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修正作品&試験投下スレ

101もしも願いが叶うなら ◆Zp1p5F0JNw:2008/02/29(金) 22:34:00 ID:QcFZTHrE


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「う、ううん…」
体が痛い。頭の中が朦朧としている。
だがこうして意識を保っているという事は、僕は無事なのだろうか?
「目が覚めた?」
マリアさんの声がする。
そうか。マリアさん、無事だったのか。
僕もこうして生きているって事は、あの男から逃げることが出来たのか…。

痛む頭を抑えながらクレスは起き上がった。
どうやら森の中のようだ。あの男に襲われた時、最後に力を振り絞って空間翔転移を放ったのは覚えているのだが…。
その後の記憶は全く無い。
既に周囲は暗くなり始めている。随分長い時間気を失っていたようだ。
「マリアさん、大丈夫でしたか?」
近くにいたマリアに話しかける。
「ええ、私は大丈夫。クレス君の方が遙かに重傷よ。自分の体を心配しなさい」
「あ、すいません」
「別に謝る事じゃないんだけど」
マリアはそう言うが、クレスは歯痒い思いだった。
ミントの死に動揺して、マリアを危険な目に合わせて。
結局襲ってきたあの男を倒すことも叶わず、離脱できたのはいいがここまでずっと気を失っていたなんて…。
(情けないな…)
自分は何をやっているのだろう。何がアルベイン流剣術師範代だ。何が時空剣士だ。
女性一人も、愛する人も守れずに。
「クレス君」
俯くクレスにマリアが話しかける。
「あまり自分を責めるのは止めなさい。少なくとも、私は貴方に命を助けられたわ。貴方もまだ生きている以上、出来ることがある筈よ。
今は落ち込んでる暇なんて無いわ。後悔するのはルシファーを倒してからにしなさい」
ピシャリとそう言い切るマリア。
クレスは無意識の内に思わず「は、はい」と返事をしてしまった。
どうもこの人には逆らえない。彼女が自分の母親と同じ名前である事も原因かもしれないが。
「ところで…僕はどの位気を失っていたんですか?もう結構遅い時間のようなんですけど…」
「大体4時間程度かしら?クレス君が目を覚ます少し前に二回目の放送があったから」
「放送が…!?」
クレスの顔に動揺の色が浮かぶ。
また誰か仲間の名前が呼ばれたのではないか。そう考えると気が気でない。
「安心して。クレス君の仲間の名前は呼ばれていないわ」
そんなクレスの心情を察したのか、マリアはそう前置きした。
そしてこれまでの経緯…自分達が転移した後、ボーマンという薬剤師に助けられた事などを話した後、放送内容を語った。


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