したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

ネタの書きこみ116

1ひゅうが:2018/06/03(日) 04:24:38
ここはネタの投稿スレです。
投稿にあたってはマナーを守り、常識の範囲内でお願いいたします。

■投稿範囲の一例
・ネタ作品の投稿(短編、嘘予告、一発ネタ等)
・ネタ雑談

■スレ違いな内容例
以下の内容を見つけたら優しく誘導をお願いします。

*「ネタに関する話題」以外の雑談
*現代の事件・政治等に関する話題
→雑談スレへ

*同一のネタを題材とした投稿が(個人、複数人問わず)連続する場合
*同一のネタを題材とした話題が300レス以上連続する場合
→『中編以上のネタの書き込み』スレへ
→架空戦記系なら『中編以上のネタの書き込み【架空戦記版】』スレへ

*その他個別ネタスレがあるジャンル
→個別ジャンルのネタスレへ

■クロスオーバーについて
ネットSSとのクロスは作者さんの許可が必要です。
過去にもトラブルが発生しております。
スレが荒れる原因になりますので、できるだけ自重しましょう。

■次スレについて
次スレは>>980が立てるようにお願いします。
無理ならば、それ以降の人が重複しないように宣言をしてから、スレ立てをお願いします。

※立てる際は、検索に際し、『中編以上のネタの書き込み』及び『中編以上のネタの書き込み【架空戦記版】』と混同を防ぐために、『ネタの書きこみ』としてください。
誤って『ネタの書き込み』としないように注意してください。


前スレ:
ネタの書きこみその115 ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1525192340/

その114 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1521465885/
その113 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1518328468/
その112 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1516045702/
その111 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1514362332/
その110 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1511700186/
その109 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1507979978/
( 中 略 )
その100 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1492519452/
( 中 略 )
その1 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1183995266/

152ham ◆sneo5SWWRw:2018/06/07(木) 03:13:39
この作品はGATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えりと憂鬱のクロスものです。
原作の平成日本とは繋がりません。
色々破茶けてます。
こんなの無いだろ、なオリ設定もあります。
笑い飛ばす程度に読んでください。
以上の事を留意してお読みください。



GATEネタ GATE 皇軍 彼の地にて、斯く戦えり 第15話 デュマ山脈での会談


1945年12月14日 特地 デュマ山脈日本軍陣地


伊丹たちが訪れた港街からアルヌスまでは約600kmと、アルヌスの丘から帝国首都ウラ・ビアンカまでとほぼ同等の距離がある。
それほどの長距離で、尚且つ整地されていない道で進むとなると、普通のトラックでも最低、1日はかかる。
とはいえ、これは昼食や燃料補給による小休止などを考慮せず、昼夜問わず走り続ければの話だ。
いくらなんでも600kmをずっと走り続けるのは不可能である。
そのため、会談場所は中間地点にあるデュマ山脈とされた。
ここならば、往復にさほど時間がかからないし、先の協定の境界線と定めた場所でもあるので、帝国側が余計な心配を抱くことは無いだろうとの判断もあった。

日本側は航空機での移動を提案したが、ピニャは伊丹隊との同行を頑なに求めた。
ピニャとしては被害者本人である伊丹への謝罪及び説得の機会を失いたくないため、敢えて伊丹らとの同行を主張していたのだ。
結局、ピニャの意向に沿うことになり、車両での移動となった。
そのため、出発は日の出時刻となった。
まぁ、とはいっても、日本語を使えないし、移動中の伊丹は指揮を取っている為、中々言い出す機会が無いが。

さて、早朝より出発したピニャたちを乗せた伊丹隊は、正午頃にデュマ山脈の日本軍陣地に到着した。

デュマ山脈全体では、日本軍兵士を始め、義勇兵から選抜された兵士らが、建設機械、ヘリ等と共に陣地構築を行っていた。
山脈のふもと付近には、垂直に立てた杭がいくつも立てられ、鉄条網が張られていく。
中腹や山道の傍には、土が詰まった麻袋を積み上げて、特火点が作られている。
ピニャ達は、車内からそれを見る。

「彼らの持っている杖は、イタミらの持つものと同じ物のようだが、全ての兵が魔導師なのだろうか?」

道中で作業する兵士らの中に銃を持って周囲を警戒する歩哨が幾人も確認したピニャがそう感想を述べる。
ピニャの感想を受け、ボーゼスらが魔導師を用意できる理由について色々と推論を立てた。

しかし、レレイがこれを否定する。

「ちがう。あれは、『ジュウ』あるいは『ショウジュウ』と呼ばれる武器。魔導ではない。
 彼らは、ジュウによる戦いを上手く進める方法を工夫して現在の姿に至っている」
「武器・・・だと・・・?
 あれが、剣や弓と同じく武器と言うのか?」
「そう。原理は至って簡単。鉛の塊を炸裂の魔法を封じた筒で弾き飛ばしている」

レレイは、翼竜の死骸を漁った際に発見した弾痕と弾丸、そして、彼らの戦いを見て、考えた末に鉄砲の原理を導き出した答えであった。
同時に、ピニャはこの事実に目が眩むような思いだった。
もしそうなら、兵士全てに装備させることも可能ではないか。
そうであれば、戦い方がガラッと変わってしまう。
これまでのような剣や槍を備えた兵を多数揃えて敵に向かっていく戦い方は、まったくの無意味になってしまう。

「だから、帝国軍も、連合諸王国軍も敗退した」

153ham ◆sneo5SWWRw:2018/06/07(木) 03:14:13
突如、轟音が聞こえた。
その音がした方向にピニャらが顔を向けると、山の八合目、街道やふもとを広く見渡せる位置にある巨砲から硝煙が上がっていた。
日本軍が本土からわざわざ運んできた四五式二四糎榴弾砲であった。
時刻は正午となっており、正午を知らせる午砲としての発砲したのであった。
大正の頃まで東京では午砲で正午を知らせていたために日本兵たちは慣れているが、初めて聞く轟音にピニャたちは大いに驚く。

「『ショウジュウ』の『ショウ』とは小さいを意味する言葉。
 ならば、対義の『大きい』に相当するものがある。
 私も初めて見る。だけど、想定の範囲」

腹に響く轟音、もしあれが『ショウジュウ』と同じように鉛の塊を弾き飛ばすならば、どれほどの威力になろうか。
同じような物を作れる職人は帝国にはいない。
帝国どころか大陸中探してもどこにも居ないだろう。
工作精度に定評のあるドワーフの匠精に尋ねたところで同じに違いない。
これは、まさしく異世界の怪物である。
炎龍を撃退したという話も今となれば信じられる。

「鉄の天馬。鉄の象。
 何故、こんな相手が攻めてきた・・・?」

ピニャの愚問とも言える呟きに、レレイは嘯くように応じた。

「帝国は、グリフォンの尾を踏んだ」
「帝国が危機に瀕しているというのに、その物言いはなんなのですか?!」

レレイの言葉に、ボーゼスの怒る。
しかし、その怒りに、レレイ、テュカ、ロゥリィが答えた。

「私はルルドの一族。帝国とは関係がない」
「はい、あたしはハイエルフです」
「………」

力を用いた征服、抑圧、支配。その結果がこれである。
いかに帝国が支配していると言っても、地方の諸部族や亜人達が心から服しているわけではないのだ。
今更ながら、国のあり方というものを思い知らされるピニャであった。

「殿下。
 『何故攻めて来た?』と言いますが、その言葉はそっくり返しますよ」

と、聞き耳を立てていた伊丹が会話に入ってきた。

「そもそも、攻めて来たのは帝国でしょう?
 殴られたから殴り返すのは当然の帰結でしょう?
 まさか、自分たちは攻められることは全くない、なんて都合の良いことを言いませんよね?」

伊丹の言葉に、ピニャは自らを恥じた。
それはそうだ、帝国だって戦争を仕掛けたら応戦する。
相手が攻めてこないなんて虫の良すぎる話なんて存在するはずがないのだ。
こんな単純なことが分からぬとは、なんと情けない。
ピニャは希望的観測、机上の空論、こうあってほしいという発想などにしがみつき、根拠のない楽観的な思考で行動する帝国の愚かさに、今更ながら顔を青ざめるのであった。

154ham ◆sneo5SWWRw:2018/06/07(木) 03:14:49
ピニャたちを乗せた臨時編成捜索第3中隊は、デュマ山脈を越え、反対側のふもとに建設された『第参拾壱師団司令部』の看板が掲げられた建物の前に到着した。
建物の前では軍楽隊が音楽を奏で、砲兵隊により礼砲が撃たれていた。

(こちらをお聞きください ttps://www.youtube.com/watch?v=PJ6tclmfD7w)

車から降ろされたピニャたちは、突然の軍楽隊の演奏と礼砲に驚くが、伊丹から『歓迎のため』と説明される。
一方で伊丹は、内心で演奏曲と礼砲の意図を察する。

「(といっても、意味を知らないとはいえ、演奏曲は『元寇』、礼砲の数も臨時代理公使の11発とか、露骨すぎるだろ・・・)」

さて、ここで、ピニャたちは伊丹達と別れる。
ピニャは伊丹が元老院(国会)に今回の一件を報告されてはならないと説得の機会を得ようと『話をしないか?』と粘り強くすがったが、『国会招致の件で忙しいので・・・』と躱されてしまった。
結局、伊丹の誤解を解くことは出来ずに(当の伊丹は全然気にしておらず、御咎めなしにするように報告していたが)、日本軍司令官と会談することとなった。
ピニャたちは、女性士官によって、応接室に案内される。

待つこと暫し。

応接間の調度品のもの珍しさを見ている内に、戸がノックされた。
ピニャら4人は、粗相が無いようにと、慌てて跳ね起きるようにして立ち上がった。
入ってきたのは、既に高齢に見える髪は無く髭を短く整えた男性、黒々とした髪を生やし眼鏡をかけた青年のような男性、
灰色に見える髪をもつ初老に見える男性、陰湿そうな笑みの男、
そして、宮田、健軍、レレイと女性士官が入って来る。

ピニャの感性からすると、彼らが着ている茶色の制服の飾り気は少ない。
胸や肩にに若干の彩りの略章が列んでいるだけであり、高位の軍人のものとはとても思えなかった。
帝国であるならば、胸と言わず肩と言わず、体中を絢爛煌びやかな徽章、宝飾そして、金の刺繍で彩っているであろう。
だが、伊丹らの服も濃淡様々な緑や茶色、土の色に近い色などがまだらに描かれており、飾り気など全く無かった。
ゆえに彼らは飾り気を廃し、実を重視していることが容易に理解できたために、そう戸惑うこともなかった。

レレイが、ピニャの方へと向き直り、紹介をする。
髪の無い男は元帥で伯爵家の当主のテラウチ、眼鏡をかけた青年は皇弟のチチブノミヤ、初老に見える男性はハザマ、陰湿そうな笑みの男はヤナギダと呼ぶらしい。
互いに挨拶を済ませると、席に腰掛け、レレイの通訳を経た会話が始まった。

「さて、本日はどういったご用件でしょうか?」

日本側において最上級の階級の寺内が、会話を切り出す

「我が方にいささか不手際がありましたので、そのお詫びに参った次第です」
「報告は昨日伺いました。現場で行き違いがあったとか?」
「は、はい・・・汗顔の至りです」

寺内の「昨日伺いました」の発言から、冷汗が出始める。
結局、天羽の言う通り、既に日本軍上層部に報告が届いていることを示しているからだ。
伊丹を誘惑しようと試みようがもう手遅れであるという事実に退路を塞がれる思いであった。

「我が国としても、帝国政府との仲介の労をとって頂ける殿下のお心を患わせるのも、本意ではありませんが・・・
 もし必要であるのならば、協定そのものの扱いも考え直しても良いのですが・・・?」

ピニャとしては、協定の否定は大日本帝国の侵攻が再開されると受け取っていた。
従って、寺内の「仲介の労をとってくれる殿下の云々」の下りは、強烈な嫌みでしかない。

「い、いや、その必要は・・・きょ、協定は今まで通りで構いません」

すると、ヤナギダと紹介された男が、口元をニンマリとゆがめると、口を開いた。

「イタミから聞きましたよ。なんでもそちらのご婦人に手ひどくあしらわれたそうですね」

これがレレイに通訳された途端、ピニャとボーゼスの背筋は冷たい汗が吹き出し始めた。

「あの平手打ちの跡・・・まるで痴話喧嘩の跡のようで、笑っちゃいましたよ。
 イタミは公傷扱いにしてくれって言ってましたが、あの男が何か失礼なことを言ったんじゃないですか?」

ニヤニヤ笑いながら「……イタミが暴力を誘発するような言動をしたか?」と手厳しいことを言うこの男に、ピニャは蛇みたいで嫌な奴という印象を強く抱いた。
ピニャと加害者であるボーゼスとパナシュ、そして御付のハミルトンがそれぞれ答えに窮していると、ハザマがヤナギダに何かを言い、彼はこれ以上の質問を止めた。

155ham ◆sneo5SWWRw:2018/06/07(木) 03:15:26
ヤナギダの質問責めが終わり、一安心するピニャたちであった。
だが、さらに彼女らを混乱させる出来事が起きた。

「どうしますかな?
 秩父宮殿下、竹田宮殿下」

寺内はそう言って、秩父宮と紹介された男と宮田参謀に訊ねた。

(タケダノミヤ?彼はミヤタではなかったか?)

聞き間違いかと思ったピニャであったが、その答えはとんでもないものであった。

「別に伊丹も被害を訴えていないので、不問とすればよろしいのではないですかな?
 あぁ、ピニャ・コ・ラーダ殿下。改めて御挨拶致します。大日本帝国皇族、竹田宮恒仁王です」
「なっーーー!大日本帝国の皇族!?」

そう、詳しい方なら既に気付いていただろうが、宮田は偽名である。

本名は、竹田宮恒仁王。
皇族、竹田宮家の第二代当主であり、明治天皇の孫である。
スポーツが好きなこの宮様は、史実でも前線行きを強く希望し、『竹田宮』を逆に並べ、『竹』を『武』にした『宮田武』の偽名で各地を視察して回っていた。
憂鬱世界でも同様であり、今回の特地での戦闘においても前線行きを希望していた。
この件で秩父宮殿下と同様に夢幻会が大騒ぎしたが、彼が特地に来ている時点で、止めても無駄だったことが窺える。

この後、ピニャたちは精神的にいろいろと打ちのめされていくのであった。





おわり
以上です。

会談場所は、港町から遠いのでアルヌスではなく、中間地点のデュマ山脈になりました。
日本側は、アルヌスからヘリで移動してきました。
四五式二四糎榴弾砲は、砲艦外交的な意味を兼ねていますが、あくまでも午砲です(笑)。
なお、史実でも大正時代までお昼には午砲が撃たれており、1920年代にサイレンに切り替わりました。

伊丹の愚痴はコミケに参加できなかった恨み節を含めて言っています。
まぁ、いきなり攻めてきて、「なぜ攻めてきた?」ではふざけんなという感情しか起きませんもんね。

元寇と礼砲は、入れてみたくて入れました。
大丈夫。
知らなければ問題ない(オイ)

皇族二人目、竹田宮恒仁王が登場。
史実ではスポーツ全般が大好きで、東京オリンピックの理事を務めたスポーツの宮様ですが、自らのたっての希望で、身分を隠して前線視察に赴いていました。
なお、テレビでよく見る竹田恒泰の祖父になります。

今回はここまで。
リアルの関係、そして他にネタを抱えている関係上から、GATEネタはまだ期限未定長期休載になりがちですが、今後もよろしくお願い致します。
次回は、夢幻会の会議を映していこうと思います。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板