑問はそっと胸にしまおう。

「ということは気付かれないように……まぁ、相手の背後から素早くコトを済ませば大丈夫かしら?」

彼女はしばし考える。

「んー…いけるんじゃないかな?あ、もちろんこれをあんまりすると身内から嫌われるから注意してね!」

めっ、といった具合に指を立てる。
当然である。盗みと言う行為はどんな宗教・部族でも殺人と並んでまず禁止項目にはいるものの一つであろう。
如何に味方とは言えたやすく許容出来るものではない。

288爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:30:42 ID:CqtLXK5M

「レナは出来るのかしら?」

レナの方が身軽だろうからどちらかといえば適任であろう。

「えっ…い、いち、ぉぅ…は…」

と消え入りそうな声で答える。
確かに胸を張って言えることではないので気持ちは重々わかるつもりだ。

「そしたらそれはレナが装備しておいて貰えるかしら?
背中のそれで戦うプリシスよりは手足で戦うレナのほうがまだ怪しまれにくいでしょうし」

間接的に手を汚してくれと言っているようなものなのでもし出来ないようなら自分で付けることにしよう。
少なくとも度胸もポーカーフェイスも出来る方だとは思う。

「は、はい…」

恥ずかしいのか、どこか顔を赤らめながらプリシスから受け取った手袋を付ける。
普段ナックルなどを装備しているせいかなんとなく様になるはめ方に見えたのは気のせいだろうか。
さて、アイテムに関してはこんなものだろうか。
当然これでは心もとないので外に落ちているであろう道具類を回収しておきたいところ。
欲を言えば銃が欲しい。ダメ元で聞いてみるとしよう。

「ねぇ、さっき改造してもらった銃なんだけども壊されちゃったのよ。
しかも、刀でグシャっと…」

「ありゃりゃ〜」

と製作者は苦笑い。当然である。作ってもらって1時間も経たずに壊してしまっているのだ。

「あたしが渡したセブンスレイはどったの?」

金髪との戦闘中に改造したサイキックガンを貰ったときに落としたはずである。
あれでもないよりはマシなので戻って来るときに回収しておけば良かったと後悔する。

「それも外にあると思うわ」

しばし目を瞑り額に指を当て考える仕草をするプリシス。
やはり難しいのだろうか…
だったら使いやすいとは言えないがセブンスレイで――

「だったら…たぶんセブンスレイから部品を持ってくれば出来ると思うよ」

これは思わぬところでいいほう転がった。
銃さえ確保出来れば少なくとも先ほどの金髪剣士レベルの相手と1対1で遅れを取ることは無くなるだろう。
と安堵しているところで視界の隅の方でうつらうつらと頭を揺らしている青髪の少女。


「……ぁ、っとすみませんっ」

おそらく紋章術の使い過ぎで精神力が削られたところでの先ほどのミランダの死。
精神的に疲れるには充分過ぎるものであった。

「いいわ、とりあえずそんな状態で戦闘になっても何も出来ないでしょうから2階で寝てきなさい」

横でプリシスも頷く。

「で、でも…」

申し訳ない気持ちからか、断るレナ。
とはいえ、どう見ても戦闘は出来そうにはない。

「いい?あなたは格闘が出来るとはいえ紋章術がメインでしょ?まして、治癒も出来るんだから。
むしろ今のうちに少しでも休んどいてもらって、後で補助に回復と充分に働いて貰うわよ」

諭すようにそう言った。実際、戦闘時に備えて一つでも多く紋章術を唱えられる用にしてもらった方がこちらとしても有難い。
それとは別に素直に休んで貰いたいと言う気持ちもあった。

「作戦はあたしたちで考えておくからレナは休んできなよ!」

念を押すかの様に続いてプリシスが言う。

「わ、わかった…それじゃあマリアの傷を治す為に休んで来るわね」

少しこちら意味合いとは違ったものの休んでくれる気になったようで一安心である。

「それじゃあ私は武器の回収に向かうわ。プリシス、敵の接近とレナがきちんと休むように監視お願い」

そういって私は椅子から立ち上がり、扉へと向かう。

「了解だよ!」

元気に親指を立てる少女を見て少し元気を分けてもらえたような気がする。

289爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:31:38 ID:CqtLXK5M





民家から出るとそこには先ほどの戦闘の傷跡が色濃く残っている。
それこそ、血のにおいもまだ残っていていやでも先の光景を思い描いてしまう。
嫌でもあのとき別の選択をしていれば良かったのではないかと苛まれる。
先ほどの金髪も態勢を整えてまた襲ってくるかもしれない。
侍男もクレスの転移で飛んだはいいもののもしかしたらそう遠くないかもしれない。
もっと別のゲームに乗っている人物が襲ってくるかもしれない。
そう自分たちに取って嫌なケースを思い描いている内にこの場に相応しくない不自然な蛍光色のバットがあった。

(これは……クレスの持ってた……)

そう思い、しゃがんでバットを取る。
マリアの脳裏にもうこの世にはいない男の姿が浮かんだ。



『僕は…ルシファーをゆルシファー(許しは)しない!』



(私が始めてあなたを見たときに吐いたセリフがこれだったかしら?
こんな状況の中でくだらないダジャレを言うだなんてとんだマヌケがいたものだと思ったわ…
その後少し意地の悪い質問をしたら…)



『……誓います。この戦いを終わらしてルシファーを倒すまで、絶対に挫けないと。
 それに言ったはずです。僕の仲間はこんなところで死なないって』



(とか言っちゃって…本当、世間知らずの優等生にしか見えなかったわ…)



『そのレーションの味はどうレーション(でしょう)か?』



(ほんっとぉーーっに、くだらないって思って1発や2発蹴ってやろうかしらって考えたくらいよ全く…)



『僕も神様を信じていれば怪我を治せる気が(けが)してきたぞ!』



(なんで思い出すのがほとんどダジャレなのかしら……
やっぱり2,3発は蹴っといた方が良かったかしら?)



『―――マリアさんは僕が命に代えても守ります。
 僕は最後まで絶対にあなたを守り通します』



(よくもまぁ、そんな恥ずかしいセリフを抜け抜けと吐けるものよね……
……でも、そう――素直にね……嬉しかったわ…)



『…………強いわけじゃないですよ。ただ、こういう役目を引き受けちゃう役目ない(憎めない)奴なだけですよ』



(あの時は気付かなかったけど、これもダジャレだったのよね…
場を一応和ませようとしてくれるのは有難いけどもう少し空気を読んでほしいわ
――というか、ダジャレ言い過ぎじゃないかしら?)



『心配しなくても大丈夫ですよ! それに、マリアの言う事にあやマリアんて(誤りなんて)無いですって』



(そうやって信じてもらえていたのは本当に嬉しかったのよ…
ちょっとカッコいいかもって思いかけちゃったくらい……
でもね……ダジャレは余計よ、ホントに……)



『後は、任せ、……マリア(ました)よ……』



(結局、最期までダジャレだったのよねあなた…
私たちを助ける為にあんな……自分の身を犠牲にしてまでなんて……
だいたい、あなた自分で言ったじゃない…『最後まであなたを守り通します』って、
先に逝っちゃったら、もう……出来ないじゃない……)

290爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:32:32 ID:CqtLXK5M

「とんだ嘘つきさんね……」

蛍光色のバットを見つめるつつか細い声で悪態をつく。
その笑みには影がさしている。
おもむろに立ちバットを握りしめる。

「空気の読めないしょうもないダジャレ剣士なんだから、せめて嘘つきさんにならないように最後まで守ってもらうわよ…」

そう言い放ちバットを大切そうにデイパックにしまう。
先ほどまで顔にさしていた影も幾分か薄れている。
おもむろに瞼を閉じ

「ありがとう」

と一言呟き決意を胸に踵を返した。





一通りアイテムを回収し終わって民家に戻ったマリアの目に映ったものはもぬけの殻となった1階であった。
レナがいないのはある意味当然として、プリシスがいないのはおかしい。
少なくとも外で何かあれば聞こえてきたはず。となれば、中で何かあったのであろうか。
マリアの中で警戒レベルを2つほど上げた。
もしかして侵入者でもいたのかとも考える。
先ほどの金髪か、侍のほうか。あるいはブレアあたりがいつの間にか潜んでいたのかもしれない。
先ほど拾ったセブンスレイを構え、恐る恐ると1階を探っていく。
しかし、何もおかしなところはないのを確認したところで2階から話し声が聞こえてきた。
もちろん何を喋っているのかは判別できないがレナとプリシスの声である。
それでも警戒レベルを落とさずに階段を1段1段足音を立てないように慎重に上っていく。

「――んだろうねこれ」

「んー少なくとも触ったりはしない方がいいんだろうけども…」

そこにはレナとプリシスの姿があった。
どうやら侵入者の類ではないらしい。
ひとまずは安心――と言いたいところだが見覚えのない奇妙な黒い裂け目のようなものがあった。
否、マリアには見覚えがあった。
エターナルスフィアからFD空間へと渡る際に使用した惑星ストリームにあったタイムゲートである。
もちろんそれはタイムゲートと言われる身の丈を大きく上回る装置があり、
空間の裂け目とも呼ぶものはどちらかと言えば水色の様なものであったがその性質、雰囲気は目の前のそれと酷似している。

「これは…どうしたの?」

「あ、マリア…戻ってきてたのね……それが、言われた通り休もうと2階に来たらこの首輪と一緒にあったの」

チャリ、と誰のものか解らない首輪を掲げる。
レナは未知なるものに対して怪訝そうな顔をしている。
プリシスは好奇心が刺激されたのか興味津々にあらゆる角度から観察している。
とはいえ見ただけで解るはずもなく、お手上げの様子である。
そもそもここに首輪だけあると言うのも不可解である。

「マリアはこれが何かわかるの?」

「わかる――とは少し違うわね……強いて言えば検討はつくと言った話かしら……
かつて私たちがエターナルスフィアからFD界に渡ってルシファーを倒した話は覚えているかしら?」

二人は首を縦に振る。

「エターナルスフィアからFD界に渡るときにタイムゲートって言う、言わばワープ装置の様なものを使ったのよ。
で、その目の前の黒い裂け目とタイムゲートの雰囲気……気配が似ているのよ」

「「じゃあ!」」

パァっと両者の顔は明るくなる。
二人からしたら耳寄りな情報であることを想像するのは容易い。
だがおかしい、というよりおかしなことだらけである。

「早合点はだめよ二人とも
この空間から脱出できる代物をルシファーたちが用意するわけがないわ、罠の可能性だって…
それに仮にそういう類の代物だったとしても私の知っているものと少し違うのよ
だから私の経験だけで語ることはできない」

そう、こんなものがあることがおかしいのだ。
ルシファーがこんなものを用意するはずがない。
参加者に脱出されてはゲームが成り立たなくなる。
ならば、私達参加者の誰かが作ったのかと言われるとそれも可能性としては極めて薄い。
ルシファーがそんな別空間をつなげられる能力を持つ参加者を黙って見過ごすわけがない。
最初から参加させない、あるいは自分のアルティネイション同様制限が設けられるはずだ。

291爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:33:24 ID:CqtLXK5M

ならば、外部からの干渉と考えるのが一番筋が通っている。
ルシファー、スフィア社に対抗している何らかの組織でもいるのか。
あるいは内部からの分裂、反乱の可能性もある。
どちらにせよ、これを使わない手はない。だが、解析する必要がある。
何か空間を操るのが得意な能力者にでも見てもらう必要がある。
となるとやはりソフィアに来てもらうのが一番かもしれない。
探しに行くべきか否か。それは否だ。
ゲームに乗っているものからすればこんなもの邪魔でしかない。
私たちがここを留守にしている間に破壊――出来るものなのかは解らないが何をされるかわかったものではない。
ならば私たちで防衛するのか――少しの間、それも化け物クラスの実力者が来ないという条件付きでしか不可能だ。

「それだったらこれが解る人を探せばいいのかな?」

とレナが問いかける。
もちろんそれが出来るのならそうしたいところである。

「難しいわね、あてもなく人探しをするほど私たちに余裕はないわ。
それにこれがこの空間からの脱出の手掛かりの一つであることにはかわりない。
私たちがここを留守にしている間にゲームに乗っている誰かが何かするかもしれない…
だから私たちはここを防衛しなくちゃならない」

自分でもひどく無茶苦茶なこと言っていると思う。
だがこの裂け目は脱出する為には必要不可欠なものであることはほぼ間違いない。

「ってことは私たちはここから動けないってこと?」

「そういうことに……なるのかしらね……」

場の空気が急激に重くなる。
結局やらなければならないことが多くて何を優先してすればいいのかがわからくなってくる。
防衛するのと人を呼びに行くのをこの3人で行うのはそれこそ3手に別れても足りない。
そもそも戦力を分散させるほどの余裕はまずない。

「だったら―」

と沈黙した空気をぶち破る様にプリシスが呟く

「他の人にここに来てもらったらいいんじゃない?」

「「え?」」

逆転の発想ではあるが何をどうやってするのか、通信機の類はないというのに。
そもそも出られないなら来てもらうと発想を変える――までなら百歩譲ってまだ解るが、
変えたところでどういう意味があるのか――

「や、だって一応、(仮)ではあるけど首輪の制御をハッキングするツールはここに出来ているし」

と先ほど完成した装置をデイパックから覗かせる。

「それにこの、えーっと…なんだろう……まぁゲートでいいや!ゲートだってもちろんここにあるでしょ?
だったら他の人にこっちに来てもらった方が手っ取り早いでしょ?
それにここは11時に禁止エリアになる、
このゲートがこの馬鹿げた空間からの脱出に必要なものだとするとタイムリミットはあと大体4時間半しかないわけ。
その間に残りの参加者をここに集める必要がある――
正直あまり手段を選んでいられるほどの時間はないんじゃないかな?」

そうだ、ここはあと5時間もせずに禁止エリアになる。
ひとたび禁止エリアとなればこのゲートは使えなくなる。
そうなるとたまたまとはいえ折角見つけた脱出への手掛かりを失うことになる。
もうゲームも終盤だろう。
これから新たに脱出の手掛かりがつかめるとは考え難い。

「で、でも…肝心のその人を呼ぶのはどうするの?」

当然浮かんでくる質問を隣の少女がする。
それもそうだ。いざ呼ぶにしてもそう都合よく方法があるわけがない。

「うーんと、実はさっきこの装置を作っているときに部屋の中にC4の時限爆弾があったの」

「時限爆弾!?」

まさかそんなものがこの家の中にあったとはと驚きを隠せない。

「そそ、まぁちゃんと止めてはあるんだけどね――でそれがざっと5kgくらいかな?」

と、とんでもないことを言いだす。
そんなものが爆発したらこの民家まるごと吹っ飛ぶんじゃないだろうか。
もう一人の少女はC4がなんなのかいまいち解っていない様子できょとんとしている。

「そんだけの爆弾爆発させればケッコー遠くまで音が聞こえると思うんだ」

「待って!それだとゲームに乗っている人までおびき寄せちゃうじゃない?」

そう都合よく脱出を目指すものだけを集める方法なんて有る筈がない。
まして爆発音だなんて360度に広がる。
それでは危険は増す一方である。

292爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:34:40 ID:CqtLXK5M
「まぁそれもそうなんだけど、逆に言えばあたしたちに味方してくれる人も集まるでしょ?
さっきの放送によれば残り16人。正直あまり時間はないと思うんだ。
さっきも言ったけど11時にはここが禁止エリアになるしね。
だったらそろそろ大きく”賭け”に出てもいいんじゃないかな?」

随分と思いきったことを考えるものだ。
でも確かにもう終盤。こういった戦いの素人であるソフィアが生き残っているということは、
少なくとも守ってくれている人がいると考えてもいいかもしれない。
あの娘がゲーム乗っているとも到底思えない。
それにチェスターも生きている様子である。
フェイトはゲームに乗っていないと信じるとしよう。特に乗っていると判断する要素もない。
だったら以前の仲間ということ考えたほうがまだ信用に足る。
この時点でソフィアの守り手が1人と考えても味方になりそうなのは4人である。

加えて、エルネストというレナ達の仲間もいる。
ボーマンという例もあるため無条件で味方してくれると考えるのも良くないが確立としてそう低くないだろう。
ボーマンといえばクロードである。結局彼はどうなんだろうか。
火のないところに煙は立たないとは言うが彼女たちの様子を伺うに本来はゲームに乗る様な人物ではないらしい。

反対に確実にゲームに乗っていると考えられるのはボーマンと先ほどの二人。
当然アシュトンも要注意人物である。
ブレアは仮に本人であれば味方してくれるのだろうが、その可能性もあまり考えない方が良いだろう。

まだ未知数な参加者はレザード、ブラムス、クラースの3名。
この3名とエルネストクロードの5名が現状の立場が完全に未知数と考えられるところか。
自分たちを除いた13名中少なくとも4名、未知数の分を50%と考えると6、7名が味方になってくれると見込める計算になる。
そう考えると単純な数字的にはそこまで分の悪い賭けでもないのかもしれない。
もちろん分のいい賭けでは決してないが。

「そう……ね…どうせこのままでもジリ貧だし、ここが禁止エリアになるまでそう時間はない……
事態がいいほうに傾いてくれることを祈って見ましょうか…
あとはそうね、使うタイミングが問題かしら」

そう、使うタイミングが最重要課題である。
むやみやたらと使っても悪戯に危険を増すのは事実である。
ただし、使うのが遅すぎるとそれはそれで他の参加者がここに到着するまでに時間がそれだけ遅くなってしまう。
他の参加者がここに到着するまでに禁止エリアになっては意味がない。
このあたりはまだまだ熟考の余地がありそうだ。

「いいわ、とりあえずプリシスは私の銃を修理してちょうだい――」

「あいさー!」

「――爆弾の方は私で用意しておくわ、悪いけどちょっとだけ工具を借りるわよ」

「そんなこと出来るの?」

至極当然な質問をここまであまり会話に入ってこなかった少女がする。
しかし爆弾の扱いにおいてはクォークの時に嫌でもかというくらいに慣れてきた。
一応解除されているとはいえモノがあると言うことであれば爆弾の製作は彼女にとってそう難しいことではない。
残念ながらマリアには細工のセンスはあまりない為どうしても不格好なものに仕上がってしまうのだ。
どうせ爆発するのだ構わないだろう。そういう思考だから造形には無頓着なのであろうが…
そういえばそれを見たクリフによく笑われたものだ。もっとも、クリフのほうが細工のセンスはないのだが。

「ええ、職業柄とでも言うのかしら…爆弾の扱いには多少の心得はあるわ」

これである程度の方針は立てられたといったところか。
残るは使うタイミングだが、まずは爆弾自体を用意しないと話にならない。
もちろん出来得る限り迅速にだ。

「それじゃあ私とプリシスは作業に入るからレナは有事に備えて5分でも10分でもいいから眠っておきなさい
あとプリシスには悪いけど、奇襲を避けられるように作業中もある程度周りに神経を張り巡らせておいて」

「わかったわ」

「了解っ!」

光明――とまではいかないものの直近でやることは決まった。
あとは事態が好転してくれることを祈るしかないのが歯がゆいが――
それでも自分たちに出来ることはこれが精一杯である。
それを可能な限りいい形で遂行していくしかない。

293爆発形アイドル  ◆DpRdopub2w:2013/01/11(金) 17:36:04 ID:CqtLXK5M
最後に状態表です。


【F-01/朝】

【マリア・トレイター】[MP残量:60%]
[状態:電撃による軽い火傷 右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘にやや難有 仲間達の死に対するショック 腰のクロス無し]
[装備:無し]
[道具:荷物一式、カラーバット@現実、解除された時限爆弾@現実]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)を憎悪]
[思考2:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つが、正直期待はしていない]
[思考3:鎌石村方面に向かう?]
[思考4:ブレアを確保したい]
[思考5:爆弾を使える状態にする]
[思考6:爆弾を使って参加者を呼び寄せる]
[思考7:ゲートを死守する]
[思考8:ゲートを詳しい人に調べさせたい]
※高い確率でブレアは偽者だと考えています。

【レナ・ランフォード】[MP残量:5%]
[状態:仲間達の死に対する悲しみ(ただし、仲間達のためにも立ち止まったりはしないという意思はある)、
    精神的疲労極大、ミランダが死んだ事に対するショック、その後首輪を手に入れるため彼女に行った仕打ちに対する罪悪感]
[装備:盗賊てぶくろ@SO2]
[道具:首輪×2、荷物一式]
[行動方針:多くの人と協力しこの島から脱出をする。ルシファーを倒す]
[思考1:…………]
[思考2:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)を警戒]
[思考3:鎌石村方面に向かう?]
[思考4:レオンの掲示した物(結晶体×4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考5:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考6:アシュトンを説得したい]
[思考7:エルネストに会ったら何があったかを話す]
[思考8:少しでも休んで回復しよう]


【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:かつての仲間達がゲームに乗った事に対するショック(また更に大きく)、仲間達の死に対する悲しみ]
[装備:マグナムパンチ@SO2、魔眼のピアス(左耳)@RS]
[道具:無人君制御用端末@SO2?、ドレメラ工具セット@SO3、解体した首輪の部品(爆薬を消費。結晶体は鷹野神社の台座に嵌まっています)、
    メモに書いた首輪の図面、結晶体について分析したメモ荷物一式、セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔50/100〕@SO2、
    壊れたサイキックガン(フェイズガンの形に改造)〔10〕[100/100]@SO2]
[行動方針:惨劇を生まないために、情報を集め首輪を解除。ルシファーを倒す]
[思考1:…………]
[思考2:鎌石村方面に向かう?]
[思考3:レオンの掲示した物(結晶体×4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考4:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考5:クラースという人物も考古学の知識がありそうなので優先して探してみる]
[思考6:エルネストに会ったらピアス(魔眼のピアス)を渡す]
[思考7:マリアの銃を一刻も早く直す]
[思考8:作業中も周囲への警戒は怠らない]
[備考1:制御ユニットをハッキングする装置は完成しています]

[現在位置:平瀬村(中島家付近)の民家2階]




※ミランダの遺体は平瀬村の民家(中島家)周辺に仰向けで寝かせてあります。
 クレスの腕は布に包んだ状態でその脇に置いてあります。
※中島家周辺に落ちているアイテムはマリアがすべて回収しました。
 セブンスレイと壊れたサイキックガはプリシスが修理・改造しています。
※以下のアイテムに関しては3人の中でどう振り分けているかは後の人に任せます。
 パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔50/100〕@SO3
 万能包丁@SO2
 護身刀“竜穿”@SO3
※壊れたサイキックガンの修理と爆弾の作業時間は後の人に任せます。

294名無しのスフィア社社員:2013/01/12(土) 08:28:00 ID:UTN/chgQ
仮投下お疲れ様です。
感想は後程とさせて頂きまして、一点だけ質問させて下さい。

「首輪制御のハッキング」というのは、単に首輪解除という事で良いんですよね?
いえ、「ハッキング」というのが「ルシファーのコンピューターにアクセスする」というニュアンスにも取れるかなと思いまして。一応の確認です。

後トリップですが、したらば掲示板は確かトリキーは半角で10桁までの対応だったかと思います。
もし2chでそれ以上の桁のトリキーを使用されていても、したらばでは10桁分までしか認識されないはずですのでご注意下さい。
トリップ変更するしないにつきましてはお任せ致します。

それ以外の点は問題ないと思います。

295 ◆DpRdopub2w:2013/01/12(土) 17:50:46 ID:X3XNOeU2
「ハッキング」という言葉は第137話「Misfortunes never come single」での状態表からお借りいたしました。
ただ「制御ユニットのハッキング」の「ユニット」を省略してしまっているでそこは修正いたします。

トリップに関しては変更すると余計にややこしくなりそうなので本投下の間はこのままで行きます。

ご指摘、アドバイスありがとうございます。

296 ◆5JmtyjMEqk:2013/01/12(土) 18:05:17 ID:X3XNOeU2
さきほどはああ言いましたが、
そういえばIDは一緒なので今のうちにトリップ変えておきます。
ややこしいこと言って申し訳ないです…

大きな修正点等なければ今夜22時頃に本スレで投下しようかと思います。

297爆発形アイドル状態表修正 ◆5JmtyjMEqk:2013/01/12(土) 23:51:41 ID:X3XNOeU2

【F-01/朝】

【マリア・トレイター】[MP残量:60%]
[状態:電撃による軽い火傷 右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘にやや難有 仲間達の死に対するショック 腰のクロス無し]
[装備:無し]
[道具:荷物一式、カラーバット@現実、解除された時限爆弾@現実]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)を憎悪]
[思考2:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つが、正直期待はしていない]
[思考3:鎌石村方面に向かう?]
[思考4:ブレアを確保したい]
[思考5:爆弾を使える状態にする]
[思考6:爆弾を使って参加者を呼び寄せる]
[思考7:ゲートを死守する]
[思考8:ゲートを詳しい人に調べさせたい]
※高い確率でブレアは偽者だと考えています。

【レナ・ランフォード】[MP残量:5%]
[状態:仲間達の死に対する悲しみ(ただし、仲間達のためにも立ち止まったりはしないという意思はある)、
    精神的疲労極大、ミランダが死んだ事に対するショック、その後首輪を手に入れるため彼女に行った仕打ちに対する罪悪感]
[装備:盗賊てぶくろ@SO2]
[道具:首輪×2、荷物一式]
[行動方針:多くの人と協力しこの島から脱出をする。ルシファーを倒す]
[思考1:…………]
[思考2:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)を警戒]
[思考3:鎌石村方面に向かう?]
[思考4:レオンの掲示した物(結晶体×4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考5:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考6:アシュトンを説得したい]
[思考7:エルネストに会ったら何があったかを話す]
[思考8:少しでも休んで回復しよう]


【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:かつての仲間達がゲームに乗った事に対するショック(また更に大きく)、仲間達の死に対する悲しみ]
[装備:マグナムパンチ@SO2、魔眼のピアス(左耳)@RS]
[道具:無人君制御用端末@SO2?、ドレメラ工具セット@SO3、解体した首輪の部品(爆薬を消費。結晶体は鷹野神社の台座に嵌まっています)、
    メモに書いた首輪の図面、結晶体について分析したメモ荷物一式、セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔50/100〕@SO2、
    壊れたサイキックガン(フェイズガンの形に改造)〔10〕[100/100]@SO2]
[行動方針:惨劇を生まないために、情報を集め首輪を解除。ルシファーを倒す]
[思考1:…………]
[思考2:鎌石村方面に向かう?]
[思考3:レオンの掲示した物(結晶体×4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考4:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考5:クラースという人物も考古学の知識がありそうなので優先して探してみる]
[思考6:エルネストに会ったらピアス(魔眼のピアス)を渡す]
[思考7:マリアの銃を一刻も早く直す]
[思考8:作業中も周囲への警戒は怠らない]
[備考1:制御ユニットをハッキングする装置は完成しています]

[現在位置:平瀬村(中島家付近)の民家2階]


※ミランダの遺体は平瀬村の民家(中島家)周辺に仰向けで寝かせてあります。
 クレスの腕は布に包んだ状態でその脇に置いてあります。
※中島家周辺に落ちているアイテムはマリアがすべて回収しました。
 セブンスレイと壊れたサイキックガはプリシスが修理・改造しています。
※以下のアイテムに関しては3人の中でどう振り分けているかは後の人に任せます。
 パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔50/100〕@SO3
 万能包丁@SO2
 護身刀“竜穿”@SO3
※壊れたサイキックガンの修理と爆弾の作業時間は後の人に任せます。

298 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:25:58 ID:rANQhwN.

         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl 
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !    
        /  l :/ l              ,イ    「仮投下します」
           レヽl''l个:.、       /ハ
              V ヽ`T - イノリ
             /  ‖ =只= ‖ ヘ
             i  /   ´ `   ヘ  i
              ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
              |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|
              | | | |,・╂>.|,| | i
               ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.

299 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:26:40 ID:rANQhwN.
木漏れ日の差し込む森林の中を、心地よい冷たさを乗せた風が木の葉と戯れて通り抜けていく。
早朝の散歩にはおあつらえ向きの環境だ。
しかし今のフェイト・ラインゴッドにはそんな事に身を委ねる余裕はなかった。
無論それには大小様々な訳があるが、現状最大の理由としてはこの一点。
いくら死体とは言え、そして中身が知り合いであるブレア・ランドベルドであるとは言え、
妙齢の女性が素っ裸ですぐ側にいる事にあった。

「どうした? 先程から挙動が不審なようだが?」

不審者王が声を向ける。
あなたにだけは言われたくない、と条件反射で答えそうになるがそこはグッと堪えてフェイトは言う。

「いえ、その、話を聞きたいのは山々なんですけど……その前にですね……」
「他に優先する事があるというのか?」
「優先って程じゃないんです。ただ、ブレアさんに何か着てもらいたいなと思いまして」
「私? ああ……別に私は気にしないけど」
「つか俺達が目のやり場に困るんだって」

ブレアと共に広すぎる背中に背負われているチェスターもフェイトの意見に頷き、賛同の意を示した。
年頃の青年二人。美人の裸が視界に入るとなればやはりどうしても目がそちらに行ってしまい、気もそぞろになりがちだ。
これからブレアが語るのは確実にこれまでの盤面をひっくり返す程に重大な情報だと思われるのだ。可能な限り話し合いには集中したい。

「なるほど、やはり人間文化にとって衣装とは重要な要素なのだな。これは迂闊だった」

うんうんと大きく頷いている不審者王。
妙な納得の仕方をしているが、目のやり場に困るって言っただろ、と突っ込みたい気持ちをグッと堪えてチェスターは言う。

「だけどよ、こんな森の中じゃ服なんかありっこねえよな」
「それは……そうだね。探すにしたって時間も無いし……」

仕方ないか。そう続けようとしたフェイトだったが、チェスターのデイパックからはみ出している『ある物』を目にした時、視線と共に言葉を止めた。

「チェスター…………それ、何?」
「それって…………おい、なんだこれ……?」

『それ』は、黒い布だった。
しかしただの布ではない。
見えている部分はごく一部ではあるのだが――――。

300 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:27:59 ID:rANQhwN.



我々は……この布切れに見覚えがある!
このヒラヒラの衣装を知っている!
一瞬の内にフェイトとチェスターの目を釘付けにしたこの黒い悪魔を!



もしかしたら、気付かなければ彼等は今より少しだけ幸せだったのかもしれない。
だが爽やかなはずの朝日は無情なる現実を突き付けている。二人共、既にその存在を目撃してしまっている。
フェイトは無言で、恐る恐るとその布地を引っ張り出す。
一ミリ足りとも予想に反する事のない形状をもって、それはフェイトの手の上で広がった。
どう見てもそれは目の前の不審者王がお気に召して決して脱ごうとしないあの衣装。破壊力抜群のあの凶器。
ゴクリ、と喉を鳴らしたのは果たしてどちらの青年であったか。

「チェスター……それって……」
「……ああ」
「あれだよね……?」
「……ああ」
「……君にはそんな趣味が?」
「……ああ…………い、いや違う! 知らない! 知らないぞ俺は! 何でこんなもんが入ってるんだ!? さっきまでは絶対に無かったぞ!」

渦巻く疑問と駆け抜ける混乱。
突如出現した異変に二人は困惑を隠せない。
この衣装の正体が何なのか。賢明な読者諸君の中には感付いた人もいるかもしれない。
チェスター達には一つの誤解がある。実のところ、その衣装――――というよりアイテムそれ自体はいきなり現れたものではないのだ。
それは紛う事無く支給品の一つだった。何話か前からチェスターのデイパックに入っており、状態表にもしっかりと記載されていたある道具だった。
そう、それこそは、どの様な武器にも変化するという万能アイテム『レーザーウェポン』なのだ!

何、どうしてレーザーウェポンが防具、というか限りなく防具に近いけど実質防御力なんか布の服よりも低いただのコスプレ衣装だけど
敢えて分類するならギリギリ何とかすんでのところで防具のカテゴリに収まるだろうと思われる魔改造アイテムに変化したのか、だって?

説明しよう。
例えば、だ。例えばマリアさんの得意武器であるフェイズガンがどこかその辺に置かれているところを未開惑星の住人達が見たとする。
ではこの人達はその時フェイズガンを武器だと思うだろうか? 未知の道具を武器だと思う事が出来るだろうか?
答えは否。彼等にはそう思う事は決して出来ない。
彼等の知識ではフェイズガンを武器だと認識する事は不可能であり、
この場合は仮に彼等がレーザーウェポンを手にする事があったとしても、
誰一人としてレーザーウェポンをフェイズガンに変化させられる者はいないだろう。
彼等の中ではフェイズガンとは武器と思われてないのだから、それは当然の話だ。
しかし、一旦そのフェイズガンが火を噴く場面を見たとすればどうなるか。一転してそれは武器だと見なされる事となる。
こうなった場合は彼等がレーザーウェポンをフェイズガンに変化させても何ら不思議ではないと言えるだろう。
そう、全ては認識なのだ。その物の用途を決めるのは、偏に個人の認識にかかっているという事なのだ。
そしてチェスターは認めてしまっていた。
不審者王キュアプラムスがその身に纏う着衣に現実逃避もしたくなるほどの多大なる精神的ダメージを受けた事によって、
その衣装は精神攻撃、破壊も可能な絶大なる凶器! 心の奥底ではそうと認識してしまっていた。
だからこそレーザーウェポンは魔法少女コスチュームへと変貌を遂げてしまったのだ! その認識が、この変化へと繋がったのだ!

そんな事を知る由もない二人は慌てふためくしかなかった。
慌てふためく二人を訝しんだ不審者王が振り向くのは至極当然の結果。
更なる衣装に気付いた不審者王のその後の行動。
不審者王を主導にあれよあれよと事態は進み、迎える羽目になった一つの帰結――――。

301 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:30:36 ID:rANQhwN.
                  ____,イヽヘヘヘ
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        /./ , .,. // ./.::/ / ,;/   ,、シ'',;、ィ' ,ィ`iヾ;ミミ、,゙\
       /:   / / /./.// ./ ..::/  /  /゙   /;/,./ / ./;/ j .ト,ヽ,`゙ヽ;゙、
      /:  /./ /./ ;'/ /: ..::/ ./  /   .,'/./ // ,' .,'};' l  .ト;、 ゙、 ヾ;.
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_(二フニニ:l /  ,'/ .,' /:: ..:::;'  ,'  .,'   .,リ.l ;'  l | |.|  .l. | .l.!  .リ.;|  |;  .|
(二ニフ  |.,' .,',' ,' /::...::::/  j .;!.!   l ! .Y/ .ハl l, l,  l,. l l.l,  j / /j゙  ィ
ゝ‐‐-くリ /,'  l l゙::::::::;'   j .:::l l.   ,イレジ ノ ゙い ヽ-ゝ_Vヽ、/.L__// :/,!
 `ーァ-' | ./.,'  .| l::::::::/  .,' .:::l |   ,'.|Tl''",.、--:ニニ-‐'ン  ヾヽ--ゞ7''l |
  `´ ! ,' j  l.,':::::::/  ./.::::;'/  .,' j.l. |. ゞ;ーt‐;;テヌミ:::::.   .:'ィ'';テ、/l ! .l
     .j /.,'   j.;::::::/  ./ .:::/;'   j゙.j.j. l   ´"' '゙   .::::.   ´'゙`∧,゙l, | .|
      j / ,'   .::::/   / .:::/,;'  ./ // j        .:::::. i  ;r ゙l:>-;l !
    .// ,'  ..:::::/  , .::::/,;;'  / // .j゙          .:::::. ヽ .ム'く  ∧ l,
   / ,' ,'  .::::/  ./ .:::ノ;;;;'ヽ,/.// ノ          ´.‐'´./    /ノl |
  ./ ,'  ,' .:::/  ,/ .::/;;;;'' /゙メ,/       r<'三'ブ  /:::::: ,':::::::l .|
  / .,'  / .:/  / ./;;;;''  /,rジ. ヽ、,      `゙二´ ,.r'´:::::::: /::::::::l .j
 ,':::/ /./ , ./ /,;;;;/ /シく   ::::::`ヽ、,.     /::::::::::::/:::::::::j /
./::/ .,ジ//./;;;;/_,,、ジヘヽ, ゙<"゙''‐.、,:::::_::::`T'ー-'´l゙::::::::::::j/
';///∠-‐''~    r ̄ヽ    /:::| |:::::::::::::::::::::>、ヽ:::::::/r'!
            (_r、ヾ`ー--Oゝ:::::l ト、:::::::::::::ノ ハ レ⌒ヽ::':,
             フ ̄ゝ、::::::::::::::::::ゝヽ`二 ̄ ノ /    l:::::',
            `ー-r、_「'ーr‐┐|  ̄二ヽ、-- く -‐- /:::::::i.
                `^ヘ‐‐':::ヽ  __ニゝi   }-‐--、\::::!
                  ヽ:::::::::::l     レ二ヽ、  ヽ/:::!
                    \:::::l、 _,.イ|二ニニヽ、  ハ::!
                     ヽ:/フ!  l ヽ     ヽ/ヽ リ
                      { / ヽ、r‐'         /
                      ヽ!            {

302 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:31:25 ID:rANQhwN.
                        }            `、
                       ノ       j      !
                   ,. <_    ,....、  ___    ノヽ
                  /   ` ̄´/ r‐、ヽ´-‐ヽ-‐'   |
             __,. --/        | l  `´。O l |   __j
        _______r'´:::::::::::(         ヽヽ、   / /_,.-'"フ::::|
   r' ̄二ニヽ、:::::::::::::::::::`ー-、__       \ヽ_-'シ´:::::/{:::::::{
    (⌒! {⌒)____ゝ、:::::::::::::::::::::::::::` ̄ ̄ ̄ ̄´:::::::::::::::::/ヽ ̄!::::::i
   /´ ー〈 ̄{__r=r-ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:-r'`ヽ(⌒^´:::::::!
  ヽニ二丶::::::::::::フ-‐>、:::::::::::::::::::::::::::::::;: -r'iへ!__,ゝ___ノ::::::::::::::::::!
      } へ:::::ハ___)_ハ ` ̄フー--r'´ ̄7____j  {⌒ー---r、____:::::::l
      `ー-/ ̄`ヽ、(___r'⌒)/  レ‐‐'´::::::::`ー'´ ̄ ̄`ヽ!/‐、}`ヽト、
        /      \:::::::::::::`':::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::(_r‐、ゝ\
       /        ヽ::::::/--、_::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::ハヽー‐'`!
     /          !/ / r‐、「 ̄にー-!:::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ____)
     /          /` ̄`ー`ー--'`)___,rト、:::::::::::::::::::::::::/ `ー'´
   ハ         /             l `ー-----‐''7
 /ヽヽ      /                 !         /
´:::::::::ゝニヽ、  /                l        ,'
´:::::::::::::ヽニニY                  l      ,'




究極生命体(アルティメット・シイング)2体目! キュア・レナスの誕生だッーっ!!!!!

303 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:32:16 ID:rANQhwN.
【D-05/朝】


【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:75%]
[状態:左足火傷+打撲(少し無理をした為に悪化。歩くにも支障あり)。クロード・アシュトンに対する憎しみ]
[装備:鉄パイプ-R1@SO3]
[道具:ストライクアクスの欠片@TOP(?)、ソフィアのメモ、首輪×1、荷物一式]
[行動方針:仲間と合流を目指しつつ、脱出方法を考える]
[思考1:ブレアに話を聞く……はずなんだけど]
[思考2:ルシファーのいる場所とこの島を繋ぐリンクを探す]
[思考3:確証が得られるまで推論は極力口に出さない]
[思考4:主催側の内部に潜入するか、このままの方針で行くか……]
[備考1:参加者のブレアは偽物ではないかと考えています(あくまで予測)]
[備考2:ソフィアの傷は全身に渡っています。応急手当にはしばらく時間を取られるかもしれません]


【チェスター・バークライト】[MP残量:30%]
[状態:クロードに対する憎悪、肉体的・精神的疲労(中程度)、腹部に当身による痛み]
[装備:光弓シルヴァン・ボウ(矢×???本)@VP、パラライチェック@SO2]
[道具:アーチェのホウキ@TOP、チサトのメモ、荷物一式]
[行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)]
[思考0:もうこれわかんねぇな]
[思考1:この次は必ずクロードを殺す]
[思考2:アシュトンも、もう許せねえ]
[思考3:使えそうな矢を拾い集める]
[思考4:レザードを警戒]
[備考1:チサトのメモにはまだ目を通してません]
[備考2:クレスに対して感じていた蟠(わだかま)りは無くなりました]
[備考3:矢は何本かは回収したかもしれません]


【ソフィア・エスティード】[MP残量:0%]
[状態:気絶中。全身に『レイ』による傷(応急手当中)。ドラゴンオーブを護れなかった事に対するショック。疲労大]
[装備:クラップロッド、フェアリィリング@SO2、アクアリング@SO3、ミュリンの指輪のネックレス@VP2]
[道具:魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:クロード、アシュトンを倒す]
[思考2:平瀬村へマリアを探しに行く]
[思考3:マリアと合流後、鎌石村に向かいブラムス、レザードと合流。ただしレザードは警戒。ドラゴンオーブは返してほしい]
[思考4:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています]

304 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:33:12 ID:rANQhwN.

【ブラムス】[MP残量:90%]
[状態:キュアブラムスに華麗に変身。本人はこの上なく真剣にコスプレを敢行中]
[装備:波平のヅラ@現実世界(何故か損傷一つ無い)、トライエンプレム@SOシリーズ、魔法少女コスチューム@沖木島(右肩付近の布が弾け飛んだ)]
[道具:バブルローション入りイチジク浣腸(ちょっと中身が漏れた)@現実世界+SO2、和式の棺桶、袈裟(あちこちが焼け焦げている)、仏像の仮面@沖木島、荷物一式×2]
[行動方針:自らの居城に帰る(成功率が高ければ手段は問わない)]
[思考1:ブレアから話を聞く]
[思考2:敵対的な参加者は容赦なく殺す]
[思考3:直射日光下での戦闘は出来れば避ける]
[思考4:フレイ、レナスを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)]
[思考5:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流]


【ブレア・ランドベルド@レナス・ヴァルキュリア】
[状態:キュアレナスに華麗に変身]
[装備:レーザーウェポン(魔法少女コスチュームに変化中)@SO3]
[道具:なし]
[行動方針:プロジェクトの妨害]
[思考1:レナスの死体を介して、ゲートの存在を知らせる]
[備考1:ドラゴンオーブ以外のプログラムにも何らかの仕掛けを施しています。現在二個発動中]
[備考2:他にも参加者を脱出させる方法を考えている、もしくは用意している可能性があります]


【現在位置:D-05東部】


【残り15人+α】

305 ◆ClessXXFqE:2014/04/01(火) 02:34:27 ID:rANQhwN.
         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl 「投下終了ですが、すみません一点修正です。
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !    >>300の26行目くらいの『マリアさん』を『マリア』に変更させてください。
        /  l :/ l              ,イ      後は住人の方々が問題なければ本スレに代理投下お願いします。本投下……本当か? 本当です」
           レヽl''l个:.、       /ハ
              V ヽ`T - イノリ
             /  ‖ =只= ‖ ヘ
             i  /   ´ `   ヘ  i
              ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
              |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|
              | | | |,・╂>.|,| | i
               ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.

306 ◆bYERsdX5HA:2015/02/01(日) 23:05:47 ID:evtmR2B2
「五年半ぶりの目覚め」の状態表を以下に修正します。
問題無いようであればwiki更新しときます。

307 ◆bYERsdX5HA:2015/02/01(日) 23:07:00 ID:evtmR2B2
【E-03/朝】

チーム【変態魔導師と不愉快な中年達】

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:70%]
[状態:ルーファスの身体、憤怒]
[装備:連弓ダブルクロス(矢×27本)@VP2]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:ついてる…?]
[思考2:現在状況の把握]
[思考3:ルシオの保護]
[思考4:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[備考1:起きました。レザードが言っていた、早めに目覚める事による副作用がどの程度かは不明]
[備考2:ブレアに一方的に情報を渡されました、はっきり覚えているかどうかは不明です]
[備考3:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考4:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考5:首輪の機能は停止しています。尚レザードとボーマンには気付かれています]

【レザード・ヴァレス】[MP残量:15%]
[状態:精神力を使用した事による疲労(多少回復)レナスによるアイアンクロー]
[装備:サーペントトゥース@SO2、天使の唇@VP、大いなる経典@VP2]
[道具:ブラッディーアーマー@SO2、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター@SO3、ドラゴンオーブ、アントラー・ソード、転換の杖@VP、エルブンボウ(矢×40本)、レナス人形フルカラー@VP2、神槍パラダイム、ダブった魔剣グラム@RS、首輪×2、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:フェイト、マリア、ソフィアの3人は敢えて殺してまで屍霊術で従えようとは思わない]
[思考4:ボーマンを利用し、いずれは足手纏いのソフィアを殺害したい]
[思考5:出来る限り早めにF-4に向かいブラムスと合流]
[思考6:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考7:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフの持っていたアイテムは把握してません]
[備考3:ゾンビクリフを伴っています]
[備考4:現在の屍霊術の効力では技や術を使わせることは出来ません。ドラゴンオーブ以外の力を借りた場合はその限りではない?]

【ボーマン・ジーン】[MP残量:20%]
[状態:全身に軽い打身や打撲(火傷は治癒)フェイトアーマーの効果により徐々に体力と怪我は回復中]
[装備:エンプレシア@SO2、フェイトアーマー@RS]
[道具:サイレンスカード×2、メルーファ、調合セット一式@SO2、バニッシュボム×5、ミスリルガーター@SO3、エターナルソード@TOP、首輪×1、荷物一式×5]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない]
[思考2:F-4へ向かいブラムス達と合流]
[思考3:ブラムス、ロキ、ルーファス(レナス)を潰し合わせる展開を誘発するように立ち回る]
[思考4:その為にもソフィア、マリア、フェイトは率先して殺したい]
[思考5:調合に使える薬草を探してみる]
[備考1:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています]
[備考2:ミニサイズの破砕弾を1つ持っています]
[備考3:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

【クラース・F・レスター】[MP残量:60%]
[状態:正常]
[装備:ダイヤモンド@TOP]
[道具:神槍グングニル@VP、魔剣レヴァンテイン@VP、どーじん♂@SO2、薬草エキスDX@RS、荷物一式*2]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:ブラムスと暫定的な同盟を結び行動(ブラムスの同盟破棄は警戒)]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ。現時点ではブラムス、レザード、フェイト、マリア、ソフィアの内誰かが死んだ場合に方針を考える]
[思考4:グングニルとレヴァンテインは切り札として隠しておく]
[思考5:なるべく早くF-4に向かい、チーム魔法少女(♂)と合流]
[思考6:ブラムスに対してアスカが有効か試す(?)]
[思考7:レザードを警戒]
[思考8:可能なら『エターナルソード』をボーマンとレザードの荷物から探す]
[備考1:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

【現在位置:E-3南部の街道沿い】

308 ◆bYERsdX5HA:2015/02/01(日) 23:07:59 ID:evtmR2B2

【エルネスト・レヴィード】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:縄(間に合わせの鞭として使用)、シウススペシャル@SO1、ダークウィップ@SO2、自転車@現実世界]
[道具:ウッドシールド@SO2、魔杖サターンアイズ@SO3、煙草(ワイルドセブン)@BR、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:仲間と合流]
[思考2:炎のモンスターを警戒]
[思考3:ブラムスを取り引き相手として信用]
[思考4:ボーマンを信頼。レザードに警戒心と嫌悪感]
[思考5:なるべく早くF-4に向かい、チーム魔法少女(♂)と合流]
[備考1:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

【現在位置:E-3南部の街道から少し森へ入った所で周囲を警戒中】

【残り15人+α】

309名無しのスフィア社社員:2016/02/08(月) 21:09:24 ID:lLqexHyE
>>306 ◆bYERsdX5HA氏
大変申し訳ありません。1年も経った今こちらの書き込みに気づきました……。
修正問題ないかと思われます! 収録しておきます。

310名無しのスフィア社社員:2016/02/08(月) 21:11:54 ID:lLqexHyE
一応あげ

311<エクスキューショナーが発動しました>:<エクスキューショナーが発動しました>
<エクスキューショナーが発動しました>

312<エクスキューショナーが発動しました>:<エクスキューショナーが発動しました>
<エクスキューショナーが発動しました>

313<エクスキューショナーが発動しました>:<エクスキューショナーが発動しました>
<エクスキューショナーが発動しました>

314<エクスキューショナーが発動しました>:<エクスキューショナーが発動しました>
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315<エクスキューショナーが発動しました>:<エクスキューショナーが発動しました>
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