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日本大陸を考察・ネタスレ その152

1トゥ!ヘァ!:2019/06/12(水) 20:31:43 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
日本大陸のSSや考察・ネタを書き込むスレです。
スレが荒れる事のないように喧嘩や煽り合いは厳禁です。
みんなで仲良く日本大陸世界を楽しみましょう。

尚、このスレは憂鬱本編とは無関係という事を前提としてearth氏の許可が下りています。
憂鬱本編に関係するネタを書くときは本編の設定を遵守し、細心の注意を払いましょう。
各職人様の作品や、スレで語られた内容設定の数だけ世界線が存在しており、皆それぞれ日本大陸です。
設定に関して疑問に思う処などがあれば職人様や住人の皆様に質問し、大いに議論しましょう。

投稿する作品の設定は下記の説明にある日本大陸の基本ルールを遵守していれば、どのようなネタでも自由です。
また既存のアニメーション作品、ゲーム作品等の創作物とクロスを取り扱ったネタについては
下記の日本大陸クロスネタスレご利用してください。
日本大陸の設定は日本大陸スレ及び日本大陸クロスネタスレのみの設定であり、他スレへの持ち出しは厳禁です。


【書き込みにあたっての注意】――日本大陸世界の公式想定まとめ(wikiより転載)
0――【日本大陸の民族や資源に関して】
・日本大陸の主要民族については史実同様に日本民族というほぼ単一民族で構成されているものとする。
・日本大陸は、豊富な資源に恵まれているものとする。

1――【歴史的事実に関して】
・日本大陸世界は「基本的な歴史的事実において」史実世界と共通するものとする。
・「基本的な歴史的事実」は、歴史年表に記される出来事の名称および結果である。
 その影響は日本大陸本土周辺において厳密に守られるべきであり、その外縁や海外における出来事はこの目的を達するためにある程度の改変を可とする。
・上記の「基本的な歴史的事実」以外、たとえば歴史的人物の来歴や出来事の経過については、「基本的な歴史的事実」例えば「関ヶ原の戦いにおいて徳川氏が勝利する」といった事象を妨げない限りにおいて、日本大陸世界の地理・自然・人物その他の状況を勘案した上で自由な想定を可とする。
 ただし、歴史的重要人物の生死や重要行動については慎重な想定を要する。
・日本大陸本土周辺における「基本的な歴史的事実」を達成するための想定は、自然科学的に妥当な理論および手段方法をとり、かつ社会科学的にも可能な限り妥当な想定をもって行うものとする。
・日本大陸世界における「基本的な歴史的事実」は、幕末前後から転生者たちによる干渉が大規模化し最終的に「明治維新成立」を目的にと改変を可とする。
 史実や憂鬱世界とは違った明治維新となる可能性が高いだろう。
・明治維新以後については本編同様、自由な想定を行うものとする。

2――【夢幻会に関して】
・例外を除いて転生者が転生する人物の条件は、基本的に憂鬱世界の条件と変わらないものとする。
・大陸日本の人口増大に比例するように転生者の規模も増大するものとする。
・上記の理由により再転生者だけにこだわらず、史実世界や憂鬱世界からの一回目の転生者も存在するものとする。
・最初の日本大陸ネタで転生者出現の時期があいまいな事とアヘン戦争で改革の機運が高まったという記述を根拠に憂鬱世界からの再転生者および史実・憂鬱世界からの1回目の転生者が登場し始める年代は、転生する史実の人物の明治維新以後の生存を条件として19世紀初頭からとする。
(例として天保の改革の時代に転生者が鳥居耀蔵に転生しているものとする。)
・また上記の条件に史実で他殺や自害などで死亡した人物で生きていたら明治維新まで生存できる可能性のある人物も含まれるものとする(例・井伊直弼など)。

3――【自然環境に関して】
・自然および地理的な想定は、自然科学上妥当なものとする。
・架空の生物種や架空の地理的特徴は史実世界に存在する、あるいは存在したものをもとにする。
・想定に際しては「地球史的な出来事」を勘案し、たとえば恐竜が進化した知的生命体が地球の覇者となるような大規模改変はこれを避けること。
・日本大陸本土およびその周辺環境については、「面積が10倍程度であり、『北海道・本州・四国・九州および付属諸諸島』により構成され、
 気候においては史実と大きな違いはなく、火山性の山岳地帯を有し、史実同様大規模な海流によってほどよくユーラシア大陸から隔絶されつつも繋がりは失っていない」もの、
 すなわち史実と類似したものとする。
・面積広大化に伴う各地の緯度変化などの自然科学的に避け得ない事象に関しては上記に優先する。
・以上を順守する限りにおいて、想定は自由である。

97トゥ!ヘァ!:2019/06/20(木) 18:00:56 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

ロシアもアメリカもあっさり片づけられましたね。
まあ(技術差考えると)そうなるな…

98名無しさん:2019/06/20(木) 18:11:52 HOST:i210-164-165-239.s42.a038.ap.plala.or.jp
>>95
戦後アメリカは極端な平和主義運動が起こったとなってるけど国是でもあるマニフェストデスティニーが
よりによって有色人種に真正面から粉砕されたんだからそら国内は混乱するし荒れもするわなぁ…

99ホワイトベアー:2019/06/20(木) 19:17:59 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
2トンの積載量の爆撃機ってB-18レベルの戦間期型爆撃機じゃないですかヤッダー。そんなのが日露戦争の時代に出てきたら相手が勝てるわけがないんだよなぁ

100700:2019/06/20(木) 21:39:30 HOST:KD119105029058.ppp-bb.dion.ne.jp
参考までに史実の航空機によるドーバー海峡横断は1909年7月です。
時代が違いすぎるにもほどがある。
#映画「素晴らしきヒコーキ野郎」の設定が1910年。

当時の飛行機と言えばその程度の性能だと思えば間違いないです。

101ハニワ一号:2019/06/20(木) 22:06:46 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
日墨世界でも1905年には爆撃機や戦車が実戦に投入されましたねw
この敗戦でアメリカは極端な平和主義運動によって引きこもりになりそうだな。
ロシアがドイツ、イタリアと三国同盟という事は世界大戦でドイツは全力でフランスを殴れるという事では・・・。

102名無しさん:2019/06/20(木) 22:23:06 HOST:i210-164-167-110.s42.a038.ap.plala.or.jp
これ日墨がB-17やB-25相当の機体を開発したら片道攻撃という条件がつくけど
ワシントンDCも爆撃圏に入るからアメリカにとっては悪夢だろうな

103名無しさん:2019/06/21(金) 12:56:01 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>92
南洋諸島は米西戦争が無いのでスペイン領です。
ニューギニアとかビスマーク諸島はドイツ領です。

そういや、キューバとプエルトリコどうしよう…
>>95
アメリカ「死ぬ、色々な意味で色んなものが死ぬ。もう、引きこもる」
ドイツ「有色人種に負けたぐらいで引きこもりになってやがるwwクソザコメンタルwwでも新兵器の開発は進めておこう」
ロシア(何も言えない)
イギリス(これで北米の安定化は成った。ブリテン大勝利)
フランス(ブリュネとシャノワーヌ言う通りだったな。とりあえず、戦訓の解析と日本への留学生の派遣。あ、あとアメリカの人材もヘッドハンティングしなきゃ)
>>97
まあ、当たり前ですね。
>>98
南北戦争未経験のアメリカで、第一次大戦レベルで人がバタバタ死ねばねぇ。
>>99
一応、ツェッペリンシュターケンのエンジン出力強化版を想定しています。
というか第一次大戦でB-50飛ばす予定の人の言うことですか?w
こっちはせいぜいB17ぐらいなのに…
>>101
このせいで日墨世界第一次大戦は初手から戦車や航空機がいます。数はそこまでではないですが

再度、アメリカの出番があるかは…微妙ですね。
フランスはイギリスとオーストリアが同盟国ですから、なんとかなるでしょう。
>>102
防空にかなり力を入れることになるでしょうね。アメリカのトラウマみたいなものになりますので

104トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/21(金) 13:31:17 HOST:sp1-72-8-51.msc.spmode.ne.jp
>>103
キューバに関しては米西戦争がないのならスペイン領のままかもしれませんね。

プエルトリコについても米西戦争がないのならスペイン領のままかと。

ただ激しい独立闘争が米西戦争以前から続いていたので自力で独立を勝ち取っている可能性もありますね。

105700:2019/06/21(金) 17:20:06 HOST:KD119105029058.ppp-bb.dion.ne.jp
>>ツェッペリンシュターケン
そういえばこいつらも爆弾を2t積めましたね。
でR.XIVaで航続距離1300km。
エンジン強化の分ペイロード増やして航続距離を維持できるとしたら、
この時点でルイジアナからワシントンDC片道攻撃できるんだな。
フロリダからだともう少し余裕が出来るから、デラウェア沖に潜水艦隊を並べてDC直撃後乗員回収コースか。

>>キューバ
米西戦争によるアメリカの介入が無ければスペイン領かもしれないけど、経済的にはアメリカ或いはメキシコの属国と化しているでしょうね。
ルイジアナとフロリダを貰うついでにアメリカが持っている経済利権も完全に日墨に譲らせて、その上でスペインからの領土の買取交渉を行うか、
表札はスペイン領だけど実質日墨領とするか。
#フィリピンも似たような状況ではあるんだよな。

106トゥ!ヘァ!:2019/06/21(金) 17:22:54 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
キューバに関しては当時の統治政府は反政府運動に手を焼きまくって予算がすっからかんになっていたらしいですしね。
スペインとの交渉次第では金を積めばメキシコが買い取れる可能性はあるかと。

107ホワイトベアー:2019/06/21(金) 19:38:35 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>103
>>ツェッペリンシュターケン
史実でゴーダG.Ⅳと一緒にロンドンに爆弾を落としたドイツ製の爆撃機ですか。史実ではロンドン爆撃には爆弾を1tしか積んでいなかったらしいですが、こちらではエンジンが強化されてそれも改善しているとか、アメリカ涙目ってレベルではないな

108名無しさん:2019/06/21(金) 20:57:04 HOST:i210-164-164-60.s42.a038.ap.plala.or.jp
この世界の米海軍は領土が太平洋に面してないのと対墨で陸空軍が優先になるんで
多くても史実の半分、少なければ1/3〜1/4くらいの規模になりそうだな

109トゥ!ヘァ!:2019/06/21(金) 20:58:13 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
大西洋とメキシコ湾だけ警戒していればいいですからね。

110ham ◆sneo5SWWRw:2019/06/21(金) 21:14:32 HOST:dw49-106-188-15.m-zone.jp
>>99
航空機の時点で無理ゲーのような・・・

111蓬莱人形:2019/06/21(金) 21:25:47 HOST:baidcd023ef.bai.ne.jp
日本での時間犯罪が無ければライト兄弟の初飛行が1903年すからなあ。

112ハニワ一号:2019/06/21(金) 22:01:43 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
>>108
海兵隊に回す予算があるのなら艦隊整備や陸軍や空軍に回せってなって海兵隊消滅してそうだな。

113名無しさん:2019/06/22(土) 01:34:13 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>105
ツェッペリンシュターケンに関してはホワイトベアー氏の日米ルート見てたら感覚がおかしくなってきて、
「いっそのこと史実で活躍の場がなかった92式重爆(のデチューン版)を出して…」とか考えてたら、こいつの存在を思い出した次第です。
>スペイン植民地
いちおう、カリブ海植民地以外はスペイン統治継続を考えていましたが、日墨による経済的支配は普通にありそうだから困る。
まあ、白人系の数が足りないんで、遅かれ早かれフィリピン人の進出は進みそうです。
スペインの植民地政策を考えるとFFRみたく白人入植者による同化政策というのも有りそうですが
ただ、フィリピンに関してはスールー王国とかもあるからなあ。
>>106
キューバに関してはそんなにひどかったんですか
>>107
爆撃されたアメリカも涙目ですが、空挺部隊による司令部強襲とか言う異次元の攻撃食らったロシアも相当ですよ。

あ、本編で書き忘れたんで暴露しときますと、日本軍の小銃は基本的にはモンドラゴンM1894を半自動化した史実M1908相当の30年式小銃(メキシコ名モンドラゴン=アリサカM1897)ですが、
この空挺部隊のみフルオート化した35年式小銃(メキシコ名モンドラゴン=ナンブM1902、海軍のみの採用ではないため海軍銃ではない)を装備している、と設定しています。
…と、ここまで書いて思ったのですが、これって38式歩兵銃が消滅してしまうのでは(汗
>>108
日墨海軍になすすべも無くすり潰されたんで、評判はガタ落ちです>米海軍
まあ、アルバコアを心の支えとしつつ、潜水艦隊と陸軍支援用モニターでなんとかやっていくしかないですね。もしかしたら、フランスを叩き出されたジューヌエコールな一派も合流するかも。
なお、20年代になるとミッチェル大佐がアップを始めて…
>>112
海兵隊消滅の可能性はかなり高そうですね。
陸軍送りになるのか、史実日本の海軍陸戦隊みたくなるのか

114700:2019/06/22(土) 10:28:09 HOST:KD119105029058.ppp-bb.dion.ne.jp
そうか、アルバコアが武勲艦中の武勲艦になっちゃうか。
ニミッツ以外にもアナポリスの成績上位者がごっそり潜水艦系に異動してそう。
例えば史実ではキングがマッカーサー兄と入れ違いでアナポリスに入学していますし、恐らく日露戦争の頃に少尉任官ですね。
海軍内のサイレントサービスの発言権が大きくなりそう。
#声の大きいサイレントサービスとはこれ如何に。(その前に戦死している可能性があるか)

海兵隊は議会が引きこもりモードになったらさっさと廃止されそうですね。
海兵隊賛歌に歌われた栄光の場所も半分になってるしなぁ。
#元々陸軍は海兵隊を予算上目の敵にしているし、海軍は艦内での指揮系統の問題を抱えているし、援護しないだろうな。

115ホワイトベアー:2019/06/22(土) 15:14:29 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>113
半自動小銃ってことは、小銃に関しては私の世界戦より恵まれていますね(←史実ブローニングM1918自動小銃をモデルとして日本で開発された八七式自動小銃も採用してはいるが、いまだに史実三八式歩兵銃を基に7.62mm口径として再設計してできた七六式小銃(1876年採用)が主力小銃である)

116ホワイトベアー:2019/06/22(土) 15:15:42 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
少し話はそれますが、日米枢軸ルートの新作ができたので今日の16時か17時頃に投稿したいと考えています。

117ホワイトベアー:2019/06/22(土) 16:45:03 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
それでは投稿させていただきます

118ホワイトベアー:2019/06/22(土) 16:46:14 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日米枢軸ルート 二十話

1905年4月、フランス政府は奉天会戦でのロシア軍の歴史的大敗を知ると、これ以上ロシアの軍事力が低下し、ドイツへの圧力が減ることや、第一次モロッコ問題で現状対立しているドイツが日米へと接近する事を恐れ、両陣営に対して講和会議の開催を提案する。

この動きを察知したイギリスは、ドイツの影響力拡大を警戒していたためフランスを支持、日米とフランスの交渉を仲介するなどの支援を行う。しかし、奉天会戦での敗北で戦費の調達もままならず、革命や第一次モロッコ問題で内憂外患の状況に陥っていたロシアは、この仲介を拒絶こそしなかったが、現状での講和はニコライ二世などの面子の問題から快く思っておらず、日米両国はロシア側が受諾したあとならともかく、こちらから先に受諾する事はないと拒絶していたのだ。

その為、フランスは駐露大使にあらゆる手段を使ってでもニコライ二世の説得しろと厳命、フランス側からの出資の縮小すらにおわせた交渉についにニコライ二世は折れ、1905年5月12日、フランスからの講和会議開催の提案を受諾する。これを受けた日米両国は5月14日にこの打診を受諾する。

この動きはある一国を除いた欧州各国から評価されることになるが、ある一国ことドイツは戦争によってロシアが疲弊することやモロッコ問題での交渉を有利にするためにロシアの目が極東に向いていてほしいなどの思惑もあって、この動きをよく思ってはいなかった。その為、裏では日米への支援を打診したり、ロシアに武器を輸出するし戦争を継続させようとするなど暗躍をしていく。

とは言っても彼らもさすがに表だってこんな行動をとるほどバカではなく、ロシア革命が過去のフランス革命で様な影響おきないようにと表向きは彼らもこの動きに賛同を示していた。

今回の講和会議においてロシア側の全権代表として選ばれたのは元大蔵相であったセルゲイ・ウィッテが選ばれることになった。彼は当時56歳で身長180センチメートルを越す大男で、戦争前には財政面から日米との会戦に反対していた人物であり、その為、戦争中は政治中枢から遠ざけられていた。そのこともあってロシアでは彼が全権として最適任であると一致していたが、ニコライ二世が彼を嫌っており、これを受けたウラジーミル・ラムスドルフロシア外相は別の人物を候補としてあげたが、それらの人物は皆この推薦を辞退したため、結果としてウィッテ氏が全権代表として任命された。しかし、彼を任命する際にニコライ二世は「一にぎりの土地も日米に与えてはいけない。その為なら多少の賠償金の支払いもやむ無し」という厳命を受けており、彼はこれからの交渉で苦しい立場におかれることになる。

119ホワイトベアー:2019/06/22(土) 16:46:44 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
対する日米であるが、日本は全権代表として最後までロシアとの戦争に反対していた伊藤博文外相に任されることになり、彼自身もこれを受け入れるとすんなり決まり、アメリカでも国務長官であるジョン・ヘイが任命されることになった。

この時、アメリカ国内ではマスメディアが国民の期待を煽り、それまでの勝利や日米連合(特に同盟国である日本)の圧倒的な軍事力によってアメリカ国民もまた戦勝国気分に酔っていた。

特にマスメディアの煽りはその内容を抜粋してオブラートに包むと「バイカル湖より東の割譲」、「賠償金600億ドル以上」、「ロシアの市場解放」の三つが講和の条件だという日米両国首脳部記者や編集者の正気を疑うようなものもあり、それを真に受ける人間が少なくない数いた。

また、実際に日本国内にはいまだに24個師団以上の戦力が待機していたことや、アメリカでも新たに志願して入隊した若者達を中心として編成された新設師団の戦力化が順調に進んでいるなど日米両国ともにいまだに戦争を継続するだけの余裕を持っていたことが余計に事態を悪化させ、国民の期待をより煽ることになっていた。

しかし、両国政府としてはすでにこの戦争で140万ほどの兵力を満州に送り込み、戦費として両国あわせて365億ドル(現在(史実)の価値で3兆6,500億円)ほどに達していたことから、多少の譲歩も行っても講和をしたいと考えており、連合国、特にアメリカ合衆国では政府の考えと国民の期待に大きな隔たりができることになる。

ロシア全権代表であるウィッテは5月26日、ペテルブルグを出発、客船と鉄道を用いて6月12日に講和会議開かれるマルセイユに到着する。彼はロシアを出発する前から日米の要求が過酷なものになると予想しており、欧州各国の世論を味方にして少しでも条件を緩和させようと、マルセイユに到着するや否やただちに記者会見を試み、ジャーナリストに対しては愛想良く対応して、洗練された話術とユーモアによりフランスを含めた欧州各国の世論を味方につけようとしていった。

彼は欧州各国も決して日米の強大化を望んでいないとも考えており、彼らの要求がいかに厳しい内容かを強調すれば、欧州各国の国民がロシアに同情的になると考えており、そして、その考えは正しかった。

無論、日米もメディア戦略はしっかりとたてており、ウィッテの戦略に対抗して伊藤博文外相やジョン・ヘイ国務長官も記者会見を実施し、ロシア人やロシア政府、軍が満州で清国人にどのような事をしてきていたなどを写真や映像を使って公開し、ロシアへの印象を悪化さようとしていた。さらに、諜報機関を使っての世論操作も行うなど、ロシア側への対抗策を行っていた。また、交渉の内容も積極的にマスメディアに公開していくなど、両陣営がマスメディアの重要性を認識して積極的にマスメディアを使って交渉を有利に進めようとしていた。

120ホワイトベアー:2019/06/22(土) 16:47:52 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
肝心の講和会議であるが、公式会議はサン・ジャン要塞を会場として開かれることになった。

講和会議の第一回本会議は7月19日に開かれることになり、その冒頭において日米側は自らの講和条件を提出した。その内容は以下のとおりである。

1.ロシア軍の全ての清国領からの軍備の撤退と占領した清国領の返還。

2.日露両国は、清国が満州の商工業発達のため、列国に共通する一般的な措置の執行にあたり、これを阻害しない。

3.日露両国は、清国が満州の商工業発達のため、列国に共通する一般的な措置の執行にあたり、これを阻害しないことを互いに約束する。

4.ハルビン・旅順間・満州横貫鉄道(東清鉄道本線)とその支線およびこれに附属する一切の権益・財産、鉄道に所属する炭坑をロシアより清国に移転交附する

5.日米両国が指定した金額の賠償金の支払し。なお、支払う時期、方法は別途協議すること。

6.ロシアは極東方面において日米の同意なしに陸海軍力を増強しないこと。

7.ロシアは日米が指定した領土を現地の財産とともに割譲すること。なお、民間人財産についての補償は別途協議すること。

8.ロシア側の市場を日米両国に無条件で開放すること

無論、これは初期案に過ぎず、あくまでもロシア側への軽いジョブ程度に過ぎなかった。ロシア側もその事を理解しており、1、2、3、4の要求は受諾する、もしくはおおよその内容は受け入れ、7に関しては「金額については交渉する必要があるが、ある程度の支金額なら払う準備もある」と表明する。しかし、5、6、8については明確に拒絶した。

7月28日に開かれ第3回本会議では、賠償金の具体的金額と支払い方法、支払い期限についての交渉が行われるが、交渉は一向に進まなかった。これを受けた日本はフランス首相のルーヴィエ首相に援助を求める。ルーヴィエ首相も一刻も早く講和を成功させたかったこともあって、この要請を受諾、ニコライ二世に善処を求める親電を送った。これを受けて交渉は進展、第4回本会議において日米の領土の割譲要求の撤退を条件に日米の戦費をロシアが補填するという相互の妥協案が成立した。

また、市場解放については条約にて、ロシア帝国政府は日米の商業活動を尊重するという一文を条約に挿入することで妥結、8月11日に開かれた第8回目の本会議において、ようやく事実上の講和が成立する。この講和の内容をウィッテより知らされたニコライ二世は激しく落胆し、1日部屋に籠ることになるが、翌日にはウィッテの決断を受け入れる。

そして、8月30日に休戦協定が成立、翌月の9月11日にロシアが、12日に日米がこの条約に批准した。

この講和はフランスやイギリスをはじめとした欧州各国の新聞も、三ヵ国は国益よりも平和を重視していると人道国家と称賛し、三ヵ国に喝采を送ることになるが、しかし、日米の国民は連戦連勝の軍事的成果にかかわらず、賠償金が当初の(マスコミの)予想より少ないことや、領土の割譲が得られていないことから大なり小なり不満を抱えることになり、アメリカではワシントンD.Cをはじめとした全米各地で講和反対のデモや集会がおきることになる。 そして、9月5日にワシントンD.Cでおきていた講和反対デモの参加者が暴徒化、講和に賛成していたワシントン・ポストが襲撃され、それとほぼ時を同じくしてアメリカ合衆国国務省が銃器で武装した暴徒に襲撃される。これを契機としてワシントンD.Cの行政委員会委員長は州兵を動員しての暴徒鎮圧を命令、これを実施しようと試みるが、暴徒達によって撃退されてしまう。これを受けた行政委員会委員長は連邦政府にこれ以上治安を維持することは不可能と報告する。これを受けた連邦政府は連邦軍による鎮圧を命令する事態にまで陥ってしまう。連邦軍が到着するし、鎮圧を実施するとようやく暴動を納めることに成功する。

しかし、暴動の終息後も国内の反発は収まらず、条約の批准および上院の通過を確認するとセオドア・ルーズベルト大統領が責任を取るために大統領職を辞任し、後任としてチャールズ・ウォレン・フェアバンクス副大統領を大統領に昇格させることで事態の終息をはかった。

こうした、混乱こそあったものの条約は無事に成立し、ようやく日米露と言う戦争は無事に終結した。

121ホワイトベアー:2019/06/22(土) 16:49:10 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
あとがき
これにて日米枢軸ルートの満州戦争は終了です。当初は旅順要塞に籠るロシア軍を要塞ごと粉砕☆玉砕☆大喝采したり、バルチック艦隊死す!!次回デュエル、スタンバイしたりしたかったけど自分流に考察していった結果、《そもそも旅順がロシアの手に入るわけないだろJK》とか、《この状況でバルチック艦隊派遣するわけがないんだよなぁ》と言う状態に陥り、本来なら日露戦争での目玉とも言えるカイセンがおきないと言う状況に陥り、盛り上がり的にどうなる事かと思いましたが、なんとか終える事ができました。

次回は満州戦争の番外編か戦間期編を書こうと考えています。wikiへの転載はOKです。

以下、もしかしたら番外編で書くかも知れない裏設定

今回の戦争では日本の帝国大学に留学してい たフランクリン・ルーズベルトは日系二世の親友と一緒に兵士として従軍、遼陽会戦では第一海兵師団とともに首山堡攻略に参加しており、某硫黄島の星条旗よろしく首山堡陣地右側に位置する北大山山頂に星条旗を掲げている。そして、その写真がマスコミを通してアメリカや日本はもちろん世界中に広まっている。

優秀な士官候補として特例の日本帝国海軍士官学校からの招待を受け、日本帝国海軍士官学校に留学し、留学時に知り合った日本人女性と恋愛結婚したアーネスト・キングと言うアメリカ海軍の士官はアメリカ初の超弩級戦艦であるフロリダ(日本製)の乗組員としてこの戦争に参加していた。

122New:2019/06/22(土) 17:14:29 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙航空機と日本海海戦なかったせいで艦隊決戦狂いは史実よりかはマシになるな。
アメリカは暴動・・・日本だと日比谷焼き討ちかクー画策でも起きそうだな

123トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/22(土) 22:14:20 HOST:sp1-75-1-171.msc.spmode.ne.jp
乙です

アメリカも苦労してますねぇ…

バルチック艦隊は生き残ったというか温存されたそうで。
これは第一次大戦の時に活躍…できるかなぁ(後継艦用意できるかという意味で)

そして何気なくルーズベルトとキングが凄い経歴にw

124名無しさん:2019/06/22(土) 23:21:58 HOST:i210-164-166-43.s42.a038.ap.plala.or.jp
アメリカは世論がヒートアップしてるだけだからまだマシではあるかな
時間を置いたら冷めるし満州への投資が本格化して景気が良くなれば忘れるでしょ
日本は戦争中に軍内部の粛清をやったことで禍根が残ったからなぁ…

125ハニワ一号:2019/06/23(日) 13:13:07 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です
首都のワシントンD.Cで講和反対の暴動が発生する程に米国内の反発が凄いですね。
しかし日米の領土の割譲要求の撤退を条件に日米の戦費をロシアが補填するらしいが365億ドル(現在(史実)の価値で3兆6,500億円)以上の戦費をロシアは全額補填出来るんだろうか。
領土を割譲した方がマシだった展開になりそうな気が。

126名無しさん:2019/06/23(日) 19:21:27 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>114
キングかぁ…さらっと戦死したことにしたいな…でも優秀だから困る。
サイレントサービスになれなければ、対地支援艦隊送りですね。
>>115
あ、そうなんですか
まあ、BARは自動小銃とは言えないですからね。
とはいえ、やはり日米ルートと戦ったら日墨の完敗でしょうね。

そして、日米ルート乙です。やはり、私の駄文と違い丁寧ですね。
アメリカは大荒れですね。日本もどうなるやら
テディはこちらでも辞めましたか、まあ日墨ルートほど不名誉ではないですが
そして、FDRとキングが凄い事になってるw
ところで日米ルートだとどういう理由で弩級と呼称しているんでしたっけ?

127ホワイトベアー:2019/06/24(月) 00:14:37 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>122
日本は比較的穏やかに条約への署名ができました。と言うのも、マスメディアは日清戦争までのゴタゴタから徹底的にしぼったので扇動報道はできませんし、さらに暴動をおこそうと画策していた人間達も別件で逮捕されたり、自殺したりしてましたから。

軍部の方は強硬派はみな監視されており、現状では動きませんでした(反発が無いわけではない)

>>123
できないです(無慈悲)。いくら賠償金が低利息(無利息にはされていない)分割払いでも、国内の建て直しや陸軍の再建にも予算を回さなきゃならなかったので、海軍にそこまで予算は与えられませんでした。

けれど、人的資源が史実より残ったのでドイツに一定の脅威はあたえられるかも・・・

ルーズベルトはこの戦争でアメリカでも有数の反露主義者となり、それが転じて反共産主義者へとなっていくとことなります。そして、日本軍とともに戦った事から日本の頼もしさと共に日本に頼りすぎる危険性も感じており、日本と並んで歩んでいける様にアメリカを改革するべく、大学卒業後は英雄としての名声を利用して政界へと進出していきます。

キングの方は史実よりも性格が穏やかになり、海軍でも有数の愛妻家にして親日派として知られることになります。まあ、史実と変わらず使えないヤツはスパッと切り捨てますが。ルーズベルトとは後に知り合うことになり、場所は違えど共に満州戦争を戦ったことから意気投合し、長い付き合いへとなっていきました。

>>124
まあ、アメリカの方は多少時間をおいて国民が冷静になれば収まる問題ですからまだいいですが、陸軍の方は旧幕府派(陸軍内の夢幻会もここに所属している)の次に大きい派閥を粛清したこともあって大きな禍根を残していますからね。しかも大きな派閥であったため全員の粛清ができたわけでもなく、現役部隊や参謀本部はもちろん教育機関などにも少なくない数の旧山縣派が残っている始末です。

>>125
>>首都のワシントンD.Cで講和反対の暴動が発生する程に米国内の反発が凄いですね。

今までマスコミがさんざん威勢のいい記事を書きまくって煽りまくっていましたからね。それだけ国民の期待も大きくなり、それによって実際に結ばれた条約内容とのギャップから爆発しちゃいました。

>>戦費をロシアは全額補填出来るんだろうか。
領土を割譲した方がマシだった展開になりそうな気が。

まあ、彼らも低利息での長期分割払いと言う実質的には(敗北レベルと比べると)軽い内容に落ち着いたのでこの内容で妥結しました。

領土を割譲しなかったのは列強としての
プライドと極東における重要拠点を失うのは後々まずいと言う長期的な判断の結果ですね(日米の要求を飲んだら最低でも日本海・太平洋へのアクセスが物理的に難しくなる)。

>>126
いえいえ、それほどでもないです。それに日墨ルートも丁寧に書かれており、楽しみにしています。

>>BAR
日米両軍においては主力小銃の座こそ逃しましたが、長年に渡り分隊支援火器として運用されることになりますね。

>>テディ
テディは10年後位には(一部から)自らの保身より国益を優先した偉大な大統領と呼ばれることになりますから、そこで名声も回復するでしょう。

>>弩級
日米枢軸ルートでははじめの弩級戦艦が扶桑級(2代目)であったことから弩級がJapanese Class、超弩級がSuper Japanese Classと呼称されています。ちなみに日本ではこの括りは存在せずただ戦艦と表記されています。

弩級、超弩級はわかりやすさ優先で書いたもので、日米枢軸ルートで呼称されている訳ではないです。

誤解を招いてしまって申し訳ありません。

128名無しさん:2019/06/24(月) 07:38:56 HOST:i114-190-119-135.s42.a038.ap.plala.or.jp
ロシア帝国はいざとなったら政府が皇室から借金をするという最後の手段が残ってるから
みっともないってレベルじゃないから余程のことがない限りはやらないだろうけど

129名無しさん:2019/06/24(月) 13:59:28 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>127
BARは個人的に小銃ではなく軽機だと思ってます。

なるほど、弩級はわかりやすくするためですか、扶桑から取ってJ級というのはyukikaze氏もしておられましたが、日本の異称はいっぱいあるからなぁ…w

ところ日墨ルートを透過させていただきますね。

130名無しさん:2019/06/24(月) 14:09:17 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
日墨ルート
日露戦争が日墨の勝利に終わったあと、各国は大きな混乱に見舞われた。比較的被害が少なかったのは、日本との関係が長かったイギリスとオランダ、一部軍人からの意見により皇帝ナポレオン4世自らが日本支援を明言したフランスぐらいだった。
イギリスでは特にフロリダ海峡海戦で米艦隊を打ち破る原動力となった富士級戦艦(Fujiから取ってF級、または二番艦の八島からとってY級とも)を超える戦艦の建造に躍起になっていた。
その為、英海軍はフィッシャー提督を中心に新鋭艦を多数揃えようとしたのだが、これが後に人民予算問題という英議会内での大論争を引き起こすことになる。
オランダでは、日本が自国植民地の東インドに攻め込まないように探りを入れるのに必死だった。東インド失陥はオランダの滅亡を意味するようなものであるからだ(もっとも日本側にその意志は微塵もなかった)。
フランスでは従来それほど盛んでもなかった日本との人的交流を密にした。日本における知名度で伝統的に関係の深い英蘭にどうしても水を開けられている(じつは経済的にはスエズ運河会社の共同運営などそれほどでもなかったが、一般国民の間での関心は低かった)現状を鑑み、文化面での交流を軸にした文化外交に力を入れた。
そして、もう一つ力を入れられたのがフランス軍からの留学生の派遣だった。フランス国内ではナポレオン4世即位時の騒乱(注1)を武力で鎮圧した事からフランス軍の軍備拡張には批判的な側面があり、更なる軍の効率化を図る為に日露戦争の戦訓が重視されていた。
一方で、混乱が大きかったのがロシア、アメリカ、ドイツ、イタリア、ベルギーだった。
ロシアでは第一革命による混乱が未だに尾を引いていた。そのため、経済的復興の為にドイツ資本への市場開放を進めることになる。
アメリカでは、戦後しばらくして1908年の大統領選が行われたが、ルーズベルトの後を継ぐ後継者選びに難航する共和党にかわり、ウィリアム・ジェニングス・ブライアン率いる民主党が圧勝した。また、ユージン・ヴィクター・デプス率いるアメリカ社会党も第3政党の地位を得るなど波乱の選挙となった。
ドイツでは皇帝ヴィルヘルム2世の政策もあり日本に対抗する為と称して艦隊法が成立したが、これをイギリスの派遣への挑戦と見たイギリスとの間で緊張が高まった。
経済的にはロシア、イタリア、ベルギーなどの大口投資先の存在で大いに発展した(注2)。
イタリアでは経済的苦境となった為、こちらでもドイツ資本の参入が進み元々弱体だった経済が更にドイツに依存することになった。
ベルギーでも、日露戦争中のロシア投資が原因で経済的苦境にあったこと、フランス帝国とは対立関係にあったこと(注2)などが原因でドイツとの関係が深まった。

そんな混乱の中で、極東清国で革命が勃発する。それは新たな混乱の始まりだった。

注1 1873年のナポレオン4世の即位時に共和派、王党派、社会主義者が裏で三つ巴の争いを繰り広げながらも、帝政廃止を画策した際に議会に大砲を向けて阻止した事件。
また、同時期に起きたアルジェリアでの騒乱では共和派に与した入植者たちを容赦なく鎮圧すると共に、同時期起こっていたアルジェリア人の反乱に対しては3世時代のアラブ王国政策を引き継ぐことで合意した。
注2史実普仏戦争の賠償金が無かった分それなりに経済的発展は遅かったが、これにより更に発展した。
注3一時期ナポレオン3世がベルギー併合を画策していたことから、その怨恨が帝政存続によって引き継がれていた。

131名無しさん:2019/06/24(月) 14:10:15 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
長くなり過ぎましたね。投下終わりです。次は嶋田さん出します。

132ホワイトベアー:2019/06/24(月) 14:25:06 HOST:om126034118079.18.openmobile.ne.jp
乙です。
やっぱりですが世界情勢はだいぶ混乱していますね。というか安定のバカイザーっぷりに仰天ですよ。太平洋利権が少ないドイツは主力艦隊はどうしても欧州に展開せざるを得ないのに、日本を名目に大艦隊を造り始めるって、それ英国への挑発以外の何者でもないって理解できなかったのかな?

133ホワイトベアー:2019/06/24(月) 14:30:12 HOST:om126034118079.18.openmobile.ne.jp
そして、そちらの弩級相当の言葉は富士級になりましたか。

日本一の山なので、超富士級と言う言葉に対して違和感もないですで、普通に超富士級ラーメンという感じにも使われそうw

134トゥ!ヘァ!:2019/06/24(月) 17:11:50 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

いつものドイツ(安心安定)

欧州は英仏蘭と独伊白おまけの露で大体別れましたね。

第一次大戦はこの面子同士での戦いかな?

次は清で革命ですか。太平天国の乱は過ぎてますし、また別途の混乱ですかね。

135ハニワ一号:2019/06/24(月) 17:47:39 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
フランス軍が大陸日本に留学生を派遣したり露戦争の戦訓が重視されるという事は史実当時のフランス軍の精神主義の体質も日墨ルートのフランス軍では大きく改善されるかな。
ところでハンドルネームがあった方がわかりやすいと思いますが日墨ルートの人さんはハンドルネームを名乗る予定はあるんですか。

136New:2019/06/24(月) 17:55:29 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。アメリカの政界は当分二転三転しそうだな。

137名無しさん:2019/06/25(火) 00:18:57 HOST:i210-164-167-220.s42.a038.ap.plala.or.jp
米墨戦争に続き2回目だからなぁ…
しかも今回は横っ面を殴ろうとしたら逆にカウンターを入れられて
フルボッコにされるという国家の威信が粉々になるような大敗北

138名無しさん:2019/06/25(火) 10:11:15 HOST:KD182251107249.au-net.ne.jp
史実のコンゴでアレさを発揮したベルギー植民地経営の波が清を襲うのだろうか

139名無しさん:2019/06/25(火) 19:22:27 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>132、133
確か史実でもうちの海軍拡張は黄色人種に対抗するためとかいってた気がします>バカイザー
あとは、バカイザー的にはベルギーもイタリアもドイツの傘下みたいなものだし、英露仏(ナポレオン4世の嫁は史実で縁談の話があったヴィクトリア女王の末娘ベアトリス)とは親戚だし、オーストリアは同じ民族だからドイツ主導で欧州連合いけるやん。
と、テンション上げてます…。ドイツ国民的にも科学技術にせよ何にせよ遥かに進んでいるはずのドイツが今までロシアの格下扱いだった反動で、対日十字軍の盟主ドイツという中二病めいた論調がチラホラ…。
>富士級
そう言われると嬉しいです。正直自信がなかったので富士と八島の2案提示したのですが、次回から富士級固定にします。
>>134
WW1はオランダは中立で英仏墺土vs白独伊露と考えています。まあ、今のところはですが
>革命
孫文、宋教仁、袁世凱「辛亥革命を忘れるとは誠に遺憾である。」
>>135
まあ、拙作のフランスは弥次郎氏の日仏ルートのフランスに史実フランスのグダグダを多めに入れて割ったようなものをイメージして作ってますので…
>ハンドルネーム
言われてみれば日墨ネタだけで5話、ビドーの憂鬱で7話、日印ゲートネタで1話投下してるんだなぁ。クロススレにも1つ投下してましたし…まあ、何か考えてみます。
投下と透過をしょっちゅう間違えるので透過の人とか
好きなゲームに出てくる旗の元ネタの詩人からとってカトゥルスとか…うーむ何しようか
>>136
社会党がまさかの第三勢力として浮上しましたからね。
元々進歩系でもなかったくせに進歩面するブライアンは信用できないけど、共和党はごめんだ。という人間が支持層ですね。
>>137
米国人もまさか負けるとは思っていませんでしたかからね。おかげで欧州勢からは舐められっぱなしです。
>>138
ベルギーはともかくドイツは確実に中華にコミットしますね。

140トゥ!ヘァ!:2019/06/25(火) 20:34:34 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
なんで英仏露揃って、今だオーストリアも単独で強国のままなのにドイツ主導で欧州連合なんて組めると思ったんですかねぇ…

141ハニワ一号:2019/06/25(火) 20:52:32 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
なんかトランプの安保破棄発言報道が流れているが大陸化日本の戦力なら自衛もできるし米国が攻撃された場合に大陸化自衛隊が支援できる戦力も十分だろうから義務に変更しても大丈夫そう。

142名無しさん:2019/06/25(火) 21:14:15 HOST:FL1-118-108-57-122.myg.mesh.ad.jp
大陸化日本の場合、逆に安保破棄でフリーハンド与える方がやばそうなんだよなぁ……

143名無しさん:2019/06/25(火) 21:50:28 HOST:i210-164-165-5.s42.a038.ap.plala.or.jp
日米安保破棄ってアメリカが東アジアに持ってる権益を放棄するのと同義だからな
そしてそれを今度は大陸日本が回収して大東亜共栄圏再びと

144トゥ!ヘァ!:2019/06/25(火) 21:52:47 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
リアルのあれもどうせ日本の自衛隊を合法的に外に持ち出して米軍の助けに出来るようにするためのブラフでしょうしのぉ。

145ホワイトベアー:2019/06/25(火) 22:00:33 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>139

146ハニワ一号:2019/06/25(火) 22:05:58 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
>>143
TPPがすでに発効しているから大東亜共栄圏再びの粋組はすでにできているんだよなあ。
日本が大陸化で超大国の国力を持ったからと言っても中国と覇権をかけた貿易戦争をすでに展開している米国にとって大陸化日本を相手に第二戦線を開く余力はないしな。

147ホワイトベアー:2019/06/25(火) 22:10:22 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>139
>>ドイツ主導で欧州連合いけるやん。

なんでイギリス、フランス、ロシアっていう単独で列強足り得る国家が他国に主導権を握らせると考えるのかなぁ。あの国は合理主義に見えるけど、そのじつ、結構なご都合主義的発想で動くよな(史実ドイツを見ながら)

>>141
そんな戯れ言を本当に言ったのなら、議会や経済界、果ては軍関係者や外交関係者から一斉に反発喰らって最悪一期ももたないんじゃないかな

>>145
誤送信なので無視してください

148名無しさん:2019/06/25(火) 22:20:06 HOST:KD182251111248.au-net.ne.jp
首輪を外す場合、中華や露助を実質封印できる代わりに太平洋を第三勢力がうろうろし始める悪夢よ
経済的にもTPPで疑似大東亜共栄圏ないしオシアナ共同連合みたいなこともし始める

149名無しさん:2019/06/25(火) 22:35:34 HOST:i118-17-250-48.s42.a038.ap.plala.or.jp
最低でも国防総省、商務省、農務省は確実にブチ切れるな

150トゥ!ヘァ!:2019/06/25(火) 22:38:28 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
心情的にはやりたくないけど、最悪は日本が中国やロシアと手を組むって話もあり得ますからね。

基本互いに不倶戴天的な日中露ですが、経済的・流通的な面で言えばパートナーとしては実はそこまで合わない間柄でもないのが厄介。

・互いのことは良くも悪くも知っている

・極論だが割と得意産業で差別化可能。

・腐ってもお隣通しなので交渉に関する癖も理解しており、そのため交渉の締結などは割とスムーズに進めやすい。

151ハニワ一号:2019/06/25(火) 22:47:10 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
そうなった場合の米国にとって主要な同盟国は欧州しかないんだが欧州は今あれだし特にドイツは役に立たんしな・・・。

152New:2019/06/25(火) 23:12:36 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
日中露の得意産業ってそれぞれどんな感じだっけ

153名無しさん:2019/06/25(火) 23:13:34 HOST:i118-17-250-48.s42.a038.ap.plala.or.jp
なんか戦後世界・悪夢verの大陸世界版みたいなことになるな

154トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/25(火) 23:14:46 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
日本:高度 ロシア:中度 中国:低度

大体こんな感じ。
といっても最近中国の産業も育ってきているので被る部分も増えてきましたが。

155名無しさん:2019/06/25(火) 23:21:44 HOST:KD182251101176.au-net.ne.jp
中国は長年の民衆への反日教育が響いて、いざ軍事的に強い日本が出てきたら荒れそうな気がする
反対にロシアは今までの大陸化のお約束だと北方領土を大陸化の影響で嫌でも手離さざるを得ないので
それを奇貨とした関係改善は対中よりかは現実味がありそう

156トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/25(火) 23:25:15 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
なので関係深めるのならロシアかなと。

157名無しさん:2019/06/26(水) 00:13:38 HOST:ntkngw938210.kngw.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp
ロシアの得意分野は兵器、宇宙・航空産業、資源だから本邦とはあまり被らないので、
領土問題さえなければパートナーとして結構良い関係を結構築ける気がします
中華は後追いするかのように被り始めているので微妙

158名無しさん:2019/06/26(水) 00:22:30 HOST:i118-17-250-48.s42.a038.ap.plala.or.jp
ロシアと手を組めるなら中国はあまり気にしなくてもいいかもね
陸海双方から圧力かけられて対応する余裕なんぞアメリカと札束の
殴り合いやってる最中の中国には無いだろうし

159トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/26(水) 00:25:59 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
現状だと中国とアメリカが和解する可能性も低いですしね。

160名無しさん:2019/06/26(水) 00:38:52 HOST:i118-17-250-48.s42.a038.ap.plala.or.jp
アメリカは中国の飯のタネを全部潰す気だから妥協なんか出来るわけがない
と言っても経済戦争で中国がアメリカに勝てるわけないので崩壊するか暴発するかの二択やね

161ホワイトベアー:2019/06/26(水) 13:28:31 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日米枢軸ルートを投下させていただきます

162ホワイトベアー:2019/06/26(水) 13:29:26 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日米枢軸ルート 第二十一話

満州戦争の勝利はロシアのアジアでの勢力の縮小と同時に日米のアジアでの影響力拡大を示しており、東アジア・太平洋地域では日米が確固たる主導権を握ることになる。国内では多少の不満が爆発することになるがそれも時が経つにつれ沈静化していった。これによって日米はアメリカ合衆国と大日本帝国と言う大規模な市場の他に満州、そこを通じて清国とロシアという新たなる市場を手に入れることになり、更なる経済発展を遂げていくことになる。

満州戦争後の日米はロシアが制圧した満州を正式に清国に返還するべく漢城条約を締結する。この条約により正式に満州の行政権は清国に戻ってくることになるが、それは満州での独占的鉄道運営権や満州にある鉱山の租借、大連の租借、満州での日米企業および個人事業主に対する免税特権、遼東半島への軍の駐屯など、日米に満州での権益を認める事が対価であり、実質的に満州は日米の勢力圏内におかれることになる。

このときの清国にはロシアの侵攻や満州戦争で荒廃した満州を単独で復興させるだけの力がない状況で、早期に満州を復興させるためには日米の資本を入れるしかないなかったのだ。

日米が新たに手に入れた満州利権で特に注目したのは戦争前にロシアが完成させた東清鉄道であった。この鉄道はシベリア鉄道を通して欧州とも連結しているため、鉄道と船による世界的な物流ネットワーク(アーシアン・リング)の構築を狙っている日米両国や日米両国の戦時国債をひたすら買い漁ったイギリスにとっては非常に魅力的なが戦利品であり、アメリカ資本や日本資本、英国資本はユーラシアを横断できる鉄道という非常に有益な投資先を手にいれることになる。

こうした流れの中、アメリカの鉄道王であったエドワード・ハリマンは東清鉄道を押さえている日米両国政府への積極的なロビー活動を展開、結果として東清鉄道は「満州鉄道株式会社」に再編され、資本金六億の企業として再出発していくことになる。この会社の株は日米両国がそれぞれ4.5ずつ、イギリスが0.8、清国が0.2と言う割合で配給されることになった。

この「満州鉄道株式会社」は「満鉄」と言う通称で呼ばれることになり、1905年8月には正式に開業、その本社は満州戦争後、解散する予定であった連合軍満州総軍総司令部の後継組織として発足した連合軍連合軍満州方面軍司令部がおかれる予定であった大連におくことになった。

満鉄は軍事力と生産力を日本が提供し、アメリカは資本を提供、労働力は清国が提供し、現地で不足する資源はイギリスやフランス、ロシアが提供するなど、その経営に必要なものを複数の列強が分担して提供するという極めて斬新な形がとられ、その方式は世界各地から注目を集めることになる。この時の世界は列強によって分割が終えられたばかりであり、そんななかで利権を共同歩調で発展させていくという姿勢は彼ら列強にとっては貴重なモデルケースであったからだ。

満鉄は創業から次々と新しい鉄道路線が作られていくなど爆発的に発展していった。そして、こうした満鉄の線路延長や新規の独自路線の敷設工事、平行路線の敷設工事などで必要な資材や重機は日本から輸入されることになり、大規模な消費は戦争や戦後の混乱で成長が不安視されていた日本経済を引っ張っていくことになる。

163ホワイトベアー:2019/06/26(水) 13:30:05 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
満鉄の拡大は日米の市場の拡大と同義であり、市場の拡大は満州への更なる投資を呼び込むことになる。この流れはその後も続いていき、満州は朝鮮半島より早く遥かに早い速度で開発が続き、満州の主要都市は雨後の竹の子のごとく見る見る発展していった。

そして、この発展は左記に述べたように清国に一番近い列強であり、世界でも最大の生産力をもつ日本にも影響をもたらすことになり、日本国内への設備投資も盛んに行われ、景気は更なる好転を迎えていった。この好景気に支えられた日本は最大規模の市場でもあるアメリカにもジャンジャン設備投資を行っていき、それによってアメリカ経済も好転、アメリカでの不満も次第に回復していくとこになる。

こうして東アジアが良好に発展を遂げていく一方、多くの列強がひしめき合う欧州ではロシアの敗北による混乱が巻き起こっていた。この戦争では欧州列強のほとんどがロシアの勝利を確定事項と認識しており、ロシアが勝利した後にアジアでの権益を拡大(維持)していくためやアメリカや日本からの賠償金を見込んで政府はおろか古人すらもロシアの戦時国債を多く購入しており、それらが返ってこない可能性から恐慌に発展しかねない状況であったのだ。幸い、ロシア帝国は皇室から借金をする形でこれらの借金の返済を行っていき、恐慌は起こらなかったが、それでも欧州経済に暗い影響を与えてしまう。


また、日米連合軍がこの戦争で見せつけた実力や投入した兵器群、とくに航空機(爆撃機)はそれまでの戦争を一変させるものであり、それの力をまじまじと見せつけられたドイツやフランス、身をもって体感したロシアなどの列強各国は自らを列強足らしめている軍事力、技術力で日米に大きな差をつけられていると理解させられ、この差を少しでも縮めようと、こぞって航空機の開発に力を注ぐことになる。

しかし、彼らの研究や開発は日本(政府および企業・個人)が取得していた特許により難航し、遅々として進まず、ただただ予算だけが消費されていくことになる。こうした流れからイギリスは早々に単独での航空機の早期開発を諦め、短期的にはすでに実用にたる航空機を配備している日本の航空機のライセンス生産し、ライセンス生産で得た技術を基に国産機を開発する事を計画、日本政府に航空機のライセンス権を購入したいと打診する。

満州戦争中にイギリスが国債を買ってくれたこともあってこの打診を無下にもできない日本政府は史実ブルゲー14B.1を基として試作された旧式の86式試作単発爆撃機とゴータ G.Ⅳを基に試作された87試作双発爆撃機の輸出およびノックダウン生産からの段階的なライセンス生産への移行を提案する。

日本政府の提案をイギリスは受け入れ、1910年には86式試作単発爆撃機はJ.T86、87式試作双発爆撃機はJ.T87と言う名称で正式に採用されることになる。余談であるが、このノックダウン生産や輸出用航空機の部品の生産拠点は日本ではなく欧州に近いアメリカ合衆国に建設されることになり、この拠点は欧州への航空機の輸出拡大とともに拡大していった。

イギリス以外の欧州国家も幾つかの国は日本からの輸入に切り替えていくことになるが、国産開発のみそ進める国も少なくなかった(その代表は当然ドイツとロシアである)。

航空戦力の獲得競争が続けられる一方、海上戦力では、日米が戦争中についに各国に公開した日向型戦艦や扶桑型戦艦、金剛型巡洋戦艦、白砂型巡洋戦艦、そして日向型の準姉妹艦であるフロリダ級超J級戦艦やレキシントン級超J級巡洋戦艦と言った従来の戦艦を過去の遺物としてしまう核心的な戦艦の大量配備によって、欧州最大にして世界第二位であった英国海軍の戦艦群やこれに匹敵する海軍を創設しようとしていたドイツ海軍などの欧州列強各国の戦艦が一気に陳腐化、欧州列強のミリタリーバランスにJ級と言う新たなラインを引くことになってしまう。

164ホワイトベアー:2019/06/26(水) 13:30:45 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
これによって《イギリスに海軍力で追い付くことができるかもしれない》と言う幻想に取り憑かれ、自分達が広めた黄禍論に凝り固まってしまっていたドイツは、公開されていた情報を基に独自でJ級戦艦の建造を開始、1908年には第三次艦隊法を成立させ、海軍の更なる拡張を実行し始める。当然、ドイツが海軍の増強を図れば、ドイツを仮想敵国としている英仏もこれに乗らざるをえず、彼らも独自にJ級戦艦の建造を開始し、欧州での建艦競争はより一層激しくなっていく。

この建艦競争はボーア戦争で国力を浪費していたイギリスには辛いものであり、対ドイツ政策の一環として満州戦争での敗北後も無視できない軍事力を有していたロシアと接近していき、1907年には英露協商を結んだ。

そんな欧州での建艦競争に拍車をかける事態が発生する。世界唯一の黄色人種の列強である大日本帝国が第一次八八八八艦隊計画法を議会で可決させ、戦艦16隻、巡洋戦艦16隻の建造を発表し、さらに日向型戦艦2隻、金剛型巡洋戦艦2隻を地中海艦隊に配備することを表明し、アメリカ合衆国も戦艦16隻、巡洋戦艦14隻の建造を中核としたフェアバンクス法を成立させたのだ。

日米政府はこの一連の処置はあくまでも旧式化している戦艦を退役させるために行った行為であり、他意はないと公言していたが、しかし、そんな事を素直に信じる馬鹿な国家があるはずもなかった。

そして、日本の発表は黄禍論に染まっていたドイツはもちろん、地中海を自らの庭と称するイギリスや地中海を使ってアフリカ植民地と繋がっているフランス、地中海最大の海軍国であるイタリア、地中海しか港がないオーストリアなどの列強、さらにはオスマンとの戦争を目論んでいたバルカン諸国にもショックを与えることになり、賠償金の支払いや借金の返済に苦しんでいたロシアでも戦後すぐから隔年毎4隻の主力艦を起工する再整備計画を策定する(無論、財政的問題から計画のままで終わったが)。また、こうした列強より国力の劣るイタリアや想定戦場が狭く強大な海軍力を必要としないオーストリア=ハンガリー帝国、さらに小国のスペインやギリシャ等も次々と弩級戦艦を計画・建造していった。

各国はこうした航空機の研究・開発や新型戦艦の設計・建造に予算を割くために陸軍への投資を抑えることになる。また、列強各国が満州戦争の勝利の要因は航空機であると言う考えからも戦車はたいして重要視されなかった。それゆえに戦車の開発・配備は遅々として進められず、せいぜい既存の野砲を改造した対戦車砲が試作される程度で終わってしまった。そして彼らは遠からずその事を後悔することになる。

こうして欧州各国が一部を除いて迷走を続けるなかで、満州戦争中に日米連合軍に義勇軍を派遣していたオスマン帝国は、義勇軍を送ったご褒美として日本が生産したものの戦争終結によってダブついてしまった各種航空機や各種軍用車両を格安で購入でき、さらに日土軍需協力条約によって招いていた顧問団のよる教育もあって順調に軍備の近代化を図っていき、装備だけを見れば欧州列強にひけを取らない、それどころか一部はそれを上回る軍の編成も順調に進んでいった。

こうして、世界は平穏に包まれていたが、その裏では密かにだが確実に破滅へと進んでいくことになる。

165ホワイトベアー:2019/06/26(水) 13:31:31 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上になります。wikiへの転載はOKです。

166名無しさん:2019/06/26(水) 14:09:47 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>165
ホワイトベアー氏乙です。
満鉄が創業されましたね。満州は日米の投資で順調に発展しているようで、清朝はこのまま逃げ切れますかね?
そちらでは建艦競争に英国が音を上げて英ロ協商が成立しましたね。
日墨ルートだと戦車に興味を示す国、示さない国で分かれそうですが、日米ルートではどこも戦艦にお熱ですか

なるべく日墨は日米ルートとかぶらないようにしなきゃ

167トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/26(水) 15:43:10 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

世は正に大艦隊時代の幕開けですねw

ドイツは黄禍論とイギリスに追い付けるかもしれないという夢のダブルパンチで突き進んでいますね。

168New:2019/06/26(水) 18:46:56 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。日米に焚きつけられる形で欧州が沼へ・・・・

169名無しさん:2019/06/26(水) 22:02:30 HOST:i114-190-119-118.s42.a038.ap.plala.or.jp
満州への投資で経済ブン回して富の拡大再生産ができる日米と違って
それができないドイツが戦艦経済なんかやったらどうなることやら…

170ハニワ一号:2019/06/26(水) 23:13:26 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
日米の戦艦建造計画によって欧州が建艦競争に突入w
大戦ではこの建艦競争で誕生した戦艦群が活躍しそうですね。

171透過の人:2019/06/27(木) 14:31:54 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
日墨ルート新作が出来たので投下します。

172名無しさん:2019/06/27(木) 14:33:38 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
日墨ルート
嶋田繁太郎は、転生してから初めてこの世界の夢幻会会合に足を運んでいた。前世よりも早かったが、嶋田にはこの世界にも夢幻会があるという確かな確信があった。
「それにしても、まさか日本とメキシコがゲートで繋がってるとは…」
「そのおかげで近代化も早く進んだようだ。転生者が現れ始めたのは、幕末からだがそれ以前から流入した西洋の文物をもとに色々していたらしい。もっとも、大陸化で資源や人材が増えていたことも大きいが」
「なるほど、って殿下!?」
「久しぶりだな。嶋田少佐。もっともこちらでは華頂宮だがな。」
「そうですか、しかしメキシコと繫がった事が良いことばかりとは限らないようですね。」
そう言ってから嶋田が見せた新聞には「朝鮮・満州にて現地人と移民との緊張高まる。風雲急を告げる清国情勢への影響や如何に」と書かれていた。
「大変です。」
華頂宮の言葉を待っていると男が走りながら駆け込んできた。
「清国広州にて革命勃発、また武昌などにも波及した模様」
史実よりもわずかばかり速い辛亥革命の始まりだった。

なぜ、この世界で辛亥革命が起きたのか、といえばメキシコとのゲートを通した繫がりを無視することは出来無い。
日清戦争で黄海海戦に続き、陸でも直霊決戦で袁世凱もろとも清軍を粉砕し日墨は清に完全勝利した。
日本側としては台湾と海南島に加えて主要都市や鉱山などの利権を抑えることで、清朝と講和を考えていたがメキシコ側が手緩すぎると反対。これに日本の世論も反応した結果、落としどころとして朝鮮の保護国化と遼東半島の領有で決着した。
しかし、1904年の日露戦争によってロシアがシベリアを日本に割譲すると 、それまで日墨を押さえつけていたロシア人がいなくなったことにより、日本のみならずメキシコからも来た移民が満州、朝鮮に殺到した。
特にメキシコは国家の統合の邪魔になりそうなマヤ人などの先住民系やアメリカから来た黒人系、マフィアなど犯罪組織との関係がありそうなイタリア系等に圧力をかけ、ゲート経由で極東に放り出していた。こうした政策が転換されるにはそれなりの時間がかかったため、これらの地域では多民族化が進むことになった。
また、ロシア人がいなくなったあとのハルビンでは従来ロシア人によって抑圧されていたポーランド人やユダヤ人が闊歩していた。勿論、日本としてもこうした現状を良しとせず近く自治国として独立させる方針だった。

一方、これらの移民に押される形で清国に流入していたのが、元々、その土地に住んでいた朝鮮人や中国人だった。彼らの急激な流入により清国は不安定化していき政府に対する不満が増大、結果史実では失敗した黃花崗義起の成功という形で辛亥革命へと至ったのだった。こうした変化は、黃興や宋教仁などの旧華興会系の躍進を招いた。
しかし、こうした混乱を列強諸国が見逃すはずはなかった。
まず、香港や上海に利権をもつ英国が革命軍の鎮圧が不可能と知ると利権保持のため支持を表明した。
アメリカでは革命派のための募金の他、敗戦後行き場のなくなっていた退役軍人たちを義勇兵として送り込んでいた。
一方、ドイツは清朝とつながりが深かった事から、速やかに清朝支持を表明。軍事顧問などを派遣した。
また、ロシアは東トルキスタンやチベット地域にて活動を活発化させていた。
そんな中で一番対応に苦慮していたのがフランスだった。対英協調や華南の利権保護を考えれば革命派を援助すべきだったが、それは国内の共和派を勢いづかせる事に繋がりかねないからだった。

こうして、様々な思惑を載せながら革命の炎は燃え広がっていった。

173透過の人:2019/06/27(木) 14:35:06 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
なんか名前が外れましたが、透過完了です。

174ホワイトベアー:2019/06/27(木) 15:11:51 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
>>166
清国はなぁ。西太后のヤラかしのせいで漢民族の不満がヤバいことになっている状態ですので綱渡りはまだまだ続きます。

>>戦車

戦車に目を着けた列強は幾らかはいたのですが、戦略兵器たる戦艦の量産を宣言した日米に対抗する為に海軍に予算が多くて割かれてしまい、その煽りを受けた陸軍は予算が縮小されてしまって、新兵器の開発に割ける予算がなかったんですよ。

つまり何が言いたいかと言うと

戦車は犠牲になったのだ・・・。太古から続くパワーゲーム・・・。その犠牲にな・・・。

>>167
富、名声、力、この世の全てに大手をかけている列強連合、日米同盟。彼らが「満州」戦争後に発表した内容は、全世界を戦艦の建造へと駆り立てた。

「日米あわせて超J級戦艦32隻、超J級巡洋戦艦30隻を中核とした艦隊を整備する。」

漢達(海軍関係者)はグランドフリート(大艦隊)を目指し、夢を追いかける

世はまさに、大戦艦時代!!

って感じですかなw

>>168
欧州列強は沼だとわかっちゃぁいるけど辞められない止まらないって感じですね

>>169
>>満州への投資で経済ブン回して富の拡大再生産ができる日米と違ってそれができないドイツが戦艦経済なんかやったらどうなることやら…

われらが(バ)カイザーならきっと考えがあって行動しているハズですし、きっとなんとかなるんでしょうw

>>170
史実のユトランド海戦より壮大に、鉄風雷火の限りを尽くした、大海戦がイギリスとドイツの間で行われるでしょう。

>>172
乙です。

メキシコぇ、東アジアに厄介事を持ってこないで下さい。東アジアの混乱はダイレクトに日本に影響を与えるんだから。

と言うか今回のメキシコが打った極東への島流しっって下手を打つと日本との関係悪化すらあり得る悪手な気がしてならない。

175名無しさん:2019/06/27(木) 16:45:57 HOST:sp49-98-17-113.msb.spmode.ne.jp
>>174
ありったけの夢(予算)をry

176New:2019/06/27(木) 17:52:09 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。中華はちょっと早めに群雄割拠か

177トゥ!ヘァ!:2019/06/27(木) 18:32:01 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

そういや辛亥革命があったなぁ。
こうなると朝鮮半島はメキシコ系?の国家が誕生しそうですね。

アメリカは義勇兵やら兵器やら物資やらを売りつけて敗戦での借金を少しでも軽くしようとしそうですね。

178ハニワ一号:2019/06/27(木) 21:55:50 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
乙です。
ハンドルネームは透過の人にしたんですね。
しかし国家の統合の邪魔になりそうな民族や勢力を極東に追放して厄介事の火種を大陸日本に押し付ける形になっているとか今回のメキシコの行動は大問題じゃないでしょうか。

179ham ◆sneo5SWWRw:2019/06/27(木) 22:21:03 HOST:sp1-75-247-165.msb.spmode.ne.jp
乙です。
おい、メキシコ・・・

180名無しさん:2019/06/28(金) 00:05:43 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>174
なるほど海軍に予算を取られましたか
日墨だと逆に新兵器の開発に予算を取られて、余裕のある日本とバカイザーのドイツ、それに対抗するイギリスぐらいしか目立った拡張はなさそうです。一応、史実相応の南米とかは有りますが、あとは中央同盟の地中海担当イタリアがちょこちょこ、と今のところは考えています。

>メキシコ
メキシコ版夢幻会「なんでや、厄介ものを他人の土地に押し付けるのは(憂鬱)世界の常識やろ?うちらかてそうされたんやから、むしろ、ゲットーに送らんだけありがたい思うてもらわんと」
>>176
実はまだ群雄割拠になってません。
本格的に分裂し始めるのは清朝打倒後になります。
中央集権派でほんのりアカみが差した孫文対連省自治派という名の有象無象の集合体でラウンド2です。
>>177
メキシコ系…というか何というか…正直分類不能ですね。
アメリカに関してはそんな感じかと
>>178
まあ、ハンドルネームとしてわかりやすいほうがいいと思いましたから、というか、今回も間違えてた…
メキシコ版夢幻会の特徴として基本的に憂鬱メキシコからの転生者が多いのでは、と勝手に設定しているので、ユダヤや自由フランスが新大陸に厄介払されたのを見た彼らからすれば、
国家の敵を追い払うのは当たり前、極東だろうが土地があれば島流しできるだろう?という話になりました。勿論、内部対立を煽ったりなんかは当たり前のようにやっていますが
ついでいえばメキシコ的には中国を抑えつつ米国を撃破し英国、ドイツと世界を3分した日本が大陸化で国力上がったんだから楽勝だろうと安易すぎる考えも背景にあります。
あくまで、同君連合ネタであって蜜月というわけでもないのです。
>>179
まあ、メキシコ的にはちょうど良く土地がありましたから

181ハニワ一号:2019/06/28(金) 18:14:10 HOST:124-141-195-196.rev.home.ne.jp
>>180
なるほど日墨ルートは同君連合ネタであって日墨蜜月ではないのですね。
ところで日露戦争の結果ロシアはシベリアを日本に割譲したとありますがどのくらいの範囲を割譲したんですか。

182名無しさん:2019/06/28(金) 19:03:17 HOST:i118-21-184-133.s42.a038.ap.plala.or.jp
でもこの世界のメキシコに棄民するほど余裕あるんかな?
米墨戦争以前の領土を維持したままルイジアナ州とフロリダ州の一部も獲得したんだし
今後の国の近代化のために労働力は幾らあっても困らないと思うが

183トゥ!ヘァ!スマホ:2019/06/28(金) 19:39:44 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
国内の安定化を図るための棄民ってのならあながち問題でもないかと。

184名無しさん:2019/06/29(土) 00:18:17 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
>>181
まあ、バイカル湖以東ぐらいだと思っています。
>>182
あくまで、不穏な連中を追い出しただけですので…上に例として書かれた人々もその全てが送られたわけではないです。
ルイジアナなどについて先住民への積極的な土地の返還の他、元々フランスの土地なので第二帝政の政策で思うように入植出来なかった人達も流れてくるかも
>>183
まあ、メキシコ側としては強固なメキシコ国家を作るのが急務ですから、

185透過の人:2019/06/29(土) 00:19:16 HOST:softbank126077075064.bbtec.net
おっと、また名前が

186クー&ミー:2019/06/29(土) 15:08:45 HOST:sp49-96-37-198.mse.spmode.ne.jp
フランスだったらジャン・ロック・ラルティーグが居たらワンチャンかね?

187クー&ミー:2019/06/29(土) 15:09:59 HOST:sp49-96-37-198.mse.spmode.ne.jp
あ…別の掲示板と間違えて投稿した(汗)

188ホワイトベアー:2019/06/29(土) 23:43:21 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日米枢軸ルート 閑話

満州戦争終結直後の日本は陸上戦力では56個師団、海軍は戦艦30隻、巡洋戦艦22隻、装甲巡洋艦40隻を中心とした一大戦力を抱えていた。しかし、この軍備は現状の日本がおかれた国際状況から見ると大きすぎる軍備であり、戦後は段階的な軍縮が行われていった。

大日本帝国陸軍

日本帝国陸軍は満州戦争前までに戦車師団(機甲師団)8個、歩兵師団37個、混成戦車旅団8個、混成歩兵旅団24個、その他多数の専門旅団を編成しており、このうち19個師団と30個旅団が満州戦争で戦線に投入された。

満州戦争後、日本陸軍内では政府および夢幻会が黒溝台会戦の責任を取らせるべく動き、当時の陸軍の軍令のトップであった山縣 有朋大将が新設された陸軍南洋諸島方面軍司令官に配置転換させられ、その他の山縣派の著名な人間はそのほとんどがアラスカもしくは南洋諸島の基地に配置転換を命令され、陸軍第二位の地位を築き、一時は旧幕府派にすら匹敵する派閥であった山縣派閥は事実上潰されることになる。

このように内部でゴタゴタを繰り広げながら、日本陸軍は活動領域の拡大から4個師団の増強を求めることになるが、この時の日本政府および国民が陸軍に向ける目は厳しく、当面は45個師団体制を続けていくことになる。日本本土のみならずアラスカや南洋諸島、ハワイ、中東、さらに朝鮮半島や満州も戦力をおかなければならない日本陸軍にとってこれは厳しいことであり、唯一の救いは海兵隊の主導によってではあるが新型の各種陸戦装備開発によって陸軍の装備も更新できたことだろう。

とは言っても、この時の日本帝国陸軍は間違いなく世界最強の軍隊であり、彼らが更なる軍の増強を願ったのはポストを増やしたいという官僚組織としての性であり、増強しなかったことで即座に影響は出なかった。

そして満州戦争から5年がたった1910年には新たに与党となった立憲共和党の党首であり総理大臣となった德川 慶久の下に行われた大日本帝国陸軍再編成計画により今までの4単位制であった3単位制に変更、重武装化による部隊単位での戦闘能力の向上と自動車化による機動力の向上によって師団全体の作戦遂行能力を維持しつつ、軍の縮小を開始する。

189ホワイトベアー:2019/06/29(土) 23:43:54 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
これと連動して師団内旅団が解散させられ、それまで《師団》ー《旅団》ー《連隊》と言う組織から、《師団》ー《連隊》にシンプル化される事になる。この師団方式は既に海軍海兵隊でとられたことから問題はでないとわかっていたが、それでも陸軍の将校達は師団当たりの兵員減少を心配し、戦闘力減少を懸念していたが、
重火器、重砲などの配備数を増加させ、火力を強化させたことにより、次第にその懸念は消えていくことになる。もっとも専門性が高い兵科が増加したことにより将兵の教育にかかる時間が増加する事になったが。

通常の陸上部隊が削減されていく一方、満州戦争活躍したコマンド部隊は唯一増強が許され、3個連隊規模にまで拡大される。また、コマンド部隊を元として陸軍初の落下傘部隊である第一空挺師団が創設されることになり、空挺強襲と言う新たな戦略がとれる様になる。

陸上部隊の全体的な縮小が進む一方、満州戦争でその力を示した航空戦力は拡大されていき、この再編成計画では航空部隊の大規模な増強と陸軍の地上部隊と同等の地位を有する陸軍航空軍が創設される。

こうして、前線部隊の再編が進んでいく一方、兵站、工兵などの軍を後方から支えている部隊も再編成が進んでいく。

兵站部門では陸海を統合した兵站システムの構築を推進させていくことになり、その一環として統合輸送本部が創設され、陸海両軍の兵站・輸送担当部隊などを指揮下に収め、輸送機、輸送艦、補給艦、鉄道車両、輸送車両などを運用させるようになっていく。

工兵部門は陸軍内ですら独立しており、この状態も非常に非効率的であると問題視され、陸軍内だけでも統合運用できるように陸軍工兵司令部を創設させる。また、満州戦争以降日本軍は後方部門での機械化も重視させていくことになり、これらの予算確保為にも人員の縮小は必要であったのだ。

また、この再編成と連動して陸軍全体の装備の近代化も図られることになる。この時の軍備刷新では主に歩兵装備や各種軍用車両を中心に行われることになるが、1910年大前半は平和の配当として軍事費が削られており、この一連の装備刷新では少しでもコストを下げるために競争入札が行われる事になる。これによって日本陸軍は優れた装備を従来より安く手に入れる事ができる一方、企業側も大口の契約を手に入れることになると言うwin-winの関係を築いていく。

この装備の刷新によって日本軍は旧式化が進んでいた九四式中戦車の後継車両として開発していた新型戦車である十式中戦車が正式に採用される。

この十式中戦車は、満州戦争後すぐの1906年より開発が始められた戦車であり、満州戦争後に列強が開発するであろう戦車に対抗する為に設計開発された戦車であった。それもあって十式中戦車は400馬力と言う1910年代にしてはオーパーツと言えるほどのエンジン(ガソリンエンジン)を搭載しており、最大装甲厚は76っm、最大速度は整地で38.6km/h、不整地で19.3km/hと言う従来の戦車を超えるものであり、主兵装も装甲貫徹力が従来の戦車砲より高い76.2粍戦車砲を搭載させ、高い攻撃力、高い防御力、高い機動力を備えた日本軍の最新鋭戦車である。

190ホワイトベアー:2019/06/29(土) 23:44:57 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
また、これと同時期に戦車に追従できる、完全な装甲防御を備えた装軌式の兵員輸送車両である十一式汎用装甲車やその各種バリエーション、偵察用装甲車として開発された七式装甲偵察車などの各種装甲車や史実ジープを基に開発された十式四輪小型乗用車、その為軍用非装甲車両の導入も次々と導入されていき、第一次世界大戦直前にようやく陸軍全体の自動車化が完了することになる。

この再編成計画は戦場の女神と称される火砲にも影響を与えることになる。満州戦争前までの大日本帝国軍は一〇五粍榴弾砲と七五粍野砲の混成編成であったが、満州戦争での結果から七五粍野砲では火力・射程距離ともに不足しているとの認識から一五五粍榴弾砲、一〇五粍榴弾砲体制に移行していくことになり、七五粍野砲は山岳部隊や空挺部隊にその姿を残すのみになってしまう。

また、満州戦争での経験から歩兵部隊向けの火砲として迫撃砲の配備もこの再編成計画から始まり、陸上部隊全体の火力向上に寄与していった。


大日本帝国海軍

陸軍の組織改革に大きく貢献した日本軍再編成計画であるが、この計画は帝国海軍にも影響を与えることになる。

大日本帝国は戦前までに戦艦30隻、巡洋戦艦22隻、航空母艦10隻、装甲巡洋艦40隻を中核とした大戦力と4つの常備艦隊と14の警備艦隊、3つの支那戦隊にわけて運用しており、平時はそれぞれ独立して運用されていた。しかし、満州戦争後は、その経験から艦隊の統合運用の必要性が現れ、4つの常備艦隊を投合した連合艦隊、14個の警備艦隊を統合した警備総隊、3つの支那戦隊をまとめは遣支艦隊といった組織を創設し、これ全ての上位組織として帝国艦隊が創設されることになった。この帝国艦隊司令官は日本海軍の全戦闘艦艇への指揮権を与えられる。

そして、この帝国艦隊と海軍海兵隊を管理・統括する部署として、海軍作戦本部が再編成される事になる。

満州戦争での帝国海軍の艦隊はロシア海軍の脆弱差によってその大半が戦争での活躍の場が存在できなかったが、それでもこの大艦隊は見るものを圧倒する力強さがあった。しかし、この艦隊の実態はその半数以上が建造から20年ほどが経過している旧式艦という状態であり、これらを更新するために大日本帝国は戦後すぐに議会において八八八八艦隊法を成立させ、予算措置を実施する。

八八八八艦隊法は、16int砲以上の主砲を持つ戦艦16隻と巡洋戦艦16隻、空母14隻、軽空母18隻、そしてその他多数の補助艦艇を建造すると言う極めて野心的な計画であり、この計画が完全に遂行された場合、日本海軍は既存の艦と会わせると戦艦30隻、巡洋戦艦30隻を中核とした大艦隊を有する事になる。これは数の上ではイギリス海軍に劣る(イギリス海軍はJ級戦艦4隻、巡洋戦艦4隻、前J級戦艦41隻の合わせて49隻を有している)が質の面ではアメリカを除く全ての列強を周回遅れにするものであった。

191ホワイトベアー:2019/06/29(土) 23:45:41 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
この計画は従来の従来通り水上艦艇への攻撃能力に特化した重軽巡洋艦や艦隊型駆逐艦などの強力な補助艦艇を整備していく一方、日本海軍が満州戦争で新たに運用した潜水艦に対抗する為の装備を重視した駆逐艦の建造も進めていく事になる。

1906年度の計画では艦隊型駆逐艦としては特型駆逐艦を発展させた甲型艦隊型駆逐艦を、護衛駆逐艦とては新規に設計された丁型護衛駆逐艦の建造が予定される。

甲型駆逐艦の大まかなスペックは基準排水量2,500tと言う当時の駆逐艦としては破格の大きさを誇る船体に、巡航速力(18kt)で5,000海里と言う長い航続能力と、最高速力35ktと言う高い速力を付与し、50口径12.7糎連装速射砲3基、25粍連装機銃2基、61糎四連装魚雷発射管2基、酸素魚雷16本、爆雷投射機1基、装填台1基、爆雷投下台水圧型2基・手動型4基、爆雷 100個と言う敵艦との殴り合いを前提としつつ、ある程度の対潜能力を有する装備を搭載した(建造時期により多少の変更あり)、当時の国際関係やパワーバランスから見ても過剰性能、過剰装備ぎみな駆逐艦であった(例としてあげると同年代の英国の最新鋭駆逐艦は初代F級駆逐艦ことトライバル級駆逐艦である)。

当然、性能が高ければ1隻当たりの建造費も高く、その為、大蔵省からはこの甲型駆逐艦の建造数の削減を要求される事になり、本来なら特型駆逐艦を除く全ての艦隊型駆逐艦(およそ220隻)を更新する予定であったが、最終的には148隻と当初の建造予定数の2/3ほどで建造は打ち切られてしまう。

この事もあって護衛駆逐艦として設計されていた丁型護衛駆逐艦にもある程度の対艦戦闘能力が求められる様になり、結果として基準排水量1,600tと甲型駆逐艦ほどではないが当時の他国の駆逐艦よりも大型化し、装備面でも12.7糎連装速射砲1門、12.7糎単装速射砲1門、25粍三連装機銃4基、25粍単装機銃12基、61糎四連装魚雷発射管1基、対潜弾投射機1基、片舷用爆雷投射機8基、爆雷投下軌条2条、爆雷180個と各国の駆逐艦よりも強力な船になってしまった。

当然、大蔵省は過剰性能だとして装備の削減か調達数の削減を求めるが、海軍は装備、調達数共にこれ以上の削減は無理だしてこれを拒否する。世論も海軍の味方であったため大蔵省もこれ以上の行動はできず、結果として230隻ほどが建造された。

日本海軍は小型艦も充実に整備しており、これらの後継艦の建造も行わなければならなかった。しかし、予算の問題でこれ以上の駆逐艦クラスの建造はさすがに難しかった為、排水量1,000tより少なく、外洋で運用可能かつ船団と共に行動できるように長い航続能力を有し、高い対潜水艦対処能力を有し、コストの安い艦の設計に迫られる。

これによって設計・建造されたのが日本初の海防艦である奄美型海防艦であった。この奄美型海防艦は設計段階から以下に建造コストを下げつつ、高い対潜水艦対処能力を維持するのかを意識していたため、各所の構造が大幅に簡易化、従来の曲面部分を平面化するなど簡略設計がなされている。その結果、基準排水量940tと言う(日本海軍では)極めて小型な船となった。機関には生産が用意な低出力ディーゼル機関を2基搭載し、最高速力は19.5ktと低速な反面、航続距離は14ktで6,500海里と極めて長い。装備は50口径12糎単装高角砲を前後に1基づつ、25粍三連装機銃2基、対潜弾投射機1基、片舷用爆雷投射機12基、爆雷120個であった。あくまでも潜水艦を仮想敵として設計されたこともあって魚雷は一本のつまれておらず、さらに居住性を落とした結果、この規模でこれ程の性能を誇る船が誕生した。

この奄美型海防艦はその性能の高さや調達コストの安さから大量に建造され、WWⅠまでに270隻が建造されることになる。

こうして駆逐艦や海防艦の計画が(海軍内では)スムーズに決まった一方、巡洋艦の計画は大いに荒れる事になる。

満州戦争までの日本海軍の巡洋艦は装甲巡洋艦、重巡洋艦、軽巡洋艦の三種類を有していたが、装甲巡洋艦はその役割を巡洋戦艦に譲る事が内定しており、巡洋艦としての代艦は建造する必要はなかった為、大した問題にはならなかったが、新たに建造する軽巡洋艦の運用方法で海軍内の艦政関係者はいくつかのグループに別れてしまう。

192ホワイトベアー:2019/06/29(土) 23:48:27 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日本海軍の軽巡洋艦(防護巡洋艦)は従来は艦隊決戦時に水雷戦隊を率いる旗艦として戦うことを主目的としていた。その為、戦隊の旗艦としての指揮能力は勿論、みずからも水雷戦に加わるため魚雷の発射能力が重視されていた。

しかし、満州戦争での航空機の有用性から更なる性能の向上が見込まれ、わざわざリスクの高い水雷戦を挑むより航空機で一方的に敵艦隊を叩いた方が最終的には被害は少なくすむのではないかという航空機主兵論が大きな支持を得ており、これかは駆逐艦や航空機のみに雷撃戦を任せて、軽巡洋艦は雷装を無くしてその分に対空兵装の増加や指揮能力の向上を行うべきであるという意見が多数出ていた。その一方、水雷屋と呼ばれる人々は、航空機は天候や夜間での障害を克服する能力が不十分であるなどの理由で反論を行い、激しい論争が行われる事になる。どちらの意見も間違えではないだけにこの論争は一向に纏まらず、最終的には水雷戦隊向けの軽巡洋艦として基準排水量7,800tの阿賀野型軽巡洋艦と、雷装をなくし、指揮能力と防空能力を向上させた大淀型軽巡洋艦(基準排水量11,800t)の双方を整備することで決着する。

軽巡洋艦が運用思想のぶつかりあいによって荒れる一方、重巡洋艦の要求仕様の策定は別の理由で遅れる事になる。その理由は重巡洋艦をどの様に運用すべきかを日本海軍自体が決めかねていたからだ。と言うのも、水雷戦隊の指揮統率や艦隊の防空程度なら軽巡洋艦で十分であるし、軽巡洋艦が相手にならない敵に対しては巡洋戦艦で対処すればよいと考えていたからだ。

結局、日本海軍上層部は重巡洋艦を旧来の装甲巡洋艦と同様の運用思想で運用する事を決定、その要求仕様もミニ巡洋戦艦(高速戦艦)と言える内容となった。

この要求の基に鞍馬級重巡洋艦が1910年代より建造されはじめる。この鞍馬級重巡洋艦は基準排水量14,500tと言う前J級戦艦に匹敵する船体を有しており、最大速力35kt、巡航速度なら8,000海里の構造距離を有する事になる。

兵装は20.3糎三連装砲3基、12.7糎連装高角砲6基、40粍4連装機関砲12基、20粍連装機関砲20基と言う強大な兵装と強靭な装甲を有する巡洋艦として完成し、対艦と対空の双方をこなすことができる汎用艦として運用が可能な優秀な重巡洋艦となる。そして、この重巡洋艦が日本海軍の今後建造する全ての巡洋艦の基準となって行く。

満州戦争で新時代の主力としてのポテンシャルを見せた航空母艦の整備も海軍は精力的に進めていく事にいく。

日本海軍初の正規空母であり満州戦争で活躍した蒼龍型航空母艦の設計を発展させた新鋭空母である瑞鶴型航空母艦の建造を開始する。この瑞鶴型はそれまでの日本海軍が得た経験を活かして設計・建造された空母であり、基準排水量45,000t、全長306mと言う巨艦を持ち、飛行甲板には89mmの、舷側にも、20.3センチ砲に抗堪しうる装甲が施される。格納庫は蒼龍型でも採用された開放式を採用する。艦首にはエンクローズド・バウと言う新しい形が採用された。また、本空母の甲板には4基の油圧式カタパルトと9度のアングルド・デッキが採用され、各国の目を引く艦として完成する。

また、日本海軍は船団護衛用の小型空母、俗に言う護衛空母の建造も開始、こちらは瑞鳳級軽空母の設計を基に排水量10,000tほどの艦としてWW1時に日の目を見る事になる。

こうして、水上艦艇の整備が豪華に進んでいく一方、潜水艦の整備も進んでいく事になる。特に日本海軍の仮想敵国は欧州最大最強の海軍国であるイギリス海軍であり、有事の際には彼らの補給網を破壊するべく通称破壊を目的として設計・建造されていく事になり、第一次世界大戦が勃発する頃には100隻近い潜水艦を運用していた。これらの潜水艦は史実の反省から騒音防止対策にも力が入れられており、建造には電気溶接が施されるなど圧倒的な技術が使われる事になる。

当然、これらを完遂するには膨大な金が必要であったが、この時の日本は内需の拡大や、満州を自らの勢力圏に入れられたことのよって景気は拡大しており、経済成長を続けながらの軍備拡大も問題なく継続できたのであった。

この一連の軍備再編成により日本軍は新たな時代の戦争に対応できる体制を構築した状態で大戦を迎える事になる。

193ホワイトベアー:2019/06/29(土) 23:54:10 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上になます。wikiへの転載はOKです。

今回は閑話として日本の軍備みついて書かせていただきました。次回は青年トルコ人革命と伊土戦争を書く予定ですが、予定は未定と言う言葉もあり別の話になるかもしれません。

194トゥ!ヘァ!:2019/06/30(日) 01:03:35 HOST:FL1-122-131-248-133.kng.mesh.ad.jp
乙です

一次大戦前に400馬力の76.2mm砲搭載戦車…M4シャーマンかな?(すっとぼけ)

海軍の方も化け物駆逐艦を生み出していますし、軽く時代を30〜40年ほど先取りしてますな。

195クー&ミー:2019/06/30(日) 01:35:02 HOST:sp49-106-207-210.msf.spmode.ne.jp
乙です。
しれっと、空母にミッドウェイ級が居るじゃないですか(苦笑)
重巡もボルチモア級相当かぁ。

世界中の海軍(米土除く)を溶かす気満々ですね。

196名無しさん:2019/06/30(日) 01:36:30 HOST:p350165-ipngn2301imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
乙です
ナニこの(文字通り)化け物軍団w
欧州息してるのか!?www

帝国艦隊司令官のポストに就く人はよくよく選ばないと
史実の二の舞になりかねないじゃないかなって思いました。
(兵站軽視てきな意味で)




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